山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

‘14年 北海道旅くらしのレポート <第32回>

2014-08-20 05:48:42 | くるま旅くらしの話

【今日(8/20)の予定】 

  道の駅:かみゆうべつ温泉チューリップの湯 →(R242・R238)→ 道の駅:オホーツク紋別 →(R238)→ 道の駅:おうむ → その先未定 

 

【昨日(8月19日:火)のレポート】天気:曇り後雨

<行程>

岩尾内湖白樺キャンプ場 →(道道・R273)→ 道の駅:香りの里たきのうえ →(R273・道道)→ 道の駅:まるせっぷ →(R333・道道)→ マウレ山荘(温泉入浴)→(道道・R333・R242・R238)→ コムケ国際キャンプ場 →(R238・R242)→ かみゆうべつ温泉チューリップの湯(泊) 

<レポート>

 岩尾内湖白樺キャンプ場は、TVが映らないことを除けば(本来キャンプ場といえばそれが当り前なのだが)優れた環境のキャンプ場だと思った。次回からは大いに活用させて頂こうと思った。今までの旅ではどうしても道の駅に依存しがちだったけど、これから先はなるべくキャンプ場を中心の旅くらしに変えてゆきたいと思っている。本当は、少しずつ増えつつあるRVパークのようなものがもっともっと全国的に増えて、旅車はそこに泊るのが当たり前となるのを期待しているのだが、観光立国などを盛んに唱えている国の当局は、外国人の来訪者が車を使っての旅を考えることなどに思いが至っておらず、その際の重要なインフラである車用の宿泊簡易施設の建築や普及に全く目を向けていない。この現状を真に残念に思っている。あと十数年を待たずして、そのニーズを思い知らされる時が必ず来るのではないか。しかし、その時にはもはや自分はあの世で別のことを考えているに違いない。少し横道にそれてしまった。

 朝、キャンプ場の園内を歩いていたら、たくさんのプラムが落ちているのに気付き、拾ってきた。園内に植えられた木に実が付いているのだが、殆どの人が気づかず、ただ落ちるに任せているようである。若い人たちはそのようなものに関心を持つのが少ないようで、名も知らぬままにただの何かの木の実としか思わないのだろうけど、老人は食べられるものとそうでないものとの見分けには敏感で、食べられるものを見逃したりはしない。戦後の飢えの時代を生きてきた者には、忘れられない習性となってしまったようだ。甘酸っぱい実を口に入れながら、このプラムの木を植えた人に感謝した。

  

岩尾内湖白樺キャンプ場内のSUN号。旅は本来はこのような静かな環境の中でくらしのエッセンスをかみしめながら時を過ごすべきものではないかと思うようになった。

 さて、今日も移動日である。当面の目的地は浜頓別町にあるクッチャロ湖のキャンプ場で、ここに着いたら1週間くらいはゆっくり滞在したいと思っている。すぐにでも行きたいのだけど、生憎今日と明日は雨の予報なので、この間は無理をせずにゆっくり北上するつもりでいる。先ずは一番近い滝上町の道の駅を目指すことにする。ここでは朝ドラが見られないので、滝上の道の駅に行けば見られるはずと、朝食はそこに着いてから食べることにして、7時過ぎにキャンプ場を出発する。近いと思っていたのだが、ナビを入れたら50km近くあり、意外と遠くなので驚いた。しかしまあ、北海道ならばこれくらいは近い部類に入るのであろう。熊出没や鹿の飛び出し注意の掲示板を見ながら山道を走って、滝上町の道の駅に着いたのは8時5分前だった。それから急いでTVを設定して、さてヘンテナの力はどうかと心配したが、しっかり映ってくれたので安堵した。他愛もない話である。

 朝食の後、駅舎の方に行き道路情報の掲示を見ていたら、丸瀬布への通行が出来ますと書かれていた。通行止めとなっていた道道が解除されたということだった。それならば丸瀬布温泉に入ることができる。丸瀬布温泉のマウレ山荘は、HOに掲載の無料入浴ができるし、ここのマウレミュージアムには世界の障害者の描かれた絵画が集められて展示されており、その昔障害者の絵画に係ったことのある自分には少なからぬ親近感のある場所なのである。これから紋別の方に行こうと考えていたのだが、予定を変更して、丸瀬布の方に行くことを決める。

 少し雨が降り出して来た。その中を再び山の中の道を丸瀬布の方に向かう。丸瀬布町は平成の大合併で遠軽町と一緒になり、今は遠軽町となっている。合併の際には足して二で割るというような町名や降って湧いたような新たな町名などが現れるのだが、丸瀬布町は静かに遠軽町に入ることを了承したのだろうか。そんなことを思ったりしながらの走りだった。R333に出て丸瀬布町の中心街を左折して武利という所にあるマウレ山荘に向かう。10kmほど走って11時半ごろに到着する。相棒はレストランでの食事を楽しみに出かけて行った。本来なら一緒に行くべきなのだろうが、自分はよほどでない限り外食は遠慮しているので、この頃は相棒も諦めてくれているようである。

 それぞれの昼食が終わって、その後は1時間ほど休息する。14時少し前に温泉へ。ここのお湯は柔らかで温めであり、身体にしみ込むように疲れを癒してくれる感じがする。露天もあって、木々の緑を見ながら最大の山の幸ともいえる温泉を味わった。入る前に一時止んでいた雨は、車に戻る頃に再び降り出していた。それほど酷い降り方ではないので助かっている。この後どうするかをいろいろ考えた結果、久しく行っていないコムケ国際キャンプ場に行って泊ることにしようと決める。今までは泊りを道の駅に依存する傾向大だったが、これからの旅はなるべくキャンプ場を利用することにしようと考え出している。スローライフを志向するのにはキャンプ場でなければならない。当たり前のことに気付いたに過ぎない。

 途中丸瀬布の道の駅に寄ったりしながら、湧別川流域の町々を通り過ぎ、R238に入ってしばらく走り、間もなくコムケ国際キャンプ場に到着する。何だか数年前とは変った雰囲気である。以前は遠かった湖が直ぐ近くまで迫って来ているような感じがした。事務所で受け付けをする前に付近を見たのだが、一台の車も一張りのテントも見られなかった。雨は降っているし、それこそ大潮の時に地震があって津波でも押し寄せてきたら逃げるのは大変だ、と相棒の顔にはありありとその不安が現れている。こりゃあ泊るのは無理だなと即断して車を戻し、先ほど通過してきた上湧別町にある道の駅:かみゆうべつ温泉チューリップの湯に行って泊ることにした。

 たとえ何事も起こらなくても、不安を抱えたまま一夜を過ごすというのは、くるま旅では避けるべき所業であろう。相棒と一緒の旅では、今迄の経験からそのことをよくよく承知しているので、この頃はそう決めている。雨の中を20km近く戻って、少し損をしたような気分となったが、これはいた仕方ない。上湧別の道の駅にはいい温泉があり何回かお世話になっているけど、今日はパスである。旅の車も何台か泊っていた。この道の駅でも今まではTVの設定に苦労していたのだが、ヘンテナの力は絶大で、何の苦労もなしにバッチリ映ったのである。しかし、報道などの中身は相変わらずで、どうしてこんなことが、と思うような事件ばかりである。世の中は世界も含めて、精神的には確実に退歩しているように思えてならない。

 夕食後は早々と寝床に入ったのだが、相棒の話では、この雨の中を近くの広場では盆踊りが挙行されていたとか。お盆行事をここまで引っ張ってきた町の関係者の意地なのであろうが、お気の毒だなと思った。憎い雨ではある。直ぐに眠りの世界に入る。

コメント
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