レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

キャンペーンの応募券

2012-08-31 14:10:17 | 雑記
 ふだん食べているフジ○コのカ○ピ海ヨーグルトが、野菜セットの懸賞をやっていた。2こぶんの応募券で一口。どうせならば応募するつもりで、券3枚ためた。締切は9月10日、しかし、数日前に買った品にはもうその応募券はついていなかった。一口だけ応募するしかあるまい。
 出荷したぶんがすぐに売れてしまうとは限らず、もう終わってしまったキャンペーンの券なとついていては不都合なのだろう。
 執念をこめて応募するならば、締切よりも余裕を持って買い集めなければならないのである。


 夏の文庫フェアの帯なんぞは、店によってはいつまでも残っていてマヌケなのだが。

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『カルバニア物語14』その他

2012-08-28 16:12:18 | マンガ
『カルバニア物語』14  TONO
 年に1巻が基本のはずだけど、けっこう間が開いたような気がする。
 エキューのパパの謎行動(?)、コンラッド王子の不倫疑惑、そして、退場はしたけど生きてはいることがわかっていたあの人の意外な再登場、話題はてんこ盛り。まさか再婚していたとは、けっこうびっくり。この人料理なんてできたのか、あとで覚えたのか。
 注目点があちこちにあって、それが散漫に見えないのは偉い。ナタリーのお産はまだなのか、時間の流れはかなり遅いのだな。
 
 月に一度、新聞の読書蘭はマンガにあてられて、昨日の夕刊がそうだった。ひと月のコミックスベストセラーが20位まで載る。1は『ONE PIECE』の67巻、うちで小学生の甥がたびたび見ているだけで私はまったく読んでも見てもいないが。だいたいこういうところに挙がるタイトルは巻数が膨大で、ヒット作を引き伸ばす悪い傾向だと私は思っている。
 10位以内に『ヘタリア』5巻(「特装版」のほうで)。14位に『チャンネルはそのまま!』5巻。地道に人気という感じでほっとする。

 なぜか『あかねこの悪魔』5巻の広告が出ていた。茜子は本の中では「ほほほほ」と高笑いして露出も多いのに色っぽくないところが味かも。 たびたび手にしている飲み物の奇妙さは、二階堂の服の模様や木暮のTシャツに匹敵する。

 31日に追記。
「BooksIndex」に載っているコミックスの売上ベスト10は、「総合」「幼児」「少年」「少女」「青年」「レディス」「成人」「その他」に分類されている。
 『カルバニア物語 14』は「その他」になっている・・・。掲載誌の「Chara」は強いて言えばBLあるいはBL寄りの少女誌だと思うんだが。コミックスを単独で目にすれば少女マンガと確実に思われるだろうが。
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話虫干 殿さまの日 八雲

2012-08-24 15:27:27 | 
小路幸也『話虫干』
 新刊。
 本の内容を変えてしまう「話虫」、それに対抗して物語を守る使命を与えられた図書館員の青年糸井馨。彼と仲間たちは漱石の『こころ』の中へ潜入する。糸井は、「先生」(まだ青年だけど)や「K」に接して、死なせたくないと思い、でも名作を軌道修正しなくてはならない使命とのジレンマに悩む。
 なぜか「K」の妹など登場し、漱石本人、果てはホームズまで。
 オーバーラップさせまくった同人二次創作のようだと思うと妙に親しみのわいてくる趣向である。
 この作家は、連作短篇集『リライブ』でも、『こころ』のハッピーエンドバージョンのような話を書いており、愛着の強さが伺える。
 私自身は『こころ』に特別な思い入れがあるというわけではないが、悲劇に終わった物語に対して作品として満足はしている一方でめでたしエンドのバリエーションも見てみたいという気持ちはよくよくわかる(いま頭に浮かぶのは『間の楔』)。
 ところで、本の中身を変えてしまう存在を退治するという設定は、竹本泉『あかねこの悪魔』をもちろん思い出すのだけど、この小説では「話虫」の正体はわからない。

星新一『殿さまの日』
 新潮文庫、でもいまは出ていない本。
 表題作は、ごくふつうの殿さまの有り様を描いている。決まりきった日常で、たとえやる気があってもそれがかえって幕府に睨まれる元になってしまうので無気力化して、じっとおとなしく平凡な人生を終えるしかない。
 ほか、幕府高官の何気ない一言から疑心暗鬼になって堂々巡りをくりかえす大名家臣たちとか、仇討ちの無意味さを逆手にとった珍商売とか、吉良サイドから見ての「忠臣蔵」への憤懣等。
 面白い時代短編集である。また出てもいいのに。

