村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

ききょう

2013-08-31 21:59:10 | 茶の事
今日は七事式
炭付き花月、仙遊、東貴人且坐
お菓子は鶴屋吉信の「ききょう」

むつとして口を開かぬ桔梗かな 漱石



メールがあり
夕方 品川のエキュートで待ち合わせて
現在 京都の出版社に勤めているうらちゃんと会った

付け睫毛バリバリで化粧もバッチリかもと
内心ドキドキしていたが
いつもと変わりなく
素直で素朴なまま 
安心した

ワインでまず乾杯



安い方のコースを注文して
サラダを追加
ワインをおかわりする
デザートに飲み物も付く
ゆっくりお喋りした
店を出た時間をみると
二時間は話し続けた

うらちゃん
20日までは京都だが
そのあと
東京に戻ってくるらしい
住まいは杉並にもう手配したとか
さすが行動力抜群のうらちゃんだけある
私めも含めて社中は 何を聞いてもおどろかない
まあ 良かった 帰ってくることは
嬉しい
今日は勝殿の引越しの日
週に何度も会っていた人が
遠くへ行くのは
寂しい

生きているのだから いろいろある
取りあえず
今の苦労は頑張って乗り越えよう 
やがて 
倍返しで 幸せがやってくる
いや 
10倍か・・・

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ありの実

2013-08-30 22:22:23 | 茶の事
8月もあと わずか
私の長かった夏休みも
そろそろ終わりだ
9月になると予定が結構入っている
でも今日はのんびり 今日ものんびり
金曜ロードショーの「スパーマンリターン」を見て
頂いた梨を食べて
明日からも 頑張る



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ルビーロマン

2013-08-29 19:32:46 | 茶の事
ルビーロマンというJAいしかわの葡萄
退院祝いに頂いた

一粒が驚くほど 大きい



種は無く 
とにかく甘く 美味しい




勝殿とサカチカさんと三人で食べた
美味しいものは小人数・・・!


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見渡せば

2013-08-28 21:37:25 | 美術館・博物館
見渡せば詠れば見れば須磨の秋 芭蕉


今日は畠山美術館へ
それからスカイツリーの見えるソラマチへ行った
歩いた歩数は7164歩
途中から
足が痛く歩くのが大変になった
「如何ですか」とのメールがあり
「何でも過ぎたるは駄目ですね、
無理はしないように気をつけます」と返事すると
すぐさま凛様から「よろしい」と返信
思わず 笑ってしまった


普通にして良いですと言われても
自分の体力に合わせて
ほどほどにしないとね


畠山記念館 「涼をもとめて」9月16日まで

常信の瀧の図 常信は木挽町狩野家二代 父は尚信
一行は宗旦参禅の師
清厳宗渭 大徳寺170世
それから近衛信尹の色紙
抱一の賤が屋の夕顔図 
お薄を頂きつつ眺めていた
どれも 欲しい

ここへは何度もなんども来たので
道を間違えた事はない
ところが高輪台へ向かう帰り道、
気がつくとどんどん下りになっている
おかしいと思い
途中まで引き返して無事にたどり着いた
一緒に歩いていたのはサカチカさん 
物凄い方向音痴なので
あてにはしていないのだが・・・
そういえば行きも駅を乗り越してしまい
反対側のホームに移った

昼食はソラマチで食べよう
高輪台から押上へ向かう
スカイツリータウン30階ブラッスリーオザミ
スパークリングワインを飲んで肉を食べ
ケーキに珈琲も付いている
窓からスカイツリーがどんと見えた
晴れた空は水色 雲は白
ビル群は灰色か
もう少し緑が欲しい景色だ

そろそろ
ぶらぶら歩いて押上から帰るのだが
サカチカさんと一緒だから気をつけないと
着いたら 三崎口 なんて・・・



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行きかう空

2013-08-27 21:42:22 | 茶の事
8月初めての茶の稽古
自分の稽古であるが
間があいてしまった

床の間には歌切れがかかり唐物写しの竹籠に
桜たで、瑠璃虎の尾、ススキ、なでしこ、ききょう
秋草が優しくゆれている

私めはゆっくり夏休みをしていたのだが
他の友人たちの稽古場は夏休みなしが多い
ゆっくり休んでいたからか 
何だか遅れたような気分になったが
人と比べても 意味がないだろう
自分は自分の出来る範囲のお茶をする
ただただ それだけしかない

季節は動き 秋が近付いてきた此の頃
暑くとも秋めいた空をみあげ キット
松風さまはいつもの歌を口ずさむだろう

 
夏と秋と
行き交ふ空のかよひぢは
かたへ涼しき
風や吹くらん 躬恒




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夜の訪問者

2013-08-26 23:48:10 | 茶の事
久しぶりに美容院へ行った
時間は夜7時からだ
前のカットより二カ月近く間があいた
期間が長い分いつもより襟足の部分が長くなり
鬱陶しくなってきていた
まずは髪を洗ってくれる 
よく考えると人に洗ってもらうなど
なんと贅沢かとも思う
それもシャンプーには濃厚な炭酸が入っているらしい
爽快だ スーとしてホッとする
カットのシュガー先生は
素早い手つきで鋏を動かし丁寧に髪を短くしていく
気分のよい時間が過ぎて出来上がりは
髪もさっぱり 気分もさっぱりした

ああ後は寝るだけと思った夜9時半過ぎ
元気ですかと電話があった
どうぞお越し下さいと返事をして
閉めた木戸のかぎを開け
玄関の電気を三か所つける
コンビニのスイートをお土産に訪問者二名
最近見えなかった外注修繕部とウエストさんのお二人だ
私が入院したとブログで見てお見舞いがてら
帰りに寄ってくれたとのこと
少々お酒は入っているが目が輝いて元気そうな面ざし
現役で働いている人は必ず多くのストレスを持っているだろう
でも生き生きとした社会の活気も身にまとっている
もうその場にはいない自分はちょっとその時代が懐かしく思えた
順調に行く事ばかりではないだろうが
それも乗り越えて行ければ
自然とその分成長しているのだと
私は思う 
さあゴロゴロばかりしていないで
そろそろ動き出そうかな

写真は手土産のスイーツ
自転車をとめるとき倒してしまって
無残な形になったという
なるほど写真には写っていないが
ビールの缶はへこみ
エクレアは変形していたが
ご自分は怪我もなく無事だと
そう思えば良かったでしょう

あとで頂戴いたします ご馳走です



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渡唐天神

2013-08-25 21:40:31 | 茶の事
渡唐天神
唐衣 折らで北野の 神ぞとは 袖に持たる 梅にても知れ 菅原道真

天神とはご存じ菅原道真の事だ
その天神さまが 宋の禅僧 無準師範に印可を得たという伝説があり
その時に詠んだ歌 
ひと筆書きのように書いた絵は 近衛信尹のもの
信尹は秀吉の朝鮮出兵の際に後陽成天皇から勅勘をうけ薩摩に配流になった
その時 大宰府へ左遷された菅原道真を偲んで何枚も書いたものらしい 
何度も展覧会では見た事がある
イシュタルの娘でも その絵は出て来た

信尹の渡唐天神は有名だが
雪舟も白隠も描いている



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等伯

2013-08-24 23:53:21 | 書籍
病院へ行くと実に待ち時間が長い
それで本でも持って行くのだが
このところは里庵さまからお借りした
阿部龍太郎の「等伯」を持っていった
初めは回りの人を気にしつつ読んでいたが
段々入り込んで気がつくと泪がにじむ
それを気がつかぬようにぬぐっては読むを繰り返していた
読み終え無かったので その後は
自宅でゴロゴロしながら読んでいた
その上下巻なるもの 漸く今日読み終えた
読んでは眠り
起きてはちょっと読んでと
休み休みでないと疲れて読めない
何故なら 老眼で明るい所で無いと読めないし
ホントにこの本を読むと泣くのだ
泣くと疲れるので 休み休みになったし
その分時間もかかった
大徳寺の高僧に利休や近衛前久など
よく聞く人物がたくさん登場し文章もわかりやすい
能登の七尾から上京してくるにも大変な苦労を経験し
比叡山の焼き打ちの場面などもありそれが後あとの人生へと繋がってくる 
悲しい親族の別れもいくつもあるし
狩野永徳との確執も辛いものだ
御存じ国宝の松林図屏風が最後に登場してくる頃には
ただただ私めは泣くだけだった
でも 読み終えてひと眠りすれば 
寝起きはすっきりである
これから残された作品を見る時は
その等伯の苦しかったであろう人生を思い
また必ず泣くと思うが
もしその場をご覧になっても
知らん顔の見て見ぬふりを 秘かにお願いしたい



