風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

これからの社会

2021-07-14 | 社会
天然痘に対する種痘は大いなる反発を生んだが
結局ワクチンによって根絶できた。
ポリオは割に副反応があるワクチンだが、
そのおかげでかつてに比べ感染・発症が大幅に抑えられている。
昔はスペイン風邪と呼ばれたインフルエンザは
ワクチンと特効薬によって怖いものではなくなっている。
(とはいえワクチンがあってもインフルエンザは無くならない)

さて、新型コロナウイルスはどうだろう。
昨年春から続く社会の閉塞感は、ワクチン接種率と反比例して
果たして元の社会に戻っていくのだろうか。
私見ながら、恐らく否だ。
インフルエンザと同様、特効薬ができるまでは
なかなか元の社会に戻ることはないだろう。

とはいえ、このままでいいわけはない。
特に観光業や飲食業、及びその関連業界は限界だ。
政府首脳の発言やワクチン供給情報などに振り回され
悲しみと怒りに包まれていると思う。
一律に酒類提供停止や移動を制限するのではなく
しっかりした感染防止対策を取った上で普通に営業できないものか。
酒を飲むと大声を出してリスクがあると言われるが
ひとりで静かに飲む人が多いバーなども一律制限となっているし
緊急事態宣言が出ている地域では協力金が出ているものの
売上規模や家賃有無、雇用有無に関わらず同じ条件で
それがまた不公平感と格差を生み出している。

緊急事態宣言が出ていない地域は協力金の支給はないものの
客足が途絶えているのはおなじだから
逆に宣言出ていない地域の方が苦しい経営を強いられている。
「ワクチン打てばパッと解消」
などと安易に考えているわけでもなかろうが、
もう少し決めの細かい対応ができないものかと思う。
目先の厳しさに喘いでいる人たちが
五輪を夢中になって応援するとも思えない。
「なぜ俺たちだけ犠牲になって五輪だ?」というのが本音だろう。

少しでも元の社会を取り戻せるよう
フェイク情報や不完全情報に振り回されることなく
ひとりひとりが自分の頭で考えて行動することが重要。
そう考えると、これからの社会は
これまでよりもっと頭を使って生活することが必要な
複雑な社会になるのではないだろうか。
コメント
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