村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

除夜の鐘

2020-12-31 23:18:13 | 短歌・俳句の事

水甕ミズカメに
水も充ミてけり
除夜の鐘   草田男

中村 草田男ナカムラクサタオ1901年(明治34年) ~ 1983年(昭和58年)
中国アモイ出身の俳人。
本名清一郎(せいいちろう)。
東京帝国大学国文科卒。
高浜虚子に師事、「ホトトギス」で客観写生を学びつつ、
ニーチェなどの西洋思想から影響を受け、
生活や人間性に根ざした句を模索。
石田波郷、加藤楸邨らとともに
人間探求派と呼ばれた。
「萬緑」を創刊・主宰。


紅白を見て大晦日の夜をすごす
今年は
新潟のへぎそばを
年越し蕎麦にした

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谷風に

2020-12-30 22:51:15 | 和歌と歌人

谷風に
とくる氷のひまごとに
打ちいづる波や
春の初花
『古今和歌集』春歌上12
和歌・歌人59
源 当純ミナモノトマサズミ

源 当純
ミナモノトマサズミ
平安時代前期の貴族・歌人。
文徳源氏、
右大臣・源能有の五男。
官位は従五位上・少納言。


今朝は雨が降っていた
午前中には上がったが
夕方から風が強く吹く
冷たく
寒い

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文屋 朝康フンヤノアサヤス

2020-12-29 23:08:22 | 和歌と歌人

白露に 
風の吹きしく 
秋の野は 
つらぬきとめぬ 
玉ぞ散りける
『後撰和歌集・巻六・秋中308』
和歌・歌人58

文屋 朝康フンヤノアサヤス
平安時代前期の官人・歌人。
縫殿助・文屋康秀の子。
官位は従六位下・大膳少進。
子に康永がいる。
寛平4年(892年)駿河掾、
延喜2年(902年)大舎人大允のほか、
大膳少進を歴任した。

「寛平御時后宮歌合」「是貞親王家歌合」の作者として出詠するなど、
『古今和歌集』成立直前の歌壇で活躍した。
しかし、勅撰和歌集には『古今和歌集』に1首と
『後撰和歌集』に2首が入集している

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年の暮かな

2020-12-28 22:34:29 | 短歌・俳句の事

知る知らず 
みちゆき人の 
けしきにも 
あはれは深き 
年の暮かな   寂蓮

お正月まであと四日
今日はお飾りを飾り
掛け物を変える
茶道具の片づけ整理
木戸のあたりを掃除してると
郵便が来た
17日に行く予定の初釜が取り止め
新型コロナウイルスが
猛威をふるっているせいだ
残念でもあるが
そういう年もあるだろう

写真は最近買った本
短歌も勉強し直しの時だ
中学の国語を勉強してる

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大江千里オオエノチサト

2020-12-27 22:53:00 | 和歌と歌人

照りもせず曇りもはてぬ春の夜の
おぼろ月夜づきよにしく物ぞなき
『新古今集・巻一・春歌上55』

月みれば千々に物こそ悲しけれ
我が身ひとつの秋にはあらねど
『新古今集・巻四・秋歌上193』

和歌・歌人57
大江千里オオエノチサト

大江千里オオエノチサト
平安時代前期の貴族・歌人。
参議・大江音人の子。
一説では従四位下・大江玉淵の子。
中古三十六歌仙の一人。
宇多天皇の頃の歌合に参加、
寛平9年(897年)宇多天皇の勅命により
家集『句題和歌』(大江千里集)を撰集・献上している。
『古今和歌集』の10首を始めとして、
以降の勅撰和歌集に25首が入集している。
歌は儒家風で『白氏文集』の詩句を和歌によって
表現しようとしたところに特徴がある。

照りもせず曇りもはてぬ春の夜の
おぼろ月夜づきよにしく物ぞなき
この歌は源氏物語の花の宴に登場する
「いと若うおかしげなる声の…」その女性が
「朧月夜に似るものぞなき」と口ずさむ
というお話し
それだけ有名な歌だったのだろう

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寸松庵色紙

2020-12-26 23:01:50 | 覚えたい古筆

三色紙は
継色紙・伝小野道風
升色紙・伝藤原行成
寸松庵色紙・伝紀貫之
うち
寸松庵色紙スンショウアンシキシは
唐紙を粘葉綴した冊子 
「古今和歌集」四季の歌が書かれる
所蔵は
前田育徳会
遠山記念館
五島美術館
畠山記念館ほか

料紙は唐紙
白、赤、藍、茶などの紙に
亀甲、花襷タスキ、獅子唐草、双鳳凰唐草、
牡丹唐草、相生唐草、雲鶴、瓜文様などを
雲母摺キラズリしたもの

近世の初め、その断簡36枚が
堺の南宗寺の襖に貼られていたが、
うち12枚を佐久間将監実勝(1570―1642)が掌中にし、
歌意を描いた扇面とともに
手鑑テカガミに仕立てて愛蔵、
没後は菩提寺である大徳寺塔頭竜光院の茶室・寸松庵に納められた。

