村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

茶席の花 「花は野にあるように」

2009-07-31 23:40:05 | 植物・茶花
H・chieko嬢から花を頂いた
なんとも うれしい

案外気がつかないものだが、
花はいつも人の近くある
もちろん
茶には花は欠かせない
「原色茶道辞典」には茶花とは
茶席に生ける花の総称。
茶花は投入の方式をとり、
自然の風情を尊んで、
席の構え、花器の種類、季節感などを十分考慮したうえ、
諸道具との調和の中に雰囲気を生かすことが肝要である。云々とある

花は季節の花を選び雰囲気に合えば良しとするが

南方録の覚書の八番目
花入に入れざる花はちんちょうげ みやましきみに鶏頭の花
女郎花ざくろ こうほね金銭花せんれい花をも嫌也けり

香りのきつい沈丁花 梔子クチナシ は避ける
開くと香りが強いので蕾をつかう・大山蓮華オオヤマレンゲ、笹百合、姫百合・
臭い悪しの女郎花
棘や毒のあるものは使わないほうが・・・ノイバラ 彼岸花 馬酔木
良い言葉は吉祥を呼ぶが 花の名前も選んでいける・女郎花や河骨コウホネ
花の色もけばけばしいものは避け・洋花や満開の花

もともと仏教の仏殿荘厳ブツデンショウゴンに花はなくてはならない
立花は仏の荘厳するもの 華道の基礎は立花だ
わび茶の開山 わび茶の創始者 珠光シュコウ
初め称名寺に、のち能阿弥、足利義政に茶の指南、一休に参禅、茶禅一味の境地
その珠光は「野山に生える草木の体を学びて見苦しき事を嫌う」とう


くれぐれも

花は野にあるように
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いざ初炭 サカチカさん

2009-07-30 21:27:45 | 村雨庵 稽古 
点前座にはサカチカさんが 初炭手前をすべく息を整えている

茶経の四之器に 
風炉は、銅や鉄で鋳る・・・釜は、生鉄でつくる・・とある


古作の釜 
鎌倉、室町、江戸初期と福岡県遠賀郡の芦屋釜が第一だ
きめの細かい地肌は、つるつるの、鯰肌、
繰口、羽付か、羽落かの真形釜
鐶付は鬼面がほとんどで、美しい地紋は浮き出し、
釜は薄手で、内側がきれい
端正なる釜である

重要文化財に指定されている茶の湯釜9個のうち8個までを芦屋釜が占めているらしと福岡県遠賀郡の芦屋町役場のホームページにある。


いまひとつは栃木県の佐野の天明釜だ
室町時代に茶の 湯の流行により、野趣に富んだ素朴な作風が好まれ、優れた技術と合わせて、筑前の芦屋の釜と並んで全国にその名を知られ、「関東の天明釜をもって、良となす」と称賛され、天下にその名をとどろかせていました。
天明釜の特徴
1. 全体の姿に簡素な趣がある。独創的な形
2. 肌は荒肌
3. 図文はない
4. 口造りは甑口(こしきぐち)(まっすぐに立上がったもの)
5. 鐶付(かんつき)はいろいろな形
以上が栃木の伝統工芸のホームページにある

いまも
鐶付には鬼面キメン、遠山トオヤマ、獅子咬シガミ、蜘蛛クモ、兎、亀、蝉、貝、蜻蛉、竹、茶の実、蕨、桐、菊、香包み、社殿、賽サイ、笛、雲、七宝、松の実、くちなし、竹の節、海老、結び、砂金袋、笛、扇などなど、植物、動物、吉祥、や器物をかたどったものなど多様である

古作の釜のほかに
桃山時代は京都三条の釜座カマンザが栄える
紹鴎の釜師の西村道仁、 名越善正が有名だが
名越家は釜座中最も古い家系といわれ,
名越善正は三条釜座の中心的存在であったと推測される。
ほかに利休の釜師、天下一の辻与次郎がことに有名である

江戸時代は、名越家(代々名越弥五郎)、
大西家(初代浄林が二人の弟達と京へ上洛し、三条釜座の座人になったのが始まり、代々清右衛門を名乗る)、
西村家、堀家
地方では前田家の宮崎寒雉など

室町時代の釜座は影をひそめ

京都の三条釜座、や江戸や尾張に釜座が開かれるようになった


時代は流れ
場所を移り
現在まで釜の製作は続く
日々酸化して錆、滅びゆく鉄の鋳物を何百年経てもなお美術品として厳然とある茶の湯釜
亭主が席を外さば、釜は亭主の代わりをしておりまする
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引茶と茶会

