村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

紅梅

2013-02-28 23:10:23 | 村雨庵 稽古 
二月末日
夜の稽古は三名
うちサカチカさんは早めにお帰り
デレラ嬢と
茶事が間近のアイテラ氏
昨日に続いての稽古

今日は9時半に終わる
まず二つの釜をあげて湯を掛け清める
炉中の炭の様子を見て多ければ取る
抹茶をかたづけ、菓子を始末する
花を花溜めにもどし
使った焼き物は湯通しをして乾かし
使った布巾や雑巾をゆすいでおく
最後に簀スノコを外すと
わが水屋の片づけは完成

その間わたしめは
掛っていた一行と新井利勝の掛け軸を巻き
立ち雛の絵と取り替えた
二月は逃げる
三月は去るというが 

あしたは 京都だ


雛祭る
都はづれや
桃の月   蕪村



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問い湯 と言う 湯

2013-02-27 23:33:12 | 村雨庵 稽古 
今日は二月最後の水曜稽古

掛軸は大徳寺510世 義山良忠の一行
別是一乾坤

お菓子屋さんからは
引千切ヒチギリ20個と道明寺が10個届いた
日曜に菓子教室で作った白酒餅
私は12ヶ、サカチカさんが12ヶ 
クマショウさんから4ヶと合計28個もある
それに到来もの北九州のふぐ最中
他に干菓子もたくさんの種類が揃っている
秋田の翁飴、松江の風流堂の朝汐
鎌倉豊島屋の和賀江島 富山の麩の焼き
川口の生姜のお菓子
茶事の残りの干菓子も結構残って
水屋はお菓子だらけ


毎月台子や四ヶ伝など伝物をするが
たとえ稽古でも縁高にそれぞれ菓子の数を盛る
四カ伝は三、行は五、真は七だ
うち水菓子ひとつ 残りはみな生菓子

稽古の時だから
数が整わない時もあるが
生菓子があれば まず生菓子を盛る
唐物ならば 水菓子と生菓子二つ
また
包装したままの菓子を盛ったりしない
縁高の中にルミネカップに入ったままの菓子が入っていたらどうだろう
美しい菓子の盛付けよりも持ち帰る時の事を 
まず第一に考えているのではないか
持ち帰るのは自由だが 包装のままは あまりにも茶味がない

個々の包装のままの干菓子も
包みをほどき干菓子盆に盛る
そのほうが遥かに美しいし 
美味しそうに見える 

茶をならうなら 
茶に添わぬこと なるべくしない
集中して濃茶を練り、茶を味わう
五感を澄ませて 茶味を感じようではないか 


台天目の時
天目茶碗に
初めに湯を入れ こすすぎをする
もう一度湯を入れ 茶筅通しをする のだが
この初めの湯をなんと言うか?と
サカチカさんに聞かれた
淡交のクロスワードパズルの問題
私は 知らなかったが
茶道辞典にちゃんと出ていた

答えは
「問い湯」

初めて聞いた言葉だ
長く稽古しても
まだ知らない事が 
たくさんあるのだと
つくづく思った
でも
知らない事を知るのは とても嬉しい
それを忘れなければ
猶 良いのだが 
さて 
いつまで覚えていられるだろう
とりあえず 
ここに書いておかねば・・・



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初午茶会

2013-02-26 23:05:40 | 茶事 茶会 
初午茶会
今年の初午は2月9日
二の午は2月21日
三の午は3月5日だとか

松風庵様と想望庵様
あとクマショウ姉妹の五名で参加
私達は初めてだが
クマショウさん達はもう12年も続けて参加していると言う

濃茶、薄茶と広間にて茶を頂く
寄付は森寛斎
本席の床は光廣の懐紙
点心席は庭山耕園筆
主菓子はうぐいす餅 一幸庵
干菓子は狐面とねじ棒 亀屋伊織製
宝珠を持っている猿を「初午猿」と言うのだと
お席主から教えて頂く
茶会へ出ると何かしらの知識が増えるのが嬉しい
忘れなければ猶うれしいが・・・

茶碗もたくさん拝見にまわってくる
その後点心 
食事が済むと その箸置きにしてあった三宝と
辛子和えの入っていた壷々をお土産に頂く
そのうえ帰りには伏見稲荷のお狐さんのおせんべも頂戴した

ゆえに
誰もが笑顔で帰路につく
また来年も・・・

鬼が笑う



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料理教室

2013-02-25 22:40:12 | 懐石・料理
炊きあがったご飯のかおり
辛子みそ和え
切らず和え
蟹しんじょ

春のかおりだ

日本料理には季節がある


きさらぎや廿四日の月の梅 荷兮

明日は満月
今日も月は素晴らしく綺麗だった



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和菓子教室

2013-02-24 23:22:01 | 懐石・料理
寒い冷たい

如月の頃
このような気候の時は
おおよそ
体調が悪い

今日は和菓子の稽古
菓子を作るのは陶芸に似ている
集中するものだ

昼食はスープカレー屋さん
それぞれキノコ、野菜、ハンバーグのカレーで
辛味を2,3,4とレベルを変えて注文した



カレーにビールはどうだろうかと
白ワインをデキャンタで頼む

そのあとレトロな珈琲屋で長い事お喋り
これからの茶事の主菓子と干菓子を考えた
茶事により色々工夫する 材質、形、色
いかようにも変化する 菓子は楽しいものだ
完成品はいずれ その茶事で・・・



