レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

コーヒーと紅茶

2006-04-27 17:09:32 | ドイツ
 コーヒー党か紅茶党かといえば、私は紅茶党である。目覚ましのため、または満腹感を感じたいためにコーヒーを飲むことはたびたびあるが、カフェインに弱いタチなので朝以外は飲まないことにしている。(実は紅茶のほうがカフェインは強いのだともきくが、なぜか私にはコーヒーが強烈に効く)
  ドイツはコーヒーが美味い、ドイツ人の紅茶の入れ方は無礼に近い、とドイツ文学者の小塩節さんが書いていたことがある。私は特に味にうるさいほうではないが、せっかくの機会だからと、ドイツでホテルに泊まるときには朝食ではコーヒーを選んでいた。パンが美味い、ソーセージが美味い、それにコーヒーの組み合わせは確かに絶品である。ただでさえ大食いで、かつ寝起きもよい私は、いつも朝食が楽しみだった。ホテルの値段の高低に関わらず(といっても高いホテルなど使ったことはない、日本円にして1万円以下、ユースならば3千円程度だった)、パンに不満を持ったことはなかった。
 「ムービック」で出していた、海外旅行エッセイコミックのシリーズの「ドイツ」で、イギリスとドイツへ続けて行った人が書いていた:イギリスのはマズイってきいてたけどそうでもないじゃんと思っていた、しかしドイツへ移動して、駅の売店でホットドッグを食べた瞬間に、イギリスはゲロマズだったんだとわかった、それくらいそのホットドッグは美味しかったーーと。そうだろうとも。パンだってソーセージだって世界に冠たるものなんだから! ほかにも散々、イギリスはマズイ!という話はある。紅茶とかスコーンは美味いらしいけど。
 で、ドイツの紅茶の話である。ガイドブックに、あるカフェの推薦で「ここは紅茶をお茶っ葉から出している」と書いてあってそれが不思議だったが、それがわかった。カフェで紅茶を注文すると、ティーバッグで出てくるのだ、もろに!日本だったら、本当はインスタントであってもそれは隠そうとするだろー?どうもわからんドイツ人の感覚、正直なのかズボラと言うべきか。
(日本でもティーバッグで出てきて、好みの濃さに応じて出しなさいという店はあるらしい。しかしなぁ、やはり興ざめでないかい?)
 まぁ、ドイツといいイギリス(行ったことないが)といい、グルメ国のイメージはあるまい。その点日本はグルメ度高いだろう。そういえば、1990年の夏に慶応を会場として催された「ドイツ語学文学国際学会(IVG)」で参加者に配布された日本ガイドの冊子には、「日本はグルメ天国」だと断言していた。私も、日本の食文化は誇るに足るものと思っている。一方、非グルメの文化にも、私は決して悪意を持たない。食べ物にモンク言うなんて軟弱だ!という感覚もむしろ好きだ。 
 オシャレでグルメなゲルマン人なんてヤだ!知人がアイスランドの印象を、「清潔だけど趣味はダサい」と書いていたけれど、そう、健全でヤボでなくちゃ!ーー異邦人の勝手な感傷です。
コメント (4)
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