村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

影ぞ待たるる

2017-11-30 02:26:07 | 村雨庵 稽古 
旅寝する草の枕に霜さえて
有明の月の影ぞ待たるる  西行

西行は
新古今和歌集を代表する
平安末期の大歌人。
俗名は佐藤義清ノリキヨと言い、
鳥羽上皇の警護を担当する
エリート武士
集団・北面の武士の一人だった


今日は水曜稽古
椿は
太神楽にあけぼのと
本白玉などが咲き始めた
エアコンをいれなくとも平気
炉の炭だけでぬくぬくと暖かいが
明日は寒いらしい
寒暖の差が激しくなると
おのが体調がついて行けず
体が重く
何となくつらいものだ
冷えないように
風邪をひかないように
しよう



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冬ぞ 冬こそ

2017-11-28 23:04:46 | 紫廼茶話会
  源宗于ミナモトノムネユキ
山ざとは
冬ぞさびしさまさりける
人めも草も
かれぬと思へば

  源実朝ミナモトノサネトモ
山里は
冬こそことにわびしけれ
雪ふみ分けて
とふ人もなし

今日は紫兎先生のお稽古
雪花の画賛が掛かる
棗は時代
雪輪の文様
白磁の雪輪の蓋置

寒波がやってきて
北の山はもう雪だそう



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松のこゑのみ聞きなれて

2017-11-27 23:53:45 | 短歌・俳句の事
山家
山里は
松のこゑのみ聞きなれて
風ふかぬ日は
さびしかりけり
       蓮月

【大田垣蓮月】オオタガキレンゲツ
[1791~1875]
江戸後期の女流歌人。
京都の人。
名は誠(のぶ)。
夫の没後、尼となり、法名蓮月を名乗る。
陶器を作り、
自詠の歌を書いて
生活の資としたという。
歌集「海人(あま)の刈藻」がある。蓮月尼。


今日は○○研究会
床の間には蓮月の短冊が掛かっている
亡くなられたS先生は
蓮月がお好きで
お茶碗も掛け軸も
いくつもお持ちだった
そのせいか
蓮月のことはとても身近に感じるが
蓮月の茶碗を私は持っていない
ただどこかに短冊があったはず
どこにあるか覚えていないから
今度探してみよう



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風寒し

2017-11-26 23:58:11 | Weblog
風寒し破れ障子の神無月  宗鑑

宗鑑は
【山崎宗鑑】ヤマザキソウカン
室町後期の連歌師・俳人。
俳諧撰集の先駆的な位置を占める
「新撰犬筑波集」「誹諧連歌抄」の撰者。
後世,荒木田守武とともに
俳諧の祖と仰がれた。
1539年以後,八〇歳前後で没。
(三省堂大辞林ヨリ)

今日は日曜日
休養日
外には出かけず
ただ
葉書を四枚書いて
明日 投函
特に何もせず
寝てばかり
ちょっと飽きた



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柿ひとつ

2017-11-25 23:11:05 | 紫廼茶話会
秋さびて霜に落けり柿一つ 漱石


江月宗玩の一行が掛かっている
今日は紫兎先生の七事式のお稽古

且座
貴人清次濃茶付花月
平花月

写真のお菓子は
見たまま「柿」だが
本物の柿の蔕がのっている
一緒にお稽古している松風庵様は
食べられないから当然残した蔕を
皆さんから貰っていた
大福に乗せてみたらどうか
それも面白い