2009-07-29 23:56:17 | 茶事 茶会 
聖武天皇の頃
春と秋に東大寺、興福寺などから100人の僧にて国家の安泰を祈願させた行事があった、「季御読経」キノミドキョウ だ
その行事において、甘葛 アマズラ、厚朴 コウボク、生姜 ショウガ などを入れた
引茶なるものを 供した
また引茶でつかう茶の茶園もあった
大同2年(808)内裏の東北の隅でもと鍛冶司の場所に茶園があり造茶使がおかれていたそうな
その引茶を差し上げる時にはちゃんと一定の作法があったよし
そうか引茶は茶会なのだ 奈良時代 昔々の茶会なのだな

平成21年
この夏 我らも茶会をするのだが
目黒区役所から変更して想望庵様のお宅へと
場所が変更になった 宜しくお願いいたし



だいたい
茶会と言えばふつうは「大寄せの茶会」
ひと部屋に数十人が席入る それが何席かあり
それぞれ 待たないと茶席に入れない
大ぜいを招く故 
短時間で菓子、茶を飲み、道具拝見となるが
大勢だからと回っては来ず 飾られるのがほとんどだ
手にとって 拝見したいものだが なかなか

われらのする茶会はむしろ「小寄せの茶会」で
人数も30人から多くとも50人だ
道具はなるべく使い
床などにかざらない
その道具をお客様にゆっくりごらん入れるように
楽しめる茶会を
と願って いつも茶会をひらくが
うまくいったり いかなかったりだ

今日は
七月最後の水曜日 
村雨会の稽古日である
炭は炭所望
濃茶は荘りもの
薄茶は茶箱を出して 卯の花点てをする

そのうち茶箱で
野点ノダテの茶会なども良いかもしれない

野点は野掛ノカケとも昔はいい 屋外でする茶会の事
場所の選定が難しく 
清浄で自然の息吹や季節の情趣ある場所を選ぶのだ
旅箪笥、茶箱、茶籠など 運びだせるものを使うとよいが
自然の感興を第一に 取り合わせはすっきりと
軽快にすべきと言う
季節は冬は寒いので向かないが 
いつどこでも野点は可能だ

秋に茶箱月点前でいつかしたいが 来年にでもどうかな・・・

あれっ 
今鬼が笑ったような
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南方録

2009-07-29 12:47:14 | 書籍
すらすら読める南方録
筒井 紘一
講談社

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日本の茶書 大きな字

2009-07-28 23:48:48 | 書籍
日本の茶書 1 オンデマンド版 (ワイド版東洋文庫 201)
林屋 辰三郎
平凡社

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日本の茶書 Ⅰ

2009-07-28 23:47:56 | 茶の事
日本の茶書 1 (東洋文庫 201)
林屋 辰三郎
平凡社

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茶は南方の嘉木

2009-07-28 23:41:08 | お勉強
家で茶淹れて飲んだ事がない
と言う人が何人もいる
それでは何を飲んでるのか聞くと
麦茶とかウーロン茶とか
ペットボトルを 食事の後やのどが渇いた時に飲むらしい

日常茶飯事と茶の事をいうに
そうで無くなる日があるかもしれない


茶の木は南中国原産
インドのアッサム地方、中国の雲南省、四川省あたりの三日月の地帯が原産とされる
古くはすでに 
前漢時代に餅茶(葉茶を団子状に固めた)が売買されていたらしい事が記録に残る

茶を飲むこと大流行したのは 唐の時代(618~907)
760年ころには顔真卿(ガンシンケイ)に仕えたほどの文人である 陸羽が
茶に関する最古の典籍「茶経」を著わす
茶経は
上中下の三巻からなり、10章に構成されている
上巻一之源の「茶は、南方の嘉木なり」という有名な一節から始まり
下巻十之図までの茶の百科事典のごとくすべての知識が詰まる
この「茶は、南方の嘉木なり」が「南方録」の題名となったとか

京都の一保堂茶舗の包装紙には この茶経が印刷されている
かつては薄茶色の和紙であったが近頃は洋紙に印刷されている
いや買えぬ高級な商品にはまだ和紙かも知れないが・・・

ゆっくり茶など淹れて・・・
ぼおおっとお茶など飲みおれば 
・・・電話が鳴る
低音の響く良い声の殿方
虎ノ門の古美術商 matutomeさまだ
先だっての正札会にも行かなかったし 電話も暫くせず
私目が体でも壊しているのではとの お電話
御心配おかけしました
元気でございます 
月末には電話して伺いますと言いつつ
ご連絡申せず相すみませぬ
来週に伺います
と 約束

あらためて
お茶を淹れ
今度は はっきり くっきり 茶を飲んだ


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香道 文月

2009-07-27 23:05:30 | 香道のこと
雷が鳴り 大粒の雨が降り出した
雨脚は音高く地面を叩く
しばらく 外を歩く人とていない
こんな雨だと お香は休むしかないかな

ひとしきり降るとさっとあがる雨
塵をすっかりすっきり清々しい空気だ
それでは
お香に行かずばなるまい

今日はおやすみは2名 出席の生徒は4名 
でも先生はおふたりである 
考えれば
贅沢な教室であるのだ
香たどんを熾し 聞香炉に灰を入れ
お盆に載せ 香道具を用意する
香道具は
火箸
銀葉鋏

