yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

感受性の維持

2025-02-12 07:06:26 | 文化
高い感受性を維持するのは難しいことだと思います。
NHKの人気キャスターのUアナウンサーが自著の中で次の詩を紹介しています。二日酔いの朝、必ず読む詩。

 「自分の感受性くらい」

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子さんの詩。
酒を飲んで、言い訳をし、的外れな愚痴を述べて本質と向きあわずに逃避した翌日、いやでも目にいれることにしている。

言葉の力で、自分の心が多少なりとも動く、そのくらいの、感受性は失いたくないなと思って。

日々、自戒と自己管理、プロとしての姿勢に敬意をいだきます。

       有働由美子「ウドウロク」 新潮社




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