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石蕗ツワブキ

2017-11-24 23:20:44 | 村雨庵 稽古 
いくたびか
時雨の雨のかかりたる
石蕗ツワブキの花も
つひに終りぬ
    斎藤茂吉


・葉は蕗(ふき)に似ている。
 名前は”つや”のある葉から
 ”つやぶき”。
 それが変化して
 「つわぶき」になった。
・きれいな黄色の花。


昨日木曜日は祭日で
お茶のお稽古はお休みしたので
今日の金曜日もお稽古

午後四時から
お稽古することにした
稽古に来たのは四名
サカチカさんと越ちゃんと
森金さんと七ちゃん
外は寒かったが
茶室は
ほのぼのと暖かい



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茶会のあと出光美術館

2017-11-23 23:12:45 | 茶事 茶会 
けっこう雨が降っているので
裾を上げ雨コートを来て
出かける
現地に11時

今日は茶会だ
濃茶席は
大徳寺169世の天佑の一行
花入胡銅龍耳
香合オランダ
茶入は古瀨戸
遠州の歌銘
茶杓は玄々斎
茶碗は高麗
水指は古萩

薄茶席は
住吉詣の画
瓢の花入に錦木と磯菊
唐物独楽香合
御園棚に
鳳凰の蒔絵がある手桶水指
寒雉の釜
古九谷の薄器
鵬雲斎の茶杓
了入の赤楽に
替は真葛
その後点心
小寄せの茶会ゆえ
そう待たずに回ることが出来ストレス無く
茶会を堪能した

終わると午後一時少し過ぎた
まだ帰るには早い
出光美術館へ行こうと決めて
想望庵様と待喜庵様と三人で向かう
展覧会は書の流儀Ⅱ
石山切
後陽成天皇
筑後切
近衛信伊などが
一点ずつでなく
複数展示されているのに満足
12月17日迄なので
又是非来よう




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冬日に時雨を詠むやまと歌

2017-11-23 01:50:19 | 村雨庵 稽古 
冬日詠時雨
    和歌
 長門介平景樹
大空は吹きのみ払う山風に
曇りかねてや
降フルしぐれかな


懐紙の後ろから三文字
は万葉仮名の約束だ
三文字目は「戻る」とある
その文字は
初見では正しく読めず
調べたところ
万葉仮名での読みは「れ」
それでこそ意味が通ずる


今日は朝早く
九時半頃から生徒様がみえる
その時はまだ
雨はふっていなかったのに
やがて雨が降り出した
掛け物は
ちょうど時雨を詠む
香川景樹の懐紙

香川景樹とは
江戸後期の歌人。
桂園派の祖。
鳥取生。
名は純徳、のち景樹、
通称を銀之助・貞十郎、
号は桂園・東樢亭。
伊藤仁斎門下。
鷹司家・西洞院家に仕える。
香川黄中の養子となり京都歌壇を風靡した。
のち江戸・伊勢・尾張を廻り、
門人は千余人を数え、
永く明治・大正の世にまで門流を引いた。
天保14年(1843)歿、76才。
(美術人名辞典ヨリ)



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日もすがら

2017-11-21 23:08:03 | 紫廼茶話会
日もすがら
夜すがら落ちし
公孫樹葉は
こがらし吹きて
ここにたまりぬ
茂吉


紫兎先生の茶の稽古だ
今日は奥伝
寄付は横山清輝の画
本席は宙宝の一行
茶味に満ちた時間を堪能すれば
実際 
疲れが取れる

床には葉茶壷が飾ってあり
有名な芭蕉の俳句を思い出す

口切に境の庭ぞなつかしき
芭蕉



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小春日

2017-11-21 01:09:24 | Weblog
小春日のけふも暮れけり古障子
龍之介

大辞林 第三版の解説によると
こはる【小春】
陰暦10月の異名。
暖かな春のような日和ひよりが続くのでいう。
小こ6月。
[季] 冬。


昨日今日はわりと暖かい
久しぶりにいつもの病院へ行って
血液検査とインフルエンザの注射をして
逆流性食道炎の薬をもらう
その後は区役所へ
色々必要な書類を取る
こういうことも
生きて行くには必要なのだが
実際とても疲れる
帰ったら何もせず
しばし眠った



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八つ手の花

2017-11-20 02:48:18 | 植物・茶花
塀の上の八つ手の花の青白く
光つめたき冬さりにけり
千樫

古泉 千樫
コウズミ チカシ
[1886~1927]歌人。
千葉の生まれ。
本名、幾太郎。
伊藤左千夫に師事し、
「アララギ」同人として活躍。
のち「日光」に参加。
歌集「川のほとり」「青牛集」など。
(デジタル大辞泉の解説)

写真は八つ手の花
開花時期は、
11/ 5 ~ 12/10頃。
・日陰でもよく育つ。
・掌状に7~11裂する葉を
「手」に見立てた。  
実際には7裂または9裂
するものが多いようだ。 
「八」は、”数が多い”という
意味からの命名。

・別名
 「天狗の羽団扇」
 (てんぐのはうちわ)。
 でかい葉っぱに、
 魔物を追い払う力があると
 考えられてこの別名がついた。
(季節の花300ヨリ)