『小泉八雲コレクション 虫の音楽家』 ちくま文庫
 新刊というわけではない。図書館の文庫棚で目についた。夏らしいものを読むのもいいかということでラフカディオ・ハーン。
 だいたいは日本の虫や植物についてのエッセイ。『日本海に沿って』に出てくる、筆者が出雲の伝説としてきいたという、赤ん坊が父の過去の罪を言い当てる話は、漱石『夢十夜』第三夜と共通点がある。元ネタが重なるのだろうか。
 『焼津にて』で、ギリシア神話のヘーローとレアンダーみたいな話を筆者が知って驚いている。ギリシアのは、男が女との逢引のために海を泳ぎ渡るのであるが、日本のそれは女のほうが出かけていくのだ、これはたいていの人がびっくりだろう。
 

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星新一『夜明けあと』 続き

2012-08-22 05:27:08 | 歴史
 新潮文庫、しかしいまは出ていない。明治の新聞等から面白い記事を紹介している本。まえにここで取り上げたその続き。「  」の中が引用、そのあとの「ーー」以下は私の感想。

明治28年(1895)
「奥様と呼ぶのがはやる。殿様・奥様。旦那様・ご深窓様(ごしんぞうさま)。ご亭主・おかみさん。この組み合わせが正しいのに(経済雑誌)」 ーー「殿様」はいまはまず使われる機会がないし、「ごしんぞうさま」なんて時代劇しかない。

明治29年
「 「よくッてよ」の言葉がはやる。山の手の下層から、屋敷町の令嬢へと(早稲田文学)」

明治30年
「オトウサマ、オカアサマと呼ばせる家がふえた。昔はオトッサン、オッカサン。町の子はチャン、オッカアだったが(経済雑誌)」  ーーさっきの「奥様」と同じ記者だろうか。

明治31年
「男どうしの性行為は、犯罪とみなす」 ーー ・・・・・・。西洋から見れば、いままで犯罪じゃなかったのか!?かもしれんが。

「政府はなにを質問されても「ただいま調査中」ですます。便利な言葉だ(東朝)」
 ーー「訴状を見ていないのでコメントできない」の同類か。

明治34年(1901)
「軽井沢の手前で、列車が逆行。乗客の日本鉄道の技術長、息子を抱えて飛おり惨死。ほかの乗客は、みな無事(時事)」
ーー『塩狩峠』の事件は明治42年だしあれとは別か。しかし、なぜ息子を抱えて? 

「本をつんどく。この言葉が流行(学燈)」 

明治38年(1905)
「名古屋に収容の捕虜、美男なのがいて、芸者たちにもてもて。静岡に移す(日本)」
 ーーそりゃいるだろうよ。数十年後には変貌するかもしれんが。

明治39年
「ガマ、ヘビ、ナメクジを混合して飲めば妊娠しないと、ひそかに流行(東日) 丙午の年なので、子を作らないようにと」
ーーそうまでして避けるほどのことなのか・・・。 ならばいっそ子作り行為じたいをやめておいたらどうだ。

明治42年
「米国のアイスクリーム消費量、十年前の年間500万ガロンが、6倍に増加」

明治43年
「出版界に小型版の文庫が流行。表紙の絵の、銀杏の葉がしゃれている」

明治45年
「古本屋の主人の嘆き。十年前の学生は本を買ったが、いまは着るものが優先(東朝)」
 ーー「ぱふ」だったか、いまの少女はマンガよりも携帯電話にお金出すと書かれていて、情けねー!と私は思ったのである。 マンガ大国日本に生まれてマンガ読まないなんぞ非国民め!

