村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

音たえせぬは五月雨の

2023-06-11 23:02:12 | 村雨庵 茶事茶会

 橘俊綱 タチバナノ トシツナ
つれづれと
音たえせぬは
五月雨の
軒のあやめの
雫なりけり

橘俊綱
タチバナノ トシツナ
1028-1094 
平安中期-後期の官吏,歌人。
長元元年生まれ。
藤原頼通の子。
丹波,播磨などの国守。
正四位上,修理大夫,近江守。
永承5年(1050)「橘俊綱家歌合」
伏見の自邸で歌会をひらいた。
「後拾遺和歌集」などの勅撰集に12首みえる。
造園に通じ,「作庭記」の作者ともされる。
寛治8年7月14日死去。
67歳。
通称は伏見修理大夫。

今日は茶会へ
名古屋の有楽苑如庵
結の会の茶会

朝8時10分品川発の新幹線で
名鉄に乗換
犬山に11時ころ着いた
マイクロバスで行く
小雨の有楽苑
濃茶席は如庵と正伝庵
薄茶は別棟の元庵
それから
バスで奥村邸にて
フランス料理

ワインで乾杯

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新茶が届いた

2023-05-07 23:15:41 | 村雨庵 茶事茶会

点心はまづしけれども新茶かな 龍之介

毎年、今ごろになると新茶が届く
先輩が贈ってくださるのだ
すぐにお電話する
いつもなら受話器から
弾けるような声がかえってくるのに
何となくお疲れの感じだ
腰痛とのこと
受話器をおくとき
少し悲しかった

写真は薄茶のお菓子
干菓子を盛るときは
絵を描くようにと
習った

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春夏の

2023-05-03 23:02:43 | 村雨庵 茶事茶会

 藤原定家
春なつの
おのがきぬぎぬ
ぬぎかへて
かさねしそでを
猶をしむかな

今日は祭日の水曜日 
祭日でも
お茶は休まない
午前中から五月の風が
吹き抜ける
心地よい初風炉だ

五日は
端午の節句

端午の節句は菖蒲の節句ともいわれ、
古くは邪気を祓う花として
宮中では帝に菖蒲を献上し
薬玉クスダマを下賜されたという。

薬玉は
菖蒲や蓬を束ね
麝香ジャコウ、沈香、丁子、竜脳
などが入った香袋を合わせて,
五色の糸を長く垂らす。

その薬玉は
悪気を祓い長命を得るとして、
重陽の節句まで柱や御帳にかけたり、
肘に掛けて携帯したりした。
そして
九月九日の重陽の節句になると
茱萸袋グミフクロに掛け変えるのだと。

薬玉や茱萸袋も絵に描かれている
それぞれ掛物なら待合に宜しいもの

そう言えば
先生から頂戴した蒔絵の折敷に
とても優美な薬玉の蒔絵があったはず
今度確認してみよう

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

風に花をまかせし

2023-04-05 23:22:25 | 村雨庵 茶事茶会

 烏丸光広
手折りつるこの一枝に袖触れて
ゆくとも風に花をまかせし

写真は
烏丸光広の和歌短冊

烏丸光広
カラスマ ミツヒロだと思っていたが
ウィキペディアやコトバンクなどでは
からすまるみつひろ

からすま
    でなく
カラスマルらしい

天正7(1579)~寛永15没(1638)
安土桃山時代~江戸時代初期の歌人,書家。
号,烏有子 (うゆうし) 。
従一位光宣の子。
宮廷人としての官職を歴任,
晩年は
権大納言正二位まで昇進。
和歌は
細川幽斎に師事,
古今伝授を受けた。

狂歌,俳諧,書画を好み,
特に書にすぐれる。
書は
初め青蓮院流を習い,
のち 30代から 40代なかば頃定家流を,
40代後半より光悦流を学び,
晩年に独自の書風を完成した。
俵屋宗達と交友し,
宗達の『蔦細道図屏風』などに
賛や奥書を記す。
著書は
歌文集『黄葉和歌集』 (1636) ,
歌論書『耳底記』 (02?) ,
仮名草子(02?) ,仮名草子『目覚草』 (25跋,49刊) など。
『仁勢物語 (にせものがたり) 』もその作かと伝える。
(コトバンクより)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

