そのうち4頭は陰睾の去勢だったので、吸入麻酔で手術台に乗せて行った。
最近はほとんど Hnederson Castrating Tool (右)でやっているのでトリプルドリップも使わずに終えている。
-
外傷が31件。
トリプルドリップで麻酔維持したのが17件。
以前に比べると、枠場保定で立位で縫合している割合が増えているかもしれない。
メデトミジンやブトルファノールを上手に使い、局所麻酔も浸潤麻酔や伝達麻酔を併用すると、以前は全身麻酔していた処置も立位でできるようになっている。
-
摘出手術が21件。これは何を摘出しているのか実にさまざまだ。
-
眼科手術が8件。これは主に創傷性角膜炎の結膜フラップ手術と結膜下点眼システムの装着。
あとは扁平上皮癌の摘出。
-
ヘルニア整復手術が8件。
鼠径ヘルニア、術創ヘルニア、臍ヘルニア。
-
喉嚢真菌症の動脈結紮とマイクロコイル塞栓術が7頭。これはこの十数年あまり変化がない。
(日本では「喉嚢炎」と呼ばれることが多いが、海外の教科書・文献ではほとんどが Guttural Pouch Mycosis だ。日本でも「喉嚢真菌症」と呼んだ方が良いのではないだろうか?真菌感染がこの疾患の本態であることはもうはっきりしている。)
-
切腱術が7件。これは膝蓋上方固定の内側膝蓋靭帯切断術、蹄葉炎の深屈腱切断術、クラブフットの深屈腱支持靭帯切断術、それに突球の浅屈腱支持靭帯切断術、かな?
-
その他外科手術のその他は、切開手術や関節洗浄、鼻涙管形成術に気管切開術など実にバラエティーに富んでいる。
例数の多くない手術はなかなか経験することができず、工夫する余地があり、症例ごとに考えなければいけない点もあり、興味深いと同時に注意しながらやらなくてはいけない。
-
今週末が見ごろだそうだ。