東京多摩借地借家人組合

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定期借家契約撤回し、普通借家契約で更新ができる

2020年05月22日 | 定期借家制度
 小金井市本町の賃貸マンションに8年前から居住するTさんは、家主の依頼を受けた不動産会社から今年の5月1日に2年契約の更新に当たり、定期借家契約に切り替えるよう連絡を受け、契約書と定期借家契約の説明書に署名・捺印するよう求められました。

 Tさんは、管理会社の不動産屋と家主に定期借家契約で契約したら、次に移転する費用を出してもらえるのか尋ねたところ、半年前に通告すれば立退料など出す必要はないと回答され、納得ができず東京都の賃貸ホットラインに連絡し、組合を紹介されました。

 4月早々に組合に相談したTさんは、「定期借家契約は半年前に通告を受け期間が満了すると無条件で賃貸マンションを明け渡さなければならない契約であり、今まで普通借家契約だったのに、定期借家契約に切り替えて契約を結ぶ必要はない」とアドバイスを受け、Tさんは不動産屋に組合に加入したことを連絡しました。不動産屋は「借地借家人組合って何」と驚いていたようです。

組合から4月6日に不動産会社と家主に、定期借家契約の切り替えを拒否し、賃貸借契約を解除するには借地借家法第28条の「正当事由」が必要であり、正当事由があるのであれば書面で提示すること。提示ができないのであれば契約の解除には応じられない。明渡しの引換給付としての立退料の提示をするのなら交渉に応じる用意はあり、全て組合に連絡するよう文書で通知しました。

 途方に暮れていたTさんは、組合に加入して「安心しました」と語ってくれました。不動産会社から組合にその後連絡があり、明渡し請求は撤回する。普通の2年間の契約で更新したいのでと連絡があり、Tさんは無事更新ができる契約を締結しました。

(東京多摩借組ニュースより)

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