レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

文庫フェアが早い

2020-06-27 10:19:39 | 
「新潮文庫の100冊 2020」
「カドフェス2020」
「ナツイチ2020」
 なんだか今年は早い。うちの地元書店ではもう並んでいる。
 新潮文庫の景品は「キュンタうちわしおり」、特に欲しいとは思わないが、敢えてなにか買うとすれば、番子さんの『よちよち文藝部』で再読意欲の沸いた『老人と海』だろうか。 既読は30冊くらい。お勧めするならば『風が強く吹いている』。
 今回『燃えよ剣』がないのは意外だ。文春から出た新装の新書サイズ版もあるからいまさらだと判断したのだろうか。(←これの巻末の、映画監督の解説で、テレビ版の『燃えよ剣』は一部では評価されたようだが云々のあたり、それが栗塚・結束版を指しているのなら、「一部では」じゃねぇっ!!!と言いたい)
 角川では、懸賞が手ぬぐいや図書カードやカタログギフトで、応募したくはあるけど買いたい本がそんなにない。既読は17冊。買うとしたら田辺聖子さんや、おととし単行本が出たけど買っていない宮部みゆきの時代ものだろう。
 集英社文庫では、既読9冊。買うとすれば古関裕而自伝か、『ジョン万次郎』。景品の「よまにゃブックバンド」はかわいい。ネコ嫌いなわけではないけど、犬派としては使うには抵抗がある。入手したら甥に押しつける。 「ノリタケ」の絵はかわいいのでこれで柴犬キャラを作ってほしいけど、角川が「ハッケン君」(たいしてかわいくはない)なのでこちらは対抗上ネコなのだろう。
 3社に共通しているのが『こころ』『人間失格』であることはあいかわらず。

「らじる・らじる」
土曜の夜の「古典講読」ではいま『更級日記』をやっていて、中でも人気の高い(と思う)『源氏物語』にのめりこむ段も出てきたので貼っておく。一部の番組は「聞き逃し配信」として、あとからPCやスマホできくことができる。『古典講読』は、「ジャンル」は「ドキュメンタリー・教養」、局はAMの「第2」(Eテレに当たる)。
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スペイン中世烈女物語・・・で注目した人

2020-06-23 08:46:51 | 歴史
『スペイン中世烈女物語 歴史を動かす〝華麗″な結婚模様』 西川和子 彩流社
 彩流社からはスペイン関連の本がたくさん出ていて、西川和子さんもその常連。イサベルやフェリペの本もある。これはわりにマイナーな人たち(アルフォンソ11世の愛妾レオノーラ・デ・グスマンは『アルカサル』で一部には知られているだろうけど)。
 婦人たち以上に私が注目してしまったのは、12世紀の女王ペトロニーラの父ラミロ2世である。兄アルフォンソ1世「戦士王」が戦死してしまい、子供はなく、修道院にいたラミロが仕方なく王位につく。王としての務めを果たしたらまだ修道院に戻るという決心の上で。戦争には弱いラミロ、早く跡継ぎを持とうと決意して、アキテーヌ公の娘イネス(多産の未亡人)と結婚、早々と一女が誕生する。このペトロニーラに早々とお婿さんを迎えさせて(当然実質的な結婚は先のこと)、そしてラミロは退位して修道院へ戻る。ペトロニーラは1才で女王に。このあといささかトラブルも生じて、ラミロが調停することもあったが、成長したペトロニーラと夫は仲睦まじく、生まれた息子が王位を継いだ。
 ――自分の血筋には拘泥せず、とにかく王位を無事につないで、自分はひたすら修道院暮らしに戻りたい!というラミロの心がけと執念には共感がわく。
 なお、ペトロニーラを産んだイネスはその後また出戻って、修道院で堂々と暮らしたそうである。

「少女マンガで学ぶヨーロッパ史」
mixiで紹介されていた記事。7本のうち『夢の雫~』以外は全部読んでいる。
作品舞台の年号だけでなく、マンガがいつの作品かも併記してくれたらなおよかった。こういう世界が少女マンガにもっと欲しい!

『ベルばら』でMC1巻の表紙を出すのやめてくれ!!
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「男性」

2020-06-21 06:27:56 |   ことばや名前
数日前の、テレビで放映する映画の説明を引用。

『昼下がりの決闘』
 ゴールドラッシュに沸く米カリフォルニアを舞台に、採掘された金を町まで運ぶ元保安官ら3人の男性たちの友情と裏切り、無法者との対決を描く西部劇。   

引用終わり。
 「元保安官ら3人の男性たちの友情と裏切り」? 「男性たち」? ここはやっぱり「男たち」だろ!!! そのほうがかっこいいだろ!
 演歌とかメロドラマとか、アクションものの場合、「女性」「男性」なんて言葉よりも、「女」「男」のほうが雰囲気があるだろうに、ていねいぶって「女性」「男性」なんて言葉で済ませるこのセンスのなさ!
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スウェーデン2作、ポーランド2作、そしてインド

2020-06-13 10:48:46 | 
スジャータ・マッシー『ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち』
 小学館文庫の新刊。
 図書館が長いこと休みで、ミステリーを読みたい気持ちが強くなっていた時に目について購入。少し昔のインドが舞台で珍しい女性弁護士が主人公で、作者はインド人とドイツ人の親を持ち英国生まれで、日系アメリカ人女性を主人公にしたシリーズもあるという、かなり興味をひかれた。
 父も弁護士であるパーヴィーンは、インドで少数派のゾロアスター教徒の家、でも進歩的な家庭で、高等教育も受けている。
 ・・・歴史の彼方の名前のような気がする「ゾロアスター教徒」、こんなのが出てくるだけでも異世界に接する気分で楽しい。若気の至りで結婚するけど、そこは同じ宗派でも古臭い風習がまだあって、生理中の女は閉じ込めておかれるという有様、おまけに夫の浮気もあって飛び出し、裁判で別居をかちとったというのが過去のいきさつ。
 父の顧客の金持ち(ムスリム)が死亡して、3人の未亡人が残され、管理人はどうやら不正をしている疑いがもたれる。そしてその管理人が殺害された。
  イギリスからの独立を求める気運も背景にあって、女権意識ももちろん漂っていて、骨太の世界。
 また出てほしい。


