『テルマエ・ロマエ』のラストである6巻が出た。読む前にある程度結末に関してきいてはいて、かなりひどいと思ってはいた。実際読んでみたところ、予想していたほどの気分の悪さではなかったのであるが。
ここからかなりのネタバレなので、嫌な人は飛ばすことをお勧めする。
さつきに「愛している」と告げていきなり消えたルシウス。(ここまで5巻)
さつきは、ルシウスを追うためにバイアエの発掘に行こうとするが資金不足。そこで祖父鉄蔵が人脈を駆使して援助をかき集める。
入浴中に鉄蔵はローマへタイムスリップ。そこで整体師の腕を発揮して、噂をきいたアントニヌスに連れられてハドリアヌスのもとへ。先が長くないことは承知しつつ精一杯の腕をふるい、礼に腕輪をもらって日本へ戻る。
バイアエで温泉の遺跡発掘にあたるさつきは、シャンプーハットその他を発見、湧いている湯にはいっていって、念願通りに古代へ。
かどわかしにあいそうなところをマルクス・アウレリウス少年に助けられる。
ルシウスは、余命いくばくもないハドリアヌスのために浴場建設に力をそそぎ、完成した風呂を味わいながら皇帝は息をひきとる。
海辺で泣くルシウスのまえにさつきが現れる。
新皇帝アントニヌスを祝福する群衆の中にいる二人。さつきは子のできたことを告げる。
男児誕生、「きっと世界を癒す子となろう」
Fine (終わり)
実のところ私は、さつきというキャラじたいを激しく嫌っているというわけでもない。
しかし、こうまで(本人たちにとって)めでたしづくしの終わりでは余韻があまりにもない。せめて、遺跡からあるいは新資料からルシウスの名を発見して涙ぐむとか、そういう結末ならばストーリーとしてまだ受け入れられたと思う。ルシウスがローマで仕事に励むように、現代人のさつきは現代日本でこれからもローマ世界を求めて精進する!と、とうぜんそういうことになると疑わなかったよ・・・。すべてふりすててあちらへ行ってしまうというのはなぁ・・・。
だいたい。あのマンガにヒロインなんていらなかった、ロマンス要素なんて求めてなかったんだ! 仕事に没頭して妻に逃げられた男はますます仕事に没頭するストイックなやもめでよかったんだ~~!!
ヒット作を終わらせてくれたことには感謝するけど、芸者を出す指示についてはやはり編集長を恨むぞ。ローマ通を出すならばおっさん学者という作者本来の案でいってくれたらどんなによかったか。そして、おっさんの幼馴染とか姉貴分のベテラン芸者(若くないことがポイント)でも出す。「平たい顔族」の文化としてまじめに鑑賞するルシウス。
ゲイシャに対する安直なイメージを打破したいというせっかくの主張がマンガの中で活かされていなかったことも残念。翻訳ではエッセイ部分もきちんと訳されているのだろうか。
ケイオニウスのそっくりさんももっと生かしてほしかった。「あれは悪い男ではないぞ」とせっかく言わせてるのに。
新連載では脇の人たちがまた出てくるそうだから、そちらでなにかフォローがあるのか。スピンオフは長引かせないで、まえに予告していたマイナーな時代のローマものも忘れずに描いてもらいたい。
ローマへとんでしまったのが、馬のハナコであったら微笑ましく見送れたのに~~~!!!
ここからかなりのネタバレなので、嫌な人は飛ばすことをお勧めする。
さつきに「愛している」と告げていきなり消えたルシウス。(ここまで5巻)
さつきは、ルシウスを追うためにバイアエの発掘に行こうとするが資金不足。そこで祖父鉄蔵が人脈を駆使して援助をかき集める。
入浴中に鉄蔵はローマへタイムスリップ。そこで整体師の腕を発揮して、噂をきいたアントニヌスに連れられてハドリアヌスのもとへ。先が長くないことは承知しつつ精一杯の腕をふるい、礼に腕輪をもらって日本へ戻る。
バイアエで温泉の遺跡発掘にあたるさつきは、シャンプーハットその他を発見、湧いている湯にはいっていって、念願通りに古代へ。
かどわかしにあいそうなところをマルクス・アウレリウス少年に助けられる。
ルシウスは、余命いくばくもないハドリアヌスのために浴場建設に力をそそぎ、完成した風呂を味わいながら皇帝は息をひきとる。
海辺で泣くルシウスのまえにさつきが現れる。
新皇帝アントニヌスを祝福する群衆の中にいる二人。さつきは子のできたことを告げる。
男児誕生、「きっと世界を癒す子となろう」
Fine (終わり)
実のところ私は、さつきというキャラじたいを激しく嫌っているというわけでもない。
しかし、こうまで(本人たちにとって)めでたしづくしの終わりでは余韻があまりにもない。せめて、遺跡からあるいは新資料からルシウスの名を発見して涙ぐむとか、そういう結末ならばストーリーとしてまだ受け入れられたと思う。ルシウスがローマで仕事に励むように、現代人のさつきは現代日本でこれからもローマ世界を求めて精進する!と、とうぜんそういうことになると疑わなかったよ・・・。すべてふりすててあちらへ行ってしまうというのはなぁ・・・。
だいたい。あのマンガにヒロインなんていらなかった、ロマンス要素なんて求めてなかったんだ! 仕事に没頭して妻に逃げられた男はますます仕事に没頭するストイックなやもめでよかったんだ~~!!
ヒット作を終わらせてくれたことには感謝するけど、芸者を出す指示についてはやはり編集長を恨むぞ。ローマ通を出すならばおっさん学者という作者本来の案でいってくれたらどんなによかったか。そして、おっさんの幼馴染とか姉貴分のベテラン芸者(若くないことがポイント)でも出す。「平たい顔族」の文化としてまじめに鑑賞するルシウス。
ゲイシャに対する安直なイメージを打破したいというせっかくの主張がマンガの中で活かされていなかったことも残念。翻訳ではエッセイ部分もきちんと訳されているのだろうか。
ケイオニウスのそっくりさんももっと生かしてほしかった。「あれは悪い男ではないぞ」とせっかく言わせてるのに。
新連載では脇の人たちがまた出てくるそうだから、そちらでなにかフォローがあるのか。スピンオフは長引かせないで、まえに予告していたマイナーな時代のローマものも忘れずに描いてもらいたい。
ローマへとんでしまったのが、馬のハナコであったら微笑ましく見送れたのに~~~!!!