生きる死ぬなのだが、PCV70%の割には結腸のチアノーゼはひどくない。
粘膜も完全壊死というほどではない。
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そうなると来年無事に分娩するかも気になる。
今年は3月に分娩し、4月の交配で受胎している。
もう妊娠60日を過ぎている・・・・・・
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Equine Veterinary Journal 2013, 45, 346-349 には
Factors influencing foaling rate following colic surgery in pregnant Thoroughbred mares in Central Kentucky
ケンタッキー中央部でのサラブレッド妊娠馬の疝痛手術後の分娩率に影響する要因
という報告が掲載されている。
要約
研究実施の理由: 臨床的な経験では、妊娠馬が疝痛手術後に分娩に到る率は妊娠日齢に影響されると示唆されている。
われわれは他の影響しうる要因も確定することを目的とした。
目的: 疝痛手術後の妊娠馬での分娩率への妊娠日齢の影響、および他の要因と分娩率の関係を評価すること。
方法: 1993年から2007年にRood and RIddle馬病院で疝痛手術が行われたサラブレッド繁殖雌馬の臨床記録を調査した。
記録上、妊娠していた、あるいは交配してから15日以内となっていた雌馬はこの調査に含めた。
雌馬の年齢、手術の月日、妊娠日齢、来院時の疝痛の時間、手術による診断、全身麻酔時間、手術中の低血圧、手術中の低酸素血症、手術後のエンドトキシン血症について記録した。
北米ジョッキークラブに仔馬が登録されていたら、その雌馬が生存した子馬を分娩したと考えた。
結果: 妊娠が確認されていた228頭の繁殖雌馬のうち、152頭(66.7%)は手術後に生きた子馬が登録されていた。
手術前40日以内に交配されていた雌馬は、交配後40日以上経って手術された馬に比べて分娩率が低かった。48.7%vs69.8%(オッズ比0.41、95%信頼範囲0.20-0.83、P=0.012)。
分娩率は、雌馬の年齢(P=0.008)や手術前に疝痛を示していた時間(P=0.03)にも影響されていた。
結論: 妊娠中のサラブレッド雌馬において疝痛手術後に生きた子馬を分娩できるかどうかの予後は15歳以下の雌馬と40日以上の妊娠日齢において明らかに良好であった。
可能性のある関連: この調査の結果は妊娠馬が疝痛手術後に生きた仔馬を分娩する点での予後を臨床家が提供することに役立つ。
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馬はとても早期胎芽死や流産が多い動物で、交配後2-3週間で胎芽を確認しても、10頭に1頭は生まれない。
さらに生きる死ぬの状況である疝痛開腹手術が加わると、無事に仔馬を分娩する率は大きく下がると思われがちだ。
妊娠馬を開腹手術すると、私もよく聞かれる。
「腹の子は大丈夫だろうか?」
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「なにせお母さんが生きる死ぬですから。
お母さんが大丈夫なら、たいてい仔馬も大丈夫ですよ。」
と説明することが多いのだが、この調査でも同じような結果だったようだ。
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私の経験では、母馬の状態があまりにひどいと流産や胎芽死を起こす率は高くなる。
妊娠が安定期に入っていれば(40日齢以上)大丈夫なことが多い。
しかし、お腹の子を過剰に心配しても仕方がない。
まずは母馬を助けなければ。
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今日は6歳競走馬の両前球節の骨片摘出の関節鏡手術。
1歳馬の大腿骨BoneCystのトリアムシノロン病巣内注入。
午後はセレクションセールのレポジトリー検査が4頭。
飛び込みで1歳馬の外傷。
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走り回った。
のど乾いた。
とうちゃんは札幌出張で、
昼間はひとりぽっちだった。
今度は付いて行って、
札幌の地下街はしってみて~な
高齢馬、妊娠初期は注意が必要です。
地下街もワンコ禁止ですか!?馬は車酔いは聞いたことがありませんね。しかし、汗びっしょりになってしまう馬もいます。
そういう考えもありますね。しかし、淘汰されるべきものが流産しているというのは多くはないような気もします。
昼の分も運動させとこう、というのはチョットありますね。
高齢馬や、妊娠初期はとくに注意深い管理を要するということでしょうか。
オラ君、右手前?地下街も地下鉄も「オラ君禁止」ですから、残念。犬は馬より車酔いしやすいですか?
人10ヶ月
この、期間に馬も人も新しい命を亡くすることがある。
長い期間だからこそ新しい命へ生き延びる強さを子に伝えられるのだろうか。。
途中で流産するのは、子の弱さなのか??はたまた??
救えるならば、とは思うものの
弱いものを残すのはおかしいと思う。
強い馬を生産するのが現場の勤めだから、、、