村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

露草の花

2014-09-30 23:17:57 | 茶の事
うつり行く
色をばしらず言の葉の
名さへあだなる
露草の花   西行


先日松風さんが言っていた面白いとの本を
アマゾンで買った

「懐石料理とお茶の話」江守奈比古著
上下二巻の文庫本
ゆりももさんに紙の椅子を送るついでに
改めて買って一緒に送った
つもりだったが
ゆりももさんには
何故か下巻だけ一緒に送られて
上巻は自宅にまた送られてきた
あれれ

ゆりももさん上巻はこんどお渡ししますね
そう連絡した
ところがまた
今日上下二巻セットで自宅に到着
いったい何冊注文したのだろう
もう来ないと思うのだが
たぶん・・・







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萩焼の小皿

2014-09-29 22:51:55 | 茶の事
夜もすがら
聞くともなしに聞てけり
いをねぬねやの
こほろぎの声 一葉

ご存じ樋口一葉は
樋口 一葉(ひぐち いちよう、1872年5月2日(明治5年3月25日)- 1896年(明治29年)11月23日)は、日本の小説家。東京生まれ。本名は夏子、戸籍名は奈津。
中島歌子に歌、古典を学び、半井桃水に小説を学ぶ。
生活に苦しみながら、「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」といった秀作を発表、文壇から絶賛される。わずか1年半でこれらの作品を送ったが、24歳6ヶ月で肺結核により死去。『一葉日記』も高い評価を受けている≪ウィキペディアより≫




写真は萩焼・坂田泥華作
この皿は頂戴したものだが
向付や菓子の銘々皿には小さい
料理教室の時にでも使おうと思いつつ
箱に入ったまま何年もそのまま
これではいかんと
箱から出したが
その後まだ
使っていない


秋だ
木の葉の小皿に何を盛ろう
柿ピーでものせて・・・
美味しい煎茶を飲もう


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堆朱の香合

2014-09-29 00:11:37 | 茶の事
風炉季節の香合は
木地キジ、塗物ヌリモノ等の香合を使い、
白檀など 木製の香を入れる

写真は堆朱の香合
桃型で結構大きい
甲にヒビが見え、底にも断文ダンモンが出ている
断文は唐物など古いものにできるヒビ割れのこと
漆は2百年以上経つと割れてくるようなので
断文があるのは古いという事の目安だろう
道具屋は明代だと言っていた
模様は仙人と子供
子供が鳥を持っている
中国の故事だろうが
いまのところ不明だ




堆朱とは
彫漆の代表的技法の一つ。
一般にヒノキ材などの素地に
朱漆を数十回から100回以上塗り重ねて
適当な厚さとし,その表面に
模様や図柄を刀で浮彫りしたもの。
彫漆は中国の唐代におこったことが
記録にあらわれるが,宋代以降の遺品が現存し,
とくに明代には盛行をみた。
堆朱を中国では剔紅(てきこう)ともいい,
日本には鎌倉時代以降盛んに舶載された。
国産品が製作されたのは室町中期ころからで,
堆朱楊成家が代々その主要作家である。
≪世界大百科事典 第2版の解説≫





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虫の声ごえ

2014-09-27 22:50:32 | 茶の事
我が庵は
君が裏畑夕されば
まがきのすだく
蟲のこゑごゑ   良寛


良寛は
宝暦8年10月2日〔1758年11月2日〕 - 天保2年1月6日〔1831年2月18日〕)

江戸時代後期の曹洞宗の僧侶、歌人、漢詩人、書家。
俗名、山本栄蔵または文孝。号は大愚。


写真はチョコレートの入っていた箱
ただの箱なのに
こんなに綺麗だと
捨てるわけにはいかない
こうしてまた
空き箱がひとつ 増えた




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散華

2014-09-26 21:23:44 | 茶の事
春の彼岸を 「彼岸」「春彼岸」、
秋の彼岸を 「のちの彼岸」「秋彼岸」
春分と秋分を中日として一週間ある
今日26日は秋の彼岸の明けだ

仏教では、
生死の海を渡って到達する
あちら側の
悟りの世界を
彼岸といい
西にあると

迷いや煩悩に満ちたこちら側の世界を
此岸シガンといい
東にあると

春分も秋分も昼夜の長さが同じ
真東から昇り
真西へと太陽が沈む
この時
彼岸と此岸が通じやすくなると考え
先祖供養をするようになった らしい


写真は散華だ
散華とは、華(花)を散布すること。
仏教では仏を供養するために華を散布する

この彼岸に棚経にいらしたお坊様が
教本の間に一枚の散華を挟んで
しおりにされていたのに気が付いた





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歌仙画 藤原秀能ヒデヨシ

2014-09-25 22:24:57 | 茶道具、古美術、骨董
藤原秀能 ふじわらひでよし
鎌倉初期の武士、歌人

歌も書いてあるが
絵も歌も
筆者は不明




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景樹の懐紙・和歌12首

2014-09-25 00:50:48 | 村雨庵 稽古 
秋日同詠関屋月
     和歌
    平景樹

今宵誰れ 不破山
越えて板庇イタビサシ荒れし
関屋の月を見るらむ





という懐紙を見て詠める歌12首 村雨庵

香川景樹のわが掛軸の
関屋の月とう
詠ウタうを掛ける
(とう=と言う)


くずし文字
ひろいて古き和歌を詠む
優美にあれど
読めぬ字ばかりの


床の間に掛けたる景樹の読めぬ歌
「板ひさし」とう三句に読めし


「今宵誰れ」
まずは初句ショクなれど漢字仮名
入り混じりては
苦労す景樹の


二句にある
「フハ山越えて」意味不明
読めたる四句は「荒れし関屋の」


定型の
数を指折り数えゆく
結句の七文字「
月を見るらむ」


一応は読めれど意味はつながらず
景樹カゲキの若き時代の歌を


「板びさし」とう
そのキーワードをネットから
「不破の関屋」を検索し知る


短冊の大きさ決めし 
かの頓阿は
不破の関屋の板庇イタシサシから


先輩の
助けを乞いて読み解くに
ようやくに読む
景樹の歌を


読み解くに
景樹の歌に
いにしえの
歌の思いを
含みてありし


墨色の
濃きが薄きへ移りゆく
いにしえ人の
生き生き浮かぶ





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長板にタメ息

2014-09-24 00:59:05 | 茶の事
紫兎先生の10月の茶会が近くなった
そろそろ道具をまとめて
運びやすいようにしないと
先生のお宅へお持ちして
車で一緒に運んで頂くのだ

私のほうでは
細かいものは手で持ちこみするが
大きいもの重いものと言うと
長板、数茶碗、水指、掛け軸、花入、敷板、薬缶を車に乗せる
普段つかいの長板はけっこう傷になっているのでよそ行きの長板を出す
いつもは開けない押入れを開けるないとならないのだが
棚に幾重にもものが置いてあり、まずそれをどかしてからでないと
戸が空かない
隣の部屋にどかした道具を並べ、ようやく開ける
奥のほうに長板の箱が見える
20年以上その包みは開けたことが無いが
昔の道具はそとの包みや箱を見ただけで中身がわかるのだ
紙の外箱を開けると、木箱があり
長板が丁寧に包まれている
塗師は輪島の若島孝雄
木箱入りは重いしかさ張るが
茶会が終わればすぐ仕舞うので出したままにしようと
今日手伝いのサカチカさんと話していたのだが
無意識に元の場所の奥へと仕舞った
戸を閉めて
棚の上のものを元のように戻して
ああ 良かった 
だいたい必要なものは出たねと
ひと休み

何となく長板を見ると並んでいた
稽古用の長板と
長さが違う

風炉ではなく炉用のを出してしまったのだ
それに初めの話では木箱も重たいから出しておこうと
二人で意見が合ったのに
押入れ奥に片付けた後だ

ため息が出る


しかし
進むのみ
気を取り直し
また棚に置いてある道具をかたづけ
戸を開けて改めて長板の木箱を開け
炉用をしまい、風炉用を出した
やれやれ
こんどは木箱も出したままにしよう



長板は
風炉・水指などをのせる長方形の板。
『草人木』に「板の幅、丈、厚さは台子の下の板の寸尺に無別儀ベツギナシ」
『南方録』に「台子の上の板を上段の板、下を長板といふなり」
『源流茶話』には「長板は台子の上板より見立てられ」とあり、
台子の地板
または上板を型どったもの

真塗が利休形 大小二種ある
大は 風炉用長さ二尺八寸、幅一尺二寸、厚さ六分、
小は 炉用長さ二尺四寸、幅一尺、厚さ四分に使いる。
真塗のほか桐木地、一閑張(宗旦好)など








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花いろいろ・・・宮城野棗

2014-09-22 23:49:15 | 茶道具、古美術、骨董
宮城野・・・
歌枕 「萩」「露」、「鹿」「月」
今の宮城県仙台市の東方一帯の原野
萩の名所として名高い


写真の棗は
松平不昧好みの宮城野棗
伊川院下絵 小島漆壺斎造
朱の研ぎ出し棗
中棗である
甲に伊川院下絵の細かい蒔絵
ふた裏に宮城野と金蒔絵
胴には源俊頼の歌が写真のように蒔絵してある

様々に
心ぞとまる
宮城野の
花のいろいろ
虫の声々

源俊頼 千載和歌集
堀河百首、題は「野」

秋にこそ だ




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草いろいろ

2014-09-21 23:13:34 | 植物・茶花
草いろいろ
おのおの花の
手柄かな    芭蕉



何年か前に庭の一部に植木の青木さんが
秋草を植えた
白根葵、蓮華しょうま、しでしゃじん
だったか
今は以前からの
水引とホトトギスあとは秋海棠くらいしかない
なぜか みなダメになった

秋草は
優しい柔らかい





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秋は いいね!!

2014-09-20 23:06:21 | 紫廼茶話会
玄関を入ると川上澄生の版画
明治28年横浜生まれの版画家
昭和47年宇都宮にて没77歳
詩情に溢れた作品を残す
国画会会員 肉筆画やガラス絵もある
川上澄夫の有名な「初夏の風」を見て
棟方志功は版画家をめざしたという
良いなあと思う作家のものは必ずある
玉手箱のような紫兎先生の今日は七事式の稽古


課目は
炭付花月と
貴人清次濃茶付花月と
貴人清次花月

花月は貴人清次のあとに
濃茶付花月→濃茶とあるから、もちろん濃茶
よって花月だけでは→薄茶



棗は玉虫色の朱の色が美しい平棗
菊重ねの蒔絵が豪華

美術鑑賞も秋は心地よく
気温も過ごしやすくなった
ますます食べ物は美味しい

秋は いいね!!




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芙蓉

2014-09-19 23:40:18 | 植物・茶花
昨晩 発熱した
少し熱が下がった気がして
体温計を見ると38.5度
具合が悪いわけだ
今日の朝には下がったが
午後まで具合悪くどうなるかと思ったが
夕方には回復
今は元気である
人は生身
状況によって変化するし
回復もする
同じ状態が続くとは限らないから
自分の様子を見ながら
体調と相談しながら
行動しよう
年をとれば尚更だ

写真は酔芙蓉
白から紅へと変化する
美しい花だ
それでなくとも
芙蓉は艶めかしく手を差し伸べたくなる
切り取って家へと持ち帰りたい
よしんばそうしてわが花瓶へ活けても
水揚げが悪く
しょぼんと頭を垂れてしまう


芙蓉樹とは ネムノキのこと
芙蓉鳥とは カナリアのこと
芙蓉峰とは 富士山のこと 

そういえば
若いころ勤めていた会社は
芙蓉グループだった
芙蓉グループとは 今のみずほグループ 
富士銀行の富士に因んだ




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彼岸花

2014-09-18 22:14:37 | 村雨庵 稽古 
木曜稽古は夜のみ
昼は病院へ行った

木戸のところに
彼岸花
ちゃんと時期を知って咲く
咲いた花を見て
彼岸近いと気づく

自然は師匠
物言わぬ
師匠だ
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曾丹そたん

2014-09-18 00:11:40 | 村雨庵 稽古 
今日は水曜稽古

掛物は歌仙画
箱には古土佐と蔵札が付いている
あまり良いものではなさそうだが
時代の絵が団扇に切り取られ台張り表装されている
茶掛けには恋の歌はあまり掛けないのだが
七夕頃に掛けようと思ったのに
掛けそびれた 
次はまた何時になるか分からない
歌仙画の勉強にと言い訳し掛けた



百人一首の46番
曽根好忠


由良の門を 
渡る舟人 梶を絶え 
行方も知らぬ 
恋の通かな

曽禰 好忠ソネヨシダダ(生没年不詳)は、平安時代中期の歌人。
出自については未詳。
中古三十六歌仙の一人。
官位は六位・丹後掾。
長く丹後掾を務めたことから
曾丹後(そたんご)とも
曾丹(そたん)とも称された。

経歴
当時としては和歌の新しい形式である「百首歌」を創始し、
さらに1年を360首に歌いこめた「毎月集」を作った。
当時の有力歌人であった源順・大中臣能宣・源重之らと交流があったが、
偏狭な性格で自尊心が高かったことから、
社交界に受け入れられず孤立した存在であった。
新奇な題材や『万葉集』の古語を用いて斬新な和歌を読み、
平安時代後期の革新歌人から再評価された。

『拾遺和歌集』(9首)以下の勅撰和歌集に89首入集。
家集に『曾丹集』がある。
(ウキィペディアより)




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北欧の豊かな時間「リサ・ラーソン展」

2014-09-16 21:14:42 | 紫廼茶話会
紫兎先生の窓際に
小さな動物がゴロゴロと並んでいる
いつも何ということなしにチラリと見てはいたが
それがどういう物か質問すらしたことが無い
今日のお干菓子の和三盆が変わっている
お菓子につられて興味が湧き
何かと質問したところ
先生のお話でそれが
リサ・ラーソン作だと
今日 知った


9月23日まで銀座松屋で開いている展覧会
スウェーデンの女流陶芸家
北欧の豊かな時間「リサ・ラーソン展」

銀座松屋の紹介文には
北欧の人気陶芸家リサ・ラーソン
(1931年スウェーデン・ヘルルンダ生まれ)。
動物や子供たちをテーマにした彼女の作品は、
ほのぼのとした温かみと少しとぼけたユーモアが感じられ、
多くの人々に愛されてきました。
80歳を過ぎた今も、作陶に加え、絵本作りやファブリックデザイン、
日本の窯元とのコラボレーションなど、その活躍は広がり続けています。
一方で、築200年のサマーハウスを時間をかけて手直ししたり、
お気に入りの古い道具や玩具をインテリアとして飾ったりしながら、
家族とともに過ごす穏やかな生活を大切にしてきました。
本展では初期から現在に至るまでの、オリジナル作品を含む
代表作約230点と、アトリエやサマーハウスの室内の再現、
テーブルセッティングなどを展観し、
北欧の豊かな時の中で生み出される、
リサ・ラーソンの作品と暮らしの魅力をご紹介します。



写真はその展覧会のグッズである
讃岐のばいこう堂の和三盆と
マイキーという猫か虎のメモ帳
あまりの可愛さに皆さんもメモを一枚頂いた



虎かと思ったがどうも猫のよう
いずれにしても食べ物で吊られなければ
通り過ぎてしまったはず
食べ物は
美術の重要な入口だと
今日はひとつ悟る



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