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ポンパドゥール登場のマンガ2本

2012-08-19 05:44:58 | マンガ
 今月、『かの名はポンパドール』2巻と『ロココの冠』が続けて出た。(前者の1巻と、『ロココの冠』とは明らかに同じ肖像画をモデルにしている。) 前者は青年誌(「ジャンプ改」ってそうだよね?)、後者は少女誌の掲載なので、同じ棚に並ばないけど、購入者が重なることはあるはずだ。
 前者は、絵・紅林直、佐藤賢一原作(まだ単行本になってないだろう)。ところどころのコラムも重要。ディドロやルソーとも親交があり、芝居の上演でも成功したりするポンパドゥールの才女としての活躍がぞんぶんに描かれる。生々しくない程度にベッドシーンがわりに出てくるのは青年誌だからなのかサトケンだからなのか。絵はさほど美麗というタイプではないけど。
 レディコミの読み切りでは何度も取り上げられているポンパドゥールが、初の長編マンガでの主役、それが男ものマンガであるあたりはかなり意外な気がする。(藤本ひとみ原作でレディコミならば驚かないけど。官能路線でいくならば魔木子さんあたりか?)
 モールパ伯や王太子のように、ヒロインに敵対する人々にもそれなりの立場を与えて描いているのはプラスポイント。
 「私は父上のような屈強な体も不貞な下半身もいりません なれど・・・知恵と野心で父上を超えてみせますよ」との、ちょっと笑えるけど殊勝な心がけ、でもこの王太子が王位につくことはなかったと知る読者としては痛々しい。
 
名香智子『ロココの冠』
 『山猫天使』に始まったブルボン王朝シリーズは4冊目のこれで終わりということだ。
 そもそもメインには架空キャラたちが据えられていた。長いこと女装で活動していたラファエルが相愛になったマリー・レクザンスカは、少年王ルイ15世の妃になり、ラファエルはしばらくアメリカへ行っていた。帰国した彼は、抑制した態度でマリーのために奔走し、王妃を傷つけないためにこそ、聡明なレネット(のちのポンパドゥール)を公式愛妾にしてゆく。
 うんと有名人以外は実在架空をあまり意識しないで読んでいたけど、上記サトケン原作と並行してみると、史実との組み合わせがいっそう興味深い。15世の側近の一人リシュリュー公は「王に劣らず容姿端麗」とコラムに書かれており、名香さんのバージョンだとそれがビジュアルでわかる、ただし、「少女マンガだから美形化はありがち」という保留をつける読者にとっては、コラムでの説明で、では信用していいのかと安心する。
 「鹿の苑」は、ほかの家来が勧めたことになっていて、ポンパドゥールは単にほうっておいただけに描かれている。このへんはサトケンはどうするのだろう。
 華麗な絵と力量を兼ね備えた名香さんには、また西洋コスプレを描いてもらいたいのものである。
 それにしても、ルイ15世がキラキラの美少年→美青年である。『ベルばら』しか知らないでいきなりこのマンガを目にした読者は仰天するだろう。
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アメリカの贅肉と名前のメモ

2012-08-16 13:05:05 | 地理
 数ヶ月まえにネットで「世界のぜい肉の3分の1は米国」とかいう見出しがあった。

「体格指数(BMI)が30を超える「肥満」の大人が抱えている余分な肉の重さは2005年現在、世界合計は352万トンで、
米国が3分の1を占めるとの研究結果を英ロンドン大衛生熱帯医学大学院の研究チームが28日までにまとめた。

 BMIが25を超える「太りすぎ」の超過体重は計1548万トン。これを維持するエネルギーを国別に比較した肥満ランキングは、
米国が1位で、以下クウェート、クロアチア、カタール、エジプトの順。日本は155カ国中、118位だった。」
 と産経新聞より引用。

 先月出た『ヘタリア』5巻でも、各国についての世界でのイメージとして、アメリカについては「FAT」という語が頻繁に挙がると書いてあった。
 ヤマザキマリさんのエッセイでつい先日単行本も出た『Sweet Home Chicago』でも、シカゴでは周囲にデブが多いので自分が痩せているように錯覚するのが危険だと書いてあった。そしておいしい店がなくて高カロリーだと・・・。

 ところでこの本、発売から2日後に地元の書店を3軒まわって初めて発見。同時発売の『アラビア猫のゴルム』2巻はたっぷりあったのに。 あとで、「コミックス」のレーベルでも中身は文章なので一般書のほうに置いてあったのでは?と思ったけど、その3日後に店内を点検してもそういうわけでもなさそう。ネコ話よりも外国エッセイのほうが注目されるのか、発行部数が違うのか? 


