レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

北欧の中世と古代、すごく小ネタ

2013-11-24 19:44:36 | 歴史
 中公新書には、『物語 ○○の歴史』が数多くある。その一冊『物語 北欧の歴史』を読んだ。一度読んだからといって全部覚えるものではもちろんない。
 最も関心をひかれたのは、序章のここ:
「北欧史ではバイキング時代は古代に属している。中世史はバイキング時代以後から始まる。またバイキング時代は800年頃から1000年頃までとしており、学校の歴史教科書もこの分類に従っている」
 まえに、『エッダ』の帯に「北欧中世歌謡」と書いてあることに対して、新旧のエッダは8世紀~13世紀だからまさしく「中世」でいいのに、ものすごく違和感がある!と書いたことがある。それは私の意識では、「中世」=「カトリック世界」だからで、異教の心を伝える歌にその名を使うと甚だヘンに見えるのだ。
 しかし、北欧史のその分類の従うならば、古代・中世の両方にまたがっているので、古代歌謡と呼ぶことも間違いとは言えないことになるのかとたいへん納得できる。
 1000年といえば、アイスランドがキリスト教への改宗を決め、ノルウェーのオーラブ王が戦死し、「幸運児」レイフがのちのアメリカに行ったという年で、『緋色い剣』『獅子の如く』は劇的な一区切りで終わっているのだと改めて思う。

 「ハンセン病」のハンセンとはノルウェー人であることを初めて知った。

 「歴史」カテゴリーをしばらく投下していないので、あまりに小ネタだけどこれで一つということにしておく。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ぼくの奥さん』他

2013-11-19 13:31:55 | マンガ
 秋田書店の「プリンセスGOLD」をやめてから2、3年経つ。先日、最新号の表紙を見たら、TONO『砂の下の夢』がまた載っていた。再開したのならばけっこうなことだ、単行本待ち。
 いがらしゆみこ『薔薇のジョゼフィーヌ』は次回で最終回、ラストだけ目にしたけどナポレオンが皇帝になったところまでだった。単行本は3巻まで出ていて、3巻は結婚まで。1冊で結婚後のごたごたから最後まではあまりに慌ただしいので、たぶんあと2冊で全5巻なのだろう。ドルコ皇帝の母となるエイメもからんできているのだろうか。

樹るう『ぼくの奥さん』 双葉社 ACTION COMICS A5
 かわいい。たいへん可愛い。
 駒倉葛尾『居間には今外国人がいます。』目当てで買うようになった「まんがタウン」で気に入った連載。 
 服装や名前からすると17、8世紀のフランス。都会の中小貴族の五男坊のルイに縁談が持ち込また。田舎の伯爵家の一人娘のお婿さんとして赴いたら、相手キャロリーヌ嬢はワケあり。赤ん坊のときに誘拐されて狼に育てられていたという過去があり、まだまだ野生が残っているのだった。まるで犬の調教のようにくたびれながら仲良くなっていく二人。
 キャロの両親も、夫妻が仲良く、娘にもムコさんにも愛情深くていい感じである。

『光の大社員』5巻(完) OYSTER(Oの上にはウムラウトのように・・がついていて「オイスター」とよむことになっている、これはいったい何語だろうか) 
 これもまた、「まんがタウン」で気に入ったもの。毎度バカバカしいギャグなのであるけどなんだか目が離せないものがある。
日本になじみすぎのヘンリーさん、怪人のくせに常識人(ヒト?)のサトリが笑えた。


 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新聞広告の牛丼

2013-11-07 10:52:47 | 雑記
 うちの新聞は長いこと読売であったが、10月から産経に代わった。
 1面の上左右に小さく出ている広告に目をやると、左はす~っと「大東文化大学」である。右は、これまで吉野家で、ここ数日前から「すき家」になっている。吉野家は、同じ品をしばらく続けて出していたが、いまのところ「すき家」は毎日交代している。4日「たまごかけごはん定食」 5日「牛丼中盛」 6日「牛あいがけカレー」 7日「ねぎ玉牛丼」。「牛丼中盛」は、「ごはん少なめお肉6割増」と添えてある。私の感覚では、肉が多いならばそのぶんごはんもたくさん食べたいのだが。
 これだけ注目しているけど、「すき家」に行ったことはないし、行く機会もいまのところなさそうである。いやなわけでは全然ないが、外食するならばもっと気乗りする店がいろいろあるので。うちでだって食べられるものだし。(だからたこ焼き最強)

好きなチェーン店
 ベーカリー:ルパ フランスパンと食パンは町内一!
     ほかに買うのは「カンテボーレ」、「サンジェルマン」(マヨナンが好き)。
     このところご無沙汰だけど、「HOKUOU」はメロンパン系がおいしいと思う。
 ファストフード
  1、サブウェイ 2、エクセルシオールカフェ 3、ドトール 4、スターバックス
   2と3は同系列。2は「スタバもどき」と言われるが、私の気乗りするメニューは「もどき」のほうが多い。
 定食:やよい軒  かつては「めしや丼」と称した。今では行く機会もないけど。
  おかずの量が多いのでタッパーを持参して少し持ち帰っていた。
  

