レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

思い出のミトンはどこへいった

2014-11-29 19:04:54 | 雑記
体育の授業があるのに体操服がないよ!という夢を未だに見るくらい、私は運動することが心底嫌いである。しかしダイエットのため夏からコナミスポーツクラブに行っている(かつて通っており数年中断していたのだ)。プールで必要なキャップがなぜか見当たらず、あれがないと入れないので速やかにまた買った。サービス券を使ったのでさほどの出費ではなかった。

 しかしそれはどうでもいい。

 98年、フライブルクのクリスマス市の中で、市民が手作り品を売っているといった感じの店があり、そこで毛糸のミトンを買った。たぶん子供用として編んだであろう小さいその品は、年齢では子供と言えない私の愛用品だった。・・・それがなくなった。手袋は脱いだらコートのポケットに入れるのが常であるが、いろいろコートを探した限りでは発見されず。カバンや手提げもいろいろ見たが見つからない。
 ほかに手袋がないわけではないが、高価でないシンプルな品を新しく買った。既にあるのがブラウン系なのでグレーの毛糸もの。
 使っているうちに、あのミトンがひょっこり出てきたらそれにこしたことはないのであるが。
 新しい品もそれはそれで嬉しいものではあるのだが。

2015.11.30に付記。
 11.20に出てきた! あまり着ないコートを1年ぶりに出したらそのポケットに入っていた。
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「イケメン」に対する抵抗

2014-11-23 10:52:38 |   ことばや名前

 「ハンサム」は古いことにされているらしい。「ハンサムっていつの言葉だよ、アラン・ドロンか」なんてセリフが小説にあった。
 だからといって「イケメン」なんて私は使いたくない。これもいずれはみっともないようになるだろう。流行ものは、盛りを少しでも過ぎたらもうブザマになるものだ。一部は定着していくけど。もしかして「イケメン」も普通の言葉になるのだろうか?


ーー上記の引用は、私が当ブログで2007年に書いたことである。残念ながら「イケメン」は定着する言葉にはいってしまったようだ。

 角川書店から出ているPR冊子『本の旅人』に載っている三崎亜記のエッセイで、去年「イケメン」が話題になっていた。容姿のいい男を指す言葉として「二枚目」は歌舞伎由来、「ハンサム」は英語であるのに対して「イケメン」は由緒正しくない、しかしその軽さも手伝って浸透してしまった、ということだった。
 もちろん私はこの語は嫌いである。軽いことに伴って、ハードルの低さを感じる。私の感覚では、顔が明らかに良くなければ「ハンサム」「美男」は使えないが、「イケメン」は、まあまあ程度のレベルがあって、態度など感じがよければもうそれでOK!の感じがしてしまう。mixiの「つぶやきネタ」で、「ジャニーズで一番顔がイケメンなのは誰?」というお題があり、「顔がイケメン」は重複しておかしくないか?と思うのだが、この用法は、「イケメン」の「メン」が「面」では必ずしもないという証拠でもある。「マン」の複数としての解釈もあるからこそ「イクメン」なんて言葉まで発生している。

 女に適用するつりあった言葉がないということも、私が「イケメン」の嫌いな理由である。「イケメンと美人」「美女とイケメン」なんていう並べ方はたびたび目にする。少なくとも、「美女」という言葉の迫力やゴージャスさと比べて「イケメン」はあまりにも軽い。では「イケメン」とバランスのとれた、女に使う言葉はなんだろうか?
 そもそも「メン」が「面」ならば、女にも適用できるはずだろうに。
 「イケてる」は、石原裕次郎がスターだったころの言葉「いかす」「いかした」と共通した意味であろう。あれは男女ともに使われていた様子。(語源を追求すればエロな話になりそう) 
 では、ますます、「イケメン」が女にも使えるはずなのだけど、「メン」が「マン」複数にも見えることがそれを妨げている、たぶん。だからといって「イケウーマン」なんてマヌケな言葉も要らん。

 現在「少年ジャンプ+」で連載中の『ヘタリア』ではローマ史の人々がたびたび紹介されている。アウグストゥスをイケメンイケメンとしきりに言ってくれるのは嬉しいけど、この言葉の軽さがたいへん似合わないと思う。むしろアントニウスのほうが違和感はないなぁ・・・。「脳筋系イケメン」、コモドゥスと双璧。

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リンバロストその他

2014-11-17 13:09:50 | 
12月の文庫新刊リストに目を通し、気になるものをメモする。いまアマゾンで検索すると、メモした時よりも情報があってふるいにかけられる。竹書房から出る『ロマノフの十字架』はアナスタシア絡みなので、図書館に入れば読もう。光文社古典新訳文庫の『感情教育』は、図書館(以下略)。フローベールといえば『ボヴァリ夫人』しか知らんけど。
 

