レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

順調な朝

2011-06-29 11:02:55 | 雑記
 平日の朝は原則として5時に起きる。
 目覚ましでなにか元気な歌をきいて、PCをいじり、(出かけない日の場合)そしてひと勉強。
 先日、洗濯機を修理してもらってから迅速に済むので、これも具合よく済んで、干し終わったころに今日は都合よく犬の散歩が来てくれた。うちの前を通過する柴犬をなでさせてもらうのが日課なのである。かわいいものに接するのは精神衛生上良い。
 そして朝食。

 心がけの良い子供の夏休みのような朝であった。

 ふさふさの毛は見ていてかわいいが、本人(?)はさぞ暑いだろう。口でハッハッするしかないとは、不便なのか便利なのか。刈ってしまうと涼しいのだろうか、『動物のお医者さん』を思い出す。

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ケルン、美男、庭仕事(かなり投げやりタイトル)

2011-06-26 05:17:04 | 
『沈黙の三日間』 フランク・シェッツィング ハヤカワ文庫
  セルビア人らしいテロリストがあやしげな初老の男から仕事を請け負うイントロ。
 そしてアイルランド人の物理学者兼作家が講演会その他のためにケルンへやってくる。同じころ、サミットのために要人たちがこの町に集まり、緊張が増していた。

 人をくったアイルランド人で名前がリアム・オコナー。これはやはり、『鷲は舞い降りた』その他のリーアム・デヴリンを意識したのだろうか。(オコナーは典型的なアイルランド姓)
 作者がケルンの人のせいか、大聖堂への言及はそこはかとなく自慢げに見える。
 ケルンといえば、ああ懐かしの『グラス・ターゲット』、『エロイカ』の古き良き時代・・・。

『美男へのレッスン』橋本治 中公文庫
 先月上巻が出て、今月下巻。下巻を読んでいる最中である。
 社会学的な「美男論」で、読んでいて面白くないわけではないのだけど、なんとなく煙に巻かれているような手ごたえである。出てくるのは、トニー・カーティスとかアラン・ドロンとか石原裕次郎、主に男優たち。興味深い点もあるけど、美男の話題といってもあまり私の求めている方向性ではないのだ。私の求める方向性とは、歴史や文学の人物であり、これまでの例では『美男の立身 ブ男の逆襲』がいちばん近かった。・・・そういえば『美少年西洋史』はどうなっているんだ国書刊行会めっ!

『庭仕事の愉しみ』 ヘルマン・ヘッセ フォルカー・ミヒェルス編 草思社文庫
 ヘッセの著作から、庭いじりや草花に関する文章を集めている。静けさを求める時に手にしたくなる本。

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ルパンと小池屋

2011-06-24 14:45:58 | 雑記
 「小池屋」と書こうとして最初に出た変換は「濃い毛や」だった。ルパンと濃い毛やーーなんとなく合っている。

 『ルパン三世』に対して特別ファンというわけではないけど、面白いと思っている(原作は知らない)。たいへんかっこいいOPである。題材に正当性が乏しいほど、演出に洒落っ気が必要なものだなと思う、泥棒とか詐欺とか不倫とか(『スティング』なんてその好例。『エロイカ~』もかな)。
 ところで、「ルパン」の歌でところどころはさまるフレーズは、「ルパンルパ~~ン」にたいていは聞こえるものだと思うけど、『言いまつがい』の話題では、「ルパンだ!3(さん)~」 「ルパン、ださ~」という例が載っているので、正しくは「ルパン・ザ・サード」と言っているのか? 

