燧ケ岳を下りて、宿泊は民宿駒口だ。桧枝岐温泉のあるこのエリアは、旅館民宿がいくつもある。土曜日とあって、スポーツイベントも開催されていた。駒口さんは夏にキャンセルした宿なので、当然ここに泊まる。料金の安さに魅かれたのも理由のひとつだ。
夕食のメニューは、
奥から、天ぷら、岩魚の刺身、蕨とマスタケの煮物、車麩の煮物、デザートのはっとう、ウドの酢の物、漬物、紫の大根おろしとキノコ。
ご飯は香茸の混ぜご飯。野生キノコのいい香りが嬉しい。赤い色のマスタケも野生キノコである。キノコと山菜の、この村ではのおもてなし、私の大好きなお料理ばかり。
ええっ?と驚いたのが、サンショウウオの天ぷら。食べてもいいの?と思ったが、天然記念物はオオサンショウウオである。この村では昔から貴重な食糧だったのかな。恐る恐る食すると、ほのかにタンパク質の味がする。もとの姿を思い出すと箸が止まるかもしれないが、まあ普通の天ぷらだ。
土産物店に、丸ごとサンショウウオが入ったドレッシングを売っていた。
おっと、写ってないけれど、熊肉の煮物も出てきた。柔らかく牛肉に似た味。20年前、飯豊山の麓の民宿でたべたのが初めてだった。
朝食も野菜がありがたかった。
宿のご主人が仕留めた熊。
次の日、会津駒ケ岳に登った。曇り出発、途中で雨が降り出しカッパを着る。少しの間の雨だったので、まあよしと言える。
一瞬ガスが消えたりする。けれども、展望は全くきかない。駒の小屋の前にベンチがあり、皆さんランチをしている。
天気が良かったら、少し縦走する周回コースもよかったなあ。多分ここへはもう来ないだろう。まだ、行きたいところが沢山ある。平ヶ岳はこの地域で次に来たい山である。東京からのお遍路さんが推薦してくださった。
こんな偶然があるのだろうか。登山道ですれ違った4人組、見覚えのある顔だなと思ったら、高松の山登りのグループのメンバーだった。お互いにあまりの偶然に驚いた。彼らは交替で車を運転しつつ、東北の山を回っているみたいだった。鳥海山、大朝日に登ってきたそうだ。ほぼ私と同年代、元気な人たちを見ると、まだまだできる、頑張らねばと勇気を貰える気がする。