鹿島茂『モンフォーコンの鼠』
 フランス文学者である作者。エッセイも多い。
 この小説は、1831年のパリを主要舞台とし、主要人物として文豪バルサックがいる。彼がある貴婦人からもらったファンレターが王党派の陰謀に巻き込んでいく。
 怪しげなサン・シモン団体や、その分派の活動、もと遊女の日本人美女。
 馬肉処理場で肥え太ったネズミたちの群れ。
 なにかとヘンテコな連中が蠢く怒涛の展開。キャラ名があちこちで『レ・ミゼラブル』をひっかけているが、バルザックもよく知っていればもっと多くの洒落に気がつくのだろう。(『谷間の百合』と若干の短編しか読んでいない)


E.ポーター『リンバロストの乙女』
 『花子とアン』のヒットで村岡花子さんの翻訳が復刊されたのは良いことである。
 私は小学校の「学級文庫」で、大きい字で絵の多い児童書として読んだ記憶がある、ただし内容はまったく覚えていない、挿絵が佐川節子だったということだけ(学年誌で読んでいた)。
 生まれるころに父を亡くして母と二人で暮らしているエルノラ・コムストックは、必要以上に切り詰めている母の無理解にもめげずに近所の農家で働くなどして金を貯めて学資をつくり、成長していく。
 母による冷遇は、父が沼に落ちたときに陣痛が始まってしまったせいで助けられなかったことをエルノラのせいにしていたためであるが、エルノラを可愛がっている隣人から亡夫の不実をきかされてから己の理不尽さを悟り、遅まきながら娘に愛を向け始める。この母の激しいキャラクターが話の前半のキモだとすれば、後半はエルノラと都会の御曹司との恋であろう。エルノラは虫、特に蛾に詳しく、採取した蛾を売ることでも収入を得ている。(得意客の「鳥のおばさん」は、姉妹編『そばかす』に出てきた「バードレディ」、原語は同じなのか?) やはり蛾の愛好者であるフィリップはエルノラと惹かれあうけど、彼には既に婚約者がいるので節度を保っていた。 
 終盤、わがままで高慢なこのお嬢さんとの対決などは俗なスリルがあって楽しい。
 同じ河出文庫で、やはり村岡訳の『スウ姉さん』が復刊した、こちらは「G.ポーター」、ちょっと紛らわしい。(『パレアナ』、アニメ『ポリアンナ』のほうが有名だろう。) 図書館にはいればこれも読むかもしれないが、高校時代に読んで釈然としなかったことは覚えている。
 村岡花子さんの訳本ならば、モンゴメリの『エミリー』ブックスに復活してもらいたい。
この本の1作目は『可愛いエミリー』だけど、昔の版では『風に立つエミリー』だったという、このほうがいい!
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手帳選びの条件

2014-11-12 13:00:59 | 雑記
 毎年の恒例話題の一つ、手帳とカレンダー。
 今年の、いや来年2015年度の手帳をやっと買った。
 手帳選びの方針として、1.特別に好きなキャラものが出ればそれにする。2.ない場合、ダイソーで。
 ここ数年、しばわんこもヘタリアも出ないのでダイソーで買ってきた。しかし、今回はどうも気に入った品がない。やたらと出銭は多いが絶対にイヤだ。
 たいへん久しぶりに、普通の品を買った。この季節、本屋には日記帳や手帳がずらっと並ぶ。
 私の条件は 1.高価でないこと。実のところなければないでかまわないくらいなので、高いものはいらん。千円近いのはゴメンである。
 2.薄い小さい軽い。 立派な品はいらん。
 3.ひと月ごとの見開きカレンダーのページがある。月曜始まり。うしろにフリーメモのページがある。
 4.10月始まりではない。暦年の2015年度ならば、2014年12月~2016年1月くらい。10月からもう用意してあると、いま既に持っているぶんとのダブりが多くてもったいない感じがするのだ。
 これらを充たしていて、ほどほどに可愛い表紙のCampus Diary 2015 monthly (KOKUYO) を買った。A6サイズで、あまり手帳という感じではなくてミニサイズノート、378円。
 私が書きこむのは購入する新刊の発売日が中心だけどね。
 授業に行く日が何回あるかを数える=回数券を買う計画を立てる時に見るとか。

 カレンダーは、自分の部屋には、郁文堂からもらう実用一点張りの品を机の横に下げる。
 お飾りは・・・少なくとも新たに買うものはないな。いまは去年のヘタリアが絵の部分だけで下げてある。
 テレビの部屋などには、柴犬が新たに買ってあるし、過去のしばわんこが(暦を切り落とした状態で)あちこちにあってなごませてくれている。住人は柴犬が好きだとすぐにわかる住まいである。
 花や風景のも買ったら楽しかろうと思うけどね。

