レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

ひとりうちあげx2プラスアルファ

2013-07-29 14:56:45 | 雑記
 私は学期末には弁当持参しないで外食して帰る習慣があり、それを「ひとりうちあげ」と称することにした、と先日書いた。

 先日は、乗り換え駅にあるスープの店で、ミニサイズ2種類+パンのセットを食べた。
 
 今日は、町田で途中下車した。駅前の東急ツインズにたこ焼きの店があることを検索して調べてあったので、まずそこで12個皿を食べて、同じ階でソフトクリーム。家で食べられないという条件に最も合っている。
 ブックオフへ。探しているコミックスは見つからず。
 アニメイトで、『ヘタリア』のキャラソンの「アメリカ」「フランス」を買う。本来は「ロシア」「中国」も出ているはずだったが9月に延期になっていた。グッズの棚で、新しいアニメ絵のトートバッグがあり、この際だから買った。マウスパッドがイタリア、ドイツ、日本と3種類ある。マウスパッドというものを長いこと使用しないできて、数年前に「おぼれるルシウスマウスパッド」というものが「コミックビーム」のアンケートで当たってから使っていた。しかし実言うと使い心地があまり良くなかったのである。もっといいのがあれば替えてもいいと思ってはいたし、あんな結末であったし、ーー「ドイツ」を買った。うん、このほうがなめらかな使い心地。

 きのう、「毘沙門天管弦楽団」のコンサートに行った。ワーグナーの『リエンツィ』序曲、ハイドンの主題によるブラームスの変奏曲、ベートーヴェンの『英雄』。(そしてアンコールは静かにバッハの『主よ人の望みの喜びよ』)
 ナポレオンは皇帝にならないうちに暗殺されて、死後ベートーヴェンにこの曲を献呈される名誉に浴していたほうが良かったのではないのかと私は思うね。
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リクエストした本4冊のその後

2013-07-26 19:45:01 | 
4月、ほぼ同じ時期に図書館に予約、というよりもリクエストを4冊入れた。まだ購入されていなくても、発売された本ならば「予約」できる。人気作家だと発売前から行列のような状態である。
 『エリカ&パトリックの事件簿』シリーズと、『陰陽屋 よろず占い処』シリーズは、これまでのも(市内の図書館に)入っているので今回も大丈夫だろうと思った。創元推理文庫の刑事ファロのシリーズは、1冊目2冊目がないのでたぶん市外取り寄せになるだろうと思った。同じく創元の、ドイツのネレ・ノイハウスの『白雪姫には死んでもらう』は、前作が入っていたのでたぶんはいるだろうと思った。
 まず、『白雪姫~』から用意された。(現代ドイツもの。GF二人を殺した容疑で、しかし本人は冤罪を主張していた青年が服役終えて故郷に帰った、しかし周囲の目は冷たいーーという状況。)
 次いで、意外にも市外取り寄せでファロシリーズの『蒸気機関車と血染めの外套』が割合早く読めた。(前作のヒキに関わってこない別の事件で多少拍子抜けした) 
 そして、やはり購入された天野頌子の陰陽屋、早々に返却できた。
 エリパトの『踊る骸』がまだ「検討中」なのは腑に落ちない・・・。アマゾンレビューの評価の悪さなんてことは関係ないだろうが。


サンティアーゴ・パハーレス『キャンバス』
 スペイン作品をなるべく読もうマイ企画(#)の際に、同作家の『螺旋』を市内の図書館で読んだ。ここでも紹介した。もう1冊邦訳の出ている本書は市外から取り寄せ。
 高名な画家を父に持つフアンはそのマネージャーのような仕事をしている。偏屈な父がうって変わって作品を売ろうというので手配して、権威ある美術館に高値で買い取られた。しかしその直後、絵に手を加えたいと言い出した。もう売ってしまったから無理だと説得しても聞く耳持たず、どうやら贋作者や泥棒の手まで借りて企みごとしているらしい・・・。
 ーー手塚治虫が、単行本化の際に大幅に手をいれて雑誌掲載時とはかなり違うものにしてしまうことがままあり、読者にとって迷惑な面もあったという逸話を思い出す。

