その1
mixiで紹介されていた記事の話題。
山梨の住民である人が、娘の「夏休みの友」の問題に疑義を述べていたという。以下引用。
「室町時代の後半は戦国時代ともよばれ、山梨にも有力な戦国大名が登場しました。それはだれでしょうか」 この問いに対して用意された選択肢は、(1)武田勝頼、(2)
引用終わり。正解は(3)だとされていると思われるが、投稿者は、信玄の父信虎も、息子勝頼も、それぞれ有力だったのだから全部が正解だろうと述べており、専門家の見解でも同様。
ー-という記事であった。
武田について特に詳しいわけではない私でも、この問題はおかしいと思う。『甲陽軍鑑』等、信玄を持ち上げてその前後を下げる傾向はまま見られるというけどな。 「有力」というのも漠然としているし。
はっきりと信玄だけ正解にしたいのなら、ほかの選択肢は明らかに時代や地域の違う名前を並べておくべきだろう。
その2
BSーTBSの月曜夜の『にっぽん!歴史鑑定』、ときどき見ている。(同じ時間帯に『グレーテルのかまど』『映像の世紀 バタフライエフェクト』があるのでそれらとのかねあいにもよる。うちのBDデッキは同時に録画できるのは2つまで。まあ『グレかま』『映バタ』は再放送もあるからそちらにまわすこともできるけど)
先日は『日本書紀』がテーマだった。これは「大本営発表」なので、都合の悪いことは改竄しているとはすでに知られていることだろう。 「壬申の乱」は、大友皇子から攻撃してきたから大海人皇子が応戦したと書かれているけどそれはウソだ、と言っていた。
たしかにそういうことはありうる、けど、
それを主張するならば、その根拠を挙げるべきだったのでは?「乙巳の変」の主導は中大兄&鎌足でなく黒幕がいた?も同様。
その3
NHK-FMで平日夜9:15-9:30に放映される『青春アドベンチャー』はラジオドラマ。好きな原作・ジャンルのときにはきいている。
「並木陽」さんは歴史ものを書く人なので注目している。
先日始まったのは『軽業師タチヤナと大帝の娘』、18世紀ロシアが舞台で、アンナ女性の時代。「大帝の娘」はのちの女帝エリザヴェータ、5回目にして登場。
久々に亀さんのツィッターを見たら、並木さんのリツィートがあった。
「らじるらじる」で「聴き逃し配信」が(一部の番組には)あり、ドラマ系や音楽系は1週間。今日ならまだ1回目から聴ける。
22日に付記、歴史からみではないけど、「青春アドベンチャー」に関連して。
先月かその前か、『あたふたオペラ からめん』(作・萩田頌豊与 これで「つぐとよ」)は、『カルメン』のパロで面白かった。出演者の多くが声優ではなく、主役のホセ(保瀬とか?日本人警官)は声楽家、さすが、美声だった。最後の出演者あいさつは、「〇〇を演じました、声楽家の~~です」「落語家の~」「声優の~」、「愛犬家の~」「愛猫家の~」。 再放送されたらまた聴きたい。
フランスの歴史家等による伝記集。
クレオパトラ、アグリッピナから古い順に20人。私が初めて知ったのは「ドラガ・オブレノヴィチ」と「ベルギー王妃アストリッド」の二人。
前者は、20世紀初頭のセルビア王妃。医者の未亡人だったけど、12才年下の王の心をつかみ、世間の顰蹙をかいながら結婚、その3年後に過激派(のちにオーストリア皇太子夫妻の暗殺も行う)に夫妻そろって暗殺された。残グリ向きの話。
彼女を悪女として描くことはできるだろうけど、結婚に反対する総司教の挙げる、結婚歴のある女性とない男性、はるか年上の女性、という理由は、現代人として憤りにたえない。
後者は、スウェーデン出身の若いベルギー王妃が、夫の運転する車の事故で命を落とし、激しく悼まれたというエピソード。
ところで、クレオパトラの章を担当したのは
ピエール・レヌッチ
ユリウス=クラウディウス朝のローマ皇帝のスペシャリスト、政治学博士。(略)『革命家アウグストゥス』、『不本意ながら帝位についたティベリウス』、『破廉恥なカリグラ』、『だれも予想していなかった皇帝、クラウディウス』を出版している。最新の著書は『マルクス・アントニウス』
ーーわ、訳されてほしい。道理で、理不尽なローマ下げがなかったはずだ。
