【城郭侍屋敷古図集成・熊本城】
著者 北野 隆 編 出版社 至文堂 出版年 1993 価格 53,000円
熊本城は慶長十二年加藤清正によって建てられた。寛永九年加藤家は改易、細川家が入国
するに及び、大々的に改修・増築が行なわれた。広大な池や庭園を備えた国許屋敷のみなら
ず江戸屋敷にも桂離宮を想起させるような御殿群が作られるなどその威容を誇った。
熊本城の解明とともに江戸の武家生活解明に不可欠な資料集。
【主要目次】
■熊本城/一、熊本城の歴史/二、熊本城の縄張/三、熊本城の天守と櫓/四、熊本城本丸
御殿と侍屋敷/
■細川藩の江戸屋敷―近代初期細川藩の江戸屋敷について/一、龍口上屋敷/二、細川三斉
中屋敷/三、芝下屋敷/四、白金屋敷/五、戸越屋敷(江戸屋敷)/
■細川藩の国許屋敷―国許屋敷と庭園(茶道方)について/一、花畑屋敷(国許屋敷)
/二、水前寺成趣園/三、茶道方の成立について/
■細川藩の御茶屋と侍屋敷
細川家江戸屋敷について色々調べている内に、もしやと思ってたどり着いたのが上記の本である。余りに高くて手元には置けそうにもない。細川家文書の研究から解明された、江戸屋敷の全貌である。(それでもまだ解明されていない部分がある)ここに掲載されている内容は北野教授(熊本大学=現・名誉教授)の以下の論文がベースになっている。
※日本建築学会・論文報告集 ( )書は掲載号
■細川家文書による近世初期江戸屋敷の研究 1972年(200号)
■肥後藩における江戸時代中期の武家屋敷と茶道方について 1973年(210号)
■近世初期(慶長期)武家屋敷の一例について 1973年(213号)
■近世武家住宅における数寄屋風書院について-大名屋敷の殿舎構成と数寄屋風書院-
1978年(263号)
■近世武家住宅における数寄屋風書院について-大名屋敷の数寄屋風書院の平面と機能-
1978年(267号)
■近世公家住宅における数寄屋風書院について-院御所について- 1978年(274号)
■近世公家住宅における数寄屋風書院について-摂家住宅について- 1979年(275号)
■熊本城の宇土櫓について 1981年(306号)
※日本造園学会誌
■水前寺成趣園の歴史的研究 1978年(41号)
【熊本大学研究者情報】より管理人が編集