村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

年越し蕎麦

2012-12-31 23:26:51 | 茶の事
蕎麦は
今年一年の災厄を立ち切り
金を集めるといわれ
又 五臓の毒を取るとも

いかなる痩せた土地でも育ち
たとえ厳しい風雨に叩かれても
晴れて日を浴びると元気になるのが蕎麦だ

蕎麦を食べると
かように宜しいとか

わが家も 

家族が揃い
粗末ながらも
年越し蕎麦を食べた


喰て寝て ことしも今よひ 一夜哉  一茶





茶の湯・茶道ランキング




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨の目黒 想望庵歳暮の茶事

2012-12-30 23:06:33 | 茶事 茶会 
いよいよ 晦日
明日は 大晦日
毎年の最後の茶なるは想望庵さまの茶事

本気で雨が降っている
待合では蕎麦猪口にて甘酒を頂く
蕎麦猪口は唐津の作家 岡崎ボブの三島
待合の掛物は坂正巨の画賛
行燈の絵が今日の日に相応しい



外は雨 露地には出ず廊下を通り茶室へ入る
床は「想望」 永平寺の丹羽廉芳筆
この軸から僧侶の叔父上が名付けられたとか 
想望とは 訪れを心待ちにしていると言う事か
羨ましい庵名だ

炭のあと 本懐石
菓子は虎屋の「立」とか
後座の花はキササゲに白椿 花入は竹一重切
木守写しの赤楽にての濃茶は巳の昔 一保堂詰
続き薄茶での茶碗は大根の色絵 中村秋峰
雨音を聞きながらゆるゆると流れる時間
年末ならでこそ茶室に籠りいるも有難い 
想望庵さまへは お支度さぞと感謝しつつも
またまた来年もと 今からお願いした
時間は夜の9時頃 ようよう雨は止む 
帰りの目黒銀座は人影も少なく
濡れたるアスファルトの道路は艶やかに光る
今こそ 来る年の平穏無事を祈ろう・・・




茶の湯・茶道ランキング




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年暮れて

2012-12-29 21:32:51 | 茶の事
今日は12月29日
なごみの付録の手帳に
来年の予定など書き込む
予定はぎっしり詰まっている
さてさて こんなに何もせずよいのかと
はたと 立ちあがり
まずは掃除
従姉妹が来るからと
その用意もしよう
あと食べるものは買うものは買い
煮物くらいは自分でする事に決めた
明日は年末の想望庵様での茶事がある
着物や持ち物の用意をして・・・と

やっとスイッチが押されたらしく
先日、茶会で拝見した古筆を美術手帳に記入
月例の短歌の歌稿を送ったし
今日は元気に動いた

明日もその調子 その調子

年暮れて
我が世ふけゆく風の音に
心の内のすさまじきかな 紫式部

すさまじいとは 荒涼としていることだとか
さぞやと思いやると
心の底から伸びきった このわが心身を引き締めないと 
紫式部様に 
申し訳ない




茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茶書研究

2012-12-28 22:33:51 | 茶の事
最近買った
「茶書研究 創刊号」
発行は茶書研究会
パラパラと捲ってみたが
たぶんただ読むだけではわからないだろう
松風さまも買い、紫兎様にも一冊買ったので
伊勢の会の時にでも勉強しよう
と今は思っているが・・・



茶の湯・茶道ランキング



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

福們で忘年会

2012-12-27 23:43:25 | 懐石・料理
今年最後の営業だとか
六時からふくもとでの忘年会
デレラ嬢がまだ揃っていない
今どこですか 私はフクモトですとメールをする
でもビールを注文した
すぐデレラ嬢からメール
少し遅れます 先に始めて下さい
了解 お言葉に甘えまして
一度目の乾杯
その美味しい事 
飛び姫、カズ様 リン靖和とさわわさん
皆 晴れ晴れした顔している
間もなくデレラ嬢も揃い 二度目の乾杯
美味しい料理には 癒される

