村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

東下り・駿河国

2017-05-31 01:48:30 | 紫廼茶話会
今日はきざはしの会
紫兎先生のお茶のお稽古

待合の掛物は
供をつれた騎乗の公達
遠景に富士山
とあれば
伊勢物語の東下りだ

この時ちょうど5月の末なのよ
と先生が仰る

そう言えば
この富士山の前は
三河の国八橋と言うところに至りぬ

カキツバタを読み込んで歌を詠むこと
折句というらしいが

唐衣
着つつなれにし
つましあれば
はるばる来ぬる
旅をしぞ思う
  杜若なら
まさに五月だ

そこで帰ってから読み返す
伊勢物語9段
「東下り・駿河国」

富士の山を見れば、
五月のつごもりに、
雪いと白う降れり。

時知らぬ
山は富士の嶺
いつとてか
鹿の子まだらに
雪の降るらむ

その山は、
ここにたとへば、
比叡の山を二十ばかり重ねあげたらんほどして、
なりは塩尻のやうに
なんありける。

そうだ今日は
五月三十日


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卯花墻

2017-05-30 04:31:47 | お勉強
白妙の衣ほすてふ夏のきて
垣根もたわにさける卯の花
        定家

今日は月に一度の焼物研究会
今回は御深井や祖母懐などで
先月は志野を勉強した
国宝の志野茶碗の「卯花墻」には
歌銘がついている
『山里の卯の花垣のなかつみち
雪踏み分けし心地こそすれ』と
そのいにしえの
卯の花の垣根は
どんなに素敵な事だろうなどと
憧れていた
三十年経つかもしれない
むかし
卯の花をひと株
木戸の外側の小さな場所に
植えた
どんどん枝や根が広がって
その辺の
か弱い草木は皆消えさる

確かに卯の花は白く可愛い
五月あたりに白く可憐な花を
一気に咲かせたが
他の季節は葉ばかり茂り
茶花としてはほんの二週間くらい
植木屋さんと相談
今はその場所に土を盛り
クリスマスローズや河原ナデシコ
あと諸々を植えてある
卯の花や狭い土地には似つかわず

写真は
下野シモツケ バラ科
次々と花を咲かせる
ひとしきり咲いてまた
咲く
可愛らしい花だ
似ているものに京鹿の子がある
京鹿の子も同じくバラ科
あと
小手毬や
下野の仲間の
下野草や
土佐下野 
穂先下野がある



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水道橋駿河台

2017-05-28 23:16:29 | Weblog
五月の初めの羊の会の
クマショウさんの玄関に
掛かっていた浮世絵版画

歌川広重 
名所江戸百景
水道橋駿河台

本郷台地の方から見た鯉幟
鯉のぼりがいくつも上がって
遠くに富士山も見える
見ているだけでも気持ちが良い


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忘れ水

2017-05-28 02:50:13 | 短歌・俳句の事
はるばると野中に見ゆるわすれみづ
絶え間絶え間を嘆くころかな
後拾遺集 恋三 大和宣旨

忘れ水とは
野中の茂みの中などで
人の目につかず
忘れられたように流れる水。
(学研全訳古語辞典ヨリ)


最近木曜日夜のテレビ
プレバトというのを見るのが楽しみだ
木曜稽古夜があるときは
ビデオに撮ってあとで見る
俳句は作っていないが
短歌は結社に入っている
もう20年以上になるが
上手くは無い
毎月十首投稿しているだけだ

短歌でも俳句でも
何でも良いからやりなさい
お茶で必ず役に立つからと
先生に言われて始めたものだ
唱和の式や香付花月では
確かに必要だ 
そして脳トレにもなる
作ってみよう