 
 机・本棚を整理していて出てきたメモ。
「2004 米 
1.ジェイコブ  2.マイケル  3.ジョシュア  4.マシュー  5.イーサン
1.エミリー  2.エマ  3.マディソン  4.オリビア  5.ハンナ      」
 たぶん、生まれた子供の多い名前がどこかの本に載っていたのだろう。
 「ミカエル」はありがたいのに、マイケルではぜんぜん重々しさがないと感じるのは偏見だろうか。

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夜中の物音

2012-08-13 16:34:30 | 雑記
 きのうの夜、厳密に時刻から言えば今日であるが、ばさばさっと音がして目が覚めた。本棚の一部から中身が落ちてきて部屋の中央部に散乱している。布団にまでは影響がないので、ひとまず放置してまた寝た。
 今日の昼前、それを片付けた。私の部屋には、机の上(PCの上)に置いてある小さめのもの、作り付けで天井まであるもの、そしてもう一つ。くだんのはその最後の品である。各段の縦幅(?)をある程度調節できるようになっていて、そのための差込ネジが片方取れてしまっていたのでバランスが崩れて本が落ちたと見える。そのネジをまた入れて、まえとは多少置き方を変えてまた並べ直した。これでいちおう済んだのではあるけど、どうも不安はある。今夜また落ちなければいいのだが。
 本を減らすにこしたことはないのだ、いつだって。

 落ちたのがこちらの本棚で幸いだった。作り付け本棚に頭を向けた状態で寝ているので、もしも地震でこれが揺れたりしたら・・・相当に危険だ。逆向きにしたほうが無難だと思ってはいるのだ。

 さる理由で、父の部屋の片隅に置いておいた私の紙袋をこちらに持ってきた、これはハガキ・封筒・便箋がメイン。これらの整理もしないと。


 本棚の中身が崩れて出たおかげで、失くしたと思っていた本が実はあったことを発見したのはささやかな良いこと。
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フィツェック  ヤクドシトリオその4

2012-08-05 18:42:11 | 
図書館で予約していて順番待ちだった本が、このところ続々まわってきている。

セバスチャン・フィツェック『アイ・コレクター』
 すでに数冊邦訳されているドイツのミステリー作家。
 サイコな犯罪が多いので、面白いことは面白くてもあまり気分が良くはない・・・。
 この本のタイトル、『アイ、ロボット』なんて映画の手抜き邦題と同じように誤解していたのだけど、原題がDer Augensammlerで、本文中では「眼の収集人」と書いてある。母親を殺して子供を誘拐して、時間内に父親が発見しないと子供を殺す、そして死体からは左目がえぐられているーーというたいへんグロテスクな連続殺人。 タイトルからして『眼の収集人』では気味悪すぎるので英語にして妥協したのだろう。

鯨統一郎『笑う娘道成寺  女子大生桜川東子の推理』
 バーのマスターと常連客の男二人の「ヤクドシトリオ」、そこへやはり常連の美しい女子大生(2作目からは院生)東子(はるこ)。 トリオが懐かしネタのバカ話に興じ、「そういえば」と最近起きた事件の話題が引っ張り出され、それをきいた東子が、事件と似た古い物語と重ねて、新解釈を披露しつつ事件の謎を解くーーという趣向のシリーズの4作目。
 1作目はグリムメルヘン、2作目は日本の昔話、3作目はギリシア神話(これはいまひとつだった)、そして今回は歌舞伎。新しい常連である若いOL坂東いるか(冗談のようなネーミング)が歌舞伎好きという設定。
 忠臣蔵がけっこうツッコミいれられているのは私には愉快である。

 小路幸也の本が近いうちに数冊届くだろう。
 新着図書の中に佐藤賢一の『小説フランス革命』の新刊があり、まだ予約が3人だったので私も入れておいた。
 伝記の棚を物色したら、ルイ16世やメッテルニヒもはいっている。いずれ読みたい。




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非対称の言葉

2012-08-01 06:30:08 |   ことばや名前
 「商売人」とは商売をする人を指す、と言って間違いではないだろう。「商人」よりも会話レベルであり、やや見下げたニュアンスを感じる。田辺聖子さんの本では、大阪ではポジティブな意味合いの言葉だと読んだ記憶もある。
 では、「商売女」が商売人の女かといえばそうではなく、水商売に限定している。
 そしてそれと対の意味で「商売男」という言葉は(たぶん)ない。現実に存在するだろうに。

 「男色」は男の同性愛である(ほかにもいろいろと限定がつきそうだけど略)。ならば「女色」は女の同性愛のはず、しかしそうではなく、男が女を好むという、いわゆる「ストレート」な趣味を指す。
 行為の主体として男しか想定していないということの現れだろう。

 「雪女」と「雪男」も、イメージとして全く対になっていない。
 「雪女」の性別逆版で、神秘的なクールな美青年が押しかけ婿になるなんて話が「残グリ」あたりで出てこないのだろうか。BLジャンルならばすでに誰か思いついていそうだ。
 「雪男」のメス版は、・・・想像しても楽しくない。これも差別か?

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