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馬医者残日録

サラブレッド生産地の元大動物獣医師の日々

9月の終わり

2019-09-27 | 日常

暑さが残っていたのに、突然、寒さを感じるようになった。

日は着実に短くなっている。

夜明けは遅くなり、日暮れは早くなった。

             -

教科書の執筆も終盤というのに燃え尽きてしまった。

締め切り延ばしてくれればもうちょっと頑張りますけど・・・・笑

9月も疝痛・開腹馬がバラバラとやってきた。

ゆうべも結腸捻転。

colopexyしても手術は2時間かからないで終わる。

                     -

2日間技術講習を受けてきた。

長時間のきつい講習だった。

学科試験と実技試験がある。

街の中にいる怪物。

野にいる困り者。

ここらで見かけるのははじめてだ。

繁殖しているらしい。

もう完全駆除するのは無理だろう。

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「青鹿毛」さん

コメントをいただいたようなのに、スパム削除するときに消してしまったようです。

ワンコの股関節障害についてですが、

私は、こちらのブログを注目してみています。

うちの相棒もX線撮影してみないといけないかと思いながら・・・・まだです。

 

 

 


北海道産業動物獣医学会から戻って part2

2019-09-03 | 日常

学会から戻った翌日は日曜日。

午前中、飛節OCDの関節鏡手術。

午後、外傷後の肉芽の診察。

入院厩舎にPOI術後イレウスの繁殖雌馬が入院していた。

               -

手術は観ていないが、かなり厳しい状態だったらしい。

翌早朝、状態が悪いので呼ばれた。

胃液の逆流があり、フルニキシンに反応せず、鎮痛剤も効かない。

あきらめた。

そのまま剖検したが、ひどかった。

これでは助かる可能性はまったく無い。

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片付けて、朝食を採っていたら、また疝痛の依頼。

来院したら腹囲膨満がひどい。

血液はさほど悪くない。疝痛もすこし落ち着き気味。

様子を観ながら、予定の関節鏡手術を先に済ませることにした。

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関節鏡手術の間も、疝痛は続き、便もガスもまったく出ない。

これはもう開けてみないとダメだ。

開腹したら、頭にあったひとつの小結腸閉塞だった。

小結腸の腸間膜に大きな孔が開いていて、小結腸がそれをくぐることで捻れていた。

短冊に切ったコンニャクに切れ目を入れて、くるんとそれに端を通すと捻れるでしょ?あれとおんなじ。

3人がかかりで、なんとか小結腸腸間膜の孔は全部縫えた。

終わって午後1時。

              -

2時からは3歳馬のTieback&Cordectomy。

きのうから、新たな実習生が4名来ている。

1名はスリランカからのDr.

英会話と英語専門用語の良いトレーニングになる。

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ピラルクーに負けない存在感がいいよね。

子牛の剖検もしたんだった。

第四胃捻転だった。

早く手術すれば助かったかもしれないが、診断が難しいよね。

あ~忙しかった。

 

 

 

 