見つけた動画。
ここで紹介されているメンデルスゾーンの幼少の肖像は、とある展覧会のカタログで見たことがある。笑ってしまう可憐さ。ジェニー・リンドはそもそもアンデルセンが熱をあげていて紹介したのだけど、彼女はメンデルスゾーンに夢中になった、・・・そりゃそうだろうと心から納得する。
動画の姉妹編に美女編もある。クレオパトラが1位なのは気に入らんけど、存在の華やかさを思えば理解はできる。マリー・アントワネットよりマリア・テレジアが上位なのは結構。
NHK-FMで平日夜放送の「青春アドベンチャー」はラジオドラマの番組。たまに聴く。
今夜からの話はタイトルが『1848』、これは西洋史では、各地で革命のあった動乱の年の年号だ、HPを見ると作者が「並木陽」、おおっそれなら歴史ものだ! ハンガリーが舞台であるらしい。
この番組も「聴き逃し配信」の対象で、1週間は聴くことができる。
ここで宣伝してもたいした効果もあるまいが、ひとこと。
図書館のHPの「新着図書」から読みたい本をメモしておく。たまにそれらをまた検索して、現在は空いているのか何人待ちなのかをチェックする。歴史ジャンルのうち、『「悪」が変えた世界史』がいまはもう空いているので近々借りる予定。。なおタイトルは
「悪」が変えた世界史 上 カリグラからイヴァン雷帝、ヴォワザン夫人まで
「悪」が変えた世界史 下 ランドリューから毛沢東、ビン・ラーディンまで
と誰を取り上げているのか一部示している。表紙に使っているのは上巻カリグラ、下巻ビンラーディン、・・・やはり見栄えで選んでいるのかね。
『くそじじいとくそばばあの日本史』はまだ12人待ち。大塚ひかりさんの本は人気がある。
学研の『名言で読む感動の偉人伝』、まず5巻本で出て、その後再編集で2巻本が出たのであろう。市内の図書館にないので、県内・市外から借りようと「予約・リクエスト用紙」に書いて出したのは今年の始めだったと思う。そのうちコロナで休館に突入、再開してからもなかなか来ない。検索すると、2巻本を所有しているのは2か所で、5巻で持っているところはもすこし多い。これは5巻本のほうが確実に早いと思って、先月そちらに変更した。5冊のうち、2巻と5巻はもう来た。続き物ではないからそこはどうでもいい。
2巻にはクレオパトラあり。カエサルが、ハゲでないのはまだしも、ヒゲなのが許せん!!
サイズが大きくてハードカバー、重い!これはたとえ5冊まとめて届いたとしても、全部いっぺんに持っていくことはできまい。表紙の絵はかっこいいけど内容まで同じ絵ではない。出来不出来あり。
先日読んだ『名画の言い分』で知ったこと。
スペインでフェリペ4世に徴用された「ベラスケス」、「ディエゴ・ベラスケス」のフルネームは「ディエゴ・ロドリゲス・デ・シルバ・イ・ベラスケス」で、「アンダルシアの慣習によって、7人兄弟の長子のベラスケスは母親の姓を継いだ」と書いてある。
スペイン人の名前は、名前・姓のあと、母方の姓を「イ・〇〇」とくっつけることがあるとはきいている。(「イ」はand) では、母方姓を継ぐのでなければ「ディエゴ・シルバ」と呼ばれたのだろうか。
「レンブラント」は「レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン」、父が「ハルメン・ヘリッツゾーン」だそうで、なんとかゾーンはなんとかの息子を意味する「父称」なのだろう。「ファン・レイン」が姓にあたるか? 『神曲』の解説で、イタリアでは著名人は名前で呼ぶ慣習があると知ったけど、オランダでもそういうことがあるのだろうか。
「ヨハネス・フェルメール」は、「ヤン・ファン・デル・メール・ファン・デルフト」。「ファン・デルフト」は「デルフトの」(ファンはドイツ語のフォンなのだろう) 父が姓のフォスを「ファン・デル・メール」に変えて、息子がそれを縮めてフェルメールに。ヤンもヨハネスも同じ系列の名前。
同じオランダで上記レンブラントと時代も重なるのに、レンブラントはたぶん個人名の「レンブラント」と呼ばれるのに、なぜフェルメールは「フェルメール」なのだろう?
こういう、呼び方についての疑問はたびたび感じる。