吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

ゼロ成長とゼロ金利ーどちらがニワトリ、どちらがタマゴ?

2011年08月12日 | Weblog
単純に疑問。ゼロ金利時代の銀行のビジネス・モデルが、わからない。長期化し、脱出イメージが見えないゼロ金利。日本だけかと思ったら、米国やスイスも、英国も実質ゼロ金利だ。1990年代後半の日本の超低金利時代は、超短かかった。1999年21世紀へのお土産のように、日本はゼロ金利に入った。

脱出できないまま、10年を過ぎた。この間のゼロ成長/Dエコノミーが、ゼロ金利を常態化したのか、ゼロ金利(政策)が結局、成長なき市場経済に行きつくのか、わたしにはわからない。景気経済の長期低迷を脱却したいと、低金利を超えたゼロ金利を政策化したのだろうに、ゼロ金利が期待に応えない。

企業の設備投資意欲や人々の消費意欲を高め、景気の浮揚と景気経済の下支えをしようとしたゼロ金利政策が効果しない。効果しないどころか、止められない。アリ地獄に入ったようにつづくゼロ金利なのだ。そして、ゼロ成長どころか右肩下がりすらイメージさせる”成長なき”経済社会がつづく。人口減少社会の宿命なのかとも思う。

モノ余り社会になって人々は”特別ほしいモノ”がない。去年と同じ程度の所得と消費に、さしたる不満がない。市場のパイ(サイズ)を既定する人口は減少傾向だ。このような市場経済における企業や財政の政策モデルがない。ゼロ金利が効果しないと分かって10年、何が景気経済に効果し景気経済を支えるのかが確かでない。ゼロ金利であっても借金して投資したり、購入したりする対象がなくなったのだろうか。

ゼロ金利が、消費する力を奪い、経済の活力を削ぎ、物価を下降させ、デフレ経済を長期化させているのだ。ゼロ金利が、景気回復やデフレ脱却に効果しないなら、何を政策すればいいのだろうか。長引くデフレとキャピタルロスと財政信頼を欠いたこの国の政策課題は大きい。

そして2011年8月9日、米国FRBは、2008年より始めた実質ゼロ金利政策を2013年半ばまで続けることを発表した。ジャパナイゼーションというのだそうだ。2013年、日本も米国も、ゼロ金利を脱却できる予兆はない。
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