畠山記念館と文化庁の寸松庵色紙は
その扇面と色紙が共に整って
掛け物になっている

写真は
掛け布団をくぐり抜け
炬燵にもぐり込み
顔だけ出している
うちの猫

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菅原道真スガワラミチザネ

2020-12-25 22:47:15 | 和歌と歌人

このたびは 
幣ヌサも取りあへず 
手向山タムケヤマ
紅葉の錦 
神のまにまに
『古今集』羈旅・420

東風コチ吹かば
にほひおこせよ梅の花
主あるじなしとて
春を忘るな
『拾遺集』巻十六・雑春1006

海ならず 
たたへる水の底までに 
きよき心は月ぞ
てらさむ
『新古今集』巻十八・雑歌下1697

和歌・歌人56
菅原道真スガワラミチザネ

菅原道真スガワラミチザネ
845 - 903
平安時代の貴族、
学者、漢詩人、政治家。
参議・菅原是善の三男。
官位は従二位・右大臣。
贈正一位・太政大臣。
忠臣として名高く、
宇多天皇に重用されて、
寛平の治を支えた一人であり、
醍醐朝では右大臣にまで上り詰めた。
しかし謀反を計画したとして(昌泰の変)、
大宰府へ大宰員外帥として左遷され
現地で没した。
死後怨霊と化したと考えられ、
天満天神として信仰の対象となる。
現在は学問の神として親しまれる。
(ウィキペディアヨリ)

写真は
きぬかつぎ
とサツマイモ
チンして食べた
うまし

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カステラの一切れ

2020-12-24 23:22:17 | 村雨庵 稽古 

カステラの一きれさへやクリスマス 万太郎

久保田 万太郎クボタマンタロウ1889年(明治22年) - 1963年(昭和38年)
浅草生まれ
大正から昭和にかけて活躍した
小説家、劇作家、俳人。


今日は木曜稽古
クリスマスイブ
今年最後の稽古日
稽古の終わりには
「良いお年を」と年末の挨拶を交わす

今年は色々考えさせられた年でしたね
世の中は自分の思い通りに運ばないことを
知らされた年
自粛生活もあり
自由に行動出来ない
苦難の年でした
どこにも旅行に出られず
美術館や博物館も面倒な予約制
茶会はなし茶事は無しとなれば
みんなと会えず喋れず
悲しい年でもありました

何かしようと
社中で11月から始めた
うちうちの茶会を
来年も続けましょう
ワクチンや薬が身近になり
少し遠くのお友達も
村雨庵にお招き出来る
そんな日が必ず来ますから
待ちましょう
その日を
それまではお互いに
そこで今出来る運動やお勉強を
がんばってみましょう
私は書道をちょっとやってます
短歌も少し勉強し直し
お茶は南方録をよみなおし
後は中国ドラマや韓国ドラマで
癒されています
運動や片づけはしません
できません
無理はやめましょう

写真は
アイテラ氏のつくった農産物
たくさん頂戴したので
お弟子様に少しお裾分け
きぬかつぎと
里芋と
新聞紙に包んであるのは
サツマイモ
大地の恵みですね

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看々臘月盡ミヨミヨロウゲツツク

2020-12-23 23:18:23 | Weblog

今日の掛け軸は
看々臘月盡ミヨミヨロウゲツツク。

復擧マタコス。
香林因僧問キョウリンチナミニソウトウ。
萬頃荒田バンケイノコウデン
是誰爲主コレタレカシュトスル。
林云リンイワク。
看看臘月盡ミヨミヨロウゲツツク。
『虚堂録キドウロク』巻一

「見る間に今年も消え去つてしまうぞ。
グズグズしていると
命がなくなるぞ」
『禅林句集ヨリ』

今日の主菓子は
金団でツリーを模した
「聖樹セイジュ」と
上用饅頭の「雪だるま」

明日はイブだ

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高野切

2020-12-22 23:45:22 | お習字

今日はお習字教室
森金先生は早々と九時半にお越し
生徒は三名と私めだ
お手本をよく見て書くようにと
いつも言われる
整って書くのは難しい
今月から高野切れの臨書がはじまった

五島美術館の古今集の春歌一
ふるとしに春たちける日よめる  

年のうちに 
春は来にけり 
ひととせを
去年とやいはむ 
今年とやいはむ
在原元方アリワラノモトカタ

第一種の筆者は現存する巻のうち、
巻一、九、二十を担当。
古今集の冒頭の巻一と
最後の巻二十を担当していることから、
3人の筆者の中でもっとも地位の高い人物と推定される。
筆者については
藤原行成の子の
藤原行経(1012-1050)と
する説が有力だが、
確証はない。
第一種の書風は
今日に至るまで
仮名書道の手本として尊重されている。
書風は、
秀麗温雅で、
字形は直筆を主として、
くせがなく、
連綿は控えめである。
(ウィキペディアより)

