村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

掬水月在手

2020-09-30 23:33:12 | 村雨庵 稽古 

今日は水曜稽古
掛物は一行物にした
掬水月在手 
 水を掬キクすれば月、手にあり
対句は
弄花香満衣
 花を弄ロウずれば香り衣に満つ
唐の詩人、
『于良史ウリョウシ「春山夜月」』

写真は
八月
十五夜
 の題詠の短冊
ひと夜には
老いともな らし
名にしおふ
月のさかりを
見つつ明さん

十五夜の夜なら私もだいぶ
老いたらしいが
名にしおふ
かの有名な
月のさかりの満月を
一晩中ながめて
明かそうよ

とでもよもうか
旧暦八月十五日は
中秋の名月
新暦では
十月一日
明日だが さて
天気は如何

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遍昭ヘンジョウ

2020-09-29 22:31:35 | 和歌と歌人

名にめでて
折れるばかりぞ
女郎花オミナエシ
我おちにきと
人にかたるな
『古今集・巻四・秋歌上・226』
 和歌・歌人44
 遍昭ヘンジョウ

おまえの名に魅せられて、
ちょっと手折っただけなのだ。
女郎花よ。
私が女色に堕落したなどと
人に語ってはならないぞ。
詞書きには
女郎花を折ろうとして
落馬した時の作とある

遍昭ヘンジョウ
816~890
75歳
俗名は良岑宗貞ヨシムネノムネサダ
桓武天皇の皇孫
六歌仙のひとり
古今集仮名序に
「歌のさまは得たれども、まこと少し。
たとへば、絵にかける女を見て、
いたづらに心を動かすがごとし」
と評される

僧正遍昭は遍照とも書くようだ

仁明天皇の蔵人から、
承和12年(845年)従五位下・左兵衛佐、
承和13年(846年)左近衛少将兼備前介を経て、
嘉祥2年(849年)に蔵人頭に任ぜられる。
嘉祥3年(850年)正月に従五位上に昇叙されるが、
同年3月に寵遇を受けた仁明天皇の崩御により出家する。
最終官位は左近衛少将従五位上。

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わびぬれば

2020-09-28 22:42:15 | 紫廼茶話会

 小野小町
わびぬれば
身をうき草の
根を絶えて
誘う水あらば
いなむとぞ思ふ

わびぬれば=想いわずらい悩む

小町と言うと
七小町ナナコマチという
小野小町を題にした
七つの謡曲があるらしい
まだひとつもお稽古してないが
いつか出来るだろうか
関寺小町
鸚鵡小町
卒都婆小町
通小町
草子洗小町
雨乞小町(高安小町)
清水小町

今日は紫兎先生のお茶のお稽古
想望庵様と
四ヶ伝と各服点のお稽古

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白珪尚可磨

2020-09-27 23:20:56 | 茶の事

今日はアイさんのお宅へ
アイさんは今年86歳
宗栄先生が亡くなるまで
一緒にお稽古していた
一度か二度お宅に伺ったことはあるが
十何年か振り
迷わないと思っていたのだが
曲がる道を間違えて
しまった

たまに
どうしてるのとお互い電話して
一時間の長電話をする
月に一度だけれど
おうちでお茶のお稽古をしてるとのことで
今日 遊びに行くことにした
四畳半の茶室では濃茶点前
隣の洋間には点茶盤に瓶掛に銀瓶
各自茶箱を持参して
月の点前をするのだそうだ
皆さんそれぞれ立派な蒔絵の茶箱
お一人は桐に木目込みで
手毬の文様を入れたもの
好みを注文したそうだ
初めて見た
いつもは五名集まってお稽古してる
メンバーは
もと教師のTさん
歯医者の先生
不白流のSさん
九十歳の方は今日はお休み
アイさん入れて五名
いつも
点前の本を見て研究しながら
今出来ることを
楽しみながらしているのと
大きな声でお喋りしてる
平均年齢は物凄く高いらしい
飾り気のなく明るい雰囲気
活気がある
暫く会ってないので
アイさんが心配でもあったのだが
しあわせなアイさんと
暖かいお友達を見て
私自身が元気になった