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秋の色

2013-08-24 00:06:42 | 懐石・料理
さびしさの をさなそだちや けさの秋  季吟


勝どのが引越しするのと、
私の手術がうまくいったのとで
夜六時半から社中で食事会
今月は稽古が休みなので
久しぶりの面々が揃い
お互い懐かしく嬉しい

食事は綱島のふくもと
始めに葛屋に鴨ロースと口取り
鮎の一夜干し、湯葉、もろこししんじょ、山桃、松風、あずま甘薯

煮物椀は蓋を開けると松茸さまが鎮座まします萩しんじょ
食べるのは一瞬だが作るのには時間がかかるのだ
もっともっと味わって食べればよかった

お造りは
湯引き鱧、平目に甘エビ、中トロ、雲丹 豪華だ 

黄こうちの菊皿に南瓜団子 
何度美味しいねと言い合う事か
ホントに美味しい蟹餡がかかる



焼き物は
マナカツオと帆立貝に酢取り生姜に新ギンナン

牛蒡の炊き込みご飯に赤だしみそ汁と香のもの

銘は初萩のお菓子と薄茶



まだまだ暑いが
献立はすっかり 秋の色だ

料理は美味しいし
皆で飲むお酒も美味し

そしていつも 
祭りのあとは 
少しさびしい




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月見れば

2013-08-23 00:27:29 | 美術館・博物館
何も用事が無いと
御身大切と寝てばかり
一昨日上野へ行ったが
昨日はずっとゴロゴロ
今日も用事は無いからゴロゴロの予定だった

ゴロゴロばかりでは駄目生活だ
何度見ても良いものはよいだろう
勝殿を誘って上野へ行こう
いま行きたいところへと
また東博「和様の書」を見るため
上野へ行った

一度行ったので展示の様子もわかる
勝殿に説明しつつ さっと見て回り
帰りはツバメグリルで美味しいビールを飲んだ
足は疲れたが 
きょうも楽しい一日だった

やはり万葉集や古今和歌集は重要だ

これさたのみこの家の歌合によめる 千里 
月見れはちちに物こそかなしけれわか身ひとつの秋にはあらねと
大江千里 古今和歌集



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檜原図屏風

2013-08-21 23:07:44 | 美術館・博物館
松風様からメールが来た


《今日、「和様の書」を見て来ました。
 そこで何と、またまたイシュタルの世界が。
 じぇじぇじぇ〓です。
 等伯の檜原図に近衛信尹が素性法師の和歌を書いてる。
 暫しその檜原図屏風を見入ってました。
 出光でのお通といい、今回も。
 やぁ~あの漫画は凄いですね
 高野切がかすんでしまって。
 今日は十五夜だけど曇って見えずで残念
 まだ無理をされませんようにね》


同じ漫画を見ていたので
前回は出光でお通の屏風に感激
今回も信尹の渡唐天神の登場に驚いたことだろう

見入ったという屏風は
京都禅林寺の檜原図屏風
賛は近衛信尹
画は長谷川等伯
歌は新古今和歌集の素性法師の歌だが
三輪の檜原に この部分の文字はなく林の絵が書いてある

はつせ山ゆふこえくれて宿とへば〈三輪の檜原に〉秋風ぞふく


郵便を投函しに外へでた
時間は夜十時過ぎ 
交差点で空を見上げると
月は傘をかぶっているものの
美しい満月だった

松風さま
おかげでお月さまも見ることができました
有難うございました







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東博特別展 和様の書

2013-08-21 00:42:21 | 美術館・博物館
東博で開催中の「和様の書」展覧会へ
ようやく行って来た
早めに着いたので鴬谷から歩く
東博入口で想望庵さまと待ち合わせだが
まだ時間は早い 
あと20分や30分は待つだろうと覚悟
入口付近は日陰が無い
信号の反対側の木の下で待つ事にしたが
10分立つと黒い日傘に黒い手袋
それに白いお洋服
スタスタと颯爽と歩くお姿は
まさに想望庵様である
気を遣って早めに来て下さったようだ

展覧会は思ったより人は少なく
名品を拝見するには
非常に恵まれている
今日は入口を入ると信長、秀吉、家康ら天下人達の書が並び
奥の一面には 三色紙があり
進むと手鑑の見ぬ世の友が豪華に広げてある
集中して拝見しつつ特別展を一周する
拝見はいつも早いが
今回も足がもたないのでサッと言う感じ
でも充分満足した
書は人なりというではないか
筆者を思い描き
それらを観たであろう千年前からの大勢のいにしえ人をも思う
妄想の世界を楽しむのだ
文字を読むことよりも絵として感じたほうが理解しやすいともいう
贈答用の古今集などの調度手本
貰ったらさぞ嬉しい事だろう
料紙の美しさも格別で
今回のようにたくさん拝見する事も嬉しい


頭を使うとお腹が減る
東洋館のとなりの「ゆりのき」で
「和様の書」の特別料理とある
洋食セットをたのみ
セットの珈琲とケーキも完食
それから落ち着いて本館二階も一周した

想望庵様と廻ると
百人一首に登場する人物の名前が登場すると
何番の歌で どんな歌だったかと?
確かめ合うが 私めの方が不確かが多い
あまりに声が大きいと注意されるから
少し小さめな声でヒソヒソ

中々思い出さなかったのは
83番 皇太后宮大夫俊成
世の中は道こそなけれ思ひ入る山の奥にも鹿ぞなくなる

この世の中にはつらいこと哀しい事、憂しをなくする道などないのだ
世塵をさけて山に逃げても、ほら しかと鹿さえも
ここにもそんな道はないのだろう
ああして 泣いているではないか
だから 今のところで頑張ろう
と 
まあわが解釈はいい加減だ

まだ歩くのもゆっくりですぐに疲れて休んでばかり
今回は想望庵さまがお付合いして頂いたが
まだ以前の状態では無いだろう
9月8日までの会期中に展示替も
あと二回ある 出来たら行きたいが
どうだろう 
わが足の力と相談しつつ行けたら行きたい

その足の力はもとにもどるように
少しずつ鍛錬しないとならないが
今は暑いから 
もう少したったらだが・・・



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スイカの色

2013-08-20 00:04:32 | 茶の事
秋海棠 西瓜の色に咲きにけり 芭蕉

病院の予約の日
傷は良好に回復
ガーゼを取り変え明日は取って、
もう来なくてよしとのこと一応完治
朝食を食べていないので病院の珈琲店でドックのセットの写真
ここで先週は短歌を詠んだが、今回はそれを完成させる
自宅よりあんがい集中して短歌が出来る ほぼ完成
またタクシーに乗って帰るが
また前回に乗ったと同じ車
「前にも乗りましたね」
「そうですね覚えています」とのこと
降り際に今日でもう治ったから

お釣りはいりません

もう行かなくてよいこと
それだけで
久しぶりに味わう
晴れ晴れとした気分だ



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河風の

2013-08-18 23:22:58 | 茶の事
昨日ご一緒したのは
想望庵さま、松風庵さま、里庵さまと草苑さまと
うちの飛姫とサカチカさんの六名
茶事の次の日はまだ余韻が残っている
その刺激か 
茶事をする元気の気が
ホツホツと湧いている

サカチカさんがお菓子をつくって持ってきてくれた
みぞれ羹
ケーキよりは絶対カロリーは低いし
綺麗だし 美味し
ご馳走様

9月はサカチカさんの茶事予定がある
そろそろ考えておかないと すぐやってくる
主として本人の道具を取合せ
足りないものは何か合わせよう
軸を決めた そして 
それに合う道具かそうでないかで取合せを判断する

菓子は何にしようか その器はどうしようか
 考えるのも 悩むのも楽しみ

そっと自分の茶事のことも 
考えておこう
涼しくなったら 私の茶事をしよう かな


河風の涼しくもあるか
うちよする
浪とともにや
秋は立つらむ 

    つらゆき




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駒場松籟庵超真夏の茶事

2013-08-17 22:20:41 | 茶の事
久しぶりに山手線に乗った
ホームを歩いたり階段を上がったり降りたり
出かければ すぐそれだけで運動になる
ましてこの暑いのに着物で茶事に向うことは
病み上がりの私めには結構冒険だ

いつものように渋谷で乗換て
緑に包まれた駒場東大前で降りる
青紅葉の覆いかぶさる門の前にはすでに打水あり
半年振りに伺う松籟庵さまの茶事
同行の六名はリラックスした様子
少し緊張していたのは私めだけのようだ

寄付待合の掛物は 高谷篁圃の団扇の図
クーラーに扇風機 軸は揺れて写真が上手く撮れない
ギヤマンの
汲出しは香り高い麦茶
蹲をつかって本席に入ると
窪田空穗の「夏の夜は・・・」の短冊
私と草苑さまが短歌をしているからと
関係のある筆者を掛けて下さったとか 有難い
今回は私めの快気祝いの気持ちで取り合せた道具組とか
申し訳なくもあり また嬉しくもある
香合は色紙重ね、炭道具は時代のもの
松籟庵さまが選ばれてお持ちのものだから悪いはずが無い
点心はお心づくしのもので頭が下がるが
ひと目で良いものだとわかる時代のガラスの向付
目に涼しい 鯛の切り重ねが美味しい
伊万里ですかと聞いた蓋物は清のものだそう
そうかどうりで薄造りのきりりとしたものだった
蓋を開けるとお赤飯 お祝いだ
村瀬治兵衛の煮物椀には冬瓜
菓子は虎屋の「黒梨」




後座は 常のように濃茶を頂戴す
さすが松籟庵さまの目を通したお道具類は
美が研ぎ澄まされ
感心しつつも羨ましくもある
心の籠った時間が過ぎ
ほこほこと気持ちが和んでくる

少し疲れた が

茶事は やはり良い



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