 歌の聞き間違いとはよくあるもので、このての話題では「赤い靴はいてた女の子」のあとの「異人さんに連れられて」の部分が定番。「いいじいさん」とか「にんじんさん」とかいろいろな例がある。私は「いじんさんにん」にきこえていた。「偉人」と「異人」のどちらに認識していたのかは記憶にない。

 もう一昔以上まえの「コイケヤスコーン」のCM。男女が何組もくるくると踊っていて、中央で教師が手を打ちながら「スコーン スコーン コイケヤスコーン」--これが私の耳には、「コーンコーン コイヤスコーン」にきこえていた。まぁ、上記のルパンに比べればだいぶ、「スコーン~」だと言われて納得しやすくはある。 いずれにせよ私はコイケヤスコーンを食べたことはない。

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『美女と悪女大全』へのツッコミ

2011-06-22 05:16:38 | 歴史
 ひとつ先のローマ記事よりもこちらを先に書いていた。重複部分もそのままにしてある。

 サイト「古代ローマ」の掲示板の情報で知った本。新人物往来社より。 見たようなタイトルであり、実際、ここでも言及した『世界の美女と悪女がよくわかる本』(PHP文庫)とか、『世界悪女大全』とか、類似品は少なくない。 この本は、何度か本屋で手にしてためらったのち、ついに買ってしまった、ああシャクにさわる。 
 こーゆー本は、いくらかマニアの読者にとっては、ツッコミ入れるためにあるようなものだと思う。
 「美女」を「美しき指導者」「薄幸の佳人」「戦場を駆けた女傑」「歴史を変えた才女」、「悪女」を「恐怖の権力者」「悲運の悪女」「女賊と女スパイ」に分類してある。
 前者の「美しき指導者」と後者の「恐怖の権力者」が対になっているのだろう。君主や権力者、またはその身内、身分の高い人がここに入れられている。「美しき指導者」にマリア・テレジアはなんの疑問もない。しかし、エカテリーナやクリスティーナ女王は、才女ではあっても美女ではないだろう(この二人、PHP文庫では悪女に入れている)。シシィは美しいことに反対しないけど指導者ではないだろう。メアリ・スチュアートも同様(少なくとも、目立ってる面で言えば)。「お江」なんてここにあるのは開いた口がふさがらない。美女という史実もないし、政治手腕を発揮したわけでもあるまいに。
 デンマーク王女でノルウェー王妃のマルグレーテⅠ世(あずみさんが同人誌で短篇にした)なんてマイナーな人が出てきているのは嬉しい点につけておこう。
 「恐怖の権力者」に、バートリやアグリッピナはまあわかる、しかし、マルグリット・ド・ヴァロワ? 単に淫蕩なだけだろう(噂を真に受ければ)、非難されるほどのものか。
 美女編の「薄幸の佳人」と悪女編の「悲運の悪女」がたぶん対。
 どうして「額田王」が「薄幸」? 
 「悲運の悪女」にブランヴィリエやラ・ヴォワザンなんて明らかに犯罪者がどうして入れてある、ただの自業自得だろうに。ソフィア・ドロテア(ジョージⅠ世妃)、単に不貞で幽閉されたというだけのこと、「悪女」と言われるほどのことか。シャルロット・コルデみたいな「確信犯」は不幸だとも思わない。エヴァ・ブラウンとクラーラ・ペタッチ、愛した男が独裁者だったというだけ、彼女たちを「悪女」にするのか?
 この本と、PHP文庫とは同じくらいの人数を取り上げてあるし、過半数が重なっている(同じ項目を比べてみれば芸のない引き写しもちらほら)。そして「美女」か「悪女」かの分類が違っている人も当然いる。--この両者はまったく別の次元なのだから分類じたいが無意味なのだけど。
 
 カバーイラストはキレイ。中身の絵もこれでいってほしかった。(PHP文庫のほうは中身のイラストもきれいだった)

 あ~、誰か近くにいる人たちとあれこれ言いたい。
 
 永井路子さんや藤本ひとみさんに、こういう本の顔ぶれの妥当性について採点してもらいたい。
 
 有名な女には「美女」か「悪女」(あるいはその両方)のレッテルを貼りたがるけど、それらと別の基準での評価もあるということになぜ目をつぶるのだろうか。ブスの才媛であるスタール夫人なんてどちらにも出てなかった。

 たまには、「美女」としてクレオパトラでなくオクタヴィアを載せた本があってもよさそうなもの。オクタヴィアを書けばパトラだって言及することになるのだし。
 
 「美男」の本はなぜない!? 『美男美術史』という本はあるけど、美術品が対象であり、歴史上の人物についてではない。

 グチるのも楽しみ方の一つではある。
 話のタネにどうぞ。
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ローマの「美女」と「悪女」?

