馬医者修行日記

サラブレッド生産地の大動物獣医師の日々

compensatory lameness 代償性跛行

2019-09-15 | ワンコ修行

8月9日から左後ろを跛行している相棒。

突然だったし、その後は少しずつ良くなりつつあるので、股関節をひねったのだと思うが、

もともと股関節形成不全があったかもしれない。

子犬の頃からお尻をふりふり歩いている。

明らかに左後ろの跛行なのだが、歩いていると点頭運動もある。

馬の速歩だと、左後ろの跛行だと見かけ上の左前の跛行が起こることが多い。

それはcompensatory lameness 代償性跛行と呼ばれる。

            ー

左後ろが痛いと、左後ろを免重するために同時に着地する右前の荷重が増える。

それで、左前の跛行に見える点頭運動が起こるのだ。

しかし、うちの相棒は・・・・・

散歩で歩いているとき、側対歩。

それで、左後ろをかばうために左前の荷重を増やすために右前の跛行に見える。

できるだけ走らせないようにしているが、走ると、もう跛行はわからないくらいになった。

跛行診断は難しいね。

          /////////

これ食べられるだろうか?

 



6 コメント

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Unknown (はとぽっけ)
2019-09-15 20:00:31
 たぶん食べちゃだめスギタケモドキ?
 
 オラ君、敬老日にお祝いしてもらうようになっても、元気にお散歩できるようでいてほしいです。

 今日はおんまさんにいっぱい遊んでもらいました。全力でぐいっぽを真似したら、ぐいっぽやめた。近くに居た人も引いてた。

 途中、お尻を吊って散歩している高齢犬を複数見ました。飼い犬も高齢化しているのでしょね。
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>はとぽっけさん (hig)
2019-09-16 04:37:11
はとぽっけさんはキノコにも詳しいのですね。おいしそうに見えますが、ダメなんですね。キノコは難しく、奥深そうです。

後半身を吊って補助するバッグのようなやつですね。いつか使わなければいけないようなことにならなければ良いのですが。
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Unknown (はとぽっけ)
2019-09-16 07:23:56
 跛行している馬は出会う馬の数からしてかなり多いと感じます。これまでずっと心痛でしたが、治療やケアの向上と生き方の多様化なのだとすれば、素晴らしいこと。
 ゴロ打ち駆け回りうたた寝する馬たちを見ながらそんなことを考えていました。
 ドサンコはどこでもたくさんの子供たちと仲良しで、出会う確率も以前より増えてきましたが、はとぽっけにもわかるほどの跛行は少ないです。側対歩では患肢と代償性跛行の見誤りに気をつけなくちゃ、なのですね。

 オラ君はこのまま順調に回復して、元気なおじいちゃん犬になって欲しい!
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Unknown (azaodoroki)
2019-09-16 10:08:32
肢が痛いの可哀想ですね~、軽い関節炎で徐々に良くなってくれればいいですね。ブログ内の症状だけ観ていますと股関節というより膝のような気もします。簡単な診断法としては、お座りの時に膝を完全に屈曲できないため肢を投げ出して座る、立った状態で膝蓋靭帯の両側に腫れがないか触る、膝の伸展痛の確認などがあります。犬では前十字靭帯損傷は多いですが馬では教科書には載っているもののあまり聞かないような気がしますが経験されてますか?ただ犬でもグレイハウンドやダックスフントでは明らかに少ないとされており、その原因の一つに馬のような発達したハムストリングスにあるのかなと勝手に推察しています。2010.8.10の膝の内側半月板後角の損傷とそこと擦れる大腿骨内顆の軟骨損傷は犬でしたら明らかな前十字靭帯断裂の結果起きる状態でしたので、もしかしたら前十字靭帯も関係していたのかなと想像していました。
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>はとぽっけさん (hig)
2019-09-16 18:15:49
練習馬もけっこう酷使されているようですし、乗馬は年齢層が高いですから、故障を抱えている馬も少なくないと思います。

ワンコは後躯の不調が多いのでしょうね。もう無理は利かない歳になっているように思います。
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>azaodorokiさん (hig)
2019-09-16 18:21:05
専門的コメントありがとうございます。どこが痛いのか触ってみても、膝は腫れておらず、お座りは以前と変わらず、肢の曲げ伸ばしは嫌がらず。股関節あたりを外から押すと嫌がっていた時期がありました。

馬の前十字靭帯断裂ははっきりこれだとわかった症例は記憶にないです。馬の靭帯はとても丈夫で、靭帯が切れるより付着部が骨折することが多いように思います。股関節の円靭帯しかり、後膝周りしかり、飛節側副靭帯、球節側副靭帯しかり、靭帯が切れるより付着部が剥がれるか、靭帯付着部が骨折することが多いようです。
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