3題ばなしのようなタイトルだ。
これもまた「ローマで小ネタ3題」だけど、そんな題だと内容がわからないのでやめておく。
先日、新聞のテレビ欄で、ローマものの映画が解説されていた。史劇ではなくてフィクションのコメディ。タイトル忘れたが、「売春をしている美しい女性に良家の息子が恋し、奴隷が協力して奔走する」とかなんとか。
「売春をしている美しい女性」って、なーんともまどろっこしい言い方。「美しい娼婦」で済むだろ? それに、「売春をしている女性」は普通「売春婦」というのではないか?(もちろん、これではあまりにもミもフタもなくて散文的すぎるので、文脈に応じて言葉を選んでもらいたい)それを避けるのは、メッサリーナや「昼顔」のように、職業ではなくて趣味やパートでしているとでもいうのか? たぶん違うだろうな。 私が読んだ限りでは、ローマ喜劇のヒロインはたいてい遊女だ。ボンボンが恋をして、知恵のまわる奴隷がたちまわる、というのがパターン。上記映画もその伝統をふまえているのだろう。
レディコミ誌『ほんとうは怖い童話』(略称「ほん怖」)は、「残酷童話系」と言われる類に属する。10年ほどまえのグリムの流行のころからか、メルヘンをアダルトにアレンジしたマンガがよく描かれるようになり、そのうちメルヘンだけでなく、神話伝承、古典、歴史も素材になった。私はそのテの雑誌はたいてい手にして、なにが扱われているのか注目する。
で、きのう手にした「ほんこわ」の表紙に『カリギュラ』の文字。コンビニで読めた。作者は安武わたる。絵は悪くないが、ティベリウスがヘンタイ扱いなのは困りもの。表紙では『カリギュラ』だけど、中身では「カリグラ」になっているのは、「カリギュラ」表記のほうがあの映画を連想させて有利(?)だからだろうか?
これまでこの手の雑誌でローマものは、アグリッピナがあり(三木内麻耶)、メッサリーナがあり(もろおか紀美子)、モロオカはカリグラも描いたことがある。・・・やはり、暴君や悪女に偏るなぁ。
『密偵ファルコ』新刊、『最後の神託』。ファルコの愛妻ヘレナの弟がギリシアに留学したはずなのに殺人事件に首つっこんでしまったので、代わりに捜査してほしいとヘレナの母に依頼されて、ファルコの一行はギリシアへ。ギリシアのツアーなんてものは実際に当時存在したらしいし、古代人に親しみを感じる設定である。一行の護衛として同行する、体育場の主の息子グラウコスは、偉丈夫で美男で、でもそれに無自覚で、という中々楽しいキャラだ、また出てほしいものだ。
たびたび講釈されるペロプスの神話があとで生きてくる。
これもまた「ローマで小ネタ3題」だけど、そんな題だと内容がわからないのでやめておく。
先日、新聞のテレビ欄で、ローマものの映画が解説されていた。史劇ではなくてフィクションのコメディ。タイトル忘れたが、「売春をしている美しい女性に良家の息子が恋し、奴隷が協力して奔走する」とかなんとか。
「売春をしている美しい女性」って、なーんともまどろっこしい言い方。「美しい娼婦」で済むだろ? それに、「売春をしている女性」は普通「売春婦」というのではないか?(もちろん、これではあまりにもミもフタもなくて散文的すぎるので、文脈に応じて言葉を選んでもらいたい)それを避けるのは、メッサリーナや「昼顔」のように、職業ではなくて趣味やパートでしているとでもいうのか? たぶん違うだろうな。 私が読んだ限りでは、ローマ喜劇のヒロインはたいてい遊女だ。ボンボンが恋をして、知恵のまわる奴隷がたちまわる、というのがパターン。上記映画もその伝統をふまえているのだろう。
レディコミ誌『ほんとうは怖い童話』(略称「ほん怖」)は、「残酷童話系」と言われる類に属する。10年ほどまえのグリムの流行のころからか、メルヘンをアダルトにアレンジしたマンガがよく描かれるようになり、そのうちメルヘンだけでなく、神話伝承、古典、歴史も素材になった。私はそのテの雑誌はたいてい手にして、なにが扱われているのか注目する。
で、きのう手にした「ほんこわ」の表紙に『カリギュラ』の文字。コンビニで読めた。作者は安武わたる。絵は悪くないが、ティベリウスがヘンタイ扱いなのは困りもの。表紙では『カリギュラ』だけど、中身では「カリグラ」になっているのは、「カリギュラ」表記のほうがあの映画を連想させて有利(?)だからだろうか?
これまでこの手の雑誌でローマものは、アグリッピナがあり(三木内麻耶)、メッサリーナがあり(もろおか紀美子)、モロオカはカリグラも描いたことがある。・・・やはり、暴君や悪女に偏るなぁ。
『密偵ファルコ』新刊、『最後の神託』。ファルコの愛妻ヘレナの弟がギリシアに留学したはずなのに殺人事件に首つっこんでしまったので、代わりに捜査してほしいとヘレナの母に依頼されて、ファルコの一行はギリシアへ。ギリシアのツアーなんてものは実際に当時存在したらしいし、古代人に親しみを感じる設定である。一行の護衛として同行する、体育場の主の息子グラウコスは、偉丈夫で美男で、でもそれに無自覚で、という中々楽しいキャラだ、また出てほしいものだ。
たびたび講釈されるペロプスの神話があとで生きてくる。