東京多摩借地借家人組合

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サンセイランディック社と 土地賃貸借契約確認書締結

2021年01月19日 | 底地の売買 地上げ
 府中市本町に住む借地人の山下さん(仮名)は、一昨年の10月に地主から「当方の事情で土地を譲渡することになった」との挨拶状が届きました。譲渡先は千代田区丸の内の(株)サンセイランディック社で、11月に同社の社員が挨拶に来ました。

 その後、コロナを理由に話し合いもないまま、去年1月分の地代から未納の状態が続きました。山下さんの借地35坪を含む約210坪が売却され、もう1軒の借地人の土地を除き、空き地は建売業者に売却され、4棟の建売が建築され、山下さんの借地は狭い私道の奥のため、周りの家に囲まれた状態になってしまいました。

 山下さんは同社の社員と連絡をとっても無視されるため、組合から連絡を取り、昨年10月にようやく山下さん宅で組合役員立会いの下で話し合いを行いました。山下さんは、冒頭に同社の社員のこの間の対応を強く抗議し、社員は謝罪しました。話し合いの結果、12月初めに同社と以下のような「土地賃貸借契約確認書」を締結しました。①甲が本物件の売買により、本物件を目的とする土地賃貸借契約における賃貸人の地位を承継し、甲を賃貸人、乙を賃借人とする旧土地賃地借契約が存在していることを甲乙ともに確認した。②前記旧法土地賃地借契約の内容については、昭和○○年〇月付土地賃貸借契約を引き継ぐものとする。③地代及び地代の支払い方法については別途協議する。④令和3年以降の地代および地代の支払い方法については別途協議するものとする。以上

 その後、昨年1月分から12月分までの地代もようやく受領させることができました。山下さんは府中市の消費生活センターから組合を紹介され、昨年7月から組合に入会し、「組合に入って本当に心強くなりました」と語っています。今後とも同社との対応を組合と相談しながら粘り強く行っていく決意でいます。

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