ツバキは、日本語(漢字)だと椿だが 中国では山茶(サンザ)。椿(音読;チン)と書いてツバキとしたのは、その昔"葉に艶がある”ので津葉木や”葉が厚い”ので厚葉木などと表記していたのを、700年代半ば日本オリジンの国訓「椿」(ツバキ)としたらしい。ツバキ科ツバキ属の椿またの名は藪椿。
※ 藪椿
この頃(11月)咲き出したサザンカ(山茶花)も、ツバキ科ツバキ属。中国の”山茶”に由来した名前だが、サザンカは日本の固有種。由来からして ツバキ(椿)と似た姿形や性質で、耐寒性に優れた常緑小高木。ツバキ(藪椿)同様 赤や白にピンクなどの花色と八重咲などがある。
※ 山茶花
よくサザンカは 花が散る時、花弁が一枚一枚散り落ちるのに、ツバキは 花丸ごと地面に落ちるので、悲しく”命の儚さ”を感じるなどと云われる。ただ、地面一面に上を向いて開花した花が落ちている風景に ”美しい”と感ずる人もいる。
※ 椿落花
ツバキ(椿)とサザンカ(山茶花)は 花の散り方以外に、同じ仲間(種類)なのに”違っている”所が多い。ツバキは 雄しべの花糸が下半分ぐらいくっついているが、サザンカはくっついていない。ツバキの花は 完全に平開していないものがある(侘助なども)が、サザンカはほとんどが完全に平開する。葉柄に毛が生えていない(雪椿は別) ツバキに対し、サザンカは 葉柄に毛が生えているなど。 ※谷内田 孝 画 ↓
別名 シャラノキや沙羅などとも云われるナツツバキ(夏椿)も ツバキ科だが、花の開花期が梅雨から6~7月頃の夏期。すっきりした白色の小さな五弁の花を咲かすが、ほかのツバキ科ツバキ属と違って 夏椿(ナツツバキ)は、落葉高木。夏を涼しくする。
※谷内田 孝 画
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます