mixiに載っていた記事「合コンで知性派キャラを演出!「好きな小説家」の模範解答9パターン」(オトメスゴレン)にツッコミを入れずにはいられない。
ところどころ省略しながら引用。いちいち「略」を書かない。
「趣味は読書」と言うだけでも、知的な雰囲気が漂うものです。では、どんな作家を読んでいると、男心をつかみやすいのでしょうか。『スゴレン』男性読者の意見をもとに「『女性がコレを読んでたら知的でいいな』と男性が思う『小説家』」を紹介します。
1】独自の世界観にファンが多い「村上春樹」
「伏線が多いから洞察力が鋭そう」(10代男性)というように、伏線が絡み合う『ノルウェイの森』などの代表作がある「村上春樹」が好きな女性に、輝く知性を感じるようです。
【2】本格ミステリーからファンタジーまで「宮部みゆき」
「話題が豊富で話しやすそう」(20代男性)というように、さまざまなジャンルが揃う「宮部みゆき」作品を読んでいると、男性が話しかけやすいようです。
【3】誰もが知る近代小説の父「夏目漱石」
「読書が苦手だから、純文学を読む子は尊敬する」(10代男性)というように、近代文学を読む女性は、活字が苦手な男性には憧れの対象となるようです。『羅生門』の「芥川龍之介」や日本初のノーベル文学賞作家「川端康成」など、名の知れた文豪であれば同様の効果が期待できそうです。
【4】世界的ベストセラーを産んだミステリーの女王「アガサ・クリスティ」
「ミステリー好きな人って物知りそう」(30代男性)というように、『名探偵ポアロ』シリーズで知られる「アガサ・クリスティ」などのミステリーを好む女性に、博識な印象を抱く男性もいます。
【5】独特なオカルト系推理小説を生み出した「京極夏彦」
「作中によく出てくるうんちくが好きそう」(30代男性)と、推理小説にオカルトを織り込んだ『百鬼夜行』シリーズが人気の「京極夏彦」作品を読む女性を、男性は雑学好きだと感じるようです。
【6】今も語り継がれる名作を残した「シェークスピア」
「持ってるだけでカッコイイ」(20代男性)というように、「シェークスピア」などの古典作品を読む女性を、尊敬の眼差しで見る男性もいます。『ハムレット』などは演劇もよく上演されているので、「一緒に行こう」と男性をデートに誘ってはいかがでしょう。
【7】コメディ要素を含んだサスペンスで話題に「東川篤哉」
「本の話で一緒に盛り上がれる」(40代男性)と、男性にもファンが多い「東川篤哉」作品で語り合いたい男性もいます。ドラマ化された『謎解きはディナーのあとで』を読んでいれば、「それ知ってる」と男性が話しかけてくれるかもしれません。
【8】爽やかで飾らない作風が人気の「有川浩」
「恋愛小説を読む子って文学少女っぽくていい」(20代男性)というように、恋愛モノをマンガや映画でなく小説で読む女性に、男性は図書館にいそうな素朴さと賢さを感じるようです。
【9】現代人の心の機微をリアルに描く「飛鳥井千砂」
「落ち着いた大人な女性っぽい」(20代男性)と、『タイニー・タイニー・ハッピー』など繊細な人間関係を描く「飛鳥井千砂」作品を読む女性に、穏やかさを感じる男性もいます。人の弱さを知っているからこそ共感できる話も多いので、深い人間性を感じさせるのかもしれません。
合コンで「『女性がコレを読んでたら知的でいいな』と男性が思う『小説家』」には、ほかに誰がいると思いますか? 皆さんのご意見をお待ちしております。(有竹亮介/verb)
引用終わり。
小説を読むのは知的自慢のためではないとわかりきったことを言うだけ虚しいし、ここで挙がった作家の多くはそれを挙げたからといって「知的」というガラではないと思うし(この点で納得できるのは漱石くらいか)、むしろ、話のタネにしやすいから合コン向けと言われるほうが納得できる。
私自身は、少しだけ読んだのは1と7、全部~あらかた読んでいるのは2,3,4,6. 全く読んでないのは5,8,9.