アンナ・カロリーナ『ヒヒは語らず』 ハーパーBOOKS
 スウェーデン産。美人刑事のアマンダは、姉が暴行されて被害届を出したあとで自殺した過去がある。類似した事件が多く発生し、その捜査を打ち切りにしてきた男警部に近づく。さらに、姉と一時つきあっていたイラン出身のアドナンにも接近する。
 ・・・名前書きたくもないけど男警部は妻にもDV男で実にイヤな奴、こいつが報いをうけてくれ~!という強い希望を持ちながら読み進めた。
 アマンダとアドナンはまだ続編にも出てくるということで、続きも読みたい。
 

ラーシュ・ケプレル『砂男』
 スウェーデンのヨーナ・リンナ警部シリーズでこれまでハヤカワ文庫で出てきた。ブランクを経て今回は扶桑社ミステリーから。
 「ラーシュ・ケプレル」でブログ内検索をしても出てこないということはここで話題にはしていないらしい(でもこの「ブログ内検索」は必ずしも信用できない)、面白かったような記憶はあるけど覚えていない。しかし解説によると、意図的にキャラの背景は描かないでやってきており、この巻からその手の描写が出てくるということなので、印象が薄かったのもそれなりにもっともなのかもしれない。
 逮捕されたシリアルキラーが不吉な言葉を残して収監され、その言葉の通りにヨーナの相棒とその妻子は不幸に落ちる。公安警察の強い美女サーガはスパイとして犯人の近くへ潜入する。
 

『一抹の真実』ジグムント・ミウォフシェフスキ
  ポーランドのシリーズの三部作で、3、1、2という変な順番で邦訳が出た。これが2作め。ユダヤ人迫害の黒い歴史も背後に持つ古都サンドミエシュでの猟奇的な殺人事件、それはユダヤ教の「儀式殺人」のように見えるものだった。
 これまでのぶんはさほど面白い印象はないのだが、再読してみたくなった。


『あの日に消えたエヴァ』 レミギウス・ムルス
  大学生ヴェルネルは、長いつきあいのエヴァにプロポースしたがその直後に彼女は暴漢たちに襲われ、姿を消した。それから10年後、ヴェルネルの友人がエヴァを目撃したと言うので、再び行方を探し始める。これもポーランド。
 ここでもDV夫が出てくる~!


 図書館が再開してやっと借りられた4冊、次の待ち人がいるので優先して読了。
 読みたい本はまだまだ控えている~~!
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ウサギ だめっこ ロカ女

2020-06-06 15:36:18 | マンガ
TONO『ウサギコットン100%』2巻
 主人公はウサギのぬいぐるみで名前はない。
 「女性自身」連載の4コマ『ハードナッツ』は「かわいさゼロの猫マンガ」と称していてそのとおりなのだが、『ウサギ~』はまさに、かわいさゼロのウサギである。自分ではかわいいつもりでいて、「金髪縦ロールの美少女」にかわいがられることこそふさわしいと主張してワガママ言いまくる。呪いの人形・ぬいぐるみを集めて世話している寺にいるが、機嫌を損ねると人間たちに口内炎を患わせるという困った奴で、とことん自己中でうるさい。『アデライトの花』で多くのキャラを動物型に描いていることと若干の共通項を感じて、厄介なウサギに人間の愚かさを凝縮させて・・・なんてめんどくさい考えも浮かんでしまう。
 服を欲しがるウサギ、ふんどし姿はまだいいけど、ビキニはほんとにきもちわるいぞ!

桑田乃梨子『だめっこどうぶつ』17巻
 これで最終巻。終わりらしくしないで、いつもと同じでこれからも続くのだろうと思わせるタイプの終わり。「巻末てきとう企画 擬人化学園まんが」が、こちらが現実で本編は夢?とも思わせる、ちょっと不思議な感じがした。
 
瀬戸口みづき『ローカル女子の遠吠え』6巻
 お茶漬けにはお茶なのかお湯なのか?が巻末のテーマ。私はお茶のほうが多いけど、お湯でもいい派。
 桐島のムカつきエピが複数。「あたしももう若くないし~~」への秋津さんの怒りはよくわかる。
 カツオの心臓を指す「ヘソ」、食べるのか。私はレバーの中で「ハツ」が好きなので、「ヘソ」もいけるかもしれない。
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図書館再開~!

2020-06-01 06:52:18 | 
 明日、地元図書館が再開する。
 混雑緩和のため、貸し出し券の番号末尾が偶数か奇数かで日を分ける。私は偶数なので明日でいいけど、初日は混むだろうから4日のほうがいいかも。
 予約は目いっぱいしてあり、そのうち5冊+2冊が取り置き済み。『デカメロン』が大きい本なのでリュックが必要だろう。
 3か月の休館中にも新着図書はあり、読みたいものメモでゆうに20冊はある。『漱石と鉄道』『新・紫式部日記』『新選組戦記』『百年戦争』『探偵コナン・ドイル』等。

 書店に置いてあるポプラ社の冊子『asta』、4月始めに5月号をもらってきたけど、その後店が閉まっていた、5月はまるまる休みで、6月号は出ているのだ、これはどうなるのか。いっそ2回もらい損ねるならば諦めがつくのに。1回だけないのはすごくイヤだ。
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