月おぼろ

2023-03-13 00:51:54 | 村雨庵 茶事茶会

月おぼろ高野の坊の夜食時 蕪村

茶飯釜にてお客様をお呼びした
亭主は御弟子様
私とサカエチさんが水屋だ
ご飯は席中で炊くのだが
みそ汁はあらかじめ作っておき
金色カナイロにいれて釜を上げたあとの鎖にかけるのだ
今日もものすごく早起きして
出しをひき、白味噌と赤味噌を適宜入れて
絹ふるいで何度か濾す
ほかに出しをつかうので
みそ汁にすべて使ってはいけなかったのに
遅かりし。
白味噌はコトコト煮る
冷めるといけないからと
弱火に掛けておいた。
その事をすっかり忘れて
そろそろみそ汁の出番だと
取りに行くとビックリ
鍋のなかにみそ汁が殆どない焦げばかり 
いつの間にか 
弱火にかけたつもりが
グツグツ沸騰して
みそ汁をどんどん蒸発させたのだろう
中身が焦げてなくなってしまったらしい
漫画によくある額から目の辺りまで
青い縦線が入った感じ
一瞬時間が止まった

みそ汁は必須だ
ご飯は炊けている
ここから出しから取るわけにはいかない
とっさに
インスタントのみそ汁
味噌と具が別になっているもの
それをお鍋入れてお湯を入れ代わりにした
中身は焼き豆腐があったので
それに辛子を落として
何とかこなしたがヒヤヒヤだ

味は悪くないはずだが
でも日常の味いつもの味


ガスに火をつけたら
決して離れてはいけない
心に刻んだ

写真は
いつもの中華屋の
土曜日に食べたランチの酢豚定食

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春めきにけれ

2023-03-08 23:03:33 | 村雨庵 茶事茶会

紀 貫之
野辺見れば 
若菜摘みけり 
むべしこそ 
垣根の草も 
春めきにけれ

むべし→本当にそうだ。もっともだ。

今日は水曜日
釣り釜がかかっているからと。
お客様をお招きして
茶飯釜の小さな茶事を開く。
庭の椿は花盛り。
眼もかゆし、春が来たんだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蓬莱山

2023-01-08 23:51:11 | 村雨庵 茶事茶会

蓬莱に初日さし込む書院哉 漱石


写真の掛軸は
林文塘 ハヤシブントウの蓬莱山

林 文塘 ハヤシブントウは
(1882~1966)
日本画家。
明治15年京都市生まれ。
本名は幸三郎。
 山元春挙に師事する。
大正8年に井口華秋・池田桂仙らと
自由な制作をめざして日本自由画壇を結成する。
 昭和41年歿。84才。

蓬莱山ホウライサンとは
中国,古代における想像上の神山。
三神山 の一つ。
三神山とは蓬莱,方丈,瀛エイ洲のこと。
山東地方の東海中にあり,
仙人が住み,
不死の薬をつくっており,
宮殿は金玉,
白色の鳥獣がおり,
玉の木が生えているとされた。
しかし,遠く望めば雲のようであり,
近づけばどこへか去って,
常人にはいたりえないところという。
前4世紀頃から盛んにいわれるようになり,
神仙思想の原型となった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銀化する冬の日ざし

2022-12-25 23:40:41 | 村雨庵 茶事茶会

銀化する冬の日ざしにプラタナス枝伸びきりて空うばひあふ 篠弘

今日はお弟子様のおうちで
一汁三菜の茶事教室
料理の下ごしらえをして
後半は茶事になる

今日は大のすり鉢と
雪平の24センチと18センチをふたつと
濾し器
大さじと小さじを持参
タクシーを呼んで10分乗ると着いた

出汁をひく
すぐみそ汁と
煮物椀の本汁をとっておく
向付
魚を盛り
わさびや添え
今日は莫大と菊
煮物椀の種をつくる
焼物を焼く
ご飯を炊く用意
あと八寸と香の物

みんなでお料理すると
楽しく
みんなで食べると
美味しいようだ

 

写真は昨日茶会へ参加した駅から撮った

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の夕べはあやしかりけり

2022-10-15 23:38:36 | 村雨庵 茶事茶会

 よみ人しらず
いつとても
こひしからずは
あらねども 
秋の夕べは
あやしかりけり

今日は
一からの茶事教室をはじめた
コロナ禍頃に入門したお弟子さまは
茶事の亭主や
懐石水屋の経験がない
それ以前には懐石の料理を稽古して
茶事となれば
亭主と水屋に別れ御客様をもてなす
が コロナ禍にはできない
自ずとやる気は失せる
茶事も茶会もやる気なし
まあ無理はしないこと だ
でも
若いお弟子さまたち
このままでは茶事ができない
やる気のあるお弟子さま達よ秋さんの茶事から
そろそろ懐石も稽古をはじめようか と
今日は三名参加
一汁三菜
小吸物
香の物と湯桶の支度をして
いざ客と亭主と別れて
茶事を始めた

