風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

就職活動解禁

2015-03-02 | 世界・平和
私のことではない(笑)

大学生の就職活動が昨日から解禁とのこと。
といっても(表向きは)就職説明会の解禁らしいが。
就職活動期間が短くなったとニュースでは大騒ぎだが、
我々の頃は会社訪問解禁が4年生の10/1だった。
もちろん大手や人気業界はその前に内定が出ていたんだろうけど
世間擦れしていない田舎者のワタシなどは
おっとり刀で10/1に希望企業の前に並んだものだった。

今の学生さん達はあまりにも道を自ら狭めている気がするが
それもこれも長かった買い手市場の時代の名残と
格差拡大のなかで「勝ち組」「負け組」の概念が強いせいだろう。
今年あたりからは売り手市場とのことだけれど
それでも就職活動への不安やプレッシャーはかなりあると思う。
そんな学生さん達に、かつて人事担当だったワタシからアドバイス。

言い古された言葉だが
どこに入るかよりも、入ってから何をしたいのか(するのか)が大事。
モノを作りたいのか、たくさんの色んな人と会いたいのか、
あるいは人のためになることをしたいのか、海外に出て行きたいのか。
どうせ入るまでは具体的にどんな仕事かなんてわからない。
上記のような「コレがしたい」を持っていれば
受ける企業選択の際も、面接の際もブレずにいることができるし、
採用担当者も理解し易く納得できる。
モノを作るのだって製造業じゃなくてもできるし
海外に出て行きたいからといって商社だけではない。
選択肢も広がり、勤めてからもじっくり取り組めるだろう。
自分にとって何が大事なことなのか、よく考えてみよう。

もうひとつ。
希望する会社や業界だけでなく
できるだけたくさんの業界や様々な規模の会社の話を聞いてみよう。
自分なりに理解しているつもりでもそれは表面的な場合が多い。
話を聞くと、知らなかった世界がきっとそこにあると思う。
どんなに小さな会社でも目からウロコのことばかりだと思うよ。
新たな道が開けることもあるだろうし
もし違う道に進んでも、そこで得た知識は必ず後で役に立つ。
就職活動中の学生だからこそ企業担当者も丁寧に教えてくれる。
その立場を利用しない手は無い。
就活中の学生でございなんて身分になれるのは一生に一度。
その立場を楽しまなきゃ損。

ところで、現代の学校制度に対して常々思っている提案がある。
小学校~高校までは今の仕組みのまま維持した上で
大学だけは秋入学~秋卒業にしたらどうだろう。
入学試験は高校を卒業した後の5~6月に行うことにする。
高校3年夏まで部活を全うした上で受験勉強に入れるし、
高校の教科も受験に惑わされずカリキュラムを終えることができる。
大学でも運動部に入りたい人は夏休みから練習に参加すればいい。
とにかく高校卒業から大学入学まで半年の猶予ができるから
その間短期留学やボランティア参加などもできる。
就職活動は大学を卒業してから、半年かけてすればいい。
それによって大学の学業をスポイルすることも無くなるだろう。

今の制度では、就職するまでせわしない。
もっとゆっくり物事を考えたり、様々なことを体験したり
専門の学問以外のことを身につける時間が欲しいと思うんだ。
将来の日本や世界を支える、教養ある人たちを育てるために。
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