村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

秋の夜の月

2015-09-30 23:56:31 | 村雨庵 稽古 
神代より 
かけし鏡の影ながら
塵も曇らぬ
秋の夜の月 九十六媼 志貴婦


筆者は高畠式部

たかばたけしきぶ

幕末・明治の書画家・歌人。
伊勢松阪生。
初名は登美子、別号に志貴婦・麦の舎。
歌を香川景樹に学び、のち千種有功についた。
大田垣蓮月と併称される。
雅楽・画・書にもすぐれた。
『麦の舎集』等の歌集がある。
明治14年(1881)歿、97才。

《美術人名辞典より》

9月最後の水曜稽古
着物は単衣

明日は10月
着物は合わせ

その日の気温でなく
その月日で衣替えする事
10月になったら
たとえ暑くとも合わせにする
昔から決まっていることを
自分の感覚で替えないように
と習った

ゼミなど家元の行事に参加するときは
そうするが
自分の茶会などは
都合でその限りではなく
伺う場所により
調子よく
変えている






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7・人言う下げ巾着

2015-09-29 20:52:59 | 利休居士三十五嫌忌
利休様が嫌ったこと35
その
7・人言う下げ巾着

さあ何だろう
人が巾着を下げている
それをケラケラと笑うのだ
自分も巾着を下げているのに
という事らしい

自分の事はさておき
人の事をあざけり笑う

客観的に自分を見る
人にやさしく
自分に厳しく


昔から 難しいのだ
私も
まずは 看脚下

明日で9月も終わり




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4・鼻すすり、5・我こそ顔、6・功名ばなし

2015-09-28 21:11:01 | 利休居士三十五嫌忌
4・鼻すすり
5・我こそ顔
6・功名話し

4番はそのまま 言葉の通り
5番は上から目線、
6番は席中での無駄な話しだ

一度どんなものか
茶の点前をしながら
鼻をすすり、どや顔で自慢話を
してみたらどうだろう
たぶん他の人は遠浅海岸の引き潮のように
遥か遠くに引いてしまうだろう

利休さんが言うまでもなく
茶道の場面はもちろん社会的にも
すべきでなく嫌うことだ

茶の湯は一座建立
我こそ顔も功名話しも
その人の自己顕示のあらわれだ
人の心に障る話しは
やめよう

鼻すすり、我こそ顔に
功名話しは止めよう

誰も言ってはくれないからね
利休様以外は





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実りの秋

2015-09-27 20:07:11 | 羊遊会
羊の会の今日は花月

初めて参加のミホさん
25歳
平均年齢がめっきり若くなった
思えば
みんなにも
あったんだ 25歳
戻りたいかと言われても
どうかな
後ろを見てもどうにもならない
今をまっしぐら進むだけだ
楽しいことが待っている 


秋は実りの秋



名月や雨を溜たる池のうえ 蕪村




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近江八景

2015-09-26 23:01:18 | 紫廼茶話会
月に一度の七事式の稽古

皆が集まった
それだけで何となく
嬉しい
お昼の時間
参加者の中で一番若い
ゆりももさんが言う
「中学生の集まりみたいですね」
そう言いつつ 笑う

そうだ
その通り
元気いっぱい
若さ?いっぱい
自由!いっぱい

喋りたくなったら我慢できず
先生のお話にかぶせつつ
話しだす
先生スイマセン
あっちでお喋りこっちでもお喋り
お喋りのスクランブル交差点だ
もちろん
私も 
ど真ん中に入っている
年齢を重ねても
必ずしも大人になれるわけではない
人の迷惑顧みず
子供のままの人もいると 言う
ならば
中学生ならまだ いいか



今日の掛物は
近江八景の堅田落雁

近江八景は
石山秋月  [いしやま の しゅうげつ] = 石山寺(大津市)
勢多(瀬田)夕照 [せた の せきしょう] = 瀬田の唐橋(大津市)
粟津晴嵐 [あわづ の せいらん] = 粟津原(大津市)
矢橋帰帆 [やばせ の きはん] = 矢橋(草津市)
三井晩鐘 [みい の ばんしょう] = 三井寺(園城寺)(大津市)
唐崎夜雨 [からさき の やう] = 唐崎神社(大津市)
堅田落雁 [かたた の らくがん] = 浮御堂(大津市)
比良暮雪 [ひら の ぼせつ] = 比良山系


覚えよう近江八景
石さん 雪駄で 粟ぜんざい 
矢っば
みい から かた ひら暮雪

不出来 おそまつ



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3・座するに浮き尻

2015-09-25 21:57:56 | 利休居士三十五嫌忌
雨の一日

10月18日に京都の茶会に出かけるので
新幹線の指定席を買ったのだが
時間を2時間も間違えた
買い直しに出かけて
帰りには成城石井で
ドライフーズのトルコ産白いちじくを買った


利休居士三十五嫌忌
三・座するに浮足尻

お尻を浮かして物を取るのは嫌だね
という
上半身は自由に動かす が
座っているのにお尻をずらしたり
浮かしたりしない事
点てられてお茶を取りに出るとき
膝を進めることを面倒がり
お尻を浮かして茶碗を取ることを
やめよう





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清風名月

2015-09-24 23:00:21 | 村雨庵 稽古 
木曜稽古
今日の掛物は

三井寺管長 大僧正 大岡俊謙筆
「清風名月」

明るく澄んだ月とすがすがしい風が心地よい静かな夜の様子。
または、風雅な遊びや自然を堪能すること。
「清風」はすがすがしい風のこと。
「明月」は明るく澄んだ月のこと。


27日は中秋の名月
芋名月でもある

だからだろう
届いた今日のお菓子は「小芋」




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根津青山の至宝

2015-09-23 23:01:59 | 美術館・博物館
中野の研究会
席を探していると
知り合いの先生がいらした
ご挨拶をし、歩き始めると
後ろから声を掛ける人あり
久しぶりの英さん
おもいがけず出会うと嬉しい

今日は社中の
アイテラ氏と森金さんとサカチカさん
四名で参加し研究会の終わった後は
上のレストランで食事
私はステーキで栄養を付けた
昨日は森金さんの誕生日
シャンパンで乾杯 
結構酔った感じで気分がいい てへ
ランチにデザート珈琲つき


総武線で代々木へ 
アイテラ氏は一人でサントリー美術館「藤田美術館の至宝」
他の三名はタクシーに乗り
根津美術館 
「根津青山の至宝」11月3日まで
初代・根津嘉一郎1860~1940の
コレクションの軌跡という副題である

藤田伝三郎と大亀香合の落札を争い
負けてしまった根津青山が
その後買ったという
緑の交趾大亀香合
藤田の大亀と比べたりした

良い道具を拝見すると
それだけで嬉しい

閉館の案内があるまで
二階の展示品もゆっくり拝見

美術館を出て
〆にはケーキと紅茶
ケーキが驚くほど大きい
われら喜ぶ
写真がそれだ

秋の一日
これ以上の楽しみはないが
少々食べすぎ かもしれない
爽やかな芸術の秋より
やはり食欲の秋だ



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松風庵菊見月の正午茶事

2015-09-23 00:03:30 | 茶事 茶会 
松風庵菊見月の正午茶事
待合の掛物は駒沢利斎画 雁の図
本席は井上禅定筆 前峰月上竹窓明
正客は紫兎先生
連客は縞様、里庵様、松籟庵様に
詰は想望庵様
水屋はなんと
亭主の松風庵様はお一人で全てをなさった
まさにご馳走

亭主自らもてなす
それがわび茶だ
と習った

またお誘い下さいませ
松風庵さま


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たかとう

2015-09-21 23:41:09 | 中古三十六歌仙
土曜日に帝国ホテルの虎屋に行った
写真はその時撮った



中古三十六歌仙のひとり
藤原高遠
ふじわらのたかとう

949~1013
享年65
平安時代の歌人。
大弐高遠ともいう。
藤原斉敏と播磨守藤原尹文の娘の子。
弟に実資,
従兄弟に佐理,公任がいる。
中古三十六歌仙のひとり。
その伝によると極官は正三位大宰大弐。
笛の名手でもあり
『枕草子』などに
一条天皇の笛の師であったと記されている。
『拾遺集』以下の勅撰集に27首入集。
家集に『大弐高遠集』があり,
花山法皇や公任,宮廷女房との贈答歌はじめ
屏風歌,
月次歌,
『長恨歌』や『上陽白髪人』の詩句を題にした歌,
大宰府往復の折の長歌など,
多種多様な歌が収められている。
菊の宴の折,
10人の女房達が次々と詠みかけたのに対し,
即座に各々に返歌するなど
非凡な歌才を持つ風流士であった。
《朝日日本歴史人物事典より》






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すがわらのすけあき

2015-09-20 23:28:35 | 中古三十六歌仙
中古三十六歌仙のひとり

菅原輔昭
すがわらのすけあき
平安時代中期の歌人

父は菅原文時で菅原道真の孫
父 文時フミトキ(899~981))
弟 元真(923-1008)
父と弟の生没年はわかるが本人は不明

まだしらぬ古郷人フルサトビトは
けふまでに
来こむとたのめし
我を待つらむ  (新古909)



用事のない日曜日
書かねばと思いつつ日を過ぐる
書きあぐねていた手紙を三通書いた
手紙はタイミングが重要
とは
知っている
知っているが書けない
書きたくない
あと二通残っているので
封筒だけ書いておいた