来月の羊の会の
予定は
炭付花月と
四畳半花月と
香付花月
とのこと

そして香付花月の香の銘を
忘水
白雨

にしましたとメールあり
これを題に短歌か俳句をつくりましょう
と言うことだ 
作ってみよう

写真は近所のおばさま
お二人だ




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ほととぎす

2017-05-27 02:09:38 | Weblog
ほととぎす月の傾く山の端に
出でつる声の帰り入るかな 西行


ホトトギス
漢字で書くと
杜鵑・霍公鳥・時鳥・子規・
杜宇・不如帰・沓手鳥・蜀魂・
郭公・蜀鳥・杜魄・盤鵑

どう見ても読めそうも無い
文字もある



今日は一日 留守番
妹はお茶のお稽古へ出かけてる
母のお風呂屋さんとリハビリの先生と
ヘルパーさんとが見えた
昼間から物凄く眠い
初めは会話していたものの
リハビリ先生もヘルパーさんも
お帰りの時は
熟睡していたらしく記憶が無い
夕ご飯も取らずそのまま
茶の間で寝て夜中の12時頃
いいかげんにしたらと
妹に起こされて目が覚めた
よく眠った
今までの寝不足はすっかり
解消し
真夜中だがすっきりしている
ブログを書いて
また寝よう


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かきつばた

2017-05-26 01:20:39 | 村雨庵 稽古 
木曜稽古
掛け物は俳句の短冊を掛けた

水選ミズエラビせぬ紫の杜若カキツバタ 青藍

かきつばたを
漢字で書くと
杜若または燕子花

三省堂 大辞林には
かきつばた 【〈杜若〉・〈燕子花〉】
〔古くは「かきつはた」〕

アヤメ科の多年草。
湿地に生える。
ハナショウブに似るが葉は幅が広く,
中脈は発達しない。
高さ約70センチメートル。初夏,茎頂の苞の間に
三個内外の濃青色・白色・斑入りなどの花を開く。
かいつばた。
かおよばな。
[季] 夏。


かきつばた似たりや似たり水の影 /芭蕉



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照り降り傘

2017-05-25 01:08:57 | 村雨庵 稽古 
われもさす照り降り傘や花菖蒲 鷹女

夜の稽古中
気がつくと雨が降っていた
音もなく降っていた
今日は水曜稽古
今週から三名のわがお弟子様が
曜日はそれぞれ異なるが
某東京道場のゼミに参加する事になった
点前の勉強は勿論だが
他に得ることも沢山あるだろう
早起きは大変だが
出来るだけ頑張ろう
私は
いつだか忘れたが
以前ゼミに通っていた
「ゼミ」と自分のブログで検索すると
2009年6月からいくつか出てきた
読み返すとその時の情景が浮かんでくる
ゼミの同じ班になったご縁で
一生お付き合いする友達が出来
お弟子も出来た
まことに有難い


写真は花菖蒲と水鳥
筆者は福田浩湖

「デジタル版日本人名大辞典」には
福田浩湖 ふくだ-こうこ
1883-1959 明治-昭和時代の日本画家。
明治16年3月14日生まれ。
佐竹永湖にまなび,文展などに出品,
日本南画院同人となる。
同院解散後は大東南画院に属した。
戦後は南画院をつくり,
文人画の興隆につくした。
昭和34年5月19日死去。
76歳。東京出身。名は浩治。別号に三応子。



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おほらかに一日を咲きて

2017-05-24 01:12:02 | 能・謡
おほらかに
ひとひをさきて
うつろへる
たいさんぼくの
はなのいろかも  八一

会津八一
アイヅヤイチ
1881年(明治14年)8月1日に生まれた
ことから
八一(やいち)と名付けられました。
書家、歌人、美術史研究など、
幅広い活動で知られています。
(と八一記念館ヨリ)


今日はお謡の稽古日
今日から「羽衣」
地上に舞い降りた天女が
漁師の白龍に羽衣を隠されて
天に帰ることができなくなったが
何とか返してもらい、
舞を舞って天にかえる
簡単に言うとこうなるが

風早乃カザハヤノ。
三保の浦曲ウラワをこぐ舟の
浦人ウラビトさわぐ。
浪路かな。

謡いの文章は
隅々まで美しい

帰りに根津美術館まで歩いたが
なんと展示替えで休みだった

5月25日から7月2日まで
「初めての古美術鑑賞-紙の装飾」


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初カツオ

2017-05-22 23:54:14 | Weblog
初松魚ハツカツオふれ来てこれぞ江戸芝居 秋櫻子
私め結構
疲れているのだろう
今日は一日寝ていた
寝てもねても
眠い
幸い今日は用事も無い
寝ようと
昼間も寝ていたのに
また眠くなった



