村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

月の照る夜は

2024-01-31 21:31:33 | 村雨庵 稽古 

寒椿月の照る夜は葉に隠る 貞

及川 貞 オイカワテイとは
昭和・平成期の俳人
明治32(1899)年5月30日~平成5(1993)年11月13日
東京・麴町富士見町生
旧姓(旧名)野並
東京府立第三高女卒
馬酔木賞〔昭和11年 54年〕,
俳人協会賞(第7回)〔昭和42年〕「夕焼」
女学校時代、御歌所寄人の大口鯛二について和歌を学ぶ。
大正5年海軍士官と結婚し、
夫の任地の佐世保や呉で暮した後、
昭和8年上京、馬酔木俳句会に参加、
水原秋桜子の指導を受ける。
13年「馬酔木」同人。
馬酔木婦人会を興しその育成に尽力。
茶道師範で終生主宰誌を持たず
自由な句風で女流の最長老と目された。
句集に
「野道」
「榧の実」
「夕焼」
「自註・及川貞集」ほか。

今日は1月最後の水曜日で
水曜稽古
旧暦では12月21日
お弟子様が
おうちの近くで
禅宗のお坊さんが托鉢をしてぐるぐるめぐっているのですが
1日ではなく
何日も見かけるのですが
何ですかね
とのこと

お寺のホームページを見ると
1月11日~31日
14時より 寒行托鉢
とあった

寒行托鉢とは
手甲脚絆に網代笠の
行脚姿に身をつつみ、
隊列を組んで
まちを歩く姿は
冬の風物詩ともなっている。
托鉢は31日まで行われている。

写真はトーハク本館で撮った
一休宗純筆

寒行修行ね、まず私には無理だ

 

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口あけて春をまつ

2024-01-30 20:54:19 | 茶事 茶会 

口明けて春を待らん 犬はりこ 一茶


2/3土曜日に柿伝で茶会がある
陶説に募集が出ていると
知人のミイーさんからメールをもらった

陶磁協会賞受賞者のお茶碗で
小山富士夫の酒器とともに食事を
「お茶とお酒を愉しむ会」

柿伝の地下2階柿伝ギャラリーでは、
陶磁協会賞受賞者の作品が展示されている
会員は9,000円
非会員は11,000円
まだ大丈夫かも


その日は
食事会の予定だったが
満員で予約が取れなかった
それなら
茶会に変更しようと
辛子さんと赤根ちゃんと
三名で行くことにした
ミイーさんと同じ時間に

次々と現代作家の茶碗が登場するとは
良いかも
楽しみである

写真は
もう芽吹きはじめた庭の
貝母
まだ1月なのに
早い

すでに春は来てるのかも

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夢の跡

2024-01-28 20:26:38 | 美術館・博物館

夏草やつわ者どもが夢の跡 芭蕉

きのうの
東京国立博物館
中尊寺展の続き

国宝 紺紙金銀字一切経(中尊寺経)
平安時代・12世紀 
岩手・中尊寺大長寿院蔵

中尊寺経は
金泥字と銀泥字交互に書写され、
見返しも金銀泥にて
経意を絵画で表現した。
唯一無二の一切経。
料紙は京で調達したことが確実視され、
見返し絵も当時一流の絵師が担当したと考えられる。
藤原清衡が
八年の歳月をかけて制作させた。
かつては金色堂手前の経蔵に安置されていた。


中尊寺経の見返しの金色は
ピカピカで凄い
それから
凄いのは
金光明最勝王経 金字 宝塔曼陀羅
経典だが絵画として国宝指定
「写経」「造塔造仏」「経典解脱」
三つの功徳を一度で成就できるとされた。
とか
1幀が経典一巻
初層には釈迦、
塔の周りには色々な仏や衆生が描かれ
塔(経典)部分や仏像は
金泥で描かれ、
背景や衆生には色彩が使われている。

41番からの展示
額に入ってる掛軸のような感じ
近くにずっと寄って観ないと
その凄さはわからない
平安から鎌倉時代に流行ったとか
宝塔曼陀羅
塔を描いてあるのだが
線だと思っていたら
すべてが写経の文字
とにかく細かい

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ふり残してやひかり堂

2024-01-27 21:02:03 | 美術館・博物館

五月雨の降のこしてや光堂 芭蕉


今日は東京国立博物館
トーハクへ
「建立900年 特別展 中尊寺金色堂」

中央壇安置の国宝仏像
11体すべてを
寺外初公開 

奥州藤原氏初代の藤原清衡が
中尊寺金色堂を建立してから900年。

金色堂内の中央壇に安置さるる
国宝仏像11体すべてを展示
阿弥陀三尊像、
地蔵菩薩像(6体)、
二天像

他にも
国宝、重要文化財がたくさん
工芸品の数々
入口を入るとすぐ
人だかりがしてる

黄金に輝く金色堂を
8KCGの技術を用い原寸大で再現したと
迫力あり

関連展示の
親と子のギャラリー 
中尊寺のかざり
会期 2024年1月23日(火)~2024年3月3日(日)
会場 本館特別2室
中尊寺展の複製が置いてあった
とても綺麗
螺鈿の説明もわかりやすい