手紙に限らず
やらねばならぬ のだが
出来ない したくない

着物もおっくう
出かけるのもおっくう
起きるのも 面倒かも
まあ
眠るだけ眠ったら
あとは起きようか

写真は昨日の昼食
出かければ楽しいことがある




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藤田美術館の至宝

2015-09-19 22:47:19 | 美術館・博物館
久しぶりの日比谷
帝国ホテルに用事あり
宝塚の真ん前の
Cafe&Meal MUJI 日比谷店にて昼食
森金さんにご馳走になった

お腹を満たしタクシーで
東京ミッドタウンへ

サントリー美術館の展覧会
藤田美術館の至宝「国宝曜変天目と日本の美」
27年9月27日まで

大亀香合と曜変天目
紫式部日記絵詞
有名どころが拝見出来る

法隆寺五重塔伝来塑像
千体聖観音菩薩立像
法隆寺金堂天蓋付属金銅透彫幡残闕
これも見るべきと先生に伺った

帰りはサカチカさんに
紅茶とアップルパイをご馳走になった

天気も良いし
あれもこれもご馳走になり
いい一日だった





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そたん

2015-09-18 23:04:09 | 中古三十六歌仙
中古三十六歌仙の一人
曽禰 好忠
そね の よしただ

生没年不詳
平安時代中期の歌人。
出自については未詳。
官位は六位・丹後掾。
長く丹後掾を務めたことから
曾丹後(そたんご)とも
曾丹(そたん)とも称された。

小倉百人一首 46番
由良の門を
渡る舟人
梶を絶え 
行方も知らぬ 
恋の通かな



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生涯の友人

2015-09-17 23:57:24 | 村雨庵 稽古 
秋雨や庭木植ゑつく土の色 芥川龍之介


芥川 龍之介
1892年(明治25年)3月1日 - 1927年(昭和2年)7月24日
龍之介の名前は、
彼が辰年・辰月・辰日・辰の刻に生まれたことに
由来すると言われているが、さだかでないらしい


木曜稽古の今日も雨
よく続くものだ
今日は午後からおでし様のおでまし
アイテラ氏と樺ちゃんと鶴仙人
4時ころには来月から入門予定の
15歳のさとり姫が到着
まだ見学
お菓子を食べ
お茶を飲むだけだ
二人の男性は目を細めて
孫を見るかのように
ほのぼのした面もちである

茶の湯は年齢も学歴も環境も関係なく
一緒の道場で稽古ができる
士農工商の差別のあった時代でさえ
茶室の中は
平等である事をめざした

茶の社中は
今は教え、教わる立場の違いがあっても
やがては同じように興味のある話が
ツウーといえば
カーと話しができるように
同じ趣味の話の通じる 
生涯の友
そういう社中をめざそう

今日は母に
朝の5時過ぎに「お腹がすいた」と起こされた
夜10時半ころ稽古が終わり母の様子を見ると
パッチリ目を開いている
今日は元気ですねという私に
「そう、いつも元気よ」
寝たきりの90歳の老人だが
気分は明るい様子
安心した





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おもい草

2015-09-16 23:28:43 | 村雨庵 稽古 
村雨庵水曜稽古
先週は大雨で稽古をお休みの人が多かったが
今日は皆さまのお顔が揃った
二週間ぶりの稽古
間が空くと
小さなことを忘れていたり
難しい点前だと
思ったよりできない事がある
「なんだか調子が整わない」
とのこと
よくある事だ

花入に
大毛蓼オオケタデと
糸薄イトススキ
それと
紫色の植物は 南蛮ナンバンキセル

南蛮煙管はハマウツボ科
原産は日本
ススキやみょうがに寄生する
一年草だ

南蛮煙管は別名おもい草ともいい
古くから歌にも詠まれた

『万葉集』 
道の辺の
尾花が下の思ひ草
今さらさらに
何をか思はむ


道端のススキの下に南蛮煙管の花が咲いている
おもい草という名の通り
恋しい人を想い
悩んでいるかのようだが
ああ私もそうなのだ
同じようにあの人を想い
悩ましい日を送っているのだ
いやいやもう今更なにをいよう
あきらめると決めたのに
そう あきらめよう あきらめないと


平安時代の和泉式部もおもい草を詠っている

野辺みれば
尾花がもとの思ひ草
かれゆく冬に
なりぞしにける (新古624)

秋の草花の咲き乱れる野原
すすきもわずかな風に揺れている
足元を見れば紫のおもい草が咲いている
なんと切ないことよ
このように美しい秋の花々も
やがて枯れはてて
冷たい冬になってしまうのね
私の想う恋も
いつかは終わってしまうのかしら
いえ 私の恋は違う
いつまでも続くのよ
 
なんてね
解釈は私の自由だ



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