器は京焼 南蛮 熱々の白子の



木箱に盛りつけられた口取り
鴨ロース フグの煮こごり 金柑の甘煮と胡麻和



蕪とぐじの煮物椀 朱の刷毛目椀



乾山写の深向に フグ



鶴の向付 ぶりと甘エビ帆立貝 雲丹 たっぷりの山葵と酢橘




熱い椀はゆり根饅頭 紅安南写


焼き物は俸禄焼 ほうばを敷き鰆、椎茸、銀杏、帆立 幽庵地を掛けてある


yosie先生が染付の皿に取り分けて下さった 



蟹雑炊に柿なます 香の物 盛付の美しい事 



菓子は練りきり
雪よけの椿の葉の下に
今 開花するかのごと
新鮮 



薄茶を頂戴し
なごり惜しくも 
食事は終わる


来年も良い年でありますようにと
互いに挨拶をかわし
次は
蜘蛛の子散らしだ




茶の湯・茶道ランキング



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

師走の風

2012-12-26 23:30:00 | 茶事 茶会 
浦近く 降りくる雪は 白浪の 末の松山 越すかとぞ見る 藤原興風

今日は清昌堂やましたの忘年茶会 
今日と明日の二日間催されるが
この夏の富士桜茶会に一緒に参加した 
想望庵さまと松風さまサカチカさんの四名と行く

午後1時の席がとれた
点前は続き薄茶でそのあと点心



茶会の名残りも気分良く
暖かい店を出ると思いのほか
師走の風は冷たく
いかにも年の暮れという風情だ



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寂然不動

2012-12-25 21:30:31 | 茶の事
今日は 胃の検査
久し振りの胃カメラだ
昨日の夜8時から何もたべず
あさ9時の検査
検査の薬を飲む まずいのだが
お腹に入るとそれで結構空腹が凌げる
麻酔はのどだけだったので検査中は辛い
辛いが何も言えず
涙が出た
何か他の事を考えてとしきりに先生がおっしゃるが
そうは行かない
やっとの事で終えた

結果は慢性胃炎と消化性胃潰瘍
毎日 薬を飲むだけ
まずはがんで無かったので 良しとする
血液検査もコレステロールと中性脂肪がオーバーした
厭だがこれも薬を飲む事になった
治療はまず 運動と痩せることらしい
胃の方の食事療法としては
下記の食べ物を控え目にするように言われた
主食は赤飯、ラーメン、玄米
副菜は脂肪の多い魚サンマ鰯うなぎ
繊維の多い野菜、筍ごぼう
ハム、ソーセージ
おやつはドライフーズ、夏ミカン、レモン、ポテトチップ
唐辛子山葵からし、ラードなど

少量でもバランス良く食べる事
言うは易しだ

茶人ならば いかなるときも寂然不動とありたいもの
胃カメラの時には茶事の取合せなど考えれば良かったのだが
そんな余裕は全くなく哀しいかな
ずっとジタバタしていた


先日道具屋で胡銅の蓋置を買った
箱にかまふたおきと書いてある
それから ○○什とあるが
その○○
見た事があるような
無いような・・・


茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

七種の菓子

2012-12-24 23:57:47 | 茶の事
世間ではクリスマスイブ
わが社中は 引き継ぎ式
茶室を清めて今日は
アイテラ氏と飛び姫が茶名
デレラ嬢は真台子の許状を頂戴した
床に利休坐像を掛け
五具足を飾り
粛々と手続きを進め無事に引継を済ませた
真の菓子は七種

頂戴したばかりの
丹波の山芋で作った上用饅頭
銘は織部まんじゅう 
金団はクリスマスツリーだ
こなしは可憐な寒椿
黄身羽二重はめでたい鯛
それと鶯餅に
棹物は栗蒸羊羹の六種
各10ケずつ菓子部の二名が作った
有難い事だ
それに林檎を添えて七種を縁高に盛る
写真は
その残りを私が貰ったもの
あすゆっくり味わって頂戴しよう



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蝋燭の燃えゆくは

2012-12-23 23:26:58 | 茶の事
今日は天皇誕生日
茶室をかたずけ
明日の支度をせねばならず
休み休み物を移動した
九分通り出来た
四畳半は何もないと 案外広いものだ



明日はクリスマスイブ

らふそくの燃えゆくはたのし クリスマス 山口青邨

山口青邨は
1892年生まれ
鉱山学者・東大名誉教授・工学博士




茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

年わすれ

2012-12-22 23:44:14 | 茶の事
12月になったらお茶会などしようかと
秋口にぼんやり考えていたのだが
膝が痛く足も痛いのに
道具の出し入れも大変だろうと思ったら
折れてしまった
まだ道具組もしていないから
やめよう
そのかわり お酒が
まだいくつかある
モリーナさんから頂いたお酒もあるし
昨日松風さんからのドイツワインもある
ささやかだが 忘年会をしようではないか 

今日の忘年会になったのだが
朝から冷たい雨 長い傘は最近皆捨ててしまい
あったのは晴雨兼用の小さい傘
買物が多いので
今まで使った事は無いが
あの車の着いた買物のカートを使うしかないだろう
からっぽは引っぱりにくい
慣れてないから余計にフラフラ

いつもの魚屋に大皿盛り合わせを二皿頼み
10人分の鍋にする野菜や材料、
フライドチキンなど近所に買いに出かけた
初めての買物カートに手際よく品物を入れるのは難しい
かさばる物ばかりだし蓋が閉まらない
何度か入れ替えたが上手くいかなかった
鍋はアイテラ氏の希望で塩キャベツ鍋にした
白菜も買うつもりではじめはいたのだが
いざ見ると白菜のボリュームの半端ないこと
とてもわが家には持って行けない
白く光る白菜の実力を知った
雨は降り続けてる 傘も持たねばならない
重たいカートと手に掛けたスーパーの袋が二つ
家までの時間の長い事 
自分もその買い物カートも
すっかり濡れて かつ疲れたぁ