#スペインとの国交400年にかこつけて今年の講義でスペインも話題にしたので、図書館の棚にあるスペイン作品をほとんど読んだのである、途中で投げたのもあるけど。
 いい話だ感動するぞ~~!と推薦するのは『エトルリアの微笑』『死の途上にて』
 おもしれ~~!と太鼓判押すのは『螺旋』『海のカテドラル』 だった。



『辻邦生歴史小説集成』2巻の『天草の雅歌』(「がか」でこの変換が出ない、無粋なPCである)を読んだ。
 江戸時代の初期の長崎で、鎖国へと傾いていく時代、異国との交流を守っていこうと尽力する人々の苦闘のさまが描かれる。通詞を務める青年が、ポルトガル人を母に持つマカオ生まれの美しい娘と出会い、恋におちる。出世を目指していた彼が、異国との架け橋になろうとする彼女に感化されて、目を世界に開く。単に美貌に惹かれたというのでなく、敬意をも伴っている恋のありようが清々しい。
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獅子の名前

2013-07-24 10:00:49 | 歴史
『ヘタリア』で、「ウィリアム1世の鳴き声のものまねをするです!」というセリフがある。ドイツ語訳でここが von William 1. , dem Loewenkoenig となっていたので疑問に思った。イングランドのウィリアム1世ならば、「征服王」の名はあるが、「獅子王」はなさそうなんだが・・・。
 のちに、紀行番組を見ていて、スコットランドのウィリアム1世が「獅子王」の名があると知ったので、こちらを指すのかと納得。もっとも、原文には単に「ウィリアム1世」としかないし、文脈からしても、誰を意味するのかはわからん。 スコットランドで初めて紋章にライオンを採用したからの名前であるというが、簡単すぎる理由。
 「獅子王」を検索すると、神聖ローマ皇帝のハインリヒ3世(在位1142ー1180)と、フランス王ルイ8世が出てきた。ハインリヒ3世は商才があり、独裁者でもあったと書かれている。ルイ9世は、紋章としてライオン像をつくったという。
 ーーどうも、猛々しい名前につりあった人ばかりでもなさそう。
 その点、リチャードやグスタフ・アドルフは違和感はない。ヒロイックなイメージと、為政者としての賢明さが必ずしも釣り合わないものではあるが。
 歴史上で使われるかはともかく、『獅子王アレクサンドロス』という小説はある。これは合っている。
 
 オーストリアの「地球の歩き方」を見ていたら(行くのではない念のため)、リチャードが幽閉されていたデュルンハイムに彼の名にちなんだホテルがあることを知った。「リヒャルト・レーヴェンヘルツ」ーーううむ、「リチャード・ライオンハート」よりもこのほうがかっこよくないか?


 40年くらいまえ、『怪傑ライオン丸』という子供番組があったな。まったく見たことはないが。
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ひとり○○

2013-07-21 06:09:53 |   ことばや名前
 集英社文庫の夏フェアから数冊買おうということで、益田ミリ『言えないコトバ』をその中に入れた。
引用。 

「ひとりごはん」というコトバを使用する場合、そのゴハンは、素敵でなければならない、という暗黙の了解があるのではないか?
 ひとりぶんのアボカド丼とか、ひとりぶんのカボチャのシチューを作って食べるのは「ひとりごはん」として認められるけれど、やきそばパン1個をひとりで食べる食事は「ひとりごはん」には入っていない気がする。

 引用終わり。なるほど。
 ここでさらにつっこんでみるならば、そもそも食事とは誰かと一緒が正常であり、一人で食べるのはミジメで不幸だという前提がまずあったのではなかろうか。それに対するアンチテーゼ、ひとりの食事でも楽しくステキにできるのだという主張が、この「ひとりごはん」にはこめられているような気がする。