トーハク
平成館の特別展
「本阿弥光悦の大宇宙」
こちらは会場が広く
じっくり見ると疲れるが
中尊寺展は会場が狭いので疲れるほどではないが
入るときに10分くらい待たされた

写真は初めて買ったアクリルスタンド

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ゆかりの色も

2024-01-26 21:35:31 | 短歌・俳句の事

むさし野の
ゆかりの色も
とひわびぬ
みながら霞む
春の若草
 藤原定家
とひ→問う、訪う
わびぬ→心細い、さびしい
みながら→皆ながら→悉く、全部

今日は旧暦の12月16日
カレンダーには満月のしるし

紫式部が主人公の大河ドラマを毎週見てる
源氏物語には紫色に関係する名前が
たくさん登場する
桐壺の桐の花の色
藤壺、紫の上、若紫

紫は聖徳太子が定めた冠位十二階
その最高位が「紫」
平安時代には紫を
「ゆかりの色」言ったそうだ
紫は
紫根で染めるのだが
その紫根は揮発性が高く色が移りやすいと
それを
自分の色を想う人に移して
匂うばかりに染めたいという願いから
縁ユカリの色 とも言うようだ

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勅なれば

2024-01-25 22:30:57 | 村雨庵 稽古 

食事に行ったとき
お椀の蓋裏に梅と鶯の金蒔絵
鶯宿梅ですとの
ご主人のお話しがあった

そういえば昔
紫兎先生のお稽古の時
話題になったことがあった「鴬宿梅」

勅なれば
いともかしこし
うぐひすの宿は
と問はば
いかが答へむ

先生が口ずさむ
なんだっけ

自分のブログから検索して探した


鶯宿梅オウシュクバイ
村上天皇の時、
清涼殿前の梅が枯れたので
紀貫之の娘
紀内侍の家の梅を移し
植えたところ、
枝に
「勅なれば
いともかしこし
うぐひすの宿は
と問はば
いかが答へむ」

という歌が結んであり、
天皇はこれに深く感じて
梅の木を返したという、
拾遺集・大鏡などにみえる故事。
また、その梅の木。
(デジタル大辞泉の解説)

今日は木曜稽古
アイテラ氏が椿をたくさん切ってきてくれて
水屋の花溜が華やかになった

写真は
夜九時半頃のお月様

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極楽の近道

2024-01-24 22:44:22 | 短歌・俳句の事

極楽の近道いくつ寒念仏 蕪村

寒念仏とは
僧が寒の30日間、
明け方に山野に出て
声高く念仏を唱えること。
のちには俗人も寒夜、
鉦カネを打ちたたいて念仏を唱え、
家々の門前で報謝を請い歩いた。

今日は水曜稽古
寒い寒い
掛けものは松雲老師

松雲とは宗般玄芳のこと
宗般玄芳
ソウハンゲンホウ
1848-1922
江戸最末期から明治・大正にかけての臨済宗の僧。
加賀小松の人。
安政3年〈1856〉、9歳にして出家した。
その後、各地の宗匠を叩門遊歴、
明治13年のころ、
山城八幡の円福寺の
伽山全楞カサゼンロウ
(大徳寺第482世)に参禅、
同26年、法を嗣いで大徳寺第486世に出世。
一時、熊本の見性寺に住して、見性を姓とする。
同31年に円福寺に転じ、
松雲を号し、
諸堂を改修、
寺観を一新した。
同41年から大徳寺派管長を三期つとめ、
大正11年〈1922〉示寂。
平素より書に親しみ、和歌も能くし、
歌集『毒華集』を遺している。
「今一休」「今西行」ともよばれた。

写真は
従姉のガゼータさんが
ラインで送ってきた本郷の壺屋

ラインの文章は
「今年に入り初めての町歩きをしてきました。
目的は本郷三丁目の壺屋で最中を買うことです。
古い店でした。
おいしい最中でした。
本郷通りを東大まで歩き、
通りに沿って建っている
貴重な看板建築を眺めましたが、
あと何年保つか。」

四百年の歴史があるとの老舗
探すと何しろ最中が有名で、
オンラインショッピングもある
食べてみたいね

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鶯の逢ふて帰るや

2024-01-23 23:56:03 | Weblog

鶯の逢ふて帰るや冬の梅 
          蕪村
今日は渋谷の友人が遊びに見えた
お餅があるから
「お雑煮でも召し上がる」
と聞くと
「いらない」
との返事
暫くしてまた
「お汁粉は」と聞くと
「食べる」と元気な声

ゆで小豆があったので
雪平に水一カップと
お砂糖を加えて煮る
美味しいお餅を焼いて
一緒にちょっと煮る
朱塗の蓋付椀に盛る
小皿に塩気のもの
椎茸の旨煮を添えてお出しした


