レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

テルロマ2巻その他

2010-09-29 10:41:34 | マンガ
『テルマエ・ロマエ』2巻、好評発売中。
 5回ぶんのうち、本誌を買っていたぶん2回、立ち読みしたのが2回、
初めて読んだぶんには後年の「哲人皇帝」マルクス・アウレリウスが、賢そうな少年として登場。作者の夫の指導がばっちりはいっているのだろうか。 「平たい顔族」のプールのスライダー(私もしたことない)で難しい顔して浮きまくっているルシウスがなんとも可笑しい。
 実家に帰ったどころか再婚までしてしまってるリウィア、これで退場ということはあるまい、いろいろと先走った想像が出てきてしまう。
 このマンガのヒットについて「イタリアの新聞に「ローマ帝国ついに日本の漫画界を征服!」なんて書かれちゃった」そうである。--いいんですよ、征服しても。(いや、実際になったらなったで、私の目に入らないものが出てくるのは悔しいとか、嫌いな作家に描かれたくないとかワガママ言いだすに決まってるんだけどね)  ところで翻訳は出ているのか? あれなら出てもかまわんけど。
 これの発売日の前日、『ヘタリア』CDを買いに行ったアニメイトでもらった情報誌を帰りの車内で見ていたら、「ヤマザキマリ  世界の果てまでマンガ描き 1 キューバ編」が目にはいった。それですかさず本屋で購入。これと、テルロマ2と、はさまっているメッセージは対になっており、2枚並べると作者とルシウスが握手している。  
 海外体験豊富そうだとは思っていたが、キューバに労働にまで行っていたとは・・・つくづく波乱の人生だ。


10月のコミックス新刊の購入予定

TONO『コーラル』2巻 『カルバニア物語』13巻
山下友美『海賊姫』1巻
戸川視友『王のいばら』1巻
惣領冬実『チェーザレ』8巻 (これも翻訳されて恥ずかしくない思う)
望月玲子 『薔薇の恋 百合の恋』(ジェーン・オースティン『分別と多感』)
 ほか、「ホーム社MANGA BUNGO」シリーズでもなにかあるだろう。
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放言・まずい国美味い国 2 アメリカ

2010-09-27 13:36:13 | 地理
 イギリスと並び称されるマズイ国はたぶんアメリカ。

 角川文庫で去年あたり出た『つまみぐい文学食堂』by柴田元幸  アメリカ文学中心に、文学中の食べものについて書いた本。これの巻末に、ほかの米文学者とマンガ家吉野朔美と3人の座談会が載っていた。 おいしいもの好きだとアメリカでは生きていけないとか、留学中に寮のパーティーのためにスーパーで買ったケーキが「罰ゲームかと思うくらい」まずくて、でも周囲はうまいと食べていて、一生理解し合えないと思ったとか、もう散々な言われようで笑えた。
 
 アメリカの国民食と思われているハンバーガーも、ホットドッグも、もとはと言えばドイツ移民の持ち込んだものあるいは発明品であるということを、フランス文学者の鹿島茂『乳房とサルトル』光文社知恵の森文庫「バーガーとドッグ」で読んで、やはり優雅と言えない食べ物がドイツ産かい、とこれまた意外ではなくて面白い。でもたぶんドイツのホットドッグのほうが、パンもソーセージも極上なだけにアメリカより美味いことだろう。

 同じアメリカの一種でも、ハワイは美味いらしい。TONOさんの描いていたエッセイコミックに依る。
 ハワイの食べ物はおいしくて量が多いという。--私が行ったら確実に太るな。

 ハワイといえば、親戚(?)の話。
 母の姉の夫の父K三さんの弟、つまり私の伯母の舅の兄、または伯母の義理の叔父さんはハワイに渡っていた。一時帰国していたときに私の母(当時中学生か高校生)も話して、そのとき、アメリカでは学校に入るのは易しいけど出るのが難しいということを知ったそうだ。  そのおじさんがハワイに帰ってから来た礼状に、栄養失調で入院していると書いてあった。伯母の姑(私たちは「ちっちゃいおばあちゃん」と呼んでいた)は健康に気を使う人だが、食べ物がたいへんに年寄り的、低カロリーでヘルシーではあるけどボリュームに欠けるのだった。「こげん礼状があっとか」と憤慨していたそうだが、アメリカンな食に慣れている人には足りなかったことは容易に想像できる。そのハワイのおじさんは50代で亡くなった。栄養失調にした「ちっちゃいおばあちゃん」は、ちっちゃいやせた体で100何歳まで生きた。もう少しでギネス入りだったのに、と病院で惜しまれたという。