 私は大学へ通常お弁当を持参するのだが、学期末などは外食することが多い。これをこれから、「ひとり打ち上げ」と称することにした。

 駒倉葛尾『居間には今外国人がいます。』好調連載中の「まんがタウン」の、『光の大社員』に、日本にたいへんなじんだヘンリーさんという異人さんが登場する。春の公園のベンチで、焼き鳥と缶ビールで「ひとりお花見」している図はかわいかった。

 「ひとり」で思い出すこと。
 ドイツへ行く準備のために旅行会社で待っている間、隣の席の客と係員の会話が耳にはいってきた。一人用の部屋や一人前の料金などの設定がなく、「リゾート地ですから」「リゾート地ですから」が繰り返されていた。・・・そんなに、リゾートというものは一人でするものではありえないと決めつけられているのかい・・・と、人ごとながら不満を持った。

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異世界スリップの結末

2013-07-18 13:59:17 | マンガ
 『テルマエ・ロマエ』の結末に不満を抱いたところで、これまでのマンガで、異世界スリップして恋愛する話はどんなものがあったかということをぼんやり考えた。思い出す作品を、必ずしも熱心に読んでいたというわけではないし記憶もたいして確かではないので間違いはあると思う。
 
・ひかわきょうこ『彼方から』  現代日本人の高校生ノリコが架空世界へとんでしまう。作者初のファンタジー連載。
・杜野亜希『碧のミレニアム』 戦国時代へ。実在人物もぞろぞろ出るので歴史もの要素大。
・竹内未来『HONEY x BULLET』 開拓時代の西部へタイムスリップ。

 全部を読んだ少女マンガではこれだけ挙がる。
 もっとほかをあたれば、向こう側での恋を諦めて元の世界へ帰還してくる話だってあるかもしれないが、上記の3つはいずれも、主人公(少女)がスリップして、あちら側で生きる結末になっている。
 普通に考えれば、普通の人間がそれまでの世界・人生を捨てて、恋人のために別世界に移ってしまうということはたいへんな決断であり、シビアに見るならばツッコミも入れたくなるというもののはず。それでも納得して読んでしまうのはなぜか。

 『碧ミレ』の場合、ーー大人の事情でクライマックスが駆け足だったということもあるのか、そのへんあまり印象に残っていないのだゴメン、ですまそう。

 『ハニバレ』は、父を失くしたモトコが、アメリカ人であった母(早くに死亡)の側の祖父に招かれて弟と共にアメリカに行くが、傲慢な態度に決裂して、というところで生じたタイムスリップだった。弟もあちら側へ。 だから、こちら側の世界では天涯孤独な身の上になってしまっているので、向こう側での人生を選んでも、まあそれほどムチャなという感じはしなかったのだと思う。

 『彼方から』は、異世界へとんだノリコが前向きに「使命」を受け止めて馴染んでいくさま、そこでの異分子であるイザークとの恋と理解が芽生えていくさまなどが丁寧に描かれていて、これで離れ離れの結末ではそのほうが酷だろうよ、という気持ちに読者もなれるのだった。
 それになにより、ーーこれはラブストーリーなのだ、ということがすべての読者にとって最初から前提であるし、カップルたつ男女が始めから出逢っているので、二人の恋は必然に見える。
(ノリコの頭には恋以外のこともあるし、物語も恋愛だけで占められるのではない、念のため)

 やはり、恋愛要素がジャマに見えるかどうかは、それぞれの主観のほかに、そもそもなにが期待されている物語なのかということは大きいでのはなかろうか。
 
 『テルマエ・ロマエ』に恋愛要素なんか要らなかった。最後にはこのつぶやきになる。
 なにかを引き合いに出して非難するのは、その際に褒められた側にとっても困惑するものかもしれないけど、だから上記の感想は、ひかわさんにもちょっと申し訳ないけど、どうしてもこう思う。
 ヤマザキマリさんにだって石を投げたいというわけではないけど、あの結末はあんまりでしょう~~とは言いたい。読者の需要というものを完全に見誤っていた、作者も編集長も。
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夏の本

