村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

夏越の祓い

2013-06-30 23:56:41 | 茶の事
水無月のなごしの祓する人は
ちとせの命のぶというふなり 読み人知らず(拾遺和歌集)


六月三十日 
今日は夏越の祓い
いつも寒川神社から夏越の祓いの申込書が送ってくる
中には紙製の「ひとがた」が入っており
それに名前と生年月日を記入、
身体をなで、息を吹きかけて送ると
寒川神社で半年の罪や穢れを祓い、残り半年が無事に過ごせるよう祈願してくれる
もう20年以上かかしたことがない

この日、京都では水無月と言うお菓子を食べる習慣がある
六月には茶の菓子や懐石に良く登場する
三角の形と小豆が定石で
これから厳しい夏を無病息災にて乗り越えんがため
形が三角なのは氷室の氷を表し、小豆は悪魔祓いだとか

今回の日光の茶会でも
濃茶席の菓子は「水無月」 濱田屋製 だった


写真は金曜日に撮ったもの 「明治の館」だったか
それと下のは
立木観音





茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

あらたふと

2013-06-29 23:46:00 | 茶事 茶会 
写真はホテルの窓から


早起きして着物に着がえ
今日は茶会である




日光東照宮献茶式 奉賛茶会
本殿 石の間 拝殿とつづく国宝の御本社、
東照宮の最も重要な場所にての献茶式
知足の間にての濃茶席、
平成の間にて薄茶席、
客殿大広間での立礼席

献茶式を待つしばし見上げる拝殿の天井は格天井 
狩野派一門の競作、百間百種ヒャクマヒャクシュの龍が描かれ、
柱はかつて観た事のない豪華絢爛の装飾
欄間には土佐派中興の祖 土佐光起
三十六歌仙の額が堂々と掲げられる

隣の方と感激を言い合いたいが まずは静粛にせねばと
ひとりその空間を味わうと
後ろから声を掛けられた
S先生のところで 以前ご一緒のT氏であった
初めて拝見する袴姿の堂々たるお茶人振り、
こちらの支部とかでお元気に御活躍の御様子
それが思いがけず、久しくあれば猶更 嬉しい
どうぞ またお声をおかけ下さいませ

茶会の途中にしばし雨が降りはじめたが
帰りにはすっかり上がり
傘を使う事はなく
日光は上々 まさに結構なる 日光の茶会であった

あらたふと青葉若葉の日の光 芭蕉



茶の湯・茶道ランキング


コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竜頭の滝

2013-06-28 23:23:25 | 茶事 茶会 
東京から日光へ向かう
初めての日光だと言うと
驚かれた
殆どの方は何度もお越しらしい
万緑の中大きく呼吸する
確かに清められた大気を感じる
 ここは日光の竜頭の滝
オゾンで満ちている

しばらくは瀧にこもるや夏の初 芭蕉




今日は金谷ホテル泊だ





茶の湯・茶道ランキング



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

竜女

2013-06-27 23:04:47 | 村雨庵 稽古 
昨日は
短冊の歌の意味もその絵が何だったかも不明だったが
皆でこの短冊の意味をあれやこれやと考えた
そして
アイテラ氏の考察
下記をごらんあれ


絵は竜だ 
写真を大きくすると良くわかる
確かに竜にみえる
目があり髭もある
上の方は力強く渦巻く海だ
竜がぐんぐんと深く底の方へと向かう
行く先は竜宮 か 

 そこで
歌の解釈はこうだ

世はなりぬ
竜女の梭の音とひびき
山より海のなつかしき日と

あの竜宮の乙姫のように若かった私が
今は機を織りつづける平凡な日常を
陸に暮らしつ 
楽しかった海の日々を
懐かしく思っている
ああ このような世に今はなってしまったのだ・・・

正解ではないかもしれないが
わからない事を解き明かす 
その事自体が 

面白い



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山より海のなつかしき

2013-06-26 23:04:51 | 村雨庵 稽古 
世はなりぬ龍女が梭の音もひびき山より海のなつかしき日と 晶子歌

与謝野晶子の短歌である


常夏の中にあるようだが 
一部ちがい 山は陸かもしれない

世はなりぬ龍女が梭の音もひびき陸より海のなつかしき日と 


与謝野晶子の歌はわりと意味不明だが
この歌も意味はというと 
よくわからない 

龍女とは
竜宮にすむ竜王の娘 
乙姫の事ともいう 
梭は
機ハタを織る時、横糸をまく糸巻きで経タテ糸の間をはしらせる道具で
梭 ヒというらしい サともいうが どちらだろう
あとの山海も 不明だ
ことばの裏に深い意味があるのだと思うが
不明だ
書いてある絵も なんだろう
瀧かと思っていたが 不明だ





茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

初摘み ちりめん

2013-06-25 22:02:29 | 茶の事
鎌倉や御仏なれど釈迦牟尼は美男におわす夏木立かな 晶子

鎌倉高徳院の大仏は
釈迦牟尼ではなく阿弥陀如来である事は有名な話しだ

昨日 丸の内に行った時和久傳に寄った
和久傳山椒の初摘みちりめん
若くて柔らかい丹後の実山椒と新物のちりめん 
消費期限は短い 一週間だ
早く食べないと というわけで今日も朝と昼と夜
三食のご飯に山盛りのちりめんを乗せた
食後はスイカだ

夏だなあ




茶の湯・茶道ランキング

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

都会のスズメ

2013-06-24 23:48:37 | お勉強
今日は月末の月曜日
いつものように研究会へ行く
先生はお元気であるし
ここだけでお目に掛る会員の皆さんとお喋りするも 嬉しい
今日は遠州七窯
遠州の自然こそあかあかと朝日は高く と内緒で口ずさむ

サカチカさんも一緒だったので帰りは何か食べよう
東京駅で降りて
丸の内ブリックススクエアのロブションへ

ラ ブティック ドゥ ジョエル・ロブション
丸の内店

時間は4時頃か
まずはグラスワインにしよう
それとガレットとパスタをシェア―して
次回のお菓子の打ち合わせなどしつつ
ワインを飲む
お喋りに夢中で味など気にしていないのだが
お喋りを中断「ムム」
 ワインが美味しい
昨日もお昼に値段は同じ様なワインを飲んだが
比べようも無く 今日の方が美味しい
パスタもガレットも 頗る味が良い
さすがロブション 感心した

店を出て三菱一号館美術館の裏庭のベンチに座る
さきほど東京駅の虎屋で餡入りケーキを買った
小豆とカカオのフォンダンケーキと
木の実とフルーツのケーキ
ひとつずつ買ったものをサカチカさんと半分ずつ分けて
じっくり味わう 
餡入りのせいかチョコレートもさっぱりしている

急にチロチロと雀が一羽 足元に飛んできた
どこかでみていたのか 何かをもてあそんでいる
お菓子を半分にしたときに こぼれた胡桃を嘴でつつく
夢中になって何度もついばむが 
大きいので持ち上げられないようだ
その無心な姿が何ともかわいらしい

人間を怖がらず 一羽でも行動する 
スズメはスズメでも やはり都会の雀だ



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

菓子は 玉川

2013-06-23 23:22:39 | 菓子
先日むかいの奥さんが
お煎茶に抹茶を入れると美味しいとテレビで見たが
試してみたいので抹茶はどこで買えばいいのかと聞かれ
家のお茶を差し上げた
最近抹茶入りのスイーツが大人気
今朝のテレビ「所さんの目がテン」でも
「抹茶の科学」を特集していた
なぜ抹茶味がこんなに人気があるのか というのだ
ビタミンやミネラルなど茶葉の成分をみな摂取できる
抹茶は煎茶よりカテキンが少なく
渋みが少ないのでひき臼で挽いたそのまま飲める
また茶特有のうま味成分 テアニンが抹茶は多く
他のうま味に加えるとより美味しくなる
スイーツはもちろん スパゲッティ、味噌汁や焼魚 カレーにも入れて見ると
入れないものより美味しいらしい
ただしカレーなど煮込むものはどんどん苦くなる
90度を以上で煮込むと苦みがどんどん増えるらしい
そういう場合は 出来あがった所で抹茶を足せばよいとのこと
お茶漬けのときに 抹茶をいれるくらいしか知らない
こんど試してみよう

今日は菓子教室
石ころを下に敷き 錦玉を流す
単純だが 情緒のあるお菓子
銘は「玉川」

時知らぬ里は玉川いつとてか 夏の垣ねをうづむ白雪 定家


茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昼寝 覚め

2013-06-22 23:47:48 | 茶の事
愚だ愚だしている と
自分でいやになるのだが
ぐだぐだ ゴロゴロしている
今日した事は葉書を一枚書いた事
南瓜を煮た事
あとはグーグー寝ている
厭だと思うとストレスが溜まるらしい
いいやと思ってしまえば いいのだ・・・が
何がなくとも シャッキと
シャッキとしたいものだ


現身の何も残らず昼寝覚め 汀女





茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

良寛と白雪羔

2013-06-21 23:02:19 | 茶の事
今日は伊勢の会
相変わらずいつもの中華屋で
ビールと春巻きとあと二品 今日は八宝菜と鶏の揚げたもの
ランチなので三人に
スープとご飯とデザートに杏仁豆腐がつく
味も量も満足 少し残してしまった
伊勢の会
紫兎さまからお酒、
松風さまからは良寛さまのお菓子を頂いた

先週の土曜日に良寛の書の講義を聞きに行った
病に倒れ衰弱した良寛が出した手紙が残っている
「白雪羔ハクセツコウ 少々御恵オメグキたまはりたく候 以上
 十一月四日 菓子屋三十郎殿 良寛」
スライドに映ったその良寛の文字は震えて文の意味もさながら
耳から目から悲しみが沁み込む
家に戻って松風さまはお菓子を調べて取り寄せたとのこと
その細やかな心遣いに感激した