 私の母のある友達の娘は、日本でノイローゼになって気分転換でハワイに行き、そこで中国系アメリカ人と知り合って結婚して、まえはやせてたのにいまは肥えているという。

 ほかにも、ハワイのデブは日本とケタが違うという話は見聞きする。
 食べ物がおいしくて多いということと関係しているのだろうな。
 でも、マズイと言われてるデブ国もあるしな・・・。
「まずいものを食べて太るくらい悔しいことがこの世の中にあって?」とは、『イザベル姫とつぐみ』byかずはしとも の名セリフ。
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今日は雨

2010-09-23 16:23:00 | 雑記
「今日は雨 きのうも雨 きっと明日も雨だけど 傘はささない だって俺は英国紳士」
というのは、『ヘタリア』の「イギリス」キャラソンの歌詞。
 今日からしばらく雨の予報だ。秋分の日なんて、暑くなくてほどほどの秋の始めのはずなのに、きのうは真夏日で今日は大雨とは。墓参する人はたいへんだったろう。
 尊厳者誕生日だけど、そちらの話のタネもない。
 暑さの次は台風の季節かい、と、それ自体は日本の常とはいえ酷暑続きのあとなだけに、お天気話題ではグチも出るというものだ。
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ドイツの旅のメモから 前篇

2010-09-22 06:26:09 | ドイツ
 1998ー99年約1年の留学の際、あれこれと旅をした。
 家に書いた手紙のコピーがあり、抜粋して2回に分けて投下(あとで説明を加えた部分もあるけど)。宿はたいてい、「地球の歩き方」その他のガイドブック、観光案内所の資料から、場所と安さで選び、予約してあった。

1998,9.6 (日)
 宿は、駅に近いPension Spehnkuch(現在のヴュルツブルクのHPには載っていない). 
 ヴュルツブルクに着いた日は雨。二大名所のマリエンベルク要塞とレジデンツは月曜が休みなので急いでまわる。マリエンベルクは山の上なので歩きでがあった。リーメンシュナイダーの彫刻がたくさんあって、重苦しい時代の色を感じさせる。レジデンツは、天井画が華麗な様子をよく本で見ていたが、実際には思ってたよりも暗くていまひとつな印象。
 次の日は市内の教会めぐり。ノイミュンスターには中世の詩人ヴァルター・フォン・デァ・フォーゲルヴァイデの墓があるはずだが、どこかわからなかった。独文の同窓生K川君は新婚旅行でドイツに来て、この町に来て、これについて質問の電話を中世専門のH尾先生にかけている間に泥棒にあったという。もちろん私は電話して尋ねたりはせず、単にあきらめた。
 シーボルト記念碑は、木立の中に隠れるようにして立っている。日本語ドイツ語両方で解説がついている。

(ヴュルツブルク2泊とニュルンベルク3泊の間はバイロイトとバンベルクに2泊ずつしていたけど、この手紙ではとばしてある、別の便に書いたのだろう。このブログでも、バンベルクに関してはすでに言及したし、バイロイトも機会があるだろう)

9.12-14 ニュルンベルク泊
 着いた時は雨。まず駅近くの「交通博物館」へ。ニュルンベルク~フュルト間はドイツで最初に鉄道が走ったところなのでこの町にあるのだろう。郵便についても展示も面白かった。郵便馬車から鉄道へ、アイヒェンドルフの時代はまさに過渡期であったことを実感できた。
 ナチ時代の列車はハーケンクロイツ+鷲のマークがついている。戦場へ兵士を、KZ(強制収容所)へ囚人を運ぶことに列車が使われるさまや、当時のプロパガンダポスターの展示もあった。
 ペンションに荷物を置いて、フラウエン教会の仕掛け時計を見て、有名なソーセージ屋の一つに昼食に行く。香ばしいニュルンベルガーソーセージとザワークラウトで幸せになる。
 マルクトでレープクーヘンを売ってたのでいちばん小さい袋を買う。あちことある高級菓子店MOSTを見つけたので、名物のマジパン「ベトメンヒェン」を買ってみる。ピーナツ味のような感じであっさりしている。
 午後は「ゲルマン国立博物館」へ。
13日、日帰りでアンスバッハへ。カスパー・ハウザーの記念碑がある。
14日、ローテンブルクへ。天気は雨風で最悪。見どころはだいたい、人形劇以外は見た。
 最後の朝食時に初めてほかの客を見る。このときの旅行で泊まったところで最も空いていたのはここ、Pension Altstadt(いまも健在のようだ)。