陶説、12-1
鑑賞陶器の70年が届いた
パラパラ見ていると
知り合いが載っていた
嬉しい
あとで、ゆっくり読もう

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日向に赤し寒椿

2024-01-21 22:18:35 | 短歌・俳句の事

折り取つて日向に赤し寒椿 水巴

渡辺水巴ワタナベスイハは
[1882~1946]
東京の生まれの俳人。
本名、義。
内藤鳴雪・高浜虚子に学び、
俳句雑誌「曲水」を創刊、主宰。
渡辺省亭セイテイの子供

省亭は
(1851-1918)
嘉永4年~ 大正7年、
明治時代から大正時代にかけての日本画家。
渡辺省亭のウィキペディアの
伝記のところを読むと
面白い

今日は何もない
雨が降っている金曜日

朝十時ころ電話があった
広島在住の凛さんから
「ブログ見ましたよ、初釜どうでしたか」
なんてお茶の話題で暫し楽しむだ

凛さん ありがとう

 

写真はうちの椿 花盛り

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大寒や

2024-01-20 20:53:44 | 茶事 茶会 

大寒や羊羹残る皿の底 龍之介

今日は大寒
昨日は暖かかったのに
寒い

今日は宗和流の初釜へ
宗和忌には伺ったことがあるが
初釜は初めてだ
最寄の駅からタクシーで向かう
タクシー降りてみるが
近くにいるはずなのに
辿り着かない
かつて来たことがある辛子さんに
先導してもらい
ようやく到着

風情のある門を入り
受付
寄付から待合へ
ユーチューブで拝見したことのある茶庭
予報では雪か
今は小雨降る
露地笠をかざして腰掛けで待つと
お家元の迎付があり
躙口から席入
至福の濃茶席を
名残惜しくも動座
お心入れの点心を頂戴し
不思議な階段を上り
薄茶席へ

お道具は大層素晴らしく
拝見するも嬉しい
満足しつつ駅へ

写真は撮らなかったので
一枚もない
たまたま撮った最寄の駅周辺

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寒牡丹

2024-01-18 20:38:34 | 茶事 茶会 

御仏は伎芸天女や寒牡丹 虚子

今日は東京道場にて
初釜式

コロナ禍や席入が早い時間の場合は
ずっと欠席していたが
今年は午後1時の席入なので
時間に余裕がある
久しぶりに参加させて頂いた

濃茶席は坐忘斎お家元、
薄茶席は若宗匠のお点前
濃茶 薄茶共に立礼席で
足も気持ちも楽だった

薄茶では福引を引くが
勿論、外れ
辻留のお弁当はお持ち帰り
滞りなく進み
午後二時半には終わっていた
茶会の時間が短いと
身体も気持ちも疲れない
風もなく穏やかな一日
ほのぼのと
和む

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梅ヶ香に

2024-01-17 22:17:21 | 村雨庵 稽古 

むめがかにのつと日の出る山路かな 芭蕉

今日は七事式
七事式は、
花月、
且座、
廻り炭、
廻り花、
茶カブキ、
一二三、
員茶

家の椿や枝ものを切って
山の上のクマショウさんのおうちへタクシー

今日は玄々斎考案の仙遊之式

且座の
花炭香に濃茶薄茶のバージョンアップ
花は「廻り花」
炭は「炭所望」
香は二炷たいて
濃茶は全員五名で
薄茶は「花月」
となる

また来月も
いたしませう
写真はクマショウさんちの床
朝比奈宗源
松無古今色

松に古今の色無し

『禅林句集』等にある禅語
「松無古今色、竹有上下節」
松の葉は常緑であり変わらない
竹には節があり区別がある
それぞれ、それが自然でもある
時代を経ても不変であるものは
茶道の真髄に通じる との事

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寒月や

2024-01-16 20:46:59 | 美術館・博物館

寒月や門なき寺の天高し 蕪村

今日は上野
寒かった
東京国立博物館へ
特別展「本阿弥光悦の大宇宙」

平成館 特別展示室 :2024年1月16日(火) ~ 2024年3月10日(日)

初日のせいか
午前中は空いてゆっくり拝見できた
光悦はきっと
みんなが好きだ
お昼はホテルオークラ「ゆりの木」で
小町御膳 

うーん、昨日の今日だし、ほかのにすればよかった

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寒き都のこゝかしこ

2024-01-15 20:38:36 | 食事会

水仙や寒き都のこゝかしこ 蕪村

今日は神楽坂で新年会
コロナ前に二度ほど行ったことがある
「一文字」
同じ神楽坂だが引越したという
予約は一日の昼と夜
それぞれ一組のみ
教えてくれた友人とで六名の新年会

結構なお部屋の設え
お料理はもちろん
器も見所よろしく
満足
また行きたいお店だ

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寒水を飲み

2024-01-14 20:53:15 | 短歌・俳句の事

寒水を飲みはなちたる柄杓かな 蛇笏

飯田 蛇笏
イイダダコツ
1885年(明治18年)4月26日[1] - 1962年(昭和37年)10月3日)
山梨県出身の俳人。
別号に山廬(さんろ)。
高浜虚子に師事。

写真は
保険屋さんの手土産のどら焼
東京三大どら焼の一つ
東十条の草月の黒松

東京三大どら焼とは
上野の「うさぎや」、
東十条の「草月」、
そして浅草の「亀十」
だとか

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