2011-06-19 05:12:44 | ローマ
 新人物往来社の新刊、『「美女」と「悪女」大全』、少なからぬ読者が『世界悪女大全』と『世界の美女と悪女がよくわかる本』を混ぜたようなタイトルだと思うに違いない。シャクにさわりながらついに買ってしまった。
 まずは、ローマ関連から。
 105人のうち、ローマ史からは、ユスティニアヌスの度胸のいい皇后(東ローマだとどうもローマ!というイメージ希薄なんだけどね)、アグリッピナ、ポッパエア、ユリア。ローマと敵対した側でローマ史でも必ず出てくる顔ぶれからは、クレオパトラ、ゼノビア。
 この本も(「も」!)「美女」と「悪女」に分類という無意味なことをしており、上記のメンバーのうち、「悪女」になっているのは、アグリッピナ、ユリア、ポッパエア。--つまり、ローマのメンバーはほとんど「美女」に入れていないということである。そりゃ、「悪女」のレッテルをいちおう貼ってみたからといって、そこで必ずしも非難や嫌悪があるとは言えないことはわかる(書きっぷりにも悪意がにじんでいるとは限らない)。しかしこの偏りはなんなんだよ、とやはり言いたいぞ。
 --たまには、「美女」としてオクタヴィアを取り上げた本はないのか~~~っ!!と心から叫びたい。

 ローマついでに。 
 ドイツの児童文学でティベのあたりを舞台にした作品『カイウスはばかだ』が、岩波少年文庫で復刊した。かつて福武文庫でシリーズ(3冊あるらしい)2作出ていたが。 


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次、先、前

2011-06-17 14:10:51 |   ことばや名前
 ブログを読んでいて、どんどん古いほうへとさかのぼっていくうちに、「次のページ」と「前のページ」のどちらが古いのか新しいのかわからなくなってくることがないだろうか。私はある。
 最新の記事がトップに出ていることはたぶんどこでも同じだろう。その画面を最も下(つまり最古)まで読んでページの終わりに来た時、そこで「前のページ」または「次のページ」と書いてあるのでそこをクリック、最初にそれをする時ならばどちらかしかないのでいい、しかし、何度もやっているうちに混乱してくる。
 そもそも、「前」とか「先」とか、視点がどこにあるかで変わってくる、時にはまぎらわしい言葉だ。
 きいた話:とある路面電車(に近いような小さい路線)は、運賃を乗車時点で払うものだった。初めてらしい老人の客が運転手に「先払いです」と言われて、ハイとニコニコするだけで中に入っていこうとする。「先」を、行った先だと解釈していたらしい。
 上記のブログ画面の場合、「前」を、手前側、最新のページにいる状態から見ていると考えるならば、新しい記事を「前のページ」と呼ぶことも理屈は通る。しかし、「次のページ」に関しては・・・なにかこちらはしっくりこない。比較するならば、古い記事のほうを「前のページ」、いまに近いほうを「次」と呼ぶほうがやはりわかりやすいのではないかと思う。

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DVD『世界の謎と脅威』

2011-06-15 05:16:45 | 地理
 2,3年前に「ユーキャン」で『ヨーロッパ 古城と宮殿の旅』DVDを買ってから、たまに新商品の宣伝がくる。このまえは『世界の謎と脅威』全8巻。さほど興味はないけど、ラインナップの中で強いて言えば、「文明の期限 エジプト ギリシア」 「極北の幻想 カナダ アラスカ アイスランド」かな。

「世界の謎と脅威 」

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新刊文庫がやたらと大漁の日

2011-06-12 05:38:48 | 
 おととい本屋へ行ったら、そもそも買う予定であったコミックス2冊のほかにも新刊がいろいろと目についた。
文春文庫 『ジーヴスの事件簿 大胆不敵の巻』P.G.ウッドハウス
       『平家物語の女性たち』永井路子   新装版は来年の大河便乗と見え見え。
       『ツチヤの貧格』土屋賢二
       『漱石俳句探偵帖』半藤一利
ちくま文庫 『ゲーテ スイス紀行』
       『哀しいドイツ歴史物語』菊地良生
       『昔も今も』サマセット・モーム    マキャベリとチェーザレの話であるらしい!
幻冬舎文庫『携帯のない青春』酒井順子
NHK出版新書『印象派で「近代」を読む』中野京子
 
