山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

06年 北陸・中四国晩秋の旅(第14日)その1

2008-11-27 05:10:52 | くるま旅くらしの話

第14日 <11月26日()

道の駅:よしうみいきいき館→亀老山展望台(吉海町)→下田水(ただみ)港フェリー乗り場→今治港→今治市内・コインランドリー→(R317)→鈍川温泉:せせらぎ交流館(今治市)→(R317を戻R196)→道の駅:風早の郷風和里(愛媛県松山市)→(松山市からR33R379を経由)→道の駅:ひろた(愛媛県砥部町)(泊)121km

     

 来島海峡第1大橋の景観。来島海峡大橋は、世界初の3連吊橋で、全長3,127mもある巨大なもの。第1大橋は960mで一番短い。

明け方から雨音がしなくなったので、もしかしたら天気は回復したのかなと思いながら外を見たのだが、残念ながら期待は裏切られ、今でも降り出しそうな空模様だった。朝食の後、そのままフェリーに乗るのも勿体無い気がして、島にある亀老山展望台という所へ行ってみることにした。パンフレットによれば、そこの展望台からは来島海峡に架かる橋が望見できるということだった。この天気では良くは見えないかも知れないけど、下見のつもりで行くことにした。途中から曲がりくねったかなりの急坂となったが、最近はSUN号もこのような道に馴れて来ているので、それほど驚きはしない。駐車場に車を入れて、展望台に上がったのだが、残念ながら四方にガスが掛っていて、殆ど何も見えない状態だった。少し待てば見えるかもしれないと期待したのだが、益々悪化する気配なので、諦めて降りることにした。一度だけ霧が薄くなった箇所から来島海峡第2大橋だろうか、白い橋がちらりと目に入った。晴れていれば、素晴らしい眺望が拡がっているに違いないと思った。

道の駅に戻り、少し休憩していると、近くのジャコ天売り場で、お母さん達が開店の準備をしているのに気付いた。その場でジャコ天を揚げて売る店なのだ。訊くと9時からだという。二人ともジャコ天大好き人間なので、特に揚げたてのそれには目が無い。フェリーに乗るのを便遅らせても、是非ゲットしようと出来上がりを待って一番客となる。

   

道の駅:吉海いきいき館の広場にある鯛とカサゴの彫刻。何ともユーモラスな島の人たちの思いを表わす作品である

9時半発のフェリーに乗り込む。この島に住む人たちは、大橋を利用するよりもこのフェリーを使って四国へ渡るようにしているようだ。20分おきくらいの間隔で運行しているようだけど、どの船にも結構多くの車や人が乗っている。時間的にも今治までは30分くらいなので、橋を行く時間と大して変わらないようだ。とにかく、1,000円以下でSUN号をフェリーに乗せて貰えるのは、初めてのことであり、それだけで拓は感激している。

   

フェリー乗船券の領収書。980円で乗れるとは夢にも思わなかった。

たった30分の船旅だったが、来島海峡には興奮させられた。何しろ航行する船の数が多い。潮の流れも速く、その中を数多くの船が行き交っている。危うく衝突するのではないかと、邦子どのなどは、ずーっとハラハラ、ヒヤヒヤ、ドキドキの連続だった様だ。

   

荒波の中を行く、もう一台の協和汽船のフェリー。カラフルなのは海難防止のための工夫なのか

その昔ここを通る船から通行料をせしめた海賊の連中は、相当に操船に長()けた猛者連中だったに違いないなと思った。今でもちょっとでも油断したら、たちまち事故が起こりかねないほどである。霧の季節は相当の難所となるのであろう。そのような時はとても乗れないな、などと思いながら写真を撮ったりしているうちに、30分はたちまち過ぎて今治港に到着。愈々四国上陸である。(その2へ続く)

 

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06年 北陸・中四国晩秋の旅(第14日)その2

2008-11-27 05:10:17 | くるま旅くらしの話

今治に着いたら、コインランドリーを探して溜まっている2週間分の洗濯をしなければならない。明日松山に住む知り合いを訪ねる予定なので、今日は洗濯のあと鈍川(にぶかわ)温泉に行って風呂に入り、その後松山に近いどこかの道の駅にでも泊ろうかと考えている。具体的には行って見なければ分からない。

上陸したときは既に雨が降り出していて、どうやら今日は雨降りの一日となる気配である。どこかにコインランドリーは無いかと探しながら市内を走っていると、メイン通りに店を発見。つい最近オープンしたらしく、案内板も駐車場もそして設備類も新しい店だった。

   

今治市内で見つけたコインランドリーの店。オープン仕立てで、何もかも新しかった。

さっそく車を駐車場に入れて洗濯開始。これは邦子どのの世界で、拓は洗濯物を運ぶだけの役割である。

   