9.15-18 レーゲンスブルク泊
 ここでの宿は、取り寄せた資料から、観光の中心地に近いうちで最も安いところHotel Am Peterstor。場所が良くて安くてたいへん結構であった。(健在の模様)
 初日、「トゥルン・ウント・タクシス城」(この城は、『オルフェウスの窓』の音楽学校の建物のモデルらしい)などを見物。この一族はドイツの郵便事業をほぼ一手に引き受けていた。ルートヴィヒ2世の寵臣も出しているし、シシィの姉ヘレーネ(フランツ・ヨーゼフの本来の見合い相手)が嫁いでいるせいか、シシィの肖像も飾ってあった。
 2日目、旧市庁舎内などを見物。レーゲンスブルクはドイツの歴史の中心だった、とガイドのおじさんが誇らしげに語っていた。この建物の前には、フェリペ2世の異母弟、カール5世(カルロス1世)の庶子であるドン・フアン・デ・アウストリアの銅像が立っている。「われらの息子」として。
 観光の中心地とは少しずれたところにある、「ドイツ東部美術館 Ostdeutsche Galerie」に足を伸ばしてみると、有名な画家はたぶんいないけどなかなかきれいな絵があった。パンフはドイツ語、英語、そしてポーランド語、国境の流動性を感じた。
3日目、パッサウへ。ガラス博物館と大聖堂のパイプオルガンコンサート。
4日目、念願の、「ヴァルハラへ遊覧船で行く」を果たす。(90年11月に行ったときはすでに冬場なのでバスだった)
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タヌキ一家、後妻偏見、理不尽な恨み

2010-09-20 10:38:32 | 
 先月読んだものから三つ。

森見登美彦『有頂天家族』
 京都を舞台に、タヌキと天狗とヒトが入り乱れて駆け引きを繰り広げる。語り手「私」は由緒あるタヌキの一族の者で、叔父一味と対立関係にある。ひきこもりが過ぎて井戸の中のカエルになってしまった次兄だの、宝塚の男役ふうに化けることの好きな母だの、峰不二子並みにえたいのしれない美女「弁天」だの、ヘンな奴てんこもり。
 タヌキのくせに「母上」という呼び方がなんだかかわいい。

田辺聖子『ここだけの女の話』
 平凡な人やダメな人たちの、滑稽でちょっとほのぼのが基本の短編集。
ーーであるが、表題作だけは胸糞悪いのだ。語り手は団地の主婦。人の隠したがることをかぎつけてきては「jここだけの話」と言いながら触れまわる連中である。
 悪口を言うなと主張するつもりはあまりないけれど、--「後妻」であることを劣ったことのように決めつけている態度は許しがたいと思った。初婚同士であることや、子供が実子であることがそんなに偉いかっ! この本はまえにも読んだことがあるけど、当時よりもこの件に対する怒りは強くなっている。  たいへんリアリティがあることは間違いない。作者自身がそういう偏見に与しているはずはないのだけど。

『小泉八雲集』
 新潮文庫の「おとなの時間」で先月出ていた。去年の夏の角川文庫フェアで『怪談』が出ていたのを買って読んだし、今回のもだいぶ重複はある。こういうのが出るのも夏だからだろう。
 『守られた約束』と『破られた約束』が並べてある。前者は『菊花の約』。後者は、死んでいく妻に対して再婚しないと約束した武士がやはり 後添いを迎えてしまい、後妻が亡妻に呪い殺される話。--どうせなら夫のほうにしておけよ、と思うのは男の感じ方だとこの話の末尾に加えてあるが、私自身は納得できない。
 (『不如帰』の浪子が姑を呪い殺すのだったら快哉を叫ぶけどな!)
 それにしても、守られた約束が男と男で、破られたほうが男女かい・・・。
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くじ運

2010-09-19 14:09:11 | 雑記
 おととい、私宛てにサン○リーからなにか届いた。開けてみたら、350ml黒ウーロン茶1ダース。新聞の懸賞欄を見てたまに応募しているのだが、それが当たったのである。なににいつ応募したのかいちいち覚えていないので、どの程度の勝率かはわからん。もう何か月もまえのことではなかろうか。
 でもこういうことがあると義理を感じて、1ダース飲んだあとでもまた買いたくなるだろう。エコナもけっこう買ったし。
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アマゾンから来るローマ本宣伝