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ますます紅き薔薇の花

2017-05-22 03:43:47 | 文の会
午過ぎて
ますます紅き 薔薇の花
ますます重く 傾きゆくも 白秋

北原白秋
きたはら はくしゅう
1885 - 1942、
日本の詩人、童謡作家、歌人。
本名は北原 隆吉。
詩、童謡、短歌以外にも、
新民謡(「松島音頭」
・「ちゃっきり節」等)の分野にも
傑作を残している。


一応
毎日ブログを書くことにしているが
昨日はそれをすっかり忘れ
目が覚めたら朝であった
疲れているらしい

今日は
文の会である
いつものイタリアンでランチ
家に戻り
伊勢物語を音読

思へども
身をしわけねば
めかれせぬ
雪のつもるぞ
わが心なる

雪がたくさんで
降り込められ帰れなくなったとき
詠んだ歌

めかれせぬ(目離れせぬ)とは
疎遠になること 
という意味らしい
言いにくい



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東美にて日本陶磁協会茶会

2017-05-20 01:59:33 | 茶事 茶会 
日本陶磁協会の茶会を
東京美術倶楽部にて開催
今回は濃茶を池正の池谷正夫氏
薄茶をしぶや黒田陶苑の黒田耕治氏
点心は吉兆
お茶の流儀も色々
セレブなお茶人というオーラの女性ばかり
陶磁協会の茶会は初めてなので
知り合いに会うととても嬉しく
ホッとした

薄茶席は
久しぶりに現代芸術家や陶芸家の
作品をたくさん拝見した

広い花の間の床には中川幸夫
加守田章二の花入
香合は鈴木治
長野垤志氏の風炉釜
唐九郎の絵志野茶碗
三輪和彦氏のエル・キャピタンという
シリーズの萩茶碗
薄器は池田巌氏
茶杓は荒川豊三
他の道具は
会記にていずれ「陶説」に
掲載される


新橋駅まで歩く
その途中の珈琲屋に三名で寄り道
窓際の席に陣取り
茶会の話題で盛り上がる
珈琲を喫し
食べにくいアップルパイを頬張る
先ほど茶会にても会った
知り合いのお道具やさんが
偶然通りかかり笑顔で挨拶下さる
少し 恥ずかし


今日こそブログの
写真を撮ろうと思いつも忘れた
店を出てからのお店を
パチリ


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花入に入れざる花は

2017-05-19 04:03:10 | 村雨庵 稽古 
花入に入イレさる花ハ
沈丁花チンチョウゲ深山樒ミヤマシキミに鶏頭の花 
女郎花オミナエシ柘榴ザクロ河骨コウホネ金銭花キンセンカ
せんれい花をも嫌也けり
『南方録より』

変化の乏しい花、
名称の悪い花、
香りの強い花、
刺のある花などは
基本使わないとされている


昨日今日と村雨庵のお稽古日
このところは
花がたくさんあるから
お弟子様に入れてもらおうと
花入を用意した

お弟子様は
花台の左半分に花
右には花水次と刀をのせる
それに
霧吹きとふきんも用意すれば完璧

花台は七事式の時だけ使うものではなく
花を入れるには
いつでもこれをひとつ
持ち出せば良いのだが
そう言っても
今日花をしたのはひとりだけ
いつでも茶会や茶事で
難なく花を扱えるように
普段から稽古をして下さいネ
お弟子様
自分ですれば
花の名前も覚えるし
他の人の花も気になるはず

生の花を入れることは
その昔は無く
室町時代に茶道や能などとともに
華道が興ったとある
その前は造花であり
生の花を使うことは
殺生でもあるのだ
ゆえに花を大事に
覚悟して花を入れようぞ

