村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

降らずとも

2011-06-30 23:56:59 | 村雨庵 稽古 
今日は六月の晦日
水無月祓の日だ
人形ヒトガタに名前と生年月日を書き
悪いところをなで息を吹きかけ封筒に入れて
寒川神社へ送った
後日お祓いのお札が送られて来る
あとの半年 
無事に過ごしたいと願っているわたくしめ
気が小さく弱い 


木曜日
良い天気
陽が煌々と庭の木々に射す夏の日差しが眩しい
雨もこのところ降っていないから
水を撒かないととならないと
稽古に見えたさわわさんと雨が降るといいですね
など話していると
外が やにわに暗くなり
大きな雷鳴・・・
たちまち大粒の雨が音を立てて降りだす
しばし声が聞きにくい位だ
その雨の中 稽古は続く
洗い茶巾 包み帛紗
平水指は弥七田織部の割蓋

夏の点前には
頭の中から涼しさをつくりだす技があるようだ
茶杓の銘は 雨宿り

まだたくさん雨の降る中
くましょうさんは大きめの傘をさして帰って行ったが
少し経てば雨も小雨になり
昼の部の生徒さんも皆帰り始めた
少しして 今日のこの雨に
サカチカさんが来た
来るときは 
雨は上がり全く濡れず
傘もささずだ
という
さすが晴れ女の力強し
夜帰るときも
モチロン雨はない


写真は有楽町そごうで
新しく買った折りたたみ傘
らしくなく やけに赤いのは
年をとったせいか


利休七則
「降らずとも雨の用意」

雨が降る用意を言うのではない
なにごとにも備える
落ち着いて対処する力
その心構えを養い育てる事

茶の湯の中にはあるはず 

明日の用意も
怠らないようにせねば

まあ
明日でもよいか・・・




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岩もる水

2011-06-29 23:43:03 | 村雨庵 稽古 
今日の菓子は 銘 岩もる水

岩もる水とは
 岩間から湧きでる清水

想像しただけで涼しくなる

山の井の
岩もる水に影みれば
淺ましげにも
なりにける哉  藤原伊通フジワラコレミチ





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茶の茶碗

2011-06-28 23:41:18 | 茶の事
茶碗には
唐物、高麗物、和物茶碗がある
(他に島物もある)

唐物茶碗は
種々の天目、珠光青磁、絵高麗、染付、赤絵、古染付、祥瑞

高麗茶碗は
初めは見立ての古雲鶴、狂言袴、古三島、古刷毛目、粉吹
堅手、雨漏、熊川、玉子手、井戸
次は注文のととや茶碗、イラボ,柿の蔕、御所丸、彫三島、割高台、蕎麦
のち倭館中心の注文茶碗  金海、半使、御本の数々

和物茶碗は
楽焼、美濃の志野、瀬戸黒、織部、唐津、高取、薩摩、萩、京焼

茶碗は手に触れ、口に触れる
親しい茶道具だ

写真は六月の初めに撮った
ある茶席の床の間である




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みそぎぞ夏のしるしなりける

2011-06-27 23:19:40 | お勉強
床の間には歌切れが掛っていた
筆者は下田屋宗柳
江戸前期の連歌師。
等恵にまなび,古今伝授をうけ,堺の連歌壇で活躍。
別号は蘆竹斎。

宗柳筆の小倉百人一首が四首

来ぬ人をまつほの浦の夕なぎに焼くや藻塩の身もこがれつつ
 権中納言定家(97番) 

風そよぐならの小川の夕暮れはみそぎぞ夏のしるしなりける
 従二位家隆(98番) 

人もをし人も恨めしあぢきなく世を思ふ故にもの思ふ身は
 後鳥羽院(99番) 

百敷や古き軒端のしのぶにもなほあまりある昔なりけり
  順徳院(100番) 


今日の研究会は高麗物
熊川茶碗、雨漏茶碗、堅手茶碗
講義を終えたS先生に大きな拍手がおきた
七月と八月は夏休み
九月までお元気で
先生




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練りきり こなし

2011-06-26 21:37:28 | 菓子
朝一番
和菓子の教室へ

ブックマークに大好きな福們フクモトを貼った
是非ご覧くださいませ

10時 和菓子の教室へ行った
和菓子作りは練ったり捏ねたり力が必要だが
力が出ない
最近ますます力が無くなった気がする
形も色ももう少しだが
何とか出来た 
明日はS先生の研究会へ行く
お菓子を二つお持ちしよう
飛び姫のがカッコが良いので変えてもらった

上菓子に特有な生地として
練切りやこなしがある
練り切りは
こし餡に寒梅粉やぎゅうひで繋いで練り上げたもの
こなしは
こし餡に小麦粉を加え蒸してからもみこんだ(こなした)生地をいう
季節の美しい草花をおのが手の中から創り出すのだが
そうそう簡単ではない 

家に帰ったのは二時過ぎ頃
それからうつろ物の会で袋物教室の宿題をした
数寄屋袋の裏と表に型紙の和紙を貼り
縫い代を縫う
ただし難しいところは教室でする
うつろ物の会員
さかちかさんは数寄屋袋の大
飛び姫は中、私めは小の作っている
大きさが違うので
出来上がりが楽しみだ