2013-07-14 06:40:02 | 
 文庫本を買うことをひところよりも抑えているので、新品が少ない→カバーをかける機会が減ったという原因で、ブックカバー熱がおさまっている。しかし、まえに買った夏らしい品はこの季節にぜひということで、先日買った『檸檬』にいまはかけている。

 ふつう読書の季節といえば秋であるけど、夏も宿題という連想があってそれなりに似合う。
  
 夏の文庫フェアには季節も意識するならば『怪談』などもいれていいのに。手元には『小泉八雲集』がある。漱石の『夢十夜』あたりもふさわしい。『雨月物語』には修学旅行の懐かしさもある。

 舞台が高原ということで『風立ちぬ』もけっこう違和感がない。

 読書感想文の課題図書には戦争もの(平和教育の一環として)がお決まりであった。そういう連想でも『夏の花』お勧め。

 ヘッセのマイナーどころで『クリングゾール最後の夏』という短編もあった。

 図書館で予約している『夏の嘘』という本は、いま私の待ち順は2番目になっている。夏の間にまわってくるはず。
 『夏を殺す少女』というミステリーもあった。ドイツ産。一見ただの事故である複数の事件、それらは過去の児童虐待事件と絡んでいたーーという話。

 井上靖『夏草冬濤』。『しろばんば』からの三部作の真ん中。舞台になっている沼津に1年通ったこともあって思い入れがある。  これらが長くて手を出しづらいという人にはまず『あすなろ物語』をお勧めする。
 
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近況。買ったもの替えたもの捨てたもの

2013-07-11 12:21:24 | 雑記
 先日、新聞の広告で「くまモンのクリアファイルBOOK」というものを見た。クライファイル4枚と、熊本県情報の冊子で600数十円、これはいい、欲しいと思った。そして数日後購入。熊本県玉名市の生まれであるけど、「熊本市」には行ったことがない。玉名ですら、ここが温泉が名物であり、『草枕』の舞台であることをほんの数年前まで知らなかったくらいなので、ほかの場所となると実に無知である。この冊子に載っている名所もぜんぜん行ってない。食べ物に関しては、「辛子蓮根」はわりあいおなじみ。辛いもの嫌いなので中の辛子をなるべくつつき出して食べるという邪道の食べ方だけど。

 今月初め、腕時計が電池切れになっていたので交換した。ついでに、ベルト部分もだいぶくたびれていたのでそれも替えた。 こうして電池と皮ベルトは何度も替わっているけど、本体は不変、高校入学以来、もう33年使っている、いや~長いなぁ・・・。
 時計に関する交換で勢いづいて、枯れかけていてちびちび使っていたサインペン等も2、3本やっと捨てた。
 去年までの扇風機は壊れて捨てたので、新しい品を買った。タワー式とかいうのか、長方形のもの。場所をとらないこともポイントの一つなので。

 そろそろ暑中見舞いの季節でもある。葉書はたっぷりあるのでかもめーるは要らない。
 もっとも、実感としては既に「暑中お見舞い」と書いてもかまわない気分である。

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やはりヘンだよ新潮文庫

2013-07-07 10:19:28 | 
 このまえ話題にした文庫フェアの件。
 新潮文庫の特製カバーをつくづく見ると、単独でならば良いデザインなのだ、まさに夏仕様で。金魚。花火。海。かき氷。しかしこれらがなんの本の)事実上)表紙とされているかを考慮するとおかしいのである。
 なにゆえとうもろこしとホームズ?
 重い『こころ』と涼しげなかき氷!?
 これらを装丁としてのカバーでなく、使用者がそれぞれで選んで使うカバー、サンドペーパーなり不織布なりで作った景品にしれあればどんなに良かったかと思う。
 景品は今回はフセン。使うことはあるのでと思い、もらった。 「ワタシの一行」と書いてあるのはまだいいとして、なぜビニール製? くっつけるのはフセンの役目であるが、そこに書きこめることもフセンの有用性だろう。鉛筆でも書けるように、無難な紙製になぜしなかった。奇をてらって有用性を損ねているよ。