良寛の「白雪羔をお恵み]とう文字に溢れる哀しさ迫る 村雨庵



また紫兎せんせいのお酒の銘は「羅浮仙」梅の精なのだが
「らふせん」は拙ブログ今年の2月10日に登場した
 そのラフセンなのだ

お二人とも中々心にくい


時間もたっぷりある
伊勢物語に辿りつくまでお喋りがつづくが
そろそろ 読みますか
今日は九十七段から・・・


茶の湯・茶道ランキング



コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

梅雨傘

2013-06-20 23:55:58 | 村雨庵 稽古 
梅雨傘をさげて丸ビル通り抜け 虚子

拙ぶろぐの青楓にて
ガス台で炭の種火を熾すのに
いまどき便利な自動消火機能で火がおきる前に消えてしまい
とても不自由だと書いたところ
宗寿さまが
隣のコンロの五徳を重ねるとよいですと
コメント欄で教えて頂いた
次から早速実行してみたところ
上手くいった
今日は木曜稽古
種火はいつもこの方法で熾す

昔から先達から指導を受ける事、習う事が上達の早道だといわれている
自己流より先生につく 
七十の手習いと 最近は言うらしい
いくつになっても習う事が重要なのだと思った


遅くなりました
宗寿さま
教えて頂きまして有難うございました
感謝申し上げます



茶の湯・茶道ランキング



コメント (4)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五月雨や

2013-06-19 23:38:43 | 村雨庵 稽古 
今日は水曜稽古
稽古を終えて皆が帰る、夜10時頃だったが
外は雨 空梅雨だというが
ようやく梅雨らしくなったようだ
夜目にも草木が艶やかだ

五月雨や桶の輪切るる夜の声 芭蕉
梅雨の雨が降りやまず 
桶の箍タガが外れたと
それも夜だ
どんな音がするのだろう

写真は芭蕉の画
筆者は瀧和亭 
タキ カテイと読む
幕末明治の南画家
渋谷区千駄ヶ谷生まれ
明治26(1893)年帝室技芸員となる



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

根津美術館へ

2013-06-18 23:51:44 | 茶の事
今日は陶磁協会主催の講演会がある
根津美術館で1時半からだ
演題は「朝鮮時代陶磁史における青花磁器」
講師は安宅コレクションの安宅英一氏のもとコレクションの収集に携わったという
かの伊藤郁太郎氏
松本清張の小説『空の城』では岸田直介の名で登場しているとのこと
遠くの席で拝聴した 
途中、熟睡状態
前の方に座らず良かった

現在開催の展覧会は7月21日まで
萩出身の実業家の浦上敏朗氏のコレクション
浮世絵と中国、朝鮮の陶磁 「やきものが好き、浮世絵も好き」
駆け足で回って それから料理の稽古の為
銀座線表参道から丸ノ内線へ乗り換えた

今日の料理は鰹だ

出刃の背を叩く拳や鰹切る 松本たかし

で帰りは 夜の11時半過ぎ
もうすぐ明日になる


茶の湯・茶道ランキング

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

良寛の書

2013-06-17 23:43:36 | お勉強
秋萩帖の石刷り本を置き忘れ手紙が残る良寛のふみ 村雨庵

土曜日に良寛の講義を拝聴してきたが
独特の良寛の文字は
紙も墨も筆も充分には使えない状態で生まれた文字らしい
一字一字 良寛は文字をゆっくりと心を込めて書いていたようだ
中国の古典の文字もちゃんと勉強し、
和様は小野東風の秋萩帖の石刷り本を手本にしている

心ひかれる文字なるかは 
やはり基礎が必要なのである
お習字勉強しなければ ね



茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

降りたる雨を 覚めて知る時

2013-06-16 23:54:19 | 茶の事
たのしみは
晝寝せしまに庭ぬらし
ふりたる雨を
さめてしる時   橘曙覧「独楽吟」

日曜日だが かたづけなどせねば
ぎりぎりの酷い状態になっているのだ
足が痛いので休み休み
茶碗は茶碗 懐石の鉢、向付 軸は軸と
整理しては休む
休む時は食事か甘いものを食べて
お茶を飲んで そしてちょっと 眠る
目覚めたらまた 片づけに集中
これを三度ほど繰り返し
何とか半分はかたづいたが
まだ半分 道具が部屋中に広がっている
続きは明日にしよう

書類の束に写真を見つけた
私の茶名披露の茶事らしい
亡くなられた宗栄先生もお元気で指図されていた
初座は色無地、後座は訪問着でと着物を着換えた記憶があるが
写真に写っている人達は
若い 当たり前だが みな若い 
でも今、若く無くとも 
いまが一番、いい気がする
年を重ねることも 
なかなか良いものだと
若い時の自分に教えてあげたい 


茶の湯・茶道ランキング


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする