馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

回虫症の季節

2023-06-20 | 急性腹症

先日、早朝、当歳馬の疝痛の依頼。

かなりひどくて汗びっしょりになっている、とのこと。

来院したら、汗はひいていて、疝痛も治まっていた。

血液所見もほとんど異常なし。

超音波で検査したら、小腸は内容があるが動いていた。

しかし、腸内にうごめく太いものが見えた。

回虫だ。

3月生まれ、一度イベルメクチンで駆虫している。

2回目をもうやらなければいけないと思っていた、と飼い主さん。

イベルメクチンは、もう馬回虫には効かないと思った方が良い。

10頭分、フルモキサールを処方しておいた。

生後60日を越えるまでにフルモキサールで駆虫しないと、回虫による疝痛、腸閉塞が起きかねない。

         ー

何度も 何度も 何度も、このブログで書いてきた。

子馬は、離乳までは回虫の有効な駆虫を!

        ////////

豊後梅。

そのうち梅干し作ってみるかな。

やっぱり梅酒の方がいいか;笑

 



6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (はとぽっけ)
2023-06-20 21:09:47
 何度も言って、今回のように処方して、やっと広く認知され定着するころには効かなくなってたりして、また啓蒙して処方して。繰り返しなんでしょか。回虫以外には効いているいるのであれば、駆虫プログラムのどこかにイベルメクチンを入れておくのは悪くないのかもしれないと思ったりもします。

 実ってますねぇ。梅干し作るころには赤しそも育てて紫蘇ジュースも作って、梅ジャムも作って、梅酒は外せないし、hig先生忙しくなりそうですね。
返信する
>はとぽっけさん (hig)
2023-06-21 04:46:48
ベンダゾール系も効かなくなる可能性はありますね。イベルメクチンは子馬には不要、と言っているわけではありません。円虫対策に必要です。

梅干しは・・・口をすっぱくして言い続けるのに必要なんです;笑
返信する
Unknown (zebra)
2023-06-22 05:55:12
成畜が劇症を回避する理由が免疫にあるなら、ワクチンが出ても良さそうなのですけれども。

良い梅が生るのですね。
寒いところは春の気候が成果に関わっているみたいで、今年は良さそうです。
梅干しにふさわしい年はそうそうないのであれば、そっちに持っていきたいところです。
塩漬けして干して面倒くさいですけどね。
返信する
>zebraさん (hig)
2023-06-23 05:25:24
寄生虫に対する免疫って難しいのじゃないでしょうか。抗体や白血球がどうやって闘うのか想像もつかない。ワクチンもありませんよね。

今は梅干しを自家作成するお宅は少ないのではないでしょうか。市販品は甘いのが多いですよね。
ご飯を食べるための梅干しの需要も減ってしまったのかも。
返信する
Unknown (zebra)
2023-06-24 04:50:56
牛のコクシジウムもそうなのですけれど、生命を脅かすような濃厚感染に至るのは幼少個体ですよね。
単純な排出力なのかも知れないですけれど、感染を拒む力を考えると何らかの免疫系は関与していると思うのですよね。
子宮頸がんワクチンがあるように、パピローマだけではなく真菌症なんかもワクチンで個体差潰せるようにならないですかね。

よく出来た梅干しは焼酎割りなんかで香り楽しめるみたいです。
市販のは冷蔵庫で干からびるのですよ。
不思議な食べ物です笑
らっきょうなんかも酢にぶち込むだけだとすぐふにゃふにゃになって持ちが悪い。
出色の年は大事にされてはいかがでしょう。
シャンパンで言ったらミレジメ、みたいな。
北国は生り物難しいですから。まして保存の効くものなんて。
返信する
>zebraさん (hig)
2023-06-24 06:10:39
免疫は関与しているでしょう。成獣が感染をコントロールできるのもそうですし、幼獣の中でも個体差があります。ずさんな管理をしている牧場でも、多くの個体は生き残ります。死ぬのは一部。
抗体も作られていて、検査方法としても利用されていたりします。しかし、自己防御に有効な免疫が何なのかはわかっていないと思います。たぶん、単純な機構ではなくて、いくつもの因子が組み合わされた複雑なものではないかと想像します。

しょっぱくて酸っぱい昔の自家製の梅干し。もう造る以外は手に入らないのでしょうかね。数が消費されないから売れないのか。
返信する

コメントを投稿