灰押さえ
香匙

香の道具は皆 可愛らしい
持っているだけで嬉しくなる

それぞれ自分の香を焚いて 互いに聞き当てる
一度に何種類もの香を聞けるので 嬉しい

帰り駅まで来てさよならをするとき 
たがいに振った手の動きで香が香った
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茶碗研究会

2009-07-26 22:27:47 | Weblog
最終の日曜日はお茶碗研究会
掛け軸は淡々斉の澄心

教科書を皆で読み終えたあと先生はお出まし
掛け軸の事
京焼についてのお話をなさる

今日は夜にETV特集日本と朝鮮半島がある
先生が面白いので、ご覧なさいと勧めて下さり、今見ながらもビデオに撮る
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懐の会文月

2009-07-25 23:28:37 | Weblog
懐石料理の稽古
今日は四名
鶏魚 イサキ の焼き霜
イサキが四匹
ウロコを取る
気をつけて
イサキの背鰭は痛い

今日から料理教室に
初めての
うららちゃんと
新人のすとさん
初めてで疲れた事でしょう
ホントに料理は疲れる
立ち続け、脳も使い続けです
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うたたね

2009-07-24 23:43:52 | 茶の事
予定が取りやめになり ぽっかり空いた時間は何で埋めようか
ちょいと横になったら くうくう寝てしまった

夢を見た

にじり口を入ると正面に床
薄暗がりの中 掛け軸に墨蹟窓からの明りが射す
掛け軸は翠巌の 黙 
道具畳には 伊部の砂金袋の水指
茶碗は粉引茶碗
茶入は古高取 茶杓の銘は栄
ゆったりと濃茶を練る亭主は・・・
亡くなったわが師の姿
宗名は宗栄である
亡くなられ 今年で7回忌
先生は あちらでもお茶をたてて おられるようだ

良かった
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木曜稽古 枝豆・ささげ・露草

2009-07-23 23:43:17 | 茶道具、古美術、骨董
光琳画 枝豆・ささげ・露草

明治時代の版画を額に表装した
夏の画題なのにまわりの地は牡丹唐草の緞子
できることなら夏の文様かまだ無地の方が良かったのに
出来上がってしまったので 残念

琳派の花や植物の図を100図
明治に版画で刷ったものらしい
池袋の骨董屋で昔に買った
色数少なく ほとんど黒かグレーだが
少ない色の水色が利いている

木曜稽古 8名出席 込み合っていた
梶の葉で葉蓋 洗い茶巾 荒磯棚で濃茶
手が空いたら 軸飾りをする
矢智姫が素敵な和服姿 母上の着物とか
夏の着物姿はいい 茶は着物でないと・・・
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村雨会 今日は日食

2009-07-22 23:55:42 | 茶の事
水曜日は茶の稽古
今日は七事式
炭付花月、濃茶付花月、貴人清次花月

今日は日食だ
昼11時近く曇りの空を見上げ
一部だけ明るい雲を見ていると
薄く濃く雲が動き
三日月のような
太陽が見えた
とおりすぐる雲の濃く薄く
たちまち雲が薄くなり 一瞬
欠けゆく太陽が まばゆく輝く

一人で見るには勿体無い

飽きないが

首が疲れた
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8/30 茶会の予定・・・キノサワ茶会

2009-07-21 23:45:21 | 茶事 茶会 
今 そとは雨
今日は料理を習う日だが
休んだ

今月は前回も具合が悪く行けなかった
雨が悪いのだ

8月の30日に目黒区役所
紫廼茶話会の会員6名にて小さな茶会をする 
キノサワ茶会とする
会員は
想望庵 里庵 松風庵 草苑庵 松籟庵 と私めだ
薄茶と濃茶を一つの席で差し上げる
おしのぎはご用意できず
まして残暑厳しいはず 
果たしてお越し頂けるか
お客様は30名ほどの予定
道具は会員の持ち寄り 
会費は 少し頂戴す
恐縮 
どうぞお洋服で

それぞれ
茶道具を持ち出し取り合わすも楽し
年に一度くらいは開くのもよしとすが
まずは第一回のキノサワ茶会だ







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やまと絵の譜 最終日

2009-07-20 23:46:29 | 茶道具、古美術、骨董
渋谷エクセル東急ホテルの句彩にて昼食
高層からの明治神宮の緑が心地よい

出光美術館にて
日本の美・発見Ⅱ
やまと絵の譜 今日が最終日
混んでいるかと心配したが 思ったほどでは

冷泉為恭の 双幅の雪月花図とあるを見  満足
出光の窓から皇居前広場を見ていると
近くへ行きたくなる
日比谷通りに出て
東御苑の宮内庁三の丸尚蔵館へ行くことに
緑がきれいだ 空気も涼しい気がする
酒井抱一の花鳥12か月図のはがきを買った



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