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年の暮れ

2020-12-21 23:54:09 | 能・謡

盗人に逢うた夜もあり年の暮れ 芭蕉

無いようでもこの一年
色んな事があった
盗人には入られずとも
コロナウイルスの脅威
自粛生活中は
世の中は思い通りに運ばない事を知り
誰もが動かずジッと我慢する
という日々を過ごさざるを得なかった
あと少しで今年も終わり
今日は久しぶりにお謡の稽古
稽古日がお茶の稽古日と重なると行けないので
今月の稽古は一回一コマのみ
先月も一回だけだったから
中々進まない
毎日自分で稽古しようと
思ってはいるのだが
用があるとこれが出来ないのだ
毎日のルーティンに組み込めると良いのだが
テレビをみる時間はあるが
謡の時間がとれない
先生はテレビは見ないとのお話し
エフ先生もテレビは見ないと仰ってらした
テレビを見てると
特に中国ドラマの字幕の場合は
チラとも目を外せない
ずっとテレビばかり見てる私めは
片づけも家事も
何にも出来ない
考え物だ

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不識フシキ

2020-12-20 23:52:57 | 禅語・禅

菩提達磨は6世紀初頭に
禅をインドから中国へ伝えた。
梁リョウの武帝ブテイは
ダルマに
「寺を起タて僧を度ドす。何の功徳かある」と聞くと
達磨は「無功徳ムクドク」と答。
 禅の真髄とはいったいどのようなものか?と聞くと。
達磨の答えは「廓然無聖カクネンムショウ」

「では、私の前にいるお前は何者だか?」と武帝は尋ねる。
達磨は一言。「不識フシキ」と答えた。


写真の掛け軸は
達磨画賛
画は狩野尚信

江戸前期の画家。
木挽町狩野家初代。
京都生。
孝信の次男、探幽の弟、安信の兄。
初名は一信、のち家信、
通称を主馬。
薙髪して自適斎と号し、
幕府の奥絵師となり、
多くの障壁画を描く。
山水画に優れ、情緒ある作品を残した。
慶安3年(1650)歿、43才。
(美術人名辞典ヨリ)

不識の賛は
玉舟宗璠筆
江戸前期の臨済宗の僧。

大徳寺百八十五世。

山城生。姓は伊藤、玉舟は道号、

宗璠は諱、号に青霞山人・春睡・優遊自在・善哉等。

玉室宗珀の法を嗣ぎ、

芳春院二世となる。

武蔵品川東海寺の輪番となり、

大徹明応禅師の号を賜わる。

寛文8年(1668)寂、69才

 

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生けるかひ

2020-12-19 23:04:20 | 短歌・俳句の事

蛤の生けるかひあれ年の暮 芭蕉

元禄5年12月。
蛤をユヅリハの上に置いた絵の画讃句。

蓋をかぶって一生を終えた蛤。
明ければ新春のお吸い物になってしまう。
私も世捨て人として、
ハマグリ同様蓋をかぶって生きてきた。
このハマグリに生きた甲斐がありますように。
(ネット芭蕉俳句全集ヨリ)
 

この画賛の掛け軸を持っている出光美術館
写真はそこの一筆箋だ

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二条后ニジョウノキサキ

2020-12-18 23:55:33 | 和歌と歌人

雪のうちに春は来にけり鶯の
こぼれる涙今やとくらむ 
《古今集・巻一・春歌上・四》
和歌・歌人55
二条后ニジョウノキサキ

二条后
藤原 高子フジワラノコウシ、タカイコ
842~910
清和天皇の女御、のち皇太后。
父は藤原長良。
母は贈正一位大夫人藤原乙春。
藤原基経の同母妹。
通称、二条后ニジョウノキサキ。
子は陽成天皇、貞保親王、敦子内親王。

伊勢物語の在原業平の思い人として語られている
11月のEテレ「100分で名著」で
「伊勢物語」が放映された
それにこの和歌も登場した


今日は
半年に一度の膀胱癌の検診
再発は認められずとのことで
安心した

気がつけば椿の文様ばかりが
近くにあったので
写真を撮った

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冬籠フユゴモリ

2020-12-17 23:10:05 | 村雨庵 稽古 

金屏の松の古さよ冬籠フユゴモリ 芭蕉

今日は木曜稽古
朝早起きして
早くから炭を入れ
釜を掛けておいた
寒いので
着物に羽織を羽織って
窓際に陣を取った
想像以上に寒いから
たくさん着込んで丁度良かった
換気のため窓を開けて
寒風冷気も大丈夫
着物はじつに温かい

写真は
凛様が送って下さった
天ぷらという
さつま揚げのような揚げ物
それと左は知人からの味醂づけ
どちらも白いご飯で頂こう
楽しみ

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