さあ今日はゆっくり 「JIN 仁」を見る



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夏の構え

2011-06-25 23:08:38 | 紫廼茶話会
今日は七事式の稽古に出かける

且坐
茶通箱花月
濃茶付貴人清次花月

掛物は江戸中期の俳諧師
三浦樗良ミウラチョラの短冊
深山木のたふるる音や閑古鳥 

道具畳には簾の風炉先
八角鬼面 付の時代の風炉
長野烈作の筒釜
淡々斉好み溜精棚にガレの水指
炭斗は円能斎好みの蛍篭
香合は一位の団扇
茶碗は雨漏茶碗を使った
水無月の茶である

溜精棚は溜精軒の下地窓から摸した
裏千家の溜精軒は
風炉先の下地窓が柄杓の柄を使ってあり「杓の柄窓」と言う
寒雲亭と大水屋との間にある六畳である
玄々斎の好みで、逆勝手出炉、 除夜釜だけの使用するのであるが

ガレは御存じエミール・ガレ
アール・ヌーヴォーを代表するフランスのガラス工芸家である
花や植物などのモチーフが
茶に合う

いずれも
夏の構えだ


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鱧を食む

2011-06-24 23:29:18 | 懐石・料理
月一度の金曜日のお料理のお稽古
逗子婦人とヤマシオさんと勝殿の三名
夜はバイ様と文の会
料理を一人分作っておいて今日の献立を召しあがって頂いた

ハモの口は目の後ろまで裂け鋭い歯が並ぶ
良く噛みつくから食ハむがなまってハモになったようだ
ウナギ目ハモ科の魚
鱧は必ず骨切りをするが一寸に26筋で切る事ができれば一人前とか
まずは半人前を目指すべし
京都では祇園祭に鱧を食べる風習があるが
関東ではあまり食べない
いままで高級料理の店で食べた事が何度かあった
ボタン鱧の煮物椀
向付には鱧の落とし
まさに夏は鱧



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三大名菓

2011-06-23 23:35:11 | 村雨庵 稽古 
今日は木曜稽古
サカチカさんの福岡土産は鶏卵素麺

日本三大銘菓は
新潟 大和屋の「越乃雪」
金沢 森八「長生殿」 
松江 風流堂「山川」
だと思っていたが
山川の代わりに

博多 松屋菓子舗「鶏卵素麺」を言う場合もあるらしい
ポルトガル伝来の南蛮菓子を和風に改良したもので
一度食べると忘れられない 


目の覚めて
庇を打てる雨の音
その激しさに
耳そばだつる

暗闇に
微かにあかるむ窓ガラス
明け近かからむ
水無月に入る

雨過ぎて
艶めく椿の葉を揺らし
宅配便の枇杷が届けり  村雨庵




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夏至

2011-06-22 23:07:33 | 村雨庵 稽古 
おととい 
植木屋の青木さんが来た
久しぶりだ
まだ塀も完成していないのではと案じていた
震災のあと連絡がなく
地震で倒れた奥の灯篭も長いことそのままだったが
青木さんは倒れた灯篭をまずは片づけてくれたようだ
木戸を開けると
両側から枝がのびて
触れないと玄関まで進めないほどだったが
綺麗に剪定され 
すっきり風通しよくなった
あおきさん 有難う

村雨会だが日中は暑いのなんの
窓を開け 扇風機をかけてみたが
暑い
クーラーを少しだけつけた


六と言えば
六歌仙 ロッカセン
僧正遍昭、在原業平、小野小町、喜撰法師、大友黒主、文屋康秀

今日は夏至 だ
夜が一番短い

短夜や毛むしの上に露の玉  蕪村



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六宗匠 六古窯

2011-06-21 23:36:54 | 紫廼茶話会
昼間は紫兎庵さまへお稽古に
お茶の点前の勉強がこれほど楽しいとは
まだまだ新しいことが登場する
お茶は奥が深い・・・
それから夜は
お料理のお稽古へ行く

お茶の稽古の最中は特に疲れたと思わなかったが
お料理の時に具合悪くなり
途中から脱落
隣の部屋で横になっていた
先生や皆さんの声が響いていたが
横になるとやはり体が楽で少し眠った
ひと寝入りすると
すっかり元気になった
お腹が空いていたのかもしれない
出来あがったお料理は無事に完食した

六にちなみ
六宗匠は
村田珠光、
鳥居引拙、
武野紹鴎、
千利休、
古田織部、
小堀遠州

六古窯は
備前、丹波、信楽、瀬戸、常滑、越前




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銀座茶寮

2011-06-20 23:00:13 | 香道のこと
子供の時からの友人二人と銀座で食事する
予約した銀座の紙パルプ会館の
銀座茶寮へ
入ると和風のしつらえ
お部屋は綺麗な個室である