洗濯開始。いろいろな機械があるけど、洗濯担当者は、この頃はどんなものも使い慣れてきて、戸惑いは無いようである

邦子どのは不思議な人で、食後の洗い物は溜めておいてまとめて行なう主義で、家のシンク(台所の流し台)は何時も雑然として汚いが、洗濯の方は、たとえタオル一本でも未だ使おうと思っているものをその辺にうっかり置いておいたら、たちまち洗濯されてしまう。拓はどちらかといえば靴下でも2日くらいは履きたい考えなのだが、それは到底叶う夢()ではない。その代わりシンクの方は、拓は溜めるのが嫌いなので、たとえ洗い直しされても気がつけば直ぐに洗うように努めている。これは一見バランスが取れているように見えるが、邦子どのの食器類の洗い方は、溜めておいてから洗う所為か、異常なる潔癖を求める神経質なレベルで、拓が洗った分は洗い直しされることが多いのである。これにはかなりプライドを傷つけられる。何度文句を言っても通じないのが腹立たしい。あ、これは少し余計な話となった。

2時間と少しかかって洗濯終了。この間、雨は益々ひどくなり、大雨の様相を来してきた。うんざりするけどどうしようもない。今回の旅も天気には歓迎されていないようだ。今年の北海道の旅も8割方は雨と曇天だったのを思い出す。佐渡の旅もそうだった。この頃の異常気象には馴れて来てはいるけど、これが定着してしまったら、生態系も変わってしまうのではないかと心配になる。

この雨の中でも、コインランドリーを利用する人は結構多くて、我われの他にも入れ替わり立ち代りに洗濯物を抱えた人がやって来て、大盛況だった。若い世代の人が多いのは、生活の様式というか考え方が少しずつ変わって来ているからなのであろうか。

洗濯が終わった後は、郊外の道を走ってスーパーで飲料水を、カー用品店でバッテリー用のヒューズを買って、一路玉川町(現在は今治市に合併)にある鈍川温泉のせせらぎ交流館という施設を目指す。ここは前回四国訪ねた時にお世話になっており、気に入っている入浴施設の一つである。雨は相変わらず降り続いている。13時少し前に着いたが、食事の前の方がいいと考え、先ずは風呂へ。ものすごい雨で傘をさしていても濡れてしまいそうなほどである。今日は日曜とあってか、来場者が多く駐車場も満杯だし、風呂の方も休憩施設も人で溢れていた。それでも1時間近く温泉を楽しむ。風呂から出て、軽く昼食をとりながら1時間ほど休憩。昼間の入浴は出た後でビールなどが飲めないので辛い。飲むのを許されるのは運転をしない邦子どのだけである。しかし、それを恨むことはしない。人間誰しも条件が満たされておれば、それを楽しむ権利があるのではないか。条件が満たされなければ諦めるしかない。この頃は拓も人間が出来てきた?!

さて、どこの道の駅にお世話になろうか。取り敢えずはR196沿いにある松山に近い道の駅「風早の郷風和里」というのへ行ってみることにした。菊間を通るときはここに住んでいる昔の知り合いのことを思ったりした。四国に住んでいた頃からもう30年以上が経っており、彼も引退したのかもしれない。年賀状のやり取りだけなので、詳しいことは分からない。今日は海が荒れており、この分では海の近くの道の駅は泊るのには向いていないだろうと思いながら行ったのだが、やっぱりそうだった。その名も風早の郷という通り、風がきつく吹いていて、海は白波を立ててうねっている。とてもこのような所に泊ることはできない。邦子どのがパニックになることは必定である。16時少し前でかなり暗くなり出したが、どこか他を探すしかない。調べた結果、少し遠くなるけど松山を通り越して、R33経由でR379を内子町に向う手前に、広田村(現在は砥部町に合併)というのがあり、そこに道の駅がある。近くに砥部(とべ)焼で有名な砥部町もあるので、広田村の道の駅「ひろた」まで行くことにした。

松山の市街地を抜け郊外に出る頃には、一時青空が覗いたりしたのだが、その後は小雨のぱらつく天気に戻って暗闇の中を走ることになった。R379は山の中に入って行く道なので、離合も出来なくなるほどの狭い道になりはしないかと心配しながら行ってのだが、暗くて周囲が良くわからないけど、予想通りかなり離合が厳しい状態の箇所が幾つかあった。ようやく峠を越え、トンネルを潜って坂を下りると、その途中に道の駅があった。暗くてさっぱり分からない。近くにある東屋みたいな建物の下に野良猫たちが数匹屯(たむろ)していた。とにかく今夜はここに泊めさせて貰うことにした。暗くなってから急遽予定を変更して走ったので、少し疲れた。

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