さてきょうの
夕方見学の方が見えた
稽古場案内からの紹介である
母上様や御祖母様のお勧めもあって
茶道をなさりたいとのこと
結構なことだ
茶道をひとつ習えば
中には全てが詰まっている

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藤団子

2017-05-18 07:05:34 | Weblog
火曜日の茶事
干菓子は
熱田神宮のきよめ餅総本家の
藤団子トウダンゴ
と老松の青楓

きよめ餅総本家のホームページによると
藤団子
紫、白、桃、黄、緑。
彩り豊かな五色の環を麻ひもで結わえ、
藤の花房に見立てて。
口に含むとほのかに広がる甘み。
上品な味わいの干菓子です。
とあった

きのうは水曜稽古だったが
夜のお弟子様はお休みだったので
ケンケンとサカチカと夕食に出た
いつもの店が満員
違うところに入ってみたが
いわゆる飲み屋で
刺身の盛り合わせ
ジヤコサラダ
焼き鳥
豚角煮
焼おにぎりを食べたが
少し強いお酒を飲んでしまい
爆睡
昨日のブログはやむを得ず書けず
お休み


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薫風来たりて縞様の初風炉茶事

2017-05-16 23:56:19 | 茶事 茶会 
風炉の正午茶事

待合の掛物は短冊
夏風
ひとつへに繁る中にも涼しさは
なお若竹の露の夕風 通茂

筆者は中院通茂ナカノニインミチシゲ
江戸前・中期の公卿。
通純の子。
法号渓雲院。
権大納言となり従一位に叙せられる。
祖父通村・父直純より和歌を学び、
後水尾天皇より古今伝授を受け、
霊元院歌壇の指導的役割を果たした。
また武家伝奏を務めて徳川光圀と親しくし、
その家臣に百人一首を講義した。
著書に『渓雲問答』、
日記に『中院通茂日記』等がある。
宝永7年(1710)歿、79才。
(美術人名辞典より)

待合床には
料紙に硯箱が飾ってある
その横に複製の光悦謡本
優雅な雰囲気に包まれ
茶事は始まる
挨拶の後懐石
初炭菓子そして中立
後入して
濃茶薄茶
と初風炉の茶事を楽しんだ

写真は後入の床の間
花入は備前の山本陶秀
花は山吹升麻と八重の白色鉄線に
河原ナデシコ
窓からまさに薫風が入ってくる
至福の一日だった



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覚えよう表千家歴代

2017-05-16 03:20:30 | 茶事 茶会 
写真は
真の茶事の時の精進の煮物椀
出しも鰹節を使わず
椎茸で出しを引く
美味だ美味

茶会に行くと他流の家元の知識も必要だ
覚えよう表千家歴代

4代 江岑宗左
宗旦の三男
紀州徳川家の茶堂

5代 隋流斎
宗旦の娘クレの子、
「隋流斎延紙ノ書」を著した

6代 覚々斎
隋流斎の甥 14歳で表千家を継ぐ
紀州藩主時代の吉宗(頼方)へ茶をする
のち将軍吉宗より
唐津茶碗(桑原茶碗)を下賜

7代 如心斎
覚々斎の長男26歳で家元
三井家の当主など
富裕町人の門弟多い
「七事式」を制定
表千家中興の祖

8代 啐啄斎
8歳で父如心斎が逝去し
叔父の一燈や不白らの
援助にて家元継承

9代 了々斎
久田家より婿養子
州藩主徳川治宝の庇護
1819偕楽園焼に携わる

10代 吸江斎
了々斎の甥久田家より養子に入る
8歳で家元を継承
了々斎に続いて偕楽園焼に従事

11代 碌々斎
家元継承後まもなく明治維新
紀州徳川家の保護もなくす
全国をまわり茶道の普及に尽力

12代 惺斎
父碌々斎の隠居に伴い家元を継承
1906建物ほぼ消失 復興に努め
茶道衰退期再建する

13代 即中斎
惺斎の次男兄惺斎の早世
1937家元を継承
1942「表千家同門会」設立

14代 而妙斎1980年襲名
長男猶有斎が若宗匠。


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