山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

孫台風2号のこと

2008-03-01 00:24:18 | 宵宵妄話

 今日から3月。月日の経つのは真に早い。歳をとるほどそのスピードは速まってゆくような感じがする。後が無いことが次第に見えてくるからなのかもしれない。

 3月3日は雛(ひな)祭りである。我が家には娘がいなかったので、雛祭りや雛飾りなどとは無縁の暮らしがずーっと続いていたが、倅が結婚してしばらく経って、初めて女の子の孫が生まれ、その2年後再び女の子が生まれてきてくれて、今は雛祭りも雛飾りも少しは様になるような環境が整ったのだが、肝心の孫たちがなかなか来てくれないので、この頃はもう一人いるかなり古くなった元女の子が、一人で雛あられや菱餅を買ってきて食べたりしている。

 雛祭りには少し早かったが、先月その孫台風がやって来たので雛人形を飾ったのだった。雛人形は家内の母の手づくりの木目込み人形である。我が家でようやく日の目を見たといったところだろうか。母の方でもせっかく作った雛人形を飾るチャンスが無かったらしく、先日それを我が家に持ってきたばかりだった。それで記念写真を撮った。

 

   孫台風の二つの目(いや、四つかな?)

 孫台風は今年の2号だった。女の子二人でも、来ればやっぱり台風並の騒ぎとなるのは致し方ない。本物の台風の来週は真っ平ごめんだけど、孫台風の方は少なくとも月に1回ぐらいのペースでやって来て欲しいと願っている。二人とも学校があるので、その実現は無理なのは承知しているのだが。

 もはや吾が子たちについては、カワイイなどとは思えないほど隔たりのある世界に住むようになってしまっているけど、二人の孫娘は可愛い。例え他人であっても子供は皆可愛いが、孫娘たちの可愛さは別格のものだ。誰、憚(はばか)ることなく公然と可愛いと言い切れるのは、二人の孫娘だけである。今のところ他に可愛いものは見当たらない。

 ところが、この偏屈なジジイ(孫たちは私のことをジジタンと呼ぶ)は、孫たちに向かっては可愛い等とは決して言わないし、安易な妥協もしない(と思っている)。だから、孫たちは結構警戒心を抱いているように見える。久しぶりに家に来ても飛びついてくるようなことはしない。尤も、もう小学生(1年生と3年生)なので、それは当たり前のことなのかもしれない。

 偏屈ジジイの願っている楽しみは、今のところ夏休みあたりに旅に一緒に連れ出し、大自然の中で2~3日遊ばせてやりたいということである。本当は北海道がベストなのだが、孫たちも新体操とか何やらの勉強とかで結構忙しいらしく、その夢は果たせそうも無い。せいぜい東北の辺りなら実現性は高いのではないかと思っているが、こればかりはジジイの勝手で決めるわけにも行かず、孫たちの親の承諾を願うばかりである。

子供の頃に大自然の中で本物の遊びを体験することこそが、大人になって知恵を発揮する根源になるのに、そのような遊びを知らない今の親たちは、つまらない競争的な発想にばかり終始しているように見える。偏屈ジジイの倅は、結構自然に親しむ育てられ方をしたくせに、そのようなことは忘れ果て、世間一般の狂想曲の世界に子供を置こうと考えているらしい。人間は社会的動物であるから、社会の中で自分勝手な生き方をしていると、置いてけぼりを食らうのではないかと、子供たちのことと一緒に自分たちのことをも考えているのであろう。個性が大切などといいながら、つまらない世の中になってしまったように思っている。

そのようなつまらない世の中に一体誰がしたのだといえば、まさに天に唾(つば)する様なもので、皆その親の世代がつくったものなのだから、あまり偉そうなことはいえない。

孫たちの姿を見ながら、あれこれ思いをめぐらしたのであった。ところがその日は、本物の嵐がやって来て孫たちを連れてゆこうと考えていた外出は一切ダメになってしまった。べらぼうな強風の春一番が吹き荒れて、終日のみならず翌日も帰る間際まで風は収まらなかったのだった。風がおさまった頃の夕刻に、孫台風も一緒に消え去ったのだった。動きの後の静けさは、いつもながら寂しい。偏屈ジジイにもそのようなことがあるのである。

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