写真はアイさんの掛物
白珪尚可磨ハッケイナオミガクベシ
白珪とは白く清らかな玉
完全無欠な玉をも
なお磨き続けるべし
終わりなく
磨き続ける
これでいいと
止めないこと
 
偉いね
中々出来ないもの

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秋のかたみに

2020-09-26 23:04:26 | 紫廼茶話会

かみなつき
しもよの菊の
にをわすは
秋のかたみに
何をおかまし
 抱一

今日は紫兎先生の稽古日
七事式のお稽古
床には
秋草の三幅対が掛かり
お菓子は
金団のこぼれ萩
秋だね

今日の気温は22度
着物には丁度良いと思ったが
茶室では少々蒸し暑かった
何カ月かぶりの着物
九月はひとえ
スムーズに着れるように
着物に帯それに帯締め帯揚げ
小物やらあれこれを
用意をしておいたが
いざ仕上がったら
なんと
帯板と衿芯を忘れてた

雨模様なので草履は雨天用
傘と夏用の雨コートも持参
お茶の懐紙 袱紗 替足袋
お昼のお弁当
それに謡本とボイスレコーダー
飲物と消毒アルコールと
タオル
荷物は自然と増える

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今日は原宿

2020-09-25 23:47:36 | 能・謡

今日は
小雨降る原宿
お謡のお稽古
まだ「天鼓」が終わっていない
相変わらず私には
難しい
ただただ必死で
先生の真似をするだけ
今日はまあまあの低い声がでた感じ
この調子で

頑張ろう

写真は旧原宿駅の裏側
いずれ取り壊されるらしい

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今宵誰れ

2020-09-24 22:43:38 | 村雨庵 稽古 

今日は木曜稽古
掛物は
香川景樹の懐紙

秋日同詠関屋月
     和歌
    平景樹
今宵誰れコヨヒタレ 
不破山フハヤマ越えて
板庇イタヒサシ
荒れし関屋の
月を見るらむ

昔から持っていたもので
何度も秋になると掛けている
ブログにも何度もあげた
この歌は
藤原良経の下記の歌を知った上での歌だろう
人住まぬ 
不破の関屋の 
板廂 
荒れにし後は
ただ秋の風 
『新古今和歌集』             
        
香川景樹カガワカゲキ
1768~ 1843
江戸時代後期の歌人。
号は桂園ケイエン・東塢亭トウウテイ・梅月堂・
観鶩亭カンボクテイ・臨淵社・万水楼・一月楼。

景樹は自身の号から
桂園派という和歌の流派を率いて
晩年には門弟千人を数えたという
古今和歌集を尊重し
古今風の歌を詠んだというから
新古今の歌も周知のことだったろう

写真は
寄付のかけもの

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小野小町

2020-09-23 22:49:27 | 和歌と歌人

色みえで
移ろふものは
世の中の
人の心の
花にぞありける
『古今集・巻一五・797』
 和歌・歌人43
 小野小町オノノコマチ

小野小町オノノコマチ
生没年未詳
文屋康秀,僧正遍昭との間に
贈答歌があり、
仁明、文徳、清和朝(833-876)のころ、
後宮に仕えたと考えられる。
古今集仮名序に貫之は
「あわれなるやうにて、
つよからず。
いはば、よき女の
悩めるところあるに似たり」
と評されてる。


今日は病院へ検診
左膝の手術から一年経った
11:30の予約だが
レントゲンを撮るので10:30に行って待っていたが
整形外科は混んでる
番号をよばれたのは1時すぎ
家には2時頃ついた
お腹が空いた
病院はほんと疲れる