2010-09-16 08:26:41 | ローマ
 アマゾンから、ローマもの新刊の案内が来る。ここ2カ月ほどの間に来た洋書を、せっかくなので並べてみる。

Ein Traum von Imperium (帝国の夢)Ernst Kuenzl

Lebensadern des Imperiums (帝国の生命線)Margot Klee

Goettinnen und Moerderinnen(女神たちと女殺人者たち) Friederike Haedecke
 
Sulla Joerg Fuendling

Roemische Kampftaktiken 109 v.Chr. - 313 n. Chr(ローマの戦闘行動)Ross Cowan

Colonia Club. Das Schwert des roemischen Verraeters(コロニアクラブ ローマの裏切り者の剣) Margarete von Schwarzkopf

Gladiatoren. Abenteuer-Kiste(剣闘士 アドベンチャーボックス)

Das antike Rom  Christoff Neumeister

Das alte Rom  Andrea Essers

Julia: Glanz Und Tragik Einer Kaisertochter (ユリア 皇女の輝きと悲劇) Traute Petersen

Nero: Kaiser, Kunstler, Antichrist (ネロ 皇帝、芸術家、アンチキリスト) Stephan Elbern
 
Zaberns Wissensquiz: Die Roemer(知識クイズ ローマ人)

Grenzenlose Gaumenfreuden: Romische Kuche in Einer Germanischen Provinz (際限なき食の楽しみ あるゲルマン地域でのローマ料理) Tunde Kaszab-Olschewski

Die Rechtsetzung Marc Aurels Zur Sklaverei (Abhandlungen Der Geistes- Und Sozialwissenschaftlichen Klasse) (マルクス・アウレリウスの奴隷への権利授与? この訳に自信なし ) Thomas Finkenauer

Florus und das moerderische Wagenrennen(フロルスと戦車競走) [ハードカバー]
Frank M. Reifenberg (著), Susanne Wechdorn (イラスト)

Der Zeiten-Schluessel. Operation Gladiator (時代の鍵 オペレーション・グラディエーター) Erica Williams

Was ist Was. Das alte Rom. Buch & DVD   Ernst Kuenzl

The Great Fire of Rome: The Fall of the Emperor Nero and His City  Stephen Dando-Collins

Der Limes  Wolfgang Moschek

Im Namen der Woelfin. Agrippina: Kaisermacherin - Kaisermoerderin (雌狼の名のもとに  アグリッピナ:皇帝をつくった女ー皇帝を殺した女)
Ute Schall


 それぞれのページをクリックしても、内容の紹介は出てこない。わかるのは表紙だけ。
 私として気になるのは『ユリア』だな。
 2か月やそこらでこれだけ出ているのだ。もちろん日本の本の案内も来る、『ローマ人の物語』の文庫新刊も。買ってはあるけどまだ読んでない。
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すわりが悪い

2010-09-14 04:47:54 |   ことばや名前
 「自分語」(じぶんご、である。じぶんがたりではない)という言葉が出てきたのは三浦しをんのエッセイだったかそれとも菅野彰か、方言ですらない、自分だけで勝手につくって使っている言葉を指す。
 私の「自分語」の一つに、「すわりがよい・悪い」がある。この語じたいは普通に存在するけど、「故人である」「存命である」の意味で使う。しばらく世間で評判をきかない有名人について、「○○ってもうすわりがいいの?」のように使う。
 もとはと言えば、文学史の本を見て、現代の人は、例えば「井上靖 1907~    」のように、生没年のうち没年が空欄になっているのを見て、なんだか「すわりが悪い」感じがする、と思ったことに始まる。(いまではこれは 「1907~91」になっている) 

 先日、歌人穂村弘のエッセイを数冊読んだ。いちばん笑ったのは、小学館文庫『世界音痴』の「怖いラブレター」の一節。
 先日もらったラブレターについていた「あたしの好きな男一覧」に並んでいた名前は、ベートーヴェン、エジソン、オッペンハイマー、伊達正宗、穂村弘。楽聖や発明王や独眼竜と一緒なのは光栄だけど、それぞれ生没年が添えてあって、「穂村弘 (1962-2031)」の「2031」「あのー、俺、まだ生きてるんですけど・・・・・・」という話。
 現代では「後期高齢者」にすらならないな。
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ファイルスタンド