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三月菜

2013-02-23 23:32:43 | 茶の事
今日は七事式の稽古に出かけた

基本に還って
且坐を二回と貴人清次濃茶付花月

お昼には先生の田舎から送ってきたと
三月菜という青菜を頂戴した
少し苦味がある

まさに
春は苦味を盛る
というわけだろう



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つわぶきの花

2013-02-22 21:20:58 | 茶の事
今日の予定はひとつだけ
夕方七時に鍼治療の予約

あとはゆっくり寝ていよう

郵便物を取りに出た時に気がついた
石蕗ツワブキの花が咲いている
つわぶき は キク科ツワブキ属の多年草
艶蕗とも書く 
いつもは葉が青々としているだけだったが
初めて花が咲いた


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貝母 バイモ

2013-02-21 23:16:42 | 村雨庵 稽古 
木曜稽古
夜はアイテラ氏 一名
3月17日にはアイテラ氏茶名披露の茶事がある
予定の1月の時に
おおまかな事は決めてあったが
2か月も過ぎれば取合せを変えないとピタッとこない
幸い今日は生徒ひとりであるからと
二人でを考える事にした
押入の前に積んであった水指の箱をいくつも開けて中身を確認し
これではだめ、これなら良いかもと 言い合う
まずは待合の掛物を 冬から春の絵に変えた
薄茶の茶杓の銘を 春ものにする
お喋りばかりでも
あっと時間が過ぎる

炭が衰えてくると寒い
オニギリを二個ずつ食べたが
そろそろお濃茶も飲みたいし
アイテラ氏は茶事の点前も稽古せねばなるまい
生徒はひとりだ
誰が袖棚で初炭、濃茶と薄茶と点前し、そして客にもなる
到着したのは会社の帰りゆえ
夕方六時半に着き 終わったのは夜九時半 
あっという間の時間だ

水指の箱をいくつも出したままだが
17日の茶事のかたづけもしないとならないし
そろそろ大炉を塞ごうか
明日
考えよう

写真は貝母
年々歳々 時を忘れぬ 
花咲く時がたのしみだ

たのしみは
庭にうゑたる春秋の
花のさかりに
あへる時々 橘曙覧「独楽吟」



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冬野月

2013-02-20 23:34:11 | 村雨庵 稽古 
水曜稽古が終わり
最後のお弟子さま達を木戸まで送った
大気が凄く冷たい 
天上には星がきらめく
月は煌々と輝く

今日は短冊を掛けた

冬野月
ものすごく冴えし野原の霜上に
冬枯れ知らぬ月の影かな  九二歳 式部

幕末の歌人 高畠式部の歌



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みぞれ椀

2013-02-20 01:22:23 | 懐石・料理
朝は雪が降っていた

夕方は止んだが寒い 
いちおう傘を持ち
料理の稽古へ出かけた

二月にはぴったりの みぞれ椀
写真を撮る前に食べてしまった
それから
豆まきの豆でつくる鉄火味噌
味噌に葱と大豆と生姜が入る
お刺身と煮魚
何かの話しから
俳句の話になり
先生から本をお借りした
明日読もう



ぬくもりし助炭の上の置手紙  つる女


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寒川神社 映画3Dトラと漂流

2013-02-18 22:09:38 | Weblog
毎年の厄除けの為に
二月は寒川神社へとお参りに行く
朝から冷たい雨が降っている
そのせいか善男善女の数はいつもよりずっと少ない
地下の待合場所でお茶とお菓子を頂き 
そのあとは本殿へ進む
そこは外にいるかのように驚くほど空気が冷たい
でもそれが清々しい気分をよぶのだろう
なんとなく型どおりにお祈りをしているが
それは今は大きな悩みが無いという事でもある
まあ十分幸せなのであろう




そして
帰りは昨日ネットで席を予約した
映画観賞だ
3D「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」
インドで動物園を営む家に生まれた主人公のパイが
16歳の時にカナダに移住するため一家で貨物船に乗る
ところが太平洋上で嵐に会い沈没する
主人公のパイは救命ボートで漂流するが
そのボートに縞馬やハイエナ、オランウータン
それと最後に登場したのがベンガルトラ

映画が始まると暗くなる
ついつい眠くなって初めのうちの少しの間は寝てしまった
でもそう進まず支障はなさそうだ

夜の海上や満天の星、海中の景色もとてつもなく美しい
それも3Dである いい気分で また寝そうになったが
トラが登場するや 眠気はすっかり失せた



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飛姫茶名披露茶事

2013-02-17 21:29:16 | 村雨庵 茶事茶会
本席の床は飛び姫茶名の記念品
閑雲 義山良忠 大徳寺510世

今日は飛び姫の茶名披露の茶事である
待合でまず葛湯を 汲出茶碗は志野
掛物は新井勝利画の紅梅

誰が袖棚に
初釜の福引で飛び姫が当てた色絵扇面の水指を据える
茶入は時代の瀬戸 
父君が以前もとめてあった茶道具のうちのひとつだそうだ
仕覆は今日の為に飛び姫が自分で作ったもの
次回の自分の茶事にはまた新しい仕覆を作るとのこと
袋物を習っている甲斐があったというもの

干菓子は菓子部が作った
といっても飛び姫自身の上用まんじゅう 
干菓子の梅花糖も飛び作
茶名で頂いた「貴」の字だが
なぜか昨日と違う
動いてしまったらしい
生きている



もうひとつの干菓子盆

白い巳の二尾は飛び姫製
菓子部では
すり琥珀で鱗 立山に見立てた
右下にあるのは銭 
巳は福徳財宝を授けてくれるとか
黄色に染めた薄甘せんべいを楕円にし
真ん中を四角く押すと銭に見える
お客様は懐紙にたくさん移されたとか



お客様は三名
正客は林和靖リンナセイ 初めての正客
次客は着付けの先生のカズ先生
詰はサカチカさん
四畳半の茶室がとても広く見える


亭主の飛び姫は巳年
年女だ 
36歳である 
その上
背が高く稀に見る美しさ 
まさに弁天様
生徒様 弁天様
ああ
有難や・・・

合掌




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梅花糖

2013-02-16 23:51:10 | 茶の事
明日は茶事
飛び姫の茶事だ
下拵えに水屋が三名、亭主と手伝いに一名
今日は六名で明日の準備をした
菓子は菓子部でつくった
主菓子の銘は「忘れ雪」上用饅頭だ
干菓子は三種類
写真は茶名で頂いた
宗名からの一字を菓子にした
材質は梅花糖 
ほとんど砂糖だが梅味がして美味しい


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パロメット文様

2013-02-15 23:21:10 | お勉強
今日は伊勢の会
伊勢物語を読む

世の中に絶えて桜のなかりせば春の心はのどけからまし

在原業平の父は阿保親王 阿保親王は平城天皇の第一皇子
母は伊都内親王で桓武天皇の皇女
業平は別名 在五中将
百人一首では17番 
ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くくるとは

写真は日曜日の松風庵さまの茶事
後座の道具畳に江川拙斉の手桶の水指に
山本雄一の備前の茶入
赤く美しい仕覆はパロメット草花紋とか
パロメットとはペルシャ絨毯にも描かれている文様のよう
異国情緒満載 憧れの色と紋様だ


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を 遠 越 乎 ヲの字

2013-02-14 23:08:52 | 村雨庵 稽古 
猫柳ものをおもへば猫の毛を
なづるここちに
よき風も吹く 白秋


大炉には広口の釜を掛けている
釜は野溝釜
猿が水辺に映る月を取ろうとしている
猿公捕月の図が書かれている
蓋は大蓋である
初炭のあと羽で「ア」の字のように釜蓋を掃き
帛紗で釜を開ける
また大蓋の時は「ヲ」の字に羽で掃く事もある
しかし蓋が大きいから必ずしも「ヲ」と書かなくてもよい
「ア」の字でよいらしい
今日は
そのヲの字の件で結構 盛り上がった
飛びちゃんからの情報だ
「ヲ」
人により場所により何かと違うらしい
掛軸の読みなどで「遠」「越」「乎」などの万葉仮名を説明する時
このごろの私は「お終いのを」と言っていたが
あれっつ ちょい待ち
「を」はお終いでは無い
「お終いの」は「お終いのン」だったのを思い出した
よおく考えたら「ヲ」は
そうだ「おわりのヲ」だ
それも「尾張のヲ」だった
訂正する 私めは「尾張のヲ」だ
富山出身の飛びちゃんは「小さいヲ」といい
秋田出身のデレラ嬢は「わをんのヲ」といい
愛知県出身のサカチカさんは「ヲ」の発音を「o」ではなく「wo」と発音する
よく聞かないとわかりにくいが
「窓を開ける」 
サカチカさんの発音は「窓うぉ開ける」となる

いつもの稽古の時
大蓋の清め方を
「ヲの字で清めて」と言っていたのだが
どうも「オ」の字で清めていたようだ

畳んだ袱紗を建水の下に置いてーというと
建水を持ちあげて袱紗を「下にするのですか」という生徒もかつていた
濃茶の時に古袱紗を添えて「上に乗せて」というと茶碗の上に古袱紗を乗せようとした人もあった

日本語は なんと楽しいものだろう


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