まずはなんとか一回目は無事に済み
また来月

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

秋の雨の

2022-10-06 23:30:30 | 村雨庵 茶事茶会

良寛
秋の雨の
晴れ間に出でて
子供らと
山路たどれば
裳のすそ濡れぬ

今日は木曜日
掛物は一行
一条鉄
筆者は昭海紹蘇ショウカイ ジョウソ

昭海紹蘇
読み方:しょうかい じょうそ
江戸前期の臨済宗の僧。
大徳寺二百三世。
京都生。号は睡雲。
天祐紹杲の法を嗣ぎ、
梅岩庵に住した。
寛文7年(1667)寂、56才。
(美術人名辞典ヨリ)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

着せ綿

2022-09-08 23:44:35 | 村雨庵 茶事茶会

 紀貫之
咲くかぎり 
散らで果てぬる 
菊の花 
植へしも千代の 
齢のぶらむ

今日は木曜日
朝のうちは雨が降っていた
この前お弟子様から貰った秋明菊の植木鉢
すぐ水気がなくなって
うなだれてしまうのだ
でも今朝は
この雨のお陰で元気そう
蕾がいっぱいなのに
今までに花は一つか二つ咲いただけ
それもお茶のない日にだ
残念

明日は九月九日
重陽の節句だ
いつものお菓子屋さんから届いた主菓子は
練切の「着せ綿」
重陽の節句には前日の八日に菊に綿をかぶせ
次の朝に朝露を含んだその綿を外して
体をぬぐう
菊の霊力と薬効で
病にかからないという

菊の色が
白には黄色
黄には赤色
赤には白い綿を
そして
菊の蕊は色を変えた小さい綿でつくるようだ

写真は
うちのミーちゃん
いつもはカメラが嫌いで
けして目を合わせないのに
今日はどうしたものか
さえちゃんが可愛い声であれこれ話しかけながら
カメラを構えると
なんとポーズとってる

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日の高き花野かな

2022-09-07 23:28:53 | 村雨庵 茶事茶会

廣道へ
出て日の高き
花野かな  蕪村

今日は水曜日
お茶の日だ
雨が降ったりやんだりしてる
庭を物色してやっと
宗旦木槿を二枝と
遠州木槿を一枝を
それと秋海棠と水引を
切った
しばし水を落として水揚げな
その間にあれこれしたくする

写真は菊池芳文の画

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

照れる月夜の見れば悲しさ

2022-09-04 23:27:57 | 村雨庵 茶事茶会

 大伴坂上郎女 オオトモノ サカノウエノ イツラメ
ぬばたまの
夜霧の立ちて
おほほしく
照れる月夜の
見れば悲しさ

大伴坂上郎女
オオトモノ サカノウエノ イツラメ
大伴家持の叔母で姑でもある

今日は日曜日
旧暦8/9
月齢 7.8
上弦の月🌓
写真はお弟子様の茶事のお菓子
京都の亀末廣の干菓子
「弓張月」と「桔梗」
弓張月をコトバンクで見ると

ゆみはり‐づき【弓張月】
[1] (弓に弦を張った形に似ているところからいう)
上弦または下弦の月。
弦月。弓張りの月。ゆみはり。ゆはり。
《季・秋》

写真を見ると確かに弓を張ったように見える
ちょっと感動

最近お月様を愛でてない
満月は9月10日土曜日
旧暦8月15日

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名さへあだなる露草の花

2022-08-04 23:22:20 | 村雨庵 茶事茶会

 西行
うつり行く
色をばしらず
言の葉の
名さへあだなる
露草の花

・開花時期は、
6/ 5 ~ 10/末頃。
名前は”露を帯びた草”から。
 朝露を受けて咲き始める。
 午後になるとしぼんでくる。
(花びらからは、染料に使える、
  青色の水がとれる)


今日の掛軸は
露草を描く
大正から昭和にかけての日本画家。
西沢 笛畝 
ニシザワ テキホ

明治22年(1889)1月1日
浅草千束町の絵看板店に生まれ
昭和40年(1965)10月24日
板橋区常盤台自宅で逝去(76歳)。
人形の収集や評論でも知られる。
荒木寛畝・荒木十畝に師事し、
花鳥画を学んだが、
人形絵を得意とした。
そして
玩具としてのみ扱われていた人形を
芸術品として評価するきっかけをつくった。

名前の笛畝テキホが読めなかった

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今宵こん

2022-07-06 23:33:14 | 村雨庵 茶事茶会

 柿本人麻呂
一年に七日の夜のみ逢ふ人の
恋も過ぎねば夜は更けゆくも

今日は水曜日
花がないので
表通りに咲いている木槿を取りに行った
大きな紙袋を持って
鋏も持参
確信犯だから
お縄になるかも
うちの木槿よ
早く咲いて

写真は巻物
古今和歌集 
素性法師の七夕の和歌を開いてある

今宵こむ
人にはあはじ七夕の
ひさしきほどに
待ちもこそすれ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする