吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

思いめぐらす心を持たない人たちの見えない暴力

2009年05月18日 | Weblog
 ヒトや何かに思いをめぐらすことが出来ない人たちが世の中を闊歩する。公的で人や国のために働いていると思われる人が、人を思う心に欠ける。弱い人々の弱いところに思いが及ばない。

 お役所の通知や告知などの文書がそうだ。健康保険や市民税などの振込みや支払いを催促する文書や通知が典型的だ。何も思い巡らすこともなく、「何日までに納めなければ、差し押さえする」とゴシックや赤い文字で書く。どうしようもない事情で、払おうにも払えないヒトや事情がたくさんあることを知らない。思いめぐらすことをしない。今回の定額給付金などいい例だ。世の中には、自分を証明したり、役所への何かの手続きさえ出来ないヒトがたくさんいることに思いがめぐらない。コピーすら出来ない事情にあるヒトを想像もできない。

 長いことその銀行を利用し、出し入れしていたお年寄りの預金通帳に、1年も2年も記帳がなくても放置する。そのような通帳の裏側のお年寄りの生活などに思いをめぐらす仕組みもヒトもいない。お年寄りがなくなったり、病気になったり、預金通帳を失くしたり、あるいは認知症になったりしているかもしれない。

 健康でふつうに暮らしているなら1年も2年もお金の出入りがなかったり、記帳がないことはないであろうことに、そのウラ事情に思いを巡らさない。そのような銀行が、国(税金)の支援を受け、赤字であろうが世間レベルを大きく上回るボーナスや給与を社員に払っている。自分たちの不合理に思いをめぐらしたりしない。

 そのような口座振替えで電気料金を支払っていたお年寄りのところに、「引き落としが出来ませんでした。いついつまでにお支払いがないと電気をストップすることもあります。」というような通知がくる。お年寄りがその通帳をなくしたりしたことや認知症になりわからなくなっていることなど、思いもしない電力会社や生活インフラ会社だ。

 振込み用紙が来たら、銀行かコンビニで振り込めばいいなど思えるのは、都会で暮らすヒトや現役で活動しているヒトぐらいなのだと思わない。銀行やコンビニが近くになかったり、あっても利用できない事情にあるヒトがいることなども思わない。明日にでも何とか振込みたい、支払いをしたいとヒステリックに方策を考えようと電話したりするが、自動応答システムについていけない。もしも、電気が止まったらご飯も食べられないと心を痛めるヒトに思いがめぐらない。

 官僚や役人および銀行や公共サービス機関などからの通知や文書の”してやる”調子や”上から目線”文書を拾ってみるがいい。思いやるどころかヒトや弱者に思いをめぐらすカケラもない。総ざらいしてほしい。
コメント (1)
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