しあわせな1日

2019-05-09 | 日常

電話番をしなければいけない夜間当番の夜。

明け方、目が覚めて夜中に起こされなかったことに感謝する。

あ~とてもしあわせだ。

          ー

朝食を食べていた5時半、当歳馬の疝痛の依頼。

開腹手術することになった。

立派な回腸纏絡だったが、ほどくと色調は回復し、切除・吻合しなくても大丈夫そうだった。

切除・吻合しなければならない腸管手術に比べて良好な予後を期待しても良いだろう。

しあわせだ。

          ー

その片付けの最中、分娩2日後の繁殖雌馬が子宮穿孔疑い、との依頼。

来院してもらい、子宮角の穿孔を診断し、開腹手術して子宮穿孔創を閉鎖して腹腔洗浄。

分娩してから日数は経っていないし、馬の一般状態は悪くない。

開腹手術が手遅れにならず、しあわせだ。

          ー

その最中、予定していた直腸膣瘻の繁殖雌馬が来院。

私一人で診察したが、れっきとした直腸膣瘻だ。

当たり前に絶食して、標準的な直腸膣瘻の手術をするしかないだろう。

おそらく日本で一番、馬の直腸膣瘻や第三度会陰裂傷の手術をしてきた私がそう判断するのだ。

まっとうな判断ができてしあわせだ。

          ー

午後は延期してもらった去勢2頭。

1頭は心臓に問題がある馬だった。

オーナーにリスクがあるのを理解してもらった上で引き受けた手術だった。

しかし、無事に終えることができてしあわせだ。

          ー

そのあと、鼻が鳴って競馬が振るわない3歳馬の診察。

考えられる障害を説明して、これから試してみるべき方法を勧める。

たぶん日本で私しかやったことがない手術。

それも経験したことがあって説明することができてしあわせだ。

          ー

その最中、黒毛和牛の難産。

帝王切開の準備もしていたが、なんとか経膣分娩させられた。

最後は、私も参加して牽引した。

去勢馬を連れてきていた外人さんが手をたたいてくれたので、親指を立てた。

しあわせな瞬間だった。

          ー

今日1日の7頭の診療を終えて、事務所へ戻ると、お菓子とカードが届いていた。

数年前に手術した馬のオーナーが、その馬が経過良好なことを伝えてくれた。

とてもしあわせなことだ。

          ー

今晩、私は夜間当番ではない。

安心してゆっくり眠れる。

と~~~~~~~ってもしあわせだ。

         ////////

 馬くいくといいね~

 

 

 

 

 


GW2019

2019-04-28 | 日常

Golden Weekが始まった。

世間では10連休だそうだ。

午前中、1歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。

当歳馬の後肢の跛行。

股関節炎が疑われるので、全身麻酔して骨盤をX線撮影して、

超音波で股関節を観て、股関節を穿刺して、抗生剤を投与した。

昼は、血液検査業務。

午後は、子馬の肢軸異常のsingle screw × 2。

繁殖雌馬の疝痛も来院するし、

膀胱破裂疑いの子馬も来院する。

難産も来た。

予定していた、神経症状の子馬や、もう1頭は別な日にまわってもらった。

                  //////////////

きのう一番たいへんだったのは、

こいつを風呂にいれたことでした。

 

 


尺骨骨折・腓腹筋断裂・上顎損傷・DDSP・EE・第一趾骨骨折・中足骨部外傷

2019-04-22 | 日常

ゆうべは私は呼ばれなかった。

他の獣医さんたちは・・・・

夕方、腸炎の子馬が来院、そのあと難産が来て、さらにそのあと結腸捻転の開腹手術でほとんど朝方になったらしい。

私は、前日に連絡を受けて準備していた1歳馬の尺骨骨折のプレート固定手術でスタート。

詳しくは別の機会に。

プレート固定が終わったところで、先週キャスト固定した新生子馬の腓腹筋断裂がキャスト交換に来院。

キャストをはずして自力で歩いて帰っていった。

そのあと、急患で、上顎を蹴られて鼻が上顎骨からめくれてしまった子馬が来院。

乳も飲めないそうだ。

剥がれてしまった鼻を縫って上顎骨へ張り付けた。

骨折としての治療はしなくても大丈夫のようだ。

しかし、鼻中隔などの変形がどれくらい残るかわからない。

午後は、予定していたDDSPの軟口蓋Laser焼烙。

EEの切開。

そのあと、2時半から第一趾骨縦骨折のスクリュー固定手術。

さらに、その手術の間に連絡が来た1歳馬の中足骨部の外傷。

全身麻酔して縫合した。が、癒合は望めまい。

              ー

やれやれ、疲れないかって?

疲れるさ。でも治す方法があって、つぎつぎ腕をふるえるのはとても楽しいことだ。

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ねてたらすぐつぎのごはん

たのしいことです