レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

不適切な選曲

2006-04-04 19:12:11 | 雑記
「夕焼け小焼けで日が暮れて」のメロディが響く、朝のJR。いや、一日中鳴るのだろうけど朝の印象が強い。
 大学へ向かう途中、駅の近くを放置自転車の撤去作業カーが巡回している。「眠れ眠れ母の胸に」の曲と共に。
・・・やめてくれ、これから勉学や勤労にいそしもうという時に、不景気な。いっそ、「朝だ夜明けだ 潮の息吹 うんと吸いこむあかがね色の」(注)なんてほうがよほど元気だ。
 横断歩道で「とおりゃんせ」は、「行きはよいよい帰りは怖い」なんて縁起でもない!という投書を読んだのは十年くらいまえだったろうか。
 結婚式につきものは、ワーグナーの『ローエングリン』の曲。しかしこれは「あとの悲劇を盛り上げるための華やかさ」であるそうで、そう思えば結構不吉かもしれない。ではメンデルスゾーンのほうは?といえば『真夏の夜の夢』、こちらのほうが話はずっとおめでたい。敢えて難癖つければ、(この幸せも)ただの夢、という意味になるのか(式でこれらを使った方々ごめんなさい)。・・・ここまで考えてると、ストーリーを背景に持つ曲なんてやたらとイベントに使うのは厄介なものである。ナチスの党大会で、ヒトラーや幹部たちがのし歩く場で、『ニーベルングの指輪』の『ヴァルハラ城への神々の入場』を使っていた。神々になった気分なのか心臓が強い!と思うこともできるが、神々が城つくりのために不正をし、やがて滅びていくことを考えれば、中々意味深長である。

注 日本海軍のテーマソングともいえる『月月火水木金金』。けっこうサワヤカな歌詞ですな。
コメント (2)
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