 なお、手帳とは別に出費メモもつけている。2009~11はしばわんこノートだった。12年からは「学園ヘタリア」のノートを使っている。今年ぶんで終わりなので、来年度からは新しいノートにする。ヘタグッズはたっぷりある。美術館グッズもある。こういうので迷うことはささやかな楽しみである。
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マンガCDの数とか来月の新刊とかいろいろ

2014-11-05 13:15:11 | マンガ
 CDを何枚持っているのか?という話題をまえにふった。マンガ・アニメ関連のCDはなにをどのくらい持っているのか。
 『セーラームーン』では、アニメではBGMの「エクストラバージョン」、ほとんどのOPとEDを集めたもの、{セーラームーンSS in Paris」、クリスマスCD, ドイツで出ていた歌集(日本の歌からセレクトしたもの)等7枚。ミュージカルから9枚、合計たぶん16枚。
 『ヘタリア』は、キャラソンが16枚、「サウンドワールド」が5枚、ドラマが6枚、EDの「ベスト」等が4枚、合計31枚?
 その他、『大奥』ドラマ、『ひなたの狼』ドラマ2枚、『ラディカル・ホスピタル』。
 やまざき貴子作品のイメージアルバム『TIMEMACHINE』。
 『炎の蜃気楼』のIA、手放したつもりだったけど1枚残っている。
 BOで見つけた、シュラトの『曼荼羅・華』、『はるか遠き国の物語』IA。
 60枚近くということになる。
 過去に出ていた、もしCDで出直すならば欲しいと思うのは、『荒野の天使ども』『シャンペン・シャワー』『南京路に花吹雪』。



「Books Index」に12月のコミックスの一覧が載った。確実に買うのは『ジーヴス』(たぶんこれが最終巻)、『スティーブ・ジョブズ』3巻。  TONO『コーラル』が巻数なしで書いてあるのはなんなんだ、次は5巻のはずなのに。レーベル名が違うのは新装版なのか?
 今月出るぶんでは確実に買うのは『漱石とはずがたり』2巻。


 
 つづき春は、BL誌で面白かったので知ったマンガ家。レディコミでも描いている。『料理男子の日常』という新刊の先月の発売を知ったので 買って読んだ。主人公は若い会社員、母を亡くしたあと、父がなにも家事をできないのでやっているうちに上達しすぎて、カノジョにうるさがられてふられるという身の上になってしまった。そういう男のまたまた失恋記録。
 やはり先月の新刊で、戸川視友『王のいばら』16巻と外伝4巻。中世かそのあとくらいのヨーロッパのイメージの架空世界。次巻で本当に終わるのだろうか。王の側近のアルスガルド、実は女だということはいつ明かされたのか記憶にない・・・。



 『大好きだった!少女マンガ 70年代篇』で、紹介されている顔ぶれに納得いかない部分はもちろんある。「80年代篇」が出るならばもうこの人は消えるな、と思う名前は数多い。「70年代」に出していないのは「80年代」に取っておいたのだろうかという人々も。「篠有紀子」と「ひかわきょうこ」はララで同じころに活躍し始めたけど、篠さんだけ「70年代」に出ている、ひかわさんは次になのか? 樹なつみもだろうか。川原さんは次回の出番だろう。

 まえにも書いたが『ヘタリア』は、幻冬舎の『コミックバーズ』から、ウェブの『少年ジャンプ+(プラス)』に移籍した。
 先日はとうとうアウグストゥスも登場!
「少年ジャンプ+」



「まんがタウン」連載中『居間には今、外国人がいます。』1巻発売中。
「居間には今、外国人がいます。」



 mixiの「つぶやきネタ」で「おもいっきり大きなウソをついてください」に私の書いたぶん。

「ガリアの英雄ウェルキンゲトリクスとローマの戦いを描いた『アグリッパ』(内水融)は「ガリア編」完で中断していたが、フランスで大ヒット、それを受けて再開が決まった。「ローマ編」は単行本描き下ろしで来春から刊行される予定。」

「ナチス時代の抵抗運動「白バラ」をモデルにした『花と狼の帝国』がドイツでテレビドラマ化される。原作はコミックス5巻ぶんで未完だが、作者の原案により結末まで描かれるという」

 ・・・嘘ですよ、単に願望ですよ!
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芥川賞・直木賞コレクション開催中

2014-11-01 10:48:35 | 
「日本近代文学館」

 「芥川賞・直木賞 原稿コレクション展」を開催中なので、先日行ってみた。
 受賞当時の写真が一緒に展示されているので、若い! 井上靖さんも清張さんも髪が黒い。遠藤さんもハゲてない!司馬遼太郎の髪も黒い部分が多い!などというくだらないことに驚いたり、読んでみたい作品が出てきたり。ここで名前が挙がっていても、誰それ?の人もけっこういる。
 『増補改訂版 全国文学館ガイド』(全国文学館協議会編 小学館 1714円+税)を購入。
 充実感をもって帰って来た。  入館料200円でよくもっているものだ。

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