大きなお椀の中におかずが盛り付けてある



お昼で三千円弱のを頼んだ
その後は珈琲屋にて三人で二時間半はお喋りした
ちょっと疲れる


一度帰ってから
夜には香道の稽古
伽羅の香りを堪能したが
先生おふたり
生徒は三名 
贅沢だが
少しさびしい


紫陽花や帷子時の薄浅黄   芭蕉

雨の止んだ帰り道に
街灯に映えて
紫陽花の花が最後の花を咲かせていた





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暁郭公

2011-06-19 23:15:39 | 村雨庵 稽古 
久しぶりの月々会
集まったのは五名
勝殿、さかちかさん飛び姫とアイテラ氏、久しぶりの紅茶氏
まず平花月
濃茶付花月
仙遊之式
貴人清次花月
合間に源氏香をした
初めての紅茶氏のみが当てた
今日はみな
達成感があるはず

掛け物は
暁郭公アカツキホトトギス
あかつきの鶴は八声鳴くものを一声おしむほととぎすかな
高畠式部の歌だ

そこで私も
茶に掛ける
短冊選ぶ
ホトトギスの
鳴くを待ちたる
歌の多きに  村雨庵



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水屋棚

2011-06-18 22:13:52 | 茶の事
先日ある稽古で水屋の整頓がいかに大事か伺った

水屋には今日つかう道具を並べる事
今日つかわないもの 道具以外の物は並べない
稽古が終った時も初めた時と同じように並んでいないとならない
その都度片づけない事だ


下の簀には 
水指 水次 建水

下から一つ目の棚は簀になっている 
茶碗と蓋置

その上には 
唐物茶入 和物茶入 棗 象牙茶杓 元節茶杓 中節茶杓 茶通箱 茶掃箱 水指蓋

その上に  
天目盞 四方盆 長盆に香炉と重香合 灰器に灰匙 紙釜敷に香合 仕組み炭斗

一番上の段 
花台に花水指と小刀 台十能 半田底取 箱炭斗

重い物ほど上に置く

水関係は一番下の棚

もっとも流儀によって違うし
わが水屋は立水屋で
棚が少なく同じようには出来ないが
いざという時の為に
知らないといけないが

わが水屋は 恥ずかしながら
すっきりしてない



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離洛帖

2011-06-17 22:59:20 | 美術館・博物館
明日6月19日までというので
松風庵様と
高輪台の畠山美術館へいく

国宝 離洛帖を見て来た

藤原佐理の書状
佐理は三蹟の一人 他に小野道風・藤原行成
944~998
正暦2年(991)に
太宰大弐に任ぜられて九州へ下向する途中、
長門国赤間関より甥の藤原誠信宛ての手紙
摂政藤原道隆に赴任の挨拶を怠ったので、
その侘びの取りなしを依頼した内容

書き出しに「謹言 離洛之後」とあることから「離洛帖」と命名
佐理48歳の書。
佐理は平安中期の能書家,公卿

9世頃の能書家 唐様の三筆
空海・嵯峨天皇・橘逸勢

10世紀の能書家 和様の三蹟は
小野道風の書を野跡、
藤原佐理は佐跡、
権大納言藤原行成の筆跡を権跡

サリーちゃんのパパが豆腐トウフウを買コうぜい 



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老欅荘

2011-06-16 23:54:26 | 茶事 茶会 
今日は小田原の松永記念館
老欅荘での茶会に行った
九時から法要があったようだが
到着したのは十時半すぎ
茶席は6席もあり点心付で何となく得をしたような茶会
実際には5席に入れた 

濃茶席は江月の白紙画賛に瀬戸茶入 刷毛目茶碗という具合



次の薄茶席は野立てが雨で出来ず急に部屋に変わったと言うが
茶碗がいくつも登場してきた
絵高麗、安南、建窯の禾目天目、
瀬戸の灰釉、尾呂茶碗、無地刷毛目、
青白磁、高麗象嵌青磁、スンコロク青磁
拝見にみな回ってくるのが研究会のようだ

次の薄茶席は軸が 「願」 井上有一
有一の印に 高井有一を思い浮かべたが高井は小説家
井上は書家
上田桑鳩に師事した書家で昭和60年69才で亡くなったようだ
竹の席主御自作の花入に
名前は忘れたが金工の作家の
花のような作品が入っている
他も新しい現代の作家のものが次々と登場 
楽しめた
記念館本館2階の茶室では
軸は英一蝶のツバメに花菖蒲かあやめかの花 
ゆえに
前にある籃胎の花入には花はない
最後に野崎玄庵の茶室だった葉雨庵にての薄茶
雨が激しく音を立てながら茶室にいるも
中々 風流だ
軸は「妙」だったが筆者は説明無く聞きそびれた
馬盥の茶碗は小森松庵 
茶杓は片桐石州 銘は確か「好日」

今日は小田原に10時少し前に着くように
紫兎先生と想望庵様と松風庵様とで待ち合わせていたのだが
実は
私めは時間を間違えて一時間早く着いてしまった
近くの珈琲屋で朝食を食べ何とか時間を埋めたが・・・

小田原の穏やかでのんびりした茶会
癒された


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