吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

はてな、?の「社会人基礎力」

2006年05月14日 | Weblog
 政府の「再チャレンジ推進会議」(議長、安倍官房長官)が、社会人を評価する(?)基準となる12項目の「社会人基礎力」をまとめたという。ご丁寧にも、これを企業の”求人要項”のようなものに入れるようすすめるというのだ。
 内閣や政治家のみなさんには、かようなことを考えたりする”ゆとり”があるということを今日知りました。というより、時代や社会の当面する問題やプライオリティ認識とのズレを感じさせられました。まとめられた12項目をご紹介すると、主体性、働きかけ力、実行力、課題発見力、計画力、創造力、発信力、傾聴力、柔軟性、情報把握力、規律性、ストレスコントロール力だ。それぞれ、その内容というか定義みたいなことを再掲しなくともご理解いただけると思います。
 お金と時間を使っての”おせっかい”のような感じもしますが、せっかくですから、もう少しコメントすると、この12項目、よくまとめられているようで、やはり「エアコンの効いた、人がうらやむような部屋で、上質なスーツにネクタイをした大企業の役員や官僚」がおまとめになったものだなと分かります。12項目どれをとっても、スーツにネクタイの人をしか「社会人」とみていない感じです。どちらかというと、募集したり求めたりする人はすべて「スタッフ」なのかもしれません。私などが、「スタッフとして必要な要件は、・・・」と言ってオシャベリする項目とほとんど異なるものがないからです。
 孔子や二宮尊徳(五常講)の「仁、義、礼、智、信」というか”徳”や”人間力”のようなことがないだけでなく、泥する力、汚れる力や汗する力とこれを何人かで力をあわせてする力および自然やまわりの動物や植物にやさしく接する力などが大切になってきていることが入っていません。否がおうでも工場や社会の歯車として部分を受け持つ人々への考慮もみられません。
 学生の就職活動がターゲットなのか、リタイアや辞めざるを得なかった人の再就職がターゲットなのか、それとも”NEET”と言われるような人がそうなのか、??のような「まとめ」を、政府が発表したりしない方が害がないと思いますが、いかがでしょうか。
コメント (2)
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