写真は以前のもの
高輪ゲートウェイにいるロボット

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喜撰法師キセンホウシ

2020-09-22 21:57:53 | 和歌と歌人

わが庵は都の辰巳しかぞ住む
世をうぢ山と
人はいふなり
『古今集・巻一八・983』
 和歌・歌人43
 喜撰法師キセンホウシ

私は都の東南に草庵を構え、
心安らかに暮らしている。
だが、
この世を辛いと嘆く世人は
ここを憂ウい宇治山と言うそうだ。

喜撰法師キセンホウシ
生没年未詳
宇治山に隠棲していたことは確かだが、
様々な伝説がつけ加えられ、
役行者エンノギョウジャ系統の道術士
という説まであるが、一切不明。
六歌仙の一人。
古今集の仮名序に
「宇治山の僧喜撰は、
言葉かすかにして、
はじめ終わり確かならず、
いわば、秋の月を見るに、
暁の雲にあへるがごとし」と紀貫之評す

金曜日はお謡なのに
たいしてお稽古してない
前回ひどかったので
ちゃんとお稽古しないと
明日と明後日に
少し頑張ろう

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今日は川崎

2020-09-21 22:19:27 | 能・謡

今日は川崎
初めて川崎能楽堂へ

三時半開場
四時開演
狂言は「悪坊」
能は「女郎花」
駅からわりと近い
ロビーが狭い
客席数がとても少ない
その上
コロナ対策で
両隣の席には
ソーシャルディスタンスで
座ってはいけないと
左右が空いているから
荷物も置けるし
ゆったりして 気分は良い
券はさいわい
小波さんが譲ってくれた
席は
脇正面の一番前
舞台が近い
真向こうに
地謡で先生が座ってらして
もし目が合ったら
恥ずかしい
居眠りして見られたら
なお恥ずかしい
必死で眠気を耐えたのに
結局
途中で舟を漕いでしまった
あーぁぁ

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今日は銀座

2020-09-20 23:54:00 | 食事会

今日は銀座

従姉のkeikoちゃんとは
電話はよくするが
1月に会ったきり
秋のお彼岸のお墓参りをやめたので
代わりに食事に行くことにした
有楽町で待ち合わせ
写真は
コリドー街のお蕎麦屋
てくてく
歩いて
結局銀座三越のレストラン街へ
スペイン料理屋でランチ
二人で142歳としては
たっぷりだった

前菜が五種類
そのあと
キノコのアヒージョにフランスパン
好みのパエリアを選び
そのあと
デザートのシャーベットと
好みの飲物
これで2,500円
ゆったりした席で
時間もゆっくりできた
塩分強めなのは
お酒類があったら丁度よいかも

 

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藤原良房フジワラノヨシフサ

2020-09-19 22:33:25 | 和歌と歌人

年ふれば
よはひは老いぬ
しかはあれど
花をし見れば
物思いもなし
『古今集・巻一・春歌上52』
 和歌・歌人42
 藤原良房フジワラノヨシフサ

長い年月を経たので、
歳老いてしまった。
しかしながら、
美しい桜の花を見ているので、
老いの嘆きも何もない。

詞書きは
「染殿后のお前に、
 花瓶に桜の花を
 ささせ給へるを
 見て読める」

染殿后=

藤原良房の娘の明子アキラケイコのこと

藤原良房フジワラノヨシフサ
804-872
69歳
藤原冬嗣の次男
826蔵人、834参議
右大将、
大納言、右大臣等を経て
856従一位太政大臣、
承和の変を策謀し、
仁明天皇の后である
妹の順子の産んだ
道康親王(文徳帝)を皇太子に立て、
娘の明子アキラケイコを妃とし、
その間に生まれた惟仁親王(清和帝)が
即位するに及んで、
860摂政となり
藤原北家隆盛の基礎を固め、
以後の摂関政治の緒を開いた。
忠仁公、染殿大臣、白河殿ともよばれる。
古今集に一首入集。