しかし、この記事の最悪な点は6である。好きな「作家」は?という質問ならば答えが「シェイクスピア」でも問題ないが、「小説家」と限定しているのにこんなこと言ったら、「知性派」どころか、こいつ読んでないだろ・・・となる。劇作家なのだから、演じられたものを見たことがあるならば、「読んだ」よりもむしろ正しい鑑賞法と言えるかもしれないが。
私が質問するならば、・・・例えば、難解と言われているジェイムズ・ジョイスなんて理解して熱く語ってしまえる人がいたら尊敬のまなざしを向けるだろう。(私は読んだことはない)
『戦争と平和』byトルストイは面白いとは思うが、筋とあまり関係しない作者の主張部分までとばさずに読む人はえらいと思う。私はとばした。
『特性のない男』byムージルなんて題だけで読みたくなくなるが、あんなものを読みこなせるならばそれはすごい(たぶんに偏見)。
ある意味で悪名高い、賛否両論の『晩夏』byシュティフター、あれをきちんと読み込むのもえらい。
「知的」になるかどうかは、なにを読むかよりも、どのように読むかだろう。
ハーレクインロマンスをクールに読んで鋭い考察をする人もいるだろうし。
古典で萌えを追求する人もいるだろうし。←でもたいていの物語にとっては、考察されるよりも感動してもらうほうが正当な扱いなのではなかろうか。
戦後のドイツの小説家のハインリヒ・ベル(『アダムよ、おまえはどこにいた』等)は、--私が語学学校の授業できいた話によると、わかりやすく書き過ぎることで文学研究の対象にされない作家だという。でも、読まれるほうがずっといいと思う。
ところどころ省略しながら引用。いちいち「略」を書かない。
「趣味は読書」と言うだけでも、知的な雰囲気が漂うものです。では、どんな作家を読んでいると、男心をつかみやすいのでしょうか。『スゴレン』男性読者の意見をもとに「『女性がコレを読んでたら知的でいいな』と男性が思う『小説家』」を紹介します。
1】独自の世界観にファンが多い「村上春樹」
「伏線が多いから洞察力が鋭そう」(10代男性)というように、伏線が絡み合う『ノルウェイの森』などの代表作がある「村上春樹」が好きな女性に、輝く知性を感じるようです。
【2】本格ミステリーからファンタジーまで「宮部みゆき」
「話題が豊富で話しやすそう」(20代男性)というように、さまざまなジャンルが揃う「宮部みゆき」作品を読んでいると、男性が話しかけやすいようです。
【3】誰もが知る近代小説の父「夏目漱石」
「読書が苦手だから、純文学を読む子は尊敬する」(10代男性)というように、近代文学を読む女性は、活字が苦手な男性には憧れの対象となるようです。『羅生門』の「芥川龍之介」や日本初のノーベル文学賞作家「川端康成」など、名の知れた文豪であれば同様の効果が期待できそうです。
【4】世界的ベストセラーを産んだミステリーの女王「アガサ・クリスティ」
「ミステリー好きな人って物知りそう」(30代男性)というように、『名探偵ポアロ』シリーズで知られる「アガサ・クリスティ」などのミステリーを好む女性に、博識な印象を抱く男性もいます。
【5】独特なオカルト系推理小説を生み出した「京極夏彦」
「作中によく出てくるうんちくが好きそう」(30代男性)と、推理小説にオカルトを織り込んだ『百鬼夜行』シリーズが人気の「京極夏彦」作品を読む女性を、男性は雑学好きだと感じるようです。
【6】今も語り継がれる名作を残した「シェークスピア」
「持ってるだけでカッコイイ」(20代男性)というように、「シェークスピア」などの古典作品を読む女性を、尊敬の眼差しで見る男性もいます。『ハムレット』などは演劇もよく上演されているので、「一緒に行こう」と男性をデートに誘ってはいかがでしょう。
【7】コメディ要素を含んだサスペンスで話題に「東川篤哉」
「本の話で一緒に盛り上がれる」(40代男性)と、男性にもファンが多い「東川篤哉」作品で語り合いたい男性もいます。ドラマ化された『謎解きはディナーのあとで』を読んでいれば、「それ知ってる」と男性が話しかけてくれるかもしれません。
【8】爽やかで飾らない作風が人気の「有川浩」
「恋愛小説を読む子って文学少女っぽくていい」(20代男性)というように、恋愛モノをマンガや映画でなく小説で読む女性に、男性は図書館にいそうな素朴さと賢さを感じるようです。
【9】現代人の心の機微をリアルに描く「飛鳥井千砂」
「落ち着いた大人な女性っぽい」(20代男性)と、『タイニー・タイニー・ハッピー』など繊細な人間関係を描く「飛鳥井千砂」作品を読む女性に、穏やかさを感じる男性もいます。人の弱さを知っているからこそ共感できる話も多いので、深い人間性を感じさせるのかもしれません。
合コンで「『女性がコレを読んでたら知的でいいな』と男性が思う『小説家』」には、ほかに誰がいると思いますか? 皆さんのご意見をお待ちしております。(有竹亮介/verb)
引用終わり。
小説を読むのは知的自慢のためではないとわかりきったことを言うだけ虚しいし、ここで挙がった作家の多くはそれを挙げたからといって「知的」というガラではないと思うし(この点で納得できるのは漱石くらいか)、むしろ、話のタネにしやすいから合コン向けと言われるほうが納得できる。
私自身は、少しだけ読んだのは1と7、全部~あらかた読んでいるのは2,3,4,6. 全く読んでないのは5,8,9.
しかし、この記事の最悪な点は6である。好きな「作家」は?という質問ならば答えが「シェイクスピア」でも問題ないが、「小説家」と限定しているのにこんなこと言ったら、「知性派」どころか、こいつ読んでないだろ・・・となる。劇作家なのだから、演じられたものを見たことがあるならば、「読んだ」よりもむしろ正しい鑑賞法と言えるかもしれないが。
私が質問するならば、・・・例えば、難解と言われているジェイムズ・ジョイスなんて理解して熱く語ってしまえる人がいたら尊敬のまなざしを向けるだろう。(私は読んだことはない)
『戦争と平和』byトルストイは面白いとは思うが、筋とあまり関係しない作者の主張部分までとばさずに読む人はえらいと思う。私はとばした。
『特性のない男』byムージルなんて題だけで読みたくなくなるが、あんなものを読みこなせるならばそれはすごい(たぶんに偏見)。
ある意味で悪名高い、賛否両論の『晩夏』byシュティフター、あれをきちんと読み込むのもえらい。
「知的」になるかどうかは、なにを読むかよりも、どのように読むかだろう。
ハーレクインロマンスをクールに読んで鋭い考察をする人もいるだろうし。
古典で萌えを追求する人もいるだろうし。←でもたいていの物語にとっては、考察されるよりも感動してもらうほうが正当な扱いなのではなかろうか。
戦後のドイツの小説家のハインリヒ・ベル(『アダムよ、おまえはどこにいた』等)は、--私が語学学校の授業できいた話によると、わかりやすく書き過ぎることで文学研究の対象にされない作家だという。でも、読まれるほうがずっといいと思う。