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時雨るるや

2017-11-19 01:35:27 | Weblog
時雨るるや泥猫眠る経の上 漱石

外には強い風が吹いているらしく
風の音が聞こえる
まだ雨も降っているのだろうか
今日は1度も外へ出ず
ずっとテレビを見てゴロゴロ
していた


写真は五島美術館で撮った
白玉椿


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五島美術館秋の茶の友茶会

2017-11-18 00:57:49 | 茶事 茶会 
五島美術館の茶の友の茶会
年に2回
春と秋にある
今日は
何時に行くと決めていないので
すっかり寝坊してしまい
茶会の受付に着いたのは12時半
ちょっとのんびりし過ぎた
番号は160
点心を済ませ講堂で
スライド解説を待っている
案外すいてゆったりできるが
途中で番号を呼ばれてしまい
解説を最後まで聞けなかった
解説は1時で最後だから
やはりもう少し早く来なければと
反省

上野毛駅を出て五島美術館へ向かう
環八を渡る横断歩道の
向こう側で笑って
着物の女性が手を振っている
私にかな
茶会を縞様と同じ日にしたので
ひょっとしたら縞さんかしらと
ヒラヒラと手を振ったが
縞様とは違うようだ
他の人だったかも
だんだん近くになるほど
人違いかも
あんなに大げさに手を振って
間違いとは恥ずかしいではないか
と近づくと
なんと知り合いのギターさん
2015の9月迄ご一緒にお稽古していたが
お病気で来られなくなり
昨年一度果物を送られお返しをしたきり
何度か電話を掛け
呼び出しはするが出ない
頂いた楊枝を見るたび
どうしているかしらと思っていたのだ


そのギターさんが笑っている
横断歩道を渡りきり
近づくと
元気そうだ
なんと今日始めてお茶会に出て来たとのこと
もう少しですれ違って
会えなかったかも知れなかった
お互い元気でお茶会に来れて
ホントに良かった
茶会へ出掛けると
懐かしい友人に会えるのだ
良かった
環八をビュンビュンと車が走って行く
その道路を後ろにしての
立ち話しの最中に
泪が出た
嬉し泪という名の涙だ



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『猩々』は海中から来たる

2017-11-17 04:03:35 | 能・謡
今日はお謡
お稽古しているのは
『猩々』

物語は
そのむかし、
揚子江の金山キンザンに、
高風コウフウというとても
親孝行者の男が住んでいた。
夢のお告げのとおりに
市場で酒を売るとたいそう儲かった。
毎日必ず店に来る不思議な客がいた。
いくら飲んでも変わらず、
全く酒に酔う様子がない。
不思議に思い名前を尋ねると、
自分は猩々と言う
海中に住む者だと答えて
立ち去る。

美しい月夜の晩、
川辺で酒を用意し猩々を待っていると、
水中の波間より猩々が現れる。
酒を酌交わし、
舞を舞踊るうち、
猩々は高風の徳を褒め、
泉のように尽きる事のない酒壷を与えて
帰って行ったという。

もう8年ほど前
友人が還暦の時に
久隅守景の猩々の画を
寄付に掛けていた
壺を抱えてお酒を沢山飲み
赤い髪の毛をしている
それが
海に住むという
霊獣だったとはね
稽古は大変だが
謡の物語もその言葉も
とても面白く魅力的だ


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初しぐれ

2017-11-16 02:01:37 | 村雨庵 稽古 
旅人と我名よばれん初しぐれ  芭蕉

水曜稽古が終わり外へ
木戸を閉めに行くと
自転車で稽古に来た森金さんが
「雨が降っていたようですよ
自転車が濡れてますから」
と言いながら
颯爽と走り去った
そういえば
今は降ってはいないが
地面は濡れている


今日のお菓子は
羊羹と浮島の竿もの
銘は「時雨」

時雨は
しぐれ
又はじうとよむ

晩秋から初冬にかけて
晴れや曇りを繰り返す空模様の時、
降ってはすぐ止むような雨。
通り雨。
京都の北山しぐれが有名
(とっさの日本語便利帳の解説)

陰暦の10月を時雨月とも言うからか
時雨は冬の季語だとか
準備もないままで心許ないが
もう
冬なのだ



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