「新潮文庫の100冊 」

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夏恒例、文庫フェア

2013-07-03 14:03:11 | 
夏の恒例行事、3社の文庫フェア。
「発見 角川文庫 2013 夏 」
「 ナツイチ」
「新潮文庫の100冊 」

 集英社は、アイドルグループを引っ張り出してきている。よかれあしかれ私はそのへんに興味はないので、彼女たちにつられて買ってみる・読んでみる人々がいるならばそれもよかろう。景品がブックカバー、「サンドペーパー」製というのは使い心地はどうなのか。デザインの気乗りするものを3種類もらってきた(『注文の多い料理店』など買った)。
 角川文庫は、ストラップなど欲しくもないので買う予定はない。
 新潮文庫はーーダメ。著名人たちにそれぞれの本の好きな箇所を挙げてもらうという企画は悪くない。しかし、限定カバー、今年はいったいなんなんだ!? 夏風味ということならばそういうデザインのカバーを景品にすればよかったのに。『ホームズ』にとうもろこし、『こころ』にイチゴかき氷、乱歩の不気味な話にスイカ・・・ 内容とのバランスというものを無視するにもほどがある。 例年新潮でやっていた、シンプルな一色カラーのカバー、あれに似たのを角川でやっていることと関連はあるのだろうか。  『風立ちぬ』を買った。女子高の国語の時間にこれを読んだなという懐かしさで。角川文庫にもはいっているが、あちらのほうが宮崎アニメとのタイアップが目立っているので新潮を選んだ。

 3社に全部入っている作品:『こころ』、『人間失格』、ホームズの短編集。これらのカバーを比べると、『こころ』に関しては新潮が間違いなく最低、無難なのが角川、集英社の小畑絵も悪くはない。『人間失格』は、新潮は上記の限定カバーの中ではいちばんマシに見える闇夜の線香、角川は2、3年まえから太宰作品のカバーがまとめてダメ、集英社の小畑絵はまあまあ。ホームズは、集英社がちょっとクセのあるマンガ絵、角川のがけっこうかっこいい。新潮がトウモロコシでダメ。
 2社でだぶる作品は、
新潮と集英社で『赤毛のアン』と『星の王子さま』
新潮と角川で『風立ちぬ』『海と毒薬』『伊豆の踊子』『檸檬』
 こうして見ると、新潮と集英社、新潮と角川でダブリはあるのに、角川と集英社ではない。新潮で古典をたくさん入れているということの現れだろう。(#)  芥川の短編集も新潮と角川で入っている。
 『アン』『星の~』『風立ちぬ』『檸檬』は両者わりに似ている。『海と毒薬』は、新潮のほうが暗い、角川のほうがあっさり風味。『踊子』は、新潮は上記の限定カバーの金魚が内容無視(これでふつうのブックカバーならば悪くもないのに)、角川はジブリ絵で私個人はパス、公平に見ればごくマトモな絵で角川に軍配。
 新潮の100冊に入っている『三四郎』、新潮文庫の漱石作品は安野光雅の絵でおおむね良いのだけど、『三四郎』だけ、浮世絵みたいな顔で好かん。

 # 久世番子『よちよち文藝部』文藝春秋 日本近代文学の作家や作品を俎上にのせてツッコミをいれるエッセイマンガ。『桃太郎』のいろいろなパロディを紹介しつつ、あの作家が書いたら~という想像もあって大いに笑える。
 最後に、文藝春秋の創始者である菊池寛を取り上げて、そのラストで、「あの名作もこの名作も 本屋さんで手頃な値段で手に入るんですもの ありがとう新○文庫!!」とオチをつけている。

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