馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

回虫の有効な駆虫を

2022-05-26 | 急性腹症

午前中、関節鏡手術の予定だったが、子馬の疝痛が来院するので延期。

子馬は、回虫による閉塞だった。

1月末生まれで、何度かイベルメクチンで駆虫していた、とのこと。

このブログでも何度も書いているが、もうイベルメクチンは回虫には効かないと考えたほうが良い。

獣医さんは牧場へ行ったら、

子馬を駆虫してるかい?

いつ駆虫しました?

駆虫薬は何を使いました?

と話をしてあげるべきだ。

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前夜、疝痛で来院した繁殖雌馬が胃内視鏡検査のために再来院。

見える部分に胃潰瘍はなかった。

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3歳競走馬、腸骨の疲労骨折歴があり、調教を再開しているが経過が思わしくないので検査に来院。

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2歳馬の繋靭帯炎。

繋靭帯が種子骨に付着している部分のトリミング。

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2歳馬の第一指骨の近位背内側の骨片骨折の関節鏡手術。

         //////////

今日言いたいことは、

回虫の、有効な駆虫をしましょう!

ということ。

獣医さんは話をし、相談に乗り、指導してあげてください。

それがわれわれが居る(要る)理由だから。

 

 



2 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2022-05-26 06:14:29
 獣医さんが牧場に行く機会は多くはないでしょうから、牧場の方々も積極的に相談してほしいですねぇ。おんまさんのためのいい時間となりますように。
 骨盤を疲労骨折したことのある競走馬の飼養と調教はさぞ大変だろうとおもうのですが、そこから得られることは怪我の予防に有効かと。苦痛なく、本来の走りができるようになりますように。
 馬に遊んでもらっていっぱい元気を充電した!
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>はとぽっけさん (hig)
2022-05-27 05:36:24
春は種付けのための直腸検査や妊娠鑑定、それに子馬のチェックなどがあるので、毎週のように獣医師が牧場を訪れます。そして毎年新しいことではなく、「子馬をイベルメクチンだけで駆虫していてはいけない」、はもう10年以上前からの常識なんですけどね。
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