今日は袋物教室
数寄屋袋を作った
みんな上手だ
先生はサカチカさん
生徒さんは四名
私は
数寄屋袋は面倒なので
作りたくない
短歌を12首詠んで
手紙を三通書いた

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今や暮れぬと

2020-09-18 22:38:22 | お勉強

鷹の目も
今や暮れぬと
鳴く鶉
 芭蕉

日が暮れようとしている。
くれなずむ中に急に
ウズラの声が聞こえてきた。
そうか、夕暮で
もはや鷹の目もきかないと
安んじてウズラが
藪から出てきたのであろう。
ウズラは鷹などの猛禽類の
よい餌食である。
暮色の迫る静寂の中の一瞬を捕らえた句。
(芭蕉発句全集ヨリ)
 
今日は
お弟子様に誘われていた
横浜の朝日カルチャーへ
前回は発熱で欠席
今回初めての教室だった
居眠りせずに
真面目に講義を聞いたとしても
はい終了と
椅子から立ち上がったら
何食べようかなんて
もうそのあとのことを
考えてる
勉強しても
全ては頭に入らない
ひとつでも呑み込むものがあれば
それで良しとしよう
無理せず
楽しく
ゆるうく行こうじゃあないの

写真は白の芙蓉
美しい
もう最後の花かも知れない

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茶を飲めばさわやか

2020-09-17 22:46:10 | 村雨庵 稽古 

今日は木曜稽古
掛け軸は和歌
その文字は美しく
料紙は竹とその葉
胡粉で書いてあるみたい
軸は染付で謝礼ている
表装も美しい

うえし竹を
友とかたらひ
茶を飲めば
さわやかにして
秋かぜすぎぬ

筆者は
明治生まれの国文学者
吉澤義則ヨシザワヨシノリ

吉澤 義則ヨシザワヨシノリは
明治9年生まれ
昭和29年
78歳没
日本の国語学者、国文学者、歌人。
名古屋市生まれ。
東京帝国大学国文科卒業。
同助手、広島高等師範学校教授、
1908年京都帝国大学助教授、
1918年文学博士号を授与され、
1919年教授、
1936年定年退官。
京都帝国大学名誉教授。
『源氏物語』を研究、学者として

初めてその現代語訳を行い、
谷崎潤一郎もこれを参考にした。
短歌、書に多数の著作がある。
1930年歌誌「ハハキギ」主宰。
(ウイキペディアヨリ)

最近お習字をみんなで習ってるので
掛け軸の見方が変わった
じっくり文字を見る
本気で文字を読もうとする
いい傾向
趣味が同じ
共感出来て嬉しい

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蝶もなめるや菊の露

2020-09-16 23:14:52 | 村雨庵 稽古 

秋を経て蝶もなめるや菊の露
芭蕉

 貞亨5年秋。『笈日記』
 中国にある「菊水」伝説では、
長江の上流南陽県甘谷では
その上流に菊が群生していて
その露が川に流れ出し、
その水を飲んでいるので
人々が長命であるという。
 春に生まれ菊の盛りの秋の
いまも飛んでいる蝶は、
この菊の露を飲んで長命を保っているのであろうか。
(芭蕉db菊花の蝶ヨリ)
 

今日は水曜稽古
八名のお弟子様が
入れ違いに出入りする
支度をして点前をして
各二時間から三時間
古志ちゃんは仕事の関係で
午後からのお稽古
お淑やかな先輩達は
午前中で帰ってしまうので
このところずっとすれ違いで
会えずに淋しいと
言っていた
蜜になるので同じ時間には
二人しかお稽古できず
すれ違いで
当然会えなくなるお弟子様も出てくる
いつまで続くかわからないが
暫くはこのまま
稽古を続けるしかないだろう
継続はちから
いつまでもお茶が出来るように
菊水をのんで長生きしよう


写真は菊の絵

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