吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

"香り”を楽しむライフスタイル賛歌。

2006年12月01日 | Weblog
 蓬田勝之さんの「薔薇のパルファム」(求龍堂、2005年4月)を読ませていただいてから、薔薇の香りの虜になった。丁寧に、わかりやすく、化学研究者らしく書かれた”薔薇の化学的物語本”は、蓬田さんの誠実な人柄がにじみでたエッセイ本だが、バラの香りのやさしい教科書本にもみえる。薔薇の系譜や人々に愛でられてきた歴史本のようでもある。
 実際に、業や専門として薔薇や香りにかかわっているわけではないが、お香やアロマテラピーなど”香りによる心療やリラクゼーション”などに興味を強くしている。そのわたくしは、いま「アロマランプ」でいろいろな”香り”(エッセンシャルオイル)を楽しんでいる。あまり強くなく、ほのかに香り素材の香りをだす”その加減”が難しく楽しいのだ。
 Googleで「香り」を検索すると4370万件、「アロマ」で2030万件アクセスされる。フレグランス(香水)が679万件であることを考えると、化粧品や香粧品カテゴリー市場における「香水、フレグランス」の商品市場が伸びていない現状とアロマテラピーやリラグゼーションなど"香り”のサービスが受けている様相がわかる。
 香りの博物館や香りの図書館、香りの館や香りの公園、香りの湯や香りの森、香りの学校や香りのレシピ、香りの誘惑や香りの生活など、”香り”がアクセスできる楽しいライフスタイルが膨らむのも楽しいが、薔薇の香り、ハーブの香り、甘い香りや森の香り、夏の香りや季節の香り、木や緑の香りや旅の香り、ふるさとの香りや母の香りなどをイメージして、いろいろなアロマランプでの”香り”を楽しむのは至極の時間だ。
 ただ、バラの香りや薔薇と言って”フランスっぽい”ピンクのバラや”ダマスク的なバラ”を生けて飾るのもそれはそれでいいが、ずっと昔のロサ・ガリカやロサ・ダマスセナなどに思いを寄せたり、蓬田さんが整理されたモダンローズ6種の"香り”の微妙な違いを感じながら、ハイブリッドな薔薇の香りを楽しむのも奥深い。
 ”香りでブランディング”と称し、高級時計のフランクミュラーやトヨタの高級車レクサスなどが、香りでのイメージ向上や顧客の”もてなし”を考えているようだが、心地よい甘い香りが、人々の商品やブランド選びを狂わせたりしないことを祈るばかりです。CIやBIという世界にも"香り”が採り入れられるようになったことは、”香り”に関わるビジネスをやっている者のひとりとしては、大変喜ばしく思っているこの頃です。
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