 でも、借りた本が先なので、『お呼びだ、ジーヴス』 『三国志 演義から正史、そして史実へ』から読まなければ。

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いま手元にある本

2011-06-05 05:47:51 | 
いま手元にある本は

池上永一『トロイメライ 唄う都は雨のち晴れ』
 『テンペスト』番外編第2弾。

フランク・シェッツイング『沈黙の三日間』
 ドイツのエンターテインメントが文庫で出ていたらたいてい手にしてみる。同じ作家の『深海のYrr』と『Limit』は、前者は海で後者は未来宇宙でどうも気乗りしなくて読まないまま。中世のケルンが舞台の『黒のトイフェル』がいちばん好みだった。

ケン・フォレット『大聖堂  果てしなき世界』
 中世のイングランドが舞台である前編は10年以上まえに読んて面白かったのでこれも気になっていた。買ってはある。分厚い3巻本、いつ読むことやら。

 この週末は本来、学会のはずだった。しかし震災の影響で中止。
 書店が店出ししてるので、国書刊行会に『美少年西洋史』を早く出さんかいオラ!とプレッシャーかけることをこの数年続けていた、その機会がなくなったことが残念である。HP見ても、これから出る本の中には入っていない。P.G.ウッドハウスの『感謝だ、ジーヴス』が載っている。
 同じジーヴスシリーズで、その前に出た2冊はいま図書館で市外から取り寄せ中。途中までそろっている図書館は市内にあるのに、途切れてしまっているのだ。こういうの、借りる人数が少なくなって切られるのだろうか。

 先月の集英社文庫の新刊、清水義範『夫婦で行くイタリア歴史の街々』、ためになる紀行でお勧めなことに加えて、なんと、「解説」(つまりは推薦)がヤマザキマリさん! いつかこのご両所のコラボが実現してくれたら楽しいなあ。
 ヨシノリンとカーラさんの『世界の哲学者事典』なんて想像したけど、清水義範&ヤマザキマリ共著『ルネサンス必勝法』もいい。
 

コメント (2)
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6月に買う新刊コミックス

2011-06-01 05:59:48 | マンガ
 今月出る新刊コミックスの購入予定。
・HC 碧ゆかこの新刊   
  プリンセスのころからわりに好きな作家で、絵が好みなので手が出る。(話が好きという作家だとこーゆーのまで読まないが)
・名香智子『ヴェルサイユのシンデレラ』
  ルイ15世時代を舞台にした『山猫天使』からのシリーズが3巻目。タイトルの指しているのは王妃マリー・レクザンスカだろう。肖像で見るとたいしたことないけど、このマンガではたいへん可愛い。国王もすこぶる美少年(これは史実)。
・『風光る』 
  もう30巻だ・・・。  ちっと展開をスピードアップしてほしい。
・『大奥』7
  絵島・生島がヤマかな。
・川原泉『コメットさんにも華がある』
・桑田乃梨子『楽園番外地』2
・『ヘタリア』4
・『4コマちびまる子ちゃん』10

 歴史もの率半分。少女マンガ率過半数。

 来月の楽しみは、『だめっこどうぶつ』4巻by桑田。
 そして山下友美『暁のブレーメン』! --これは、3冊買ってドイツの知人にも送るぞ。

 ものすごく「ついで」に言えば、10年以上まえに、池田理代子原作・宮本えりか画で『リリー・マルレーンを聞きながら』というマレーネ・ディートリッヒを主人公にした連載があった。多少立ち読みしてみた限りではたいして面白そうではなかったものの、ドイツものだし、単行本が出たら、『オルフェウスの窓』を気にいっていたベルリンの友人に送ってあげようと思っていた。結局出てないので私も全貌を読まないままである。そういえば、ダイアナさんが結婚したころに『ウェールズの薔薇』なんて題でダイアナ物語も描かれたらしいけど、これも単行本などにはいっていないのだろう。--いまとなっては黒歴史かもしれない。ちょっと興味はある。
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