2010-09-12 06:09:20 | 雑記
 本棚の整理をたまにしたくなる。
 ハードカバーの本ならば立っていてくれるが、薄い本や紙の柔らかい本は仕切りがないとくたっとして困る。そして、本の形にもなっていないもの、プリント類がたくさんあるので、これらをどう置いたものかと常々腐心していたが、このごろ、「ファイルスタンド」(これがどの程度一般的な名称なのか知らない。ダイソーではそういう名前)を使えばよいのだと気がついた。少しずつ買いこんで、各棚に埋めこまれて(?)いった。私の行く店では「プラスチック」に分類された場所に置いてある。  見ているといろいろとほしくなるのだが、整理収納のための品は、買って生かせずにかえってモノが増えてしまうということになりがちなもの。--いまのところはうまくいっている。
 ああそれにしても、未使用のクリアファイルの多いこと。反面、使っているものも多い。ほんとはこれらの中身も、もっときちんと分類したいと思う、マンガ、ドイツ、ローマ、歴史、講義用、等々。でも分類できたらできたでまた無用になってしまうものが出てくるのだな。でもクリアファイル買うことはやめられまい。
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LEGA、茶々、イシュタル、大奥、お伽もよう

2010-09-09 05:13:31 | マンガ
やまざき貴子『LEGAの13』4巻
 16世紀後半のヴェネチア、錬金術師レーガは元首の命令で軟禁状態で研究中の身の上。
 前元首のインテリ変人令嬢が相手役として本命のようだけど、長いこと出てこないな~。
 長期連載だった『っポイ!』がようやく終わったらしいので、こちらのピッチをあげてもらえないものだろうか。


『華の姫 茶々ものがたり』3巻 byわたなべ志穂
 現代もの学園ラブストーリーを主として描いている作家であるようだけど、歴史もの少女マンガとして正統派だと思う。家康がちょっと黒過ぎるのがナンであるが。茶々がヒロインではある程度やむをえないのか。しかしこの先の北の政所の扱いが気になる。
 これまで、架空キャラである旧浅井の家来が本命相手役で、三成は茶々に敵意を向けてきていたのだが、ついに(?)これも茶々にひかれていることを認めてきた。 お約束ではある。 
 2巻が秀次たちの処刑までで、3巻で秀吉が死んで、--史実はまだ10何年もあるけど、物語としては長くても6巻程度までかな?


大和和紀『イシュタルの娘』1
 タイトルに反して日本の歴史もの。戦国末期の実在人物で、教養(と神通力?)で権力者たちにも重んじられたという小野お通が主人公。私もこれで初めて知った。タイトルに「イシュタル」と女神の名前を使っているのは、『陽の末裔』にも似たニュアンスがありそうだ。信長、秀吉、家康、それぞれ特徴が出ていて納得のいくキャラになっている。


『大奥』6巻

 綱吉編は終わり、その後の5代目家宣は短く終わった。
 家光(千枝)&お万(有功)にせよ、綱吉&右衛門佐にせよ、本当に恋しあった二人の間に子がないということは重要な点かもしれない。この先、熱愛カップルは登場するのだろうか。男女は子を為すだけがすべてではない、という(意味の)言葉は現代でももちろん通じるし、男を種馬扱いすることへの怒りは当然裏返して女の側からの叫びでもある。
 美男美女の老いた姿まで描かれることは少女マンガとしては異例である、おまけに、老いたからこそできたことであったり、老いてもなお執着される女がいたり。

 キャラ設定で意外だったのは、
 ・絵島がブ男。べらんめえな江戸っ子ふう。
 ・野心家のイメージの強い間部詮房が、家宣に対して猛烈な忠義を抱いていて健気なほどであること。キャラの重なるところのある柳沢吉保はクール系美女だったが、こちらはむしろ、可愛い系+小悪魔な感じ。
 この先、田沼意次や阿部正弘はどんなだろう。意次の息子が城中で斬られるけど、これは女同士の事件になるのか?。でも、武家の後継ぎは男はダメという取り決めも撤廃されたという展開だからわからない。


ひかわきょうこ『お伽もよう綾にしき ふたたび』1巻
 「ふたたび」とついているように続編。
 珍しい室町時代中期の時代FT。(少なくとも性格は)かわいい女の子とかっこいい男は一貫してひかわさんの得意とするところであり少女マンガの王道の一つ。おまけに、非美形やバケモノも浮かずに描けるのがこの作家の偉いところだ。
 あとがきその他で、荒唐無稽なFTだけに、時代背景はきちんと描こうと思い、髪型からこの時代を選んだということを読んで感心した。髪型の時代考証無視のマンガは珍しくないから(それが必ずしも悪いとは思わないけど)。これをきっかけに、時代・歴史ものにハマってくれていいのに。ほんとに神話の時代を描いてくれても歓迎する。いや、日本の神話の格好はシュミじゃないけど。 
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