魚鳥の心はしらず年わすれ 芭蕉



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花の林

2012-12-21 23:36:38 | お勉強
伊勢物語 六七段 花の林

昔 男 逍遥しに 思ふどち かいつらねて
和泉の国へ如月ばかりに行きけり
河内の国 生駒の山を見れば 
曇りみ 晴み 立ちいる雲やまず
朝アシタより曇りて 昼晴れたり 
雪 いと白う木の末に降りたり
それを見て かの行く人の中に 唯ひとり詠みける
昨日今日 雲の立ちまひ隠ろふは 花の林を憂しとなりけり

 生駒山は曇ったり腫れたりをよく繰り返す
 それは花の林を憂しというので
 雲がすぐやってきて隠してしまうのだ と私めの解釈

たぶん花の林とは雪が木の枝に降りかかっていること
今日は寒いが
雪はまだ降らない


いつものように中華屋で待ち合わせ
今日は11時待ち合わせ3分前に着いたらまだ準備中
店の前で紫兎先生と一緒になり

またも待ち合わせはいつもの中華屋
まず生ビールにランチを二種類と春巻を頼む
とても安いのだが凄く美味しい
あとはゆっくり少しだけ伊勢物語を読む
読むまでには何か食べたり飲んだりお喋りをしたり
色々せねばならず時間は掛る
そこが何より楽しい伊勢の会
来年からは百人一首も一緒に勉強しようと
各自テーマを決めて発表することにした
会員は今後も増やさず三名のみ
楽しい時間はあっと過ぎる
来年を待とう


茶の湯・茶道ランキング






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

佐野のわたり

2012-12-21 01:48:07 | 村雨庵 稽古 
写真の絵を見て浮かぶ和歌は何か
馬に乗り 袖をかざして雪を避けている

答えは
新古今和歌集 冬の藤原定家の和歌
駒とめて袖うちはらふ陰もなし佐野のわたりの雪の夕暮れ 

またこの歌は本歌取りの歌として有名だ
その本歌は万葉集
苦しくも降りくる雨か 三輪が崎佐野の渡りに家もあらなくに
(万葉集 巻三 長忌寸奧麻呂)

その事を 紫兎様に教えて頂いた

冬の雪景色も美しい風情に溢れているが
進む馬上の人は さぞ寒い事だろう

さあ 明日は冬至
寒さに負けぬよう しっかりせねば




茶の湯・茶道ランキング



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

そうじんぼく

2012-12-20 00:28:26 | 村雨庵 稽古 
稽古の最中に木戸のピンポンがなる
返事をしながら窓を開けると
コヤさんがにこにこ笑っていた
コヤさんは以前
アルバイトで銀行の窓口に居た
仕事で毎日のように顔を合わせて仲良くお話しをしていたが
二年位で辞めてその後はずっと会う事がなかった
ある日、近くの郵便局へ行くと、
その窓口にコヤさんが座っていた
懐かしく又嬉しくもあり
「近いのだから遊びにいらして」とお誘いしたが
初めてお誘いしてから もう忘れるほど年月は経った

今日見えると、まあご近所であるから当然だろうが
さわわさんともお知り合い
行きつけの郵便局らしいので良くお話しもするようだ
また語りの会に入られているようで、
ひいろんさんとも関係があるらしい
今更ながら 
世間は狭い
暫しお稽古を見学して薄茶を二服飲まれた
ずっと前にコヤさんと道ですれ違った時
突然オセンベをひと袋手渡された
嬉しかった気分は残っている
またいらして下さい

今年の水曜、木曜稽古も明日で終わりなので
今日の掛物は 茶
筆者は島田菊僊



作者は島田菊僊 菊僊宗匡1872~1959
室号は雲龍窟 福井小浜出身建長寺学林に学び
南天棒に参じその法を嗣ぐ
昭和15年9月南禅寺派8代管長となる
昭和34年10月12日世寿88歳をもって示寂

誰でも難なく読める軸だが
草冠に人 そして木を書くので
茶のことをソウジンボク草人木ともいうが
2008年の12月も稽古の納めにこの軸を掛けていた
年月の過ぎゆくのは 早いものだ



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぬばたま

2012-12-18 23:21:02 | 茶の事
椿は
曙か西王母か
枝は
桧扇ヒオオギの種 ヌバタマ

ぬばたまは ヒオウギの種 
種は漆黒で丸い
「黒」「夜」「夕」「宵」「髪」の枕詞だ
ネットで見ると 
万葉集の枕詞を研究している方もいらして
ぬばたまを拝見すると中々奥深い



ぬばたまと聞くと
季節は違うが
佐藤佐太郎の歌をすぐ口ずさむ

あぢさゐの 藍のつゆけき花ありぬ
ぬばたまの夜 あかねさす昼

私の大好きな短歌のひとつ


茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あと 少し

2012-12-17 21:35:09 | 茶の事
庭の葉が落ち始めた
木蓮のおおきな葉も茶色になった
カサカサと音を立てる
その葉は自己主張が強く
何枚も通路に落ちると
いかにも掃除していない感じ
確かに掃除していないのだが
拾い集めて見ると結構の量になり
からだもポカポカしてくる
健康的だ 
毎日散歩 毎日庭の掃除
すると いいのだが



日暮里へ師走のみちのつゞきけり 万太郎


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする