前肢帯の筋肉で体幹に張り付けられた肩甲骨から先を動かしているのも、多くの筋肉だ。
肩の後ろ、肘を引き上げているのは強大な上腕三頭筋。
名前のごとく馬でも3つに分かれている。
肩関節と肘関節をまたぐ二関節筋。
肩の前を走るのは上腕二頭筋。
上腕骨の結節が馬では3つあり、腱はW型していて、種子骨の役割をしている。
これも肩関節と肘関節をまたぐ二関節筋。
副手根骨には尺側手根伸筋と尺側手根屈筋が付着して腕節を屈曲させる。
尺側手根伸筋も屈筋であることに注意。
新生子馬で腕節の拘縮にしばしば遭遇する。
助けられる可能性があるならキャスト固定して治療されたりしているが、ひどいものは諦められている。
尺側手根伸筋と尺側手根屈筋を付着部で切ることをもっとやってみるべきだ、とこの研修を受けて思い直した。
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下肢は馬医者の皆さんは詳しく知っている。
障害が多いし、理解しやすいし、解剖体で学ぶこともしやすいからだろう。
to be continued
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初夏に雷の夜に怪我をして、ここまでよくなったが、それから皮膚欠損が縮小しない。
皮膚辺縁にPRP(多血小板血漿)を分注した。
何か効果があったらしく、また上皮化が始まったそうだ。
皮膚移植にPRPを併用するのは方法でしょうね。血小板から放出されるサイトカインが組織修復に重要な働きをしている、というのを実感しますので。
拘縮は側副靭帯が悪さをしているようですが、全部が拘縮するわけではない所をみると感染の種類に左右されているのかなと考えるのです。
マイコプラズマではなく連鎖球菌による関節リウマチパターンもあるようですよ。
と書いておくと食いついて進歩させてくれる人がいるのではないかと期待します。
パッチでなくても定着しないのですね。
そういうのにもPRPを応用出来たらより重度な欠損にも対応できそうですよね。
皮膚移植はやってみたことがありますが、なかなか条件が厳しいです。感染がない、健康な肉芽ベッドができている所に、移植しますが、生着率は良くないようです。
感染の種類に影響されていると思います。
新生では診たことないですが、数こなしている先生の中にはあるかもしれません。
メッシュを形成して治らない創は縫合してしまう、ということはあまり試されませんか。
フラップで動かした皮膚が馬でどれくらい定着するか、まあ自分で調べろと言われそうですが。。
丁寧に剥皮して筋肉を観るというのはなかなかできないことです。
たしかに皮膚の辺縁の状態もあるかもしれませんね。
担当の獣医さんが観ていて、これ以上治癒が進まない、ということで処置したのですが、PRPを機会にまた治癒過程が始まったようです。
白いところは筋膜?こんなに大きな肉塊なのにきれいに脱がせられるものですね
頸椎、脊椎あたりはそうはいかず、大変だろうと想像中。
皮膚が再生されたら、被毛も復活するでしょか?禿は見た目以上によくない気がします。
中手骨側が動いているものなんかどうしたもんだか、となります。
あぁ子牛の話です。
皮膚欠損をかこっているリング状の構造が収縮していけば治るのでしょうけれども。
この構造の主体は上皮なのでしょうか基底膜なのでしょうか。
いずれにせよ一回細切してリングを破壊しやる必要がありそうな気がしますが、だめですかね。
PRPで治ればそれに越したことは有りませんが、肉芽が出てきそうな気もします。