村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

茶杓の本

2010-10-31 23:00:56 | 茶の事
日曜日 新宿へ出かける
小田急百貨店の中を通り抜けた
買い物客の多い事 賑やかさを見ると安心する 
時間も無いので茶道具へ行って必要なものだけ買った
それと本を一冊
積み重なっている本の山を見ると買う事にも躊躇するが
今日は荷物が軽いので買った
近代の茶杓―数寄者たちの優美な手すさび
池田 瓢阿著

茶杓は重要だ
欲しくともそうそう巡り合えないし
あっても余りにも高価だったりする
かつて正札会で自分では買えない値段だったが
どこかへ行ってしまうのも惜しいので
友人に勧めて買ってもらった
数寄者の茶杓などはそうそう手に入らない
わたくしめは分相応に
その茶杓の本をよく読もう



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永夜清宵何所為エイヤノセイショウナンノナストコロゾ

2010-10-30 23:09:39 | 茶の事
江月照松風吹 
永夜清宵何所為

コウゲツテラシショウフウ吹く
エイヤのセイショウナンノナストコロゾ

大徳寺瑞峰院 桂堂紹昌筆

今日は台風が来るとかで
雨草履に雨コート
もし風雨がひどく着物が濡れても
おしげのない着物で行ったが
あんがい風も大した事なく
雨も大丈夫
おしげなく着た着物は
干してからまた畳んで箪笥へ戻すはず

今日の稽古は茶通箱 
菓子は一つ
会員のおひとりが
茶通箱の菓子は二つではないか
とおっしゃる方もおられたが
 菓子は一つ

松籟庵様と11月3日に小さな茶会をする
二人とも寅年の還暦
二人で道具を出し合い席主になる
点前や水屋は季の茶話会の方々に手伝ってもらう事とした
茶会もすぐそこまで迫っているが
未定の道具もいくつかあり
帰りに確認し早く決めないと間に合わない

軸は慈雲
花入は竹一重切 円能斉
でも香合が決まらず
桃山の織部などあればね
と夢のような事を互いに言うが
軸は早くから決めたが
花入と香合は決まらなかった
結局染付が欲しいですねという松籟庵様のおことばで
真清水蔵六の祥瑞写しに決めた
他は細かい事 
水屋の道具の分担
数茶碗は近いので松籟庵様にお願いし
私めはその香合と花入、茶杓ふたつ茶碗が濃茶茶碗を一つと薄茶茶碗
茶入に曲げの建水とあと高取の水指
ほかに水屋の茶筅柄杓も持つ
これらを紙袋に入れて
手で持って行くのだが
果たして大丈夫だろうか
少々心配である



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野分の前日

2010-10-29 23:38:50 | 茶の事
今日は出かける用事がない金曜日
寝坊して、昼寝してゴロゴロしていた

明日は某所へ稽古に出かける
点前は茶通箱と中置の初炭と茶入荘を予定しているが
台風14号が紀伊半島から東日本沿岸にかなり接近、
または上陸する恐れがあるとの予報
出かけない方が良いでしょうなどとテレビでも言うが
そうもいかない事もある
明日はどうしてでも出かけないと・・・

釣鐘のうなる許りに野分かな 夏目漱石


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柴の戸

2010-10-28 23:42:28 | 村雨庵 稽古 
今頃の秋の銘に
柴の戸
というのがある
意味は柴で作った戸がついている粗末な家
また松の戸
という言葉もある
これまた山の松で出来た戸の山奥の粗末な家という意味らしい
わが家もまた
柴にも松にも負けない粗末な木戸のほんとに粗末な家だが
この木戸をガラガラと音をたてて開けないと
わが地所には入れない


きのうの稽古日の午後だった
ピンポンとベルが鳴り行ってみると
さかちかさんが外で立って木戸が開かないという
どうしたのだろうか 一緒にその戸を動かしたが動かない
戸がレールから外れてしまって押してもひいても駄目なのだ 
とりあえず家に入らないといけないから
いつもと反対側をやっと開けて
さかちかさんは入った 
小まめに木戸を動かしたり持ちあげたりして
なんとかもとに戻そうとしたが無理
その後も生徒が来る度に私が木戸の開けるのを手伝い
あれこれジタバタ動かしてみた
どうやら二枚の内右の一枚の戸車が外れてしまったのだ
レールの真ん中に乗っていないから
もう一枚も押されて外れてしまい 
結果この戸が動かない
全部外してみるかと試したが 
とてもとても びくともしない
夜には男手の設計担当の清秀庵さんも
修繕部のアイテラ氏も来るから後でなおしてもらおうと 
簡単に考えていたところが
時雨の降る夜とて足元も良く見えず
アイテラ氏と私めの二人が木戸にへばり付き全力で奮闘した
結局 駄目だ
半分だけ開けたままにしても
皆の帰った後にはどうしても木戸を閉めなければならない
外れた戸のままだが漸くカギを閉めた

風炉の最後の稽古日
今日も寒い日だが
早くも朝の八時にはアイさんが
木戸の外から戸が開かないと訴える
雨で湿り膨れた木戸は
戸車が外れ戸も動かない
ギシギシと動かして40センチほどなんとか開け
アイさんに入ってもらった

考えあぐねた最後に
そうだ力持ちのアブ殿に頼んで見よう
エストさんにその旨お願いしたところ
昼に いとも簡単そうにアブ殿がなおしてくれた
「なおったけどぉ」
と 木戸の外から携帯で知らせてくれたので
実際の現場はひとつも見ていない 
どうやったかは何も知らない
力持ちでも何かしら技を使ったらしいが・・・

なおれば一転 
出入りに不自由もないし 気分的にも爽快
今日もいつもと同じ普通の日

そうなのだ
こうしてトラブルに会い苦難を知り
それが無事に解消してその後に
始めて日頃の平凡なる事の幸いなどを 
あらためて感ずるものなのだ
と大げさにも しみじみと感じ入る
なあに それでも私めの事 すぐに小さな幸せは忘れてしまうはずだ

ともあれ 
アブ殿に感謝 有難う 
御茶一服差し上げたしと言っても 迷惑であろうし
そのうち酒でもご馳走せねば・・・

さてさて 戸の外れた原因はというと
木戸から自転車を中に乗り入れる時誰かが
どんと強く木戸にぶつけたようす
シマッタと思っているだろうが
ぶつかったのが木戸で良かったのではないか
 
まずは一件落着




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隙間風の寒いこと

2010-10-27 23:18:01 | 村雨庵 稽古 
待合に掛けた軸
秋の色に染まり始めた木には色の美しい鳥が一羽
目の回りが白い 目白か
作者は文栄とある
風景は秋である
それが
なんと今日は寒いのだろう
早々とエアコンを暖房にした
それでも窓際に座っていると
障子の隙間から冷たい風が入ってくる
なにしろ今時には珍しいが
家も古いから断熱断冷
などは期待できない
畳も冷たい
もうせんは丁度洗濯屋に行っている最中だから
せめて座布団を出して

今日は
掛軸は一行を
花入は龍泉窯の青磁
現代のものだがもう三十年位は経ってしまった
香合はぐり 唐物
菓子は栗のきんとんと
ピンクの練切で姫菊の銘あるもの
甘ければなお茶が欲しくなる
秋の夜長に互いに茶を点てて濃茶の稽古をするも
見ていて
なかなか 良いものだ




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秋はいと寂しさまさる夕べの空

2010-10-26 23:00:09 | 茶の事
還暦の茶会をむかえ逝ける師の還暦茶事をわが懐かしむ

酒讃むる大伴旅人の赤き面笑みのこぼるる画の軸かけん

還暦はくれないの色使うべき酔い痴れし旅人の赤かる面わ

床の間に小堀宗中の賛のある寿老人の画の掛軸かくる

「寿」を「としながらう」と読みて練切菓子にその字尊ぶ

茶杓には福寿の銘をわが選び自祝の茶会は目出たくあらん

寅年の寅と書きたる薄茶茶碗わが還暦の茶会に相応う

村雨庵

過ぎたことは何でもすっかり忘れてしまうが
短歌に詠めば不思議とその情景が迫りくる

明日と明後日とで風炉の稽古も終わる
愈々なごりだ
だんだんと日が短くなり
何とはなしに
ものさびしくもある

秋はいと
寂しさまさる
夕べの空

小堀遠州書捨文にある
春はかすみ
夏は青葉かくれのほととぎす
秋はいと寂しさまさる夕べの空
冬は雪の暁
いずれも茶の湯の風情ぞかし


などと言っても
昼間はずっと
何かを食べてはゴロゴロと
音がするほど転がって
夜はますみ様と
夕飯を食べに中華屋へ行った
おのおの好きな定食をとる
ますみ様は今日の定食
わたくしめは飲茶定食
お互いに分けあって何種類もを食べ満足
なおも追加で餃子をとった
ひとつ食べてから写真を撮ったから
何となく変だが
三個づづであるから
ちゃんと分けてある
これが平穏である
満腹の帰り道
ウエストさんと会い
大きなシュークリーム頂戴した
すこぶる満腹のはずが家に着くやいなや
これを難なく二人とも腹に入れるとは
まさに
寂しさまさるより
食欲まさるの夕べ なるらし
ウエストさん有難う




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梅山の香合

2010-10-25 23:41:31 | 茶の事
毎日忙しい気がする
今日は予定が二つあったがひとつ追加発生し
茶道具の買い物に出かけた
中村梅山の香合を買った
他にも茶碗とか花入を買った
その大きな袋を
駅のコインロッカーへ入れるが最近は
美術館などのあとから戻るロッカーしか使った事なく
駅のスイカで支払うのは初めて扱う
どうしたか記憶はないが開けようとした扉が開かない
何も入れないうちに
扉をしめてしまったらしい
大きな紙袋を前に
悔しいやら情けないやら
どうしたものかと思ったが
時間もないし
もう一度
結局四百円を二度払った
そうして
午後はやきものの勉強へ
高麗茶碗を勉強したら
ロッカーの事はすっかり忘れた
勉強は悔しさを忘れさすのだ

夜は香道だ
稽古の道具を持たず
お月謝を納める事と
みなが焚いた香を聞くだけにいったような

香の社中で十二月に香席をする
その添釜として松風庵様が薄茶席をもって頂く
また先生が十二月に練り香作り教室をなさるとの事を関係者に連絡する
月に一度とか月に二回とか
あんがい少ないような気がするが
それがいくつもあると
毎日がとっても忙しくなるという事
今日はしみじみわかった


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松茸の土瓶蒸し

2010-10-24 23:58:56 | 懐石・料理
日曜日
今日は料理教室
献立は
海老芋の含め煮と
松茸の土瓶蒸し
小松菜のお浸し
メバルのお造り
それと想望庵さまのリクエストでしんじょを作った
今日の生徒は
ゆりももさんと想望庵さまの二名
でも 
「次は 次は何するの」と
積極的なる想望庵さまのご参加で
すこぶる快調に調理がすすみ
二人だというのに
非常に早く出来あがった

松茸の土瓶蒸し
松茸、鶏ささみ、芝えび、銀杏、三つ葉、酢橘
土瓶に霜降りしたささみ、銀杏、裂いた松茸を入れ本汁を入れる
沸き出したら背ワタを取った生の海老を入れ
出来上がりに三つ葉を入れて蓋をする
チョコの高台にすだちを置く

松茸のお吸い物の美味なること
土瓶蒸しのおチョコで頂くその本汁の味
幸せを味わう笑みがこぼれる

芭蕉にも松茸の句があった
  松茸や知らぬ木の葉のへばり付く

外は
なんとなくうすら寒く
時雨など降り出した

秋も深まりゆく気配
雨の中 お帰りは気をつけて・・・



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満月

2010-10-23 21:21:29 | Weblog
満月
今日は満月だ

まだ夜も早いければ
東の空に月がある

月は銀
月の光は青




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昼寝哉

2010-10-22 23:42:17 | 茶の事
今日は築地へ
このところ
ひとりで行く

うちの町内でも
築地へバスで観光に行くという企画があったが
最近とくに観光客が多い
築地のどこへいくのだろ
またあったら参加してみようか

今日は生身と海老芋を買いに
これが両方とも
重いのなんの
他に大野商店と鳥藤にて買い物
築地市場駅は
外へ出るときは次々と昇りのエスカレーターがある
ところが
帰りに重たい荷物を持ってやっとこさで戻る時には
下りは階段ばかりなのだ
まあ これも運動のひとつと諦めて
左右の荷物を持ちかえる
昼飯にと買った大きなおにぎり
天むすの大きいのと
店の人に勧められた 
たぬきというおにぎりと
二個入り山菜稲荷と
なんと おはぎまで買ったのだ
なにせお腹が空いていたからね
しかし これらがまた重い
ずっしりくる
帰ったらこの昼飯をたらふく食べ 
それから たっぷりと昼寝だ 昼寝
秘かに今日も
おのれを励まし 帰った

ひやひやと壁をふまえて昼寝哉 芭蕉



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山是山 

2010-10-21 23:31:01 | 村雨庵 稽古 
雨の木曜稽古

午後から先日茶事の亭主をしたひいろんさんが見えた
間違えたところもあったが
茶事は楽しかった
また同じ道具組でしてみたい
 と
 まずは安心
 もう二度と茶事などしたくありませえん
 でなくて 良かったよかった
なおも
英会話が堪能なひいろんさんは
すべて英語で茶事をするのも楽しいかもしれない

わたくしめの思いもよらぬアイデアを発表
世間には そういう茶事もあるだろう
うちでも参加できる人は社中に何人もいるにはいるが・・・
残念
わたくしめが参加できないではないか
そっと
アイデアだけ とっておこう

懐石の最後に湯桶と香のものがでる
香鉢は山の絵の四方の志野の台皿
それに築地で買った中川屋の
沢庵、玉葱の酢付、南瓜のたまり漬を盛る
玉葱はシソで赤く染まり
南瓜は緑と黄色
沢庵は自然色のきなり色のもの
この三種を水屋は定石どおりに盛り付けたはず
正客から次客三客と取りまわし段々少なくなってくると
下からの山の絵があらわれる
それをお客は山の紅葉なのではとおもい
その趣向に みなさんで感嘆したそうな
それを聞いて驚いた
こちらは
全然そのような気はなく
備前か信楽か焼きしめをつかうつもりが
山の絵が何となく物語ぽっく見え
前日に出し使った器なのだ

そうかこれに
山の風景を盛るのも楽しいかもしれぬ
春はしば漬けや桜漬けを盛りお花見
冬は白い色のもの
千枚漬けなどが良し 雪景色
初夏は緑を多く盛り付けてもよし
このアイデア一年中つかえそうだ

二度としないかもしれぬ

大した器ではなくとも
器も使いようで楽しめる
考えて発展するのもよいが
あくまでも茶の中での事
ひとりよがりは
ちっとも面白くない

亭主がいて客がいて
丁々発止と茶事の会話もすすむ 
また
能のように
幽玄で
気持ちが通じあい
会話など全くない茶事である とも
必ずや
なんらかの発見と感動がある見つける
だから
茶事は楽しいはず

さあ来月は
よばなしをする予定だが
その道具群を出さねばならぬのかと思うや いなや
山にでも 
籠りたくなる・・・



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岡田華卿 藤原敏行朝臣の図

2010-10-20 23:58:41 | 村雨庵 稽古 
八月七日が立秋だった
その立秋にいにしえの藤原敏行がうたったというのが
秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる(古今和歌集、秋歌上、169)

今日は10月20日 
時雨など降る
少しうら寒かったり
湿気で蒸し暑かったりして 
変な気候である

今日は村雨会の稽古日
かけものは先日の茶事の待合に掛けた歌仙画
藤原敏行の画 作者は岡田華郷だ
近くによると美麗なる公達で衣装も華麗である
茶事に出ていない生徒もおり
しまう前に掛けた
稽古は奥伝や伝物をする
点前も楽しというところか
明日も同じく奥伝

何事も
知らないより知っている方が良い
朝 電話で質問してきたtateさん
今日は稽古日なので
ベルはお菓子屋さんが菓子を届けに来たのだ
また電話下されば良し


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うのめたかのめ

2010-10-19 23:24:37 | 茶の事
今日の昼間は茶の稽古
夜は懐石料理の勉強
帰りは夜中近くになる 
どこも人がたくさんいる
夜中なのに

出かければ
それぞれの場で人に会い
指導を受け一緒に稽古をしたり
料理の作業をしたりする

何十年も仲よしの人も
まだ何回かしか会ってない人も
縁があれば続き
縁が無くなると急に会えなくなる

お稽古ごとにも
たぶん縁がある
かつて先生の都合で続けられず止めたものもあり
自分の勝手で行きたくなくなり挫折した稽古も
その数は多い
いまも続けていける事があることは
それだけで幸いだ

私めのそれはお茶なのだが
茶の道の広い事 そして遥か遠い事には驚くばかり
それでも 僅かでも すすむことを目指す

鷹の目も今や暮れぬと鳴く鶉
芭蕉

写真は鈴木其一の画

その目のなんと良いことか




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天空に月はおぼろげ

2010-10-18 23:54:27 | お勉強
昔からだいたい日曜は目いっぱい遊んで
月曜日は疲れてしまいもっぱら
体を癒している日になっていた
昨日は茶事 
今日の昼間は何も予定ないが
夜は勉強会がある
それまでゴロゴロ転がっていた

夜は想望庵さまのお宅で先生をお呼びして
いろいろ勉強する
会員は13名
終わるとお菓子を食べて
薄茶を飲んで 
帰りは四人で必ず大戸屋により遅い夕食を食べて帰る
家には夜中の十二時少し前に着く
食べた事しか記憶にない

まあいいかと
自分を甘やかしている

人声やこの道帰る秋の暮
        はせを

帰りに見上げた空には
だんだんと太りはじめた月が
雲の向こうにおぼろに光っている
雪月花
やはり
澄みきっても
朧でも
月は秋なのだ



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ひいろんさんの正午茶事

2010-10-17 23:31:40 | 村雨庵 茶事茶会
今日の亭主はひいろんさん
ボランティアで物語の読み聞かせをしていると聞き
今回の茶事は物語の茶事にした
初めての茶事
この茶事で
亭主も客もお茶が面白くなって
もっともっとお茶を好きになってほしい
と強く思う

待合は岡田華郷の藤原敏行朝臣の図
汲出は呉須赤絵 蔵珍作
濡れ縁を腰掛にしてしばしお待ち頂き
迎え付けをする
掛軸は掬水有月手 ミズヲキクスレバツキテニアリ
正客は松風庵さま
何事もはきはきと気持ちよくおっしゃる
感想もはっきりとわかりやすい
初めは緊張していた席中も松風さまのおしゃべりにリラックス
まずは客も亭主も
お茶事を楽しむ事が出来たら良いのだ
挨拶の後はすぐ懐石
今日は一汁五菜
八寸は松茸と車海老の酒塩
そのご
初炭
炭斗は小さい菜籠
羽は縞梟
火箸は銀
かんは寒雉
灰匙は李朝のさじ
香合は時代の貝合わせ
平安の殿方と姫が描かれてある
拝見が戻ると菓子を運ぶ
写真がそれだ
竹はその物語を想像してほしい為のだが
源氏にいってしまったらしい
中立ちして用意整い銅鑼を打つ
ひいろんさんは昨日練習したが
とても銅鑼の打ち方がうまい 私よりずっと上手い
後座は
床は竹の長い花入
花は庭の玉すだれと水引きをひいろんさんが入れた
水指は竹の絵水指
茶入は高取喜恵 しふく ジョウチ金襴
茶杓 成瀬宗巨の蓬莱
建水 浄益
その後 後炭をして
薄茶水指は竹であるが
蓋を替えた
白漆大棗の御所車の色絵茶碗は菊の籬と次茶碗は井上東也の円相まるが書いてある絵唐津
菓子器は光琳蒔絵の松文様の食籠と虫かごの菓子器
茶杓の銘は
かがり火

その席中にいなければ味わえない
感覚がある
光の演出
時間の流れ
茶は演劇に似ている
観客は五名
ひいろんさんは
お茶の奥へ足を一歩踏み出した
さて
その結果は…如何に



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