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

大奥10 ヘタリア6

2013-11-04 13:45:55 | マンガ
先月出た新刊、『大奥』10巻、『ヘタリア』6巻。

 『ヘタリア』6巻は、限定版はドラマCD付き。これまでは、「特装版」とふつうがあり、特装には冊子つき、どちらでも1000円払ってドラマCDを応募するやり方だった。今回は始めから「限定版」。予約制だったけど、少しは予約なしでも買えるぶんはあるのだろうか。
 ドラマCDは再び「W学園」、体育祭。4年に1度というのでオリンピックを意識しているけど、することは運動会レベルで、借り物競争だのパン食い競争だの。「オセロ」という指定なのにパンダを持って行って白黒だからOKってゆるやか過ぎ・・・。
 コラムのお仕事紹介面白い。ねこたりあ可愛い。

 『大奥』10巻は、田沼意次の失脚だと予測はついていたし、読むより先に某ネット上でかなり悲痛な展開だときいてはいた。「赤面疱瘡」予防・治療に光明が見えてきたのに、田沼失脚を計る連中のおかげで治療チームは追放、頭の青沼は死罪、ーーしかし、良い仲間に出会えていい仕事ができたことを感謝して死んでいく姿にはカタルシスがあった。
 源内の死が史実とだいぶ離れていることがちょっと残念でもある。殺人で獄死、設計図を盗まれたと誤解したからという説が有力、被害者は男色の相手という説もあり、ーーを使って想像してみると、菊之丞が源内の本命である田沼様に嫉妬して陰謀に加担して設計図を盗んで、なんて予想を私はしていた。  これよりも物語でのほうが、尽力が報われたと思って死んだぶん幸せだろうか。
 源内の「土用丑の日」のウナギと、8巻での顔の怖い芳三のエピソードと接点を持たせているのはさすが。
 洪水に大地震、いまの日本で読むとなお恐ろしい・・・。

 ネットで、最新号のぶんを読むとちょっと救われる、と書いてあったので、久々に「メロディ」を買った。
 生き残った人たちはわりに幸せにやっている。 
 青沼に種痘で助けられた家斉は恩を感じている。ーー今後、母の陰謀を知って、漢の呂后の息子みたいになるのだろうか? 
 それにしても、『大奥』の先の予想の際に、「オットセイ将軍」はどうするんだ、一人で55人生むのは可能なのか!?という声は当然あったけど、ーーー家斉は男とは。
次の巻は「寛政の改革」挫折だろうな。この先、大塩平八郎は? 水野忠邦は? 遠山の金さんは? 事件はまだまだ。シーボルトは、イネは?

 平賀源内の『根南志具佐』は、(『JUNE』に載っていた「超訳」で半分しか知らんけど)BLスラップスティックである。では、よしなが世界でのそれは百合コメディなのだろうか、それも読んでみたい。 


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

サリーの性別

2013-11-01 13:49:58 |   ことばや名前
ある機会に、「チッチとサリー」の名前を久々に目にした。

 みつはしちかこ『ちいさな恋の物語』という有名マンガがある。小学生の時に読んだので、「あった」という気分なのだが、まだあるらしい。

 それはそうと、現代日本人の女の子の名前で呼び名が「チッチ」はありそうだけど、日本人の男の子がなぜ「サリー」なのか?という疑問が改めてわいてきた。少なくとも私の世代にとって、「サリー」からの連想はまず『魔法使いサリー』なので、女名前だろう。

 もっとも、原作では「サニー」であったものを、日産が商標登録していたから使えずに「サリー」に変更したという経緯があるので、もしかして「サリー」=女名前ではないのかもしれない。そう思って検索してみたところ、やはり、「サラ」「サンドラ」の愛称、(まれに男名「サルヴァトーァ」にも) ということなので、まず女名前と言ってよいのだろう。

 「サリー」は男名かも?と思ったもう一つの理由は、まえに放映されていたアメリカのドラマ『西部の女医ドクタークイン』(私が見ていたわけではない)、これの男主人公が「サリー」と呼ばれていたことを覚えているからだった。

 しかし検索すると、この「サリー」は名前でなく姓だった。当時見ていらした方に伺うと、自分の名前を恥ずかしがっているので周囲に姓で呼ばせていたということである。「女医」が「マイク先生」と呼ばれ、その恋人後に夫が「サリー」、マイクとサリーで性別逆みたいなのはそれにも主張がこめられていたのだろうな。

 ところで、では「サニー」の性別は?と思って検索したところ、「サリー」と違って人名としての説明はあまりないし、どちらかといえば男名前として出てくる。そして、オバマの飼い犬の名前が「サニー」(メス)であった。

 「サニー」といえば私の連想は、忠津陽子『美人はいかが?』。70年代の「週刊マーガレット」の連載。きちんと読んではいないけど、男ばかりの家族の中でガサツに育ってしまった妹を兄たちが心配して女らしくしようとする、そしてサニーは美人コンテストに出る成り行きに~という話であったらしい。

 当時の少女マンガには今よりも外国ものが多かったけど、考証は不正確であっただろうし、あるいは、男っぽいキャラだからそういう名前にしたとも考えられる。女らしい本名があったのだろうか。忠津陽子の絵は可愛くて好みだった。

 このマンガ、アメリカを日本に移してテレビドラマ化もされていたのだな。「十文字丸」(たぶん、じゅうもんじ・まる)という名前、「